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【ハンターハンター】イルミとクロロはいつ、どんなきっかけで知り合ったのか?

ハンターハンターに登場するイルミは、ゾルディック家の暗殺者としてあらゆる殺しの仕事を請け負っています。

弟のキルアは家出してしまうし、逆にミルキは家から出ないし、アルカは謎の力持っていて扱いが危険だし、カルトは幻影旅団に入ってしまうしで、弟たちが請け負うべき仕事が全部お兄ちゃんのイルミに回ってきてるんじゃないかってくらい仕事をしています。

お兄ちゃんはいつでも兄弟たちの尻拭いをさせられるのです・・・

関連記事:【ハンターハンター】イルミ=ゾルディックが長男として抱える苦労とは? - 私の名前はジロギン。

 

そんなイルミは幻影旅団のクロロからも依頼を受けているようで、作中ではマフィアの元締めである十老頭も暗殺していました。

クロロは幻影旅団のメンバー以外の協力を仰ぐことはないものかと思っていましたが、イルミとはビジネス上の関係があり、困った時に仕事を依頼しているようなのです。

 

しかし作中ではイルミとクロロの出会いのシーンがなく、どのようなきっかけでビジネスライクな関係を気づいたかの言及もありませんでした。

そこで今回はイルミとクロロはいつ、どんなきっかけで知りあったのか?について考察していこうと思います!

イルミ=ゾルディックとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 5巻50P/冨樫義博)

キルアの兄に当たります。針と操作系と思われる念能力を使って敵を仕留めたり、思いのままにコントロールしたりできます。

 

初登場は287期ハンター試験時で、当時は「ギタラクル」という偽名を使い、変装しながら主人公・ゴンたちとともに試験を受けていました。

当時から念能力を使えた上に、ゾルディック家の一員として鍛え上げてきた暗殺の技術もあり、試験は余裕で合格。

さらに家出したキルアを一時帰宅させることにも成功していました(だいぶキルアを精神的に追い詰めてましたが)。

 

イルミは作中で悪役として描かれていますが、彼の行動心理としては「家族愛」が基本で、ゾルディック家を守るために最善と思われる行動を取っているに過ぎないのです(アルカの持つ力は目的は不明ですが悪用しようとしていそうです・・・)。

結果、周囲の人たちからするとイルミは悪者に映ってしまいますが、正義の反対はまた別の正義なのです。

イルミとクロロは過去に複数回接触している?

イルミとクロロが知り合ったタイミングについては作中で言及されていません。

ヨークシンシティにて、クロロがイルミの祖父と父であるゼノ、シルバと交戦中に、イルミ(マハとカルトも同行)はクロロから依頼されていた十老頭暗殺を決行しました。

 

ゼノとシルバは十老頭に依頼されてクロロを倒そうとしていましたが、それを阻止するために(だと思いますが、)クロロはイルミにゼノとシルバの依頼人である十老頭の暗殺を依頼したようでした(それだけでなくイルミの針で十老頭を操作し、オークションを中止させないことも依頼していたようです。シャルナークあたりでもできそうですが、クロロはイルミに頼んでいました。)。

 

旅団としてもマフィアンコミュニティーを相手にするのは「旅団始まって以来の大仕事」と感じていたようですし、その元締めとなる十老頭を暗殺するという重要なミッションを任せるのであれば、さすがにイルミがゾルディック家といえども、クロロも何度か依頼して、イルミの実力を知っていないと任せられないと思うのです。

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(引用:HUNTER×HUNTER 7巻22P/冨樫義博)

そのため、イルミとクロロは過去に複数回接触があり、仕事上の関係があったものともわれます。

イルミのヒソカとクロロとの付き合いの期間からしても、ヨークシンシティでのクロロのイルミへの依頼が初めてとは思えないのです。

クロロよりヒソカの方が付き合いがちょっとだけ長い

ヒソカが旅団のアジトを抜け出す際に、抜け出したことがばれないようイルミに変装してアジトにいてもらうよう頼んでいました。

この時イルミはヒソカに「クロロよりちょっとだけ付き合い長いし(だからクロロが不利になる方、つまりヒソカに協力するよ)」

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(引用:HUNTER×HUNTER 12巻183P/冨樫義博)

とヒソカの頼みを受けました(もちろん有料)。

ということはイルミとヒソカがいつ知り合ったかわかればなんとなくイルミがクロロと知り合ったタイミングもつかめそうですね。

 

イルミとヒソカが知り合ったのは287期ハンター試験、またはハンター試験直前頃と思われます。ハンター試験終了後にイルミはヒソカに「短いつきあいだがヒソカの好みは把握した」と言っていました。

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(引用:HUNTER×HUNTER 5巻51P/冨樫義博)

ヒソカとイルミはハンター試験中に仲良くしているシーンがありましたから、短い付き合いということは287期ハンター試験が始まる直前、または開始直後に知り合ったものと思われます(試験に向かう道中か一次試験の時)。

ハンター試験で念を使えたのはイルミとヒソカだけでしたし、ヒソカはイルミの戦闘力を「95点」と高く評価しているので、今後戦うべき相手として知り合っておこうと考えたのでしょう。

 

287期ハンター試験をクロロは受けてなかったと思われますので、クロロと知り合ったのはハンター試験後。そして「クロロよりヒソカの方がちょっとだけ付き合いが長い」ということからも、ハンター試験「直後」くらいにイルミはクロロと知り合ったのではないでしょうか?

「ちょっと」という期間の表し方には個人差がありますが、ハンター試験直後からイルミとクロロとのビジネスライクな関係が始まったととるのが自然かなと思います。

クロロの依頼が出会いのきっかけ?

イルミがハンター試験を受けた理由は、「仕事の都合でハンターライセンスが必要になったから」でした。

ハンターライセンスがあれば多数公共機関の利用や立ち入り禁止区域の一部侵入などが認められます。

イルミがハンターライセンスを取らなければならなくなった依頼がクロロからの初めての依頼だったとしたら、ハンター試験後にライセンスを取り、直後にクロロと会って(電話越しかもしれませんが)仕事の打ち合わせを行い、以降仕事を請けるようになった・・・という考え方ができます。

 

そうしたらイルミの、ヒソカおよびクロロとの付き合いの長さ的にも辻褄が合います。

ハンター試験前、および試験中に面識はなかったものの、イルミはすでにクロロから依頼を請けていました。が、厳密に言うと直接会ったのはヒソカの方が先なのでヒソカの方が付き合いはちょっとだけ長くなると。

 

とするともうひとつ疑問が。287期ハンター試験前にクロロはイルミと面識がなかったのだとしたら、どうやってクロロはイルミに仕事を依頼したのでしょうか?

シルバとは面識のあるクロロ

クロロは287期ハンター試験より前にイルミと面識はなかったものの、過去に幻影旅団メンバーを暗殺したイルミの父であるシルバとは交戦しています。

その戦いについても作中では描かれませんでしたが、クロロもシルバも生存したので、決着はつかなかったようです。

関連記事:【ハンターハンター】シルバVSクロロはどのような戦いだったのか?考察してみた! - 私の名前はジロギン。

 

クロロはシルバの力を実際に戦ってみて目の当たりにし、その後どうしても旅団メンバーだけでは達成ができない任務を行うことになった時に、「そうだ!ゾルディック家に協力依頼してみよう!マジで強かったし!」と今度は依頼人としてゾルディック家に接触したのかもしれません。

 

しかしシルバとしては、旅団はメンバーを倒すと報復に来るような厄介な奴らなのでこれ以上接点は持ちたくなく、代わりに息子のイルミに仕事を任せた可能性があります。

 

シルバは息子たちに「旅団に手を出すな」とは言っていましたが、「関係を持つな」とは言ってませんから、イルミが旅団相手にケンカを売るような真似をしなければ問題ないと思っての判断かもしません(まぁイルミはヒソカに協力して旅団にちょっかい出してましたが)。

以上のことを踏まえると、イルミとクロロの出会いはこんな感じだったのではないでしょうか・・・

イルミとクロロの出会い(妄想)

ゴトー「シルバ様、お手紙が届いております。」

 

シルバ「俺に手紙?仕事の依頼か?」

 

クロロの手紙の内容

ゾルディック家党首 シルバ=ゾルディック様

数年前はうちの団員を暗殺してくれやがってどうもありがとう。幻影旅団団長を務めております、クロロ=ルシルフルです。いろいろ調べさせてもらって、あんたがゾルディック家の党首だってことに行き着きました。

あんたと戦ってみて、その強さが本物だと実感しました。ゾルディック家の噂は伊達じゃないようですね。そこでその強さを見込んで依頼したい暗殺の仕事があります。その内容というのがかