私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】念能力6系統の各長所と短所を考えてみた!

ハンターハンターには6つの念の系統が登場します。今さら紹介するまでもないとは思いますが、一応念のため。

  • 強化系
  • 変化系
  • 具現化系
  • 操作系
  • 放出系
  • 特質系

この6つです。

f:id:g913:20170322213940j:plain

(引用:HUNTER×HUNTER 7巻110P/冨樫義博)

ハンターハンターの念能力者たちは生まれながらに得意な系統を持っていて、この6パターンのどれかに当てはまります。

 

特質系以外の系統は訓練を積めば扱えるようにはなるものの、100%の精度で使うことができるのは生まれ持った得意系統1つのみです(「絶対時間(エンペラータイム)」発動時のクラピカは別)。

 

得意な念系統は「水見式」と呼ばれる方法で判断します(グラスに水をなみなみ間で入れ、木の葉を1枚浮かべます。グラスに両手を近づけてオーラを練る「練」を行うと、各自の得意系統に応じた変化がグラスに現れます。これが水見式です)。

 

各系統ごとに一長一短あり、それによって相性も様々。戦闘が読めないのがハンターハンターの面白いところです。そこで今回は念の各系統の長所と短所を私なりに考えてみました。

あと参考までにヒソカの「オーラ別性格分析」にある各系統に当てはまる性格も書いていきますね。

強化系

主な能力者:ゴン、ウボォーギン、ラモット、コムギ、ネテロ、パーム など

性格:単純一途

水見式の変化:グラスから水があふれ出る

強化系の長所

強化系の念能力者はオーラで肉体を強化することが得意です。

そのためオーラを込めた拳で殴るだけで必殺技級の威力が出せます(オーラを一箇所に集中させる「硬」を使うとなおさら威力が上がります)。

 

基本的な修行だけで必殺技が作れてしまう点は非常に効率がいい系統ですね。

ゴンの「ジャンケングー」も、ウボォーギンの「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」も念を込めた「硬」のパンチなのですが、作中屈指の破壊力を誇っていました。

 

関連記事:【ハンターハンター】念能力で最強の威力を持つ能力は?ランキング形式で紹介! - 私の名前はジロギン。

 

また、クラピカの「癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)」のように、「自己治癒力」を強化することで、回復も可能です。

強化系は癒しの面でも役に立つ能力で、戦闘においては非常にバランスがいい系統です。

 

さらに隣り合う能力に放出系があるのも良い点です。

放出系は後述しますが「オーラを手元から離して維持する」ことが得意な系統ですので、オーラを飛ばす遠距離戦もできます。

強化系の短所

強化系能力者の場合、能力が単調なケースが多いです。

肉弾戦が主になる強化系は、相手が特殊能力系の念能力者だと対応できない場合が考えられます。

 

作中でクロロは「強化系を極めたウボォーギンが負けるとしたら具現化系か操作系」と言っていました。

これは具現化、操作系が特殊な能力を持つ武器や生き物などを操る可能性が高いためです。

結果、パワー勝負しかなかったウボォーギンは具現化系のクラピカの鎖にやられてしましました(クラピカは幻影旅団特化の能力で、ウボォーギンとしては相性超最悪な相手でしたけどね)。

 

強化系は具現化、操作、特質の対極に位置する系統なので、いわゆる「厄介な能力」には対応できないケースが多いです。搦め手に弱い傾向があります。

「単純一途」ってそんなに悪いことではないのですが、ハンターハンターの世界では致命的です。

変化系

主な能力者:キルア、ヒソカ、マチ、ビスケ、ユピー など

性格:気まぐれで嘘つき

水見式の変化:水の味が変わる

変化系の長所

オーラの性質を変化させる変化系は、その「応用力」が自慢です。先に挙げたキルア、ヒソカ、マチに関しても言えます。

 

キルアはオーラを電気に変えて攻撃もできますし、電気信号を利用した高速移動などもできます。

 

