私の名前はジロギン。

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白い悪魔の死の注射

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水道から流れる水を見ていたら過去のことを思い出したので書こうと思います。


私は3歳の頃、とても耳鼻が悪くて、鼻水も耳水もすごかったのです。
耳水は出てなかったかな?でも出ていた気がしないでもない気がします。


あまりにも耳鼻の炎症がひどすぎて、私は中耳炎になりました。あまり記憶はありませんが、周りの人の声がまるでエイリアンにでも話しかけられているかのように聞こえていた記憶があります。


そんなこんなで私は毎週くらいのペースで病院に通うことになりました。
母が運転する車で家から20分くらいにある病院…というよりラガーマンスクラム組んで突進したら一発で潰れそうな、木の小屋みたいな診療所でした。


なぜ母はそこを選んだのか?せめて鉄筋コンクリートのような佇まいの病院でないと、あなたも息子を預けるの怖くならないのかと思いましたが、そこに通い続けました。
こだわりというのはわからないものです。

 


診療所にはおばちゃんの看護師さんが一人とおばあさんのお医者さんが一人。
おばあさん医師はもう本当におばあさんで、今皆さんが想像した2倍くらいおばあさんです。
200歳超えてそうな勢いでした。
青い服と真っ白な白髪。彼女は私にとって「白い悪魔」でした。

 

私の中耳炎は思いの外酷く、薬での治療ではいつまで経っても治らないほど重傷でした。
おばあさん医師の診察の結果、奥の手を使わざるをえないという結果に。それは


注射!!!

 

耳に注射を打ち込み、直接耳の中の膿を引きずり出すというものでした!!


子供にとって注射はまさに天敵!
絶対に避けたい病院のアルテマウェポン
「お注射ナース」なんて聞けばちょいとしたエロさもあっていいもんですが、ババアの注射!それはまさに悪魔が脳髄を吸い出すような、そんな不気味さがあります!
まさに白い悪魔の死の注射!!」


「イヤダァァァァダぁぁぁぁしぬぅぅぅ!」


私は咽び泣きました。
注射器のでかさは人参くらいのサイズ。
こんなの、耳に刺されたら頭貫通すると思った死の危険を私は泣き、暴れました。


「お前らは悪魔ダァァォア!!」


という具合に。
母親も悪魔に取り憑かれていると思っていました。
しかし無駄なあがき。
白い悪魔によって私は椅子にくくりつけられ、動きを止められてしまいました!
しかもこの椅子が、白い悪魔の操作によって上下に動くのです。まるで貢物を乗せる台のように私の体はゆっくりと上へ上へと登っていきました。


体の自由は効かない…だがまだ頭は動く!
頭さえ動けば耳に針が刺さらないように激しく首をふりまわせる!
これで注射できまい!どうだ!?悪魔野郎!


しかし白い悪魔にはしもべ、そう、看護師さんという悪魔のしもべがいました。
悪魔のしもべは私の首を押さえつけ、


「暴れちゃダメ!刺さるわよ!!」


と一喝!


「………いや、暴れなくても刺すんだよね!?刺さるっていうか指すんだよね?これから!?
どう転んでもあんたたちの意のままじゃないの!?しかも怖い!どこに刺さるの!?マジ怖い!っていうかこの看護師力強っ!元レスラーかコイツ?!」

 

そうして私は悪魔の貢物として耳から膿を注射されました。
帰りの車で私は、膿だけではなく魂まで抜かれたかのように呆然としていたそうです。


今もあの診療所はあるのでしょうか。
それはわからないです。
わからないことを考えても仕方ないので、明日の夜ごはんのことを考えようと思います。

 

 

 

 

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