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HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】キルアの手刀とクロロの手刀はどちらが威力が上なのか?

 

昨日はハンターハンターに関する記事として「キルアのかっこいい暗殺術」について書きました。キルアが想像を絶するほど過酷な訓練を積んで体得した暗殺術の数々は、見事に読者の厨二心を捉えてくれました。

そして昨日書いた記事の中で「キルアの手刀」についても触れました。

関連記事:【ハンターハンター】キルアのかっこいい暗殺術をまとめてみた! - 私の名前はジロギン。

個人的に「手刀」はハンターハンターにおけるキーワードだと思っておりまして、一つのテーマとして掘り下げるに十分値すると感じていました。キルアの手刀もさることながら、やはりハンターハンターの手刀といえば「幻影旅団団長・クロロの手刀」ですよね。クロロの手刀とそれを見逃さなかった人のシーンはハンターハンターで私が最も好きなシーンです。

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻54P/冨樫義博)

キルアにしてもクロロにしても非常に強い威力の手刀を繰り出していました。そこで思ったのですが、

キルアの手刀とクロロの手刀はどちらが威力が上なのでしょうか?

手刀好きの私としては考えると夜も眠れなくなってしまう疑問です。今回は夜眠れるようにしっかりと考察していこうと思います。

 

 

 

手刀(しゅとう)とは?

もともとは人の前や人ごみの中を通ったりするときに指をそろえて手を上下に振り「すみません」などと言うマナーとしての所作です。「手刀を切る」という言い方をします。手のひらを相手に見せて武器を持っていないことを示し且つ道を通るためにされる行動で、礼儀のようなものにあたるとされています。

また大相撲では、力士が懸賞金を受け取る際に手刀を左、右、真ん中の順で切り、軍配を手にするという習慣の一つでもあります。

このように本来手刀は礼儀や習慣的な行動として切るものですがハンターハンターをはじめとする漫画世界ではこの手刀を使って相手の頚椎を強く打撃し、意識を奪うというような攻撃手段として用いられることが多いです。

ハンターハンターでは代表的な手刀シーンとしてキルアとクロロが手刀で相手を気絶させるシーンがありました。

 

 

キルアの手刀

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(引用:HUNTER×HUNTER 6巻17P/冨樫義博)

天空闘技場にて、キルアは低い階層にいる対戦相手に対しては手刀のみで一発KOしていました。6歳の時点で200階まで到達した経験のあるキルアにとって低い階の相手は敵ではありません。150階くらいまでは手刀だけで勝ち上がるつもりでいたようです。ただ途中でズシと戦ったときには、ズシが念能力を未熟ながらも習得していたため、手刀だけで気絶させることはできませんでした。ズシとの戦闘を除けばほとんどの対戦相手を手刀のみで倒していたことからキルアは「手刀のキルア」と呼ばれていました。すっごいマニアックあだ名ですよね。「手刀のキルア」って。学校のクラスなどではつけられたくないです。

天空闘技場に集まってくる人間はほとんどがいつも戦いたくてうずうずしている戦闘狂たちです。200階クラス未満の出場者は念を使えない者が多いみたいですので、ハンターハンター全体のキャラクターの強さでいうと、そもそもお話にならないレベルの戦闘力の低さです。念を習得前のキルアでも余裕で手刀を決められる程度の人間でした。とはいえども彼らもある程度鍛えてきた屈強なバトル自慢でしょうから、そんな相手でも一発で気絶させられるキルアの手刀は非常に強い威力を誇っています。キルア的には手を抜いて手刀を打っていたようですが。

 

 

クロロの手刀

全世界から集まったマフィアたちはヨークシンシティで行われるオークションを無事成功させるべく(正確には幻影旅団による出展品の盗難が起きないように)警察の協力も仰ぎ街中で武装警備を行いました。無許可でオークション会場付近に近付こうとする人間は即射殺するという危険な状態でした。

クロロは会場に侵入することと、100%当たる占い能力を持つネオンの「天使の自動筆記(ラブリーゴーストライター)」の能力を盗むことを目的にネオンに接触。目論見通り能力を盗み、警戒に当たっていた殺し屋たちを逆に始末して回りました。

クロロはネオンの能力を盗むにあたり、事が運びやすいよう手刀をネオンの首に打ち気絶させました。この時の手刀のスピードは団長の手刀を見逃さなかった人でなければ見逃してしまうほど超高速で、周りの人間はネオンが体調不良か貧血か何かで気絶したようにしか見えませんでした。

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻52P/冨樫義博)

団長の手刀を見逃さなかった人曰く、クロロが本気で手刀を打てばネオンの首を切り落とすことくらいわけないそうです。ネオンは先天的に念を使えるようになったタイプの念能力者でして、基本の念技術を修行したわけではありません。能力は使えるものの、戦闘力や耐性は一般人となんら変わりないのです。とはいえ本気を出せば人間一人の首を切り落とせ、目にも留まらぬスピードで繰り出されるクロロの手刀も相当な威力です。クロロの手刀はあの団長の手刀を見逃さなかった人が一目見ただけでみすみす殺されに行く自ら戦いに出向くほどの手刀でしたからねぇ。いやぁすごいです。

 

 

 

どちらの手刀が強いのか?