ヒソカの「伸縮自在の愛(バンジーガム)」はオーラをゴムとガムの性質に変えることで伸び縮み自在のサポート能力を実現します。

 

マチの「念糸」も治療、追跡、捕縛、攻撃など様々な用法があります。

 

このように変化系はオーラを変化させ、攻撃やサポートなど様々な方面で活かすことができることに長所があると言えます。

 

また、強化系と隣り合う能力ですので、鍛えれば80%の精度で強化系も扱えるようになります。接近戦をこなすにも変化系は申し分ない能力です。

変化系の短所

変化系の短所は放出系からかなり遠い位置にあることが端緒となるでしょう。

そのためオーラを切り離して維持することが苦手な系統でもあります(具現化系ほどではありませんが)。

 

ただ、変化系のゼノはオーラを切り離して操作してましたから、ある程度鍛えれば使えるようにはなるのかもしれません。

ゼノはだいぶおじいちゃんで念の修行積みまくりでしょうから、放出系もそれなりに扱えるのでしょう。

2023年追記

冨樫義博展の図録により、ゼノは放出系を得意系統としていることが判明しました。

 

関連記事:【ハンターハンター】ゼノの念能力は変化系?放出系? - 私の名前はジロギン。

 

でも強化系も近いし、具現化系も近いしで、接近戦も搦め手にも対応出来るバランスとしてはいい能力ですね。

他にはそれほど大きなデメリットはないと思います。

 

ただ能力者には嘘つきが多いので、他人に信用されないなんてこともあるかも知れませんね。

具現化系

主な能力者:クラピカ、コルトピ、シズク、ナックル など

性格:神経質

水見式の変化:水に不純物が発生する

具現化系の長所

具現化系の能力は何と言ってもその「特殊性」でしょうね。具現化した能力に自分が考えた能力を付加することができます。

 

序盤は「何でも斬れる刀は人間の能力を超えているから具現化できない」という設定でしたが、そんなことなかったぜ!と言わんばかりにみんな好きな能力を具現化しまくっています。

「僕が考えた最強の武器」もできてしまうわけです(もちろん、その分強力な制約があるでしょうけど)。

 

特殊な武器などを具現化できることで強化系などの戦闘力の高い者にも勝てる可能性があるので、そこも具現化系の強みと言えます。

 

さらに具現化した能力はオーラをもとにできているため、出し入れが自由でかさばりません。

クラピカはあえて具現化させ続けることで操作系の能力者を偽り、「隠」で隠した鎖で隙をつくという戦法も取っていました。出し入れできるメリットはこうして活かすこともできます。

具現化系の短所

放出系の完全に対極に位置する能力なので、具現化したものが手元から離れると具現化できなくなってしまうということが起こります。

具現化系は基本的に具現化したものを肌身離さず持っていなければなりません。

 

ただコルトピはいくつもの宝やビルを手元からい離した状態で具現化させ続けていましたが、あれは「24時間しか具現化が持続しない」という制約があってできる芸当だと思います。

 

関連記事:【ハンターハンター】コルトピのオーラ量は最強クラス?その根拠をまとめた! - 私の名前はジロギン。

 

また、具現化系は隣り合う系統が変化系と「特質系」です。

これが困ったもので、特質系は先天的に発現する系統なので、普通の具現化系能力者では使うことはできません。精度0%です。

 

その先にある操作系を使おうにも60%の精度でしか使えないので、具現化系は他の系統を扱う上で不利な系統と言えます。かなり損です。

 

ただ具現化系は後天的に特質系になる可能性もあるので、まだ救いのある能力とも言えます。お楽しみ要素のある系統です。

操作系

主な能力者:イルミ、シャルナーク、モラウ など

性格:理屈屋・マイペース

水見式の変化:木の葉が揺れる

操作系の長所

イルミやシャルナークのような「他人を操作する」能力者の場合、1対1の戦闘であれば操作条件を満たした時点で一発で勝ちが決まります。

相手がどれだけ強くても、操作さえできてしまえば無力化できるので、一撃で勝負を決めることができる点で非常に強い能力だと言えますね。

 

こと戦闘において最強は「強化系」とされていますが、いやいや、操作系も負けてません。

 

関連記事:【ハンターハンター】最強の念系統は強化系ではなく操作系?「操作系最強説」を検証! - 私の名前はジロギン。

 

またモラウのような煙など「物」を操る操作系能力者いますが・・・う〜ん、彼らの長所はなんとも言い難いです。これは能力次第なんですよね正直。

 

例えばモラウの「紫煙拳(ディープパープル)」は操作系の能力として汎用性も高く大活躍でした。しかし、同じ操作系と思われる陰獣の蛭が操る「蛭」が役に立ったかというと・・・残念ながら・・・

 

という感じで何を操作するかによってだいぶ評価が分かれるのです。

ただ放出系が隣にある系統なので、念を遠くまで維持できるのは強みです。蛭も遠くまでお散歩させることができます。

 

また操作系全体を通して、念の精度が「愛用品」を使うことで上げることができるというのもポイントでしょう。

単純に念の修行をするのではなく、好きなものを好きなだけ使うことでも念の修行になるというのは、楽しみながら出来そうでいいですね。

シャルナークなんて携帯いじるのが修行になるわけですし。

操作系の短所

操作系も具現化系と同じく隣り合う系統に特質系があります。80%の精度で扱えるのは放出のみです。ただ操作系も後天的に特質系になりやすいので、お楽しみな系統ですね。

 

そして、別の能力者に操作されているものは、操作することができないというのも短所と言いますか、弱点になりますね。

一発で勝負を決められる可能性を持つ操作系ですが、敵がすでに誰かに操作されていたらその恩恵は得られないのです。

作中ではシャルナークが操作しようとしたキメラアントがすでに操作されていて、操作して勝ったと油断した隙を突かれて捕まってましたね。

 

一撃で勝負が決まる分、こういった油断で一発で勝負をひっくりかえされてしまうこともあるのです(その後シャルナークは自分に針を刺し、自動操作モードになり、キメラアントを瞬殺しましたが)。

放出系

主な能力者:レオリオ、フランクリン、レイザー、メルエム、ゼノ、シルバ、ノヴ など

性格:短気、大雑把

水見式の変化:水の色が変わる

放出系の長所

先述の通り、放出系は「オーラを手元から離して維持すること」に長けた能力です。

単純に念弾を飛ばすのも高威力で飛ばすことができますが、それだけでなく、遠隔で念能力を維持する特徴が他の系統と併用しやすさにもつながってきます。

 

例えばレイザーは放出系の能力を使って14体の「念獣」を操っていました。

念獣の操作には放出系(手元から離してオーラを維持する)、操作系(念獣の動きを操る)、具現化系(念獣の姿を実態化させる)の最低3つの系統を使うと見られています。

そもそも念獣を具現化、操作できても、手元から離せないのであれば効果はイマイチです。放出があるからこそ能力が生きてきます。

 

遠隔で念を維持させるには放出系の能力がほぼ必須になるので、放出系の能力を使えるようになることは念能力の幅を広げることにつながると、私は思います。

 

また放出系は強化系と隣り合っているので、遠距離攻撃でなくても肉弾戦もそこそこできるようになる可能性は秘めているんですよね。

遠距離戦も近距離戦もいける、理想的なファイターですよ。

放出系の短所

実はそんなに短所という短所もない放出系・・・具現化系とは対極に位置しますが、まぁ特殊な道具を具現化するだけが念能力ではないですからね。

 

サポート能力に活かすにも、攻撃にも活かすにも放出系はかなりいい系統だと思います。

 

あれ、どうしよう・・・リアルに放出系のデメリット思いつかないぞ・・・レイザーの念弾とかも凄まじい威力だったし、クラピカの「律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)」にも放出系は使われるくらい重要な系統だし・・・う〜ん、短所ないなぁ。

特質系

主な能力者:クロロ、ネオン、ピトー、アルカ、パクノダ など

性格:個人主義者、カリスマ性あり

水見式の変化:上記系統に見られない変化(葉っぱが枯れるなど)

特質系の長所

特質系はですね、「なんでもあり」なんですよね。

もちろん本人が定めた能力の制約の中で制限はあるものの、特質系は「他の5系統に属さない能力の総称」みたいな面があるので、例外的な能力は大体特質系に該当してしまいます。

 

特質系と括ってはいるものの、能力によって差が激しすぎて、特徴として一括りにすることは難しいのが正直なところです。

 

ただ、作中に登場した特質系能力を見ると、具現化系のような「特殊能力を持つ道具」を具現化する能力が多いですかね。

そう考えると具現化系に近い特徴や長所があると言えます。

 

そうですね、他に強いて言うなら・・・「レア」ってことが長所ですかね。

特質系先天的に発現したり生まれた時の環境によって発現したりする能力なので、修行したところで身につけられない系統です。

そういう意味でのレアさは他の系統をはるかに超えています。

表現として正しいかわかりませんが、「AB型」みたいな感じです。

特質系の短所

短所も長所同様能力によって様々なので一括りにすることは難しいのですが、私が考えるところでは、「制約が厳しい」でしたり、「限定的な状況でしか使えない」でしたりが当てはまると思います。

 

例えばクロロの「盗賊の極意(スキルハンター)」には能力を盗むまでにクリアしなければならない制約が4つもあり、かなり制約の厳しい能力です。

 

またネオンの「天使の自動筆記(ラブリーゴーストライター)」は占いに特化した能力ですし、パクノダの「触れた相手の記憶を読み取る能力」はまさに記憶を読み取りたち時にしか使えません。

 

こういう風に、「汎用的というよりかなり限定的かつ特化した能力」が多い気がします。応用が効きにくいという点が短所になりそうです。

とある限定的な状況下だと強いとか、便利とか、そういう能力が特質系には多いと思います。

 

あとは、強化系と対極にある点ですかね。

肉体を強化するという面で特質系は非常に苦手としているということになります。理論上、近距離戦で殴り合いになったら特質系は力負けしやすいです。

クロロはそれを補って余りある体術の使い手ですが。

 

関連記事:【ハンターハンター】クロロの素晴らしい体術について紹介する! - 私の名前はジロギン。

さいごに

 個人的な観点で各系統の長所と短所を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

各系統について作中でそんなに深掘りされていないので、まとめるにも意外と考え込んでしまいました。

強化系は主人公のゴンが強化系だったので作中でも多くの言及があったものの、操作、放出、特質あたりは説明がされなかった系統ですよね。

 

個人的にはできるだけ砕けた感じでお伝えしたつもりです。「念は奥が深い」ので今回の特徴に当てはまらないケースもたくさんあります。

 

暗黒大陸に行く頃には「第7の系統」とか出たりして・・・なんかジャンプ漫画にありそうな展開だなぁ。

そうしたらこの記事もリライトしなきゃだな。

 

いやぁ第7の系統はありそうですけどね、でもできればやって欲しくない設定です。

ハンターハンターはある意味「自由がきかない状態」での展開を楽しむことにもその良さがあると思います。

「実は第7の系統があったんだ」なんていう展開はその枠を超えてしまいそうな気がするので、できればこの6系統で最後まで行って欲しいです。

 

そもそもまだどの系統に属するかもわからない能力者たちがたくさんいるんですよね。十二支んなんてほとんどのメンバーが念能力を明かしてませんし。

 

まだ念能力がわからないキャラクターの能力が判明する日が来ることと、念系統がこれ以上増えないことを願います。