キルアにしてもクロロにしても両方とも手を抜いていて、相手を気絶させるためだけに手刀を使いました。本来両者とも人を躊躇なく殺せる人ですので、手刀は彼らにとって弱い攻撃なのです。ですので手刀で本気の威力を図るのは難しいです。比較するとしたらキルアとクロロの戦闘技術や力でしかないでしょうね。

天空闘技場時点でのキルアは念を使えませんでしたが、試しの門の3の門(16トン)を開けられる筋力を誇っていました。相当なパワーですね。

一方でクロロはシルバやヒソカが評価するほどレベルの高い体術や、旅団でも6番目のパワーをもっています。6番目というとイメージしにくいですが、5位のマチが腹筋か胸筋だけでキルアの爪攻撃が体に刺さるのを止められるほどの筋力ですから、クロロも同等くらいはあるでしょう。3の門を開けるパワーをもつキルアでもマチの筋力には驚いてましたので、クロロのパワーも天空闘技場時点のキルア以上だったことは間違いないでしょう。クロロは当時のキルアと違って念能力も使えましたし。

そもそもキルアは人体を破壊したり心臓を抜き取るために肉体を操作し鋭い爪を創出していましたから、念なしの時はクロロの本気の手刀のように手刀で相手の首まで切り落とそうと思ったら、爪の補助が必要になるのでしょう。そういう意味でも特に肉体を操作せずに人間の首を落とせるクロロの手刀の方が威力が上だと思われます。

さらに、キルアの手刀は天空闘技場の観客や実況者にも見えていましたが、クロロの手刀は団長の手刀を見逃さなかった人でなければ見逃してしまうほどの超高速です。スピードは威力にもつながるので、クロロの手刀の方が強そうです。まぁキルアは観客たちが戦いに注目していて、よーいどんで始まる勝負をしていたので、突発的に手刀を繰り出したクロロとは状況が違いましたけどね。

 

 

キメラアント編でのキルアの手刀

ただですね、念を習得したキルアは5の門(64トン)まで開けられるようになっており、硬い外殻を持つキメラアントをブチブチちぎるように多数始末していました。キメラアントは硬い外殻を持っており、オーラを込めたパンチですらほとんどダメージにならないような奴ばかりでした。そんなキメラアントをキルアは素手で引き裂いてましたので、明らかに天空闘技場時点よりパワーは上がっています。

決定的だったのは、キルアがオロソ兄妹と戦闘をした際、姿を現したオロソ兄妹2人の首を手刀で切り落としたシーンです。

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(引用:HUNTER×HUNTER 23巻81P/冨樫義博)

クロロが本気で手刀を打ってもネオンの首を落とす程度でしたが、キルアの本気の手刀はキメラアントの首を落とす威力にまで上がっているのです。こうなってくると話が変わってきて、キルアの手刀はヨークシンシティでクロロが見せた手刀よりも格段に威力が上だと思えます。

またキルアは念系統の位置関係的にも強化系に近い変化系で、クロロは強化系から一番遠い特質系です。このことからも念のパワーはキルアの方が上である可能性が高いです(特質系はイマイチ不明な部分が多いので一概にクロロのオーラによって生まれるパワーが低いとは言い切れません)。

これらのことから考えると、キメラアント編のキルアの手刀とクロロの手刀を比べるとキルアの方が上となるでしょうね。

 

 

 

ということで私が考えた結論として、キルアの手刀とクロロの手刀の威力は

天空闘技場でのキルアの手刀<ヨークシンシティでのクロロの手刀<キメラアント編でのキルアの手刀

という手刀の力関係になっていると思います。まぁ当然と言えば当然ですかね。天空闘技場に挑戦したばかりだった時のキルアは強かったと言っても念習得前でしたし。

 

ちなみに、以前「水曜日のダウンタウン」というTBSの番組でだったと思うのですが、「漫画によくあるシーンは現実で再現できるのか?」という企画が放送されており、その中で「首を手刀で打って気絶させることはできるのか?」という検証が行われていました。漫画だと軽く手刀を首に打っただけで相手が眠るように気絶するというのが定番ですが、まぁ現実ではそうもいかず。格闘家が手刀を首に向かって打っていましたが、相手は気絶することはなく、ただ痛がっていただけでした。その格闘家曰く、「人間を気絶させるには相当高い威力の打撃である必要があり、仮に気絶させられるレベルの手刀を打てたとしたら相手の首の骨が折れて死んでしまう」とのことでした。一時的に眠らせるつもりが永遠に眠らせてしまうというわけですね。

 

まぁ所詮は漫画の世界ですから、「手刀を首に打って気絶させる」というのは「通学途中でぶつかった美少女が実は自分のクラスの転入生でしかも自分の隣の席になること」くらい漫画の中ではよくあるけど現実ではまずありえないことなのです。首を手刀で切り落とすとか、もう手が刃物になっていないと無理ですから、まずできません。強いとか弱いとかそういう問題ではなく、もう人間の品質的に無理です。手がメタリックじゃないと。

キルアの手刀とクロロの手刀は強弱ありますが、どちらにせよ私たち一般人が食らったら間違いなく死ぬので、もはやどっちが強いとか関係ないですね。

作中でもさすがにもう手刀が通用するような敵なんてまず出てこないでしょうから、まぁ本当に興味本位の考察でした。

でも、ハンターハンターにおける「手刀」という地味ながらもこれだけ掘り下げられるテーマは俺でなきゃ見逃しちゃうね。

 

 見逃すわけにはいかないハンターハンター11巻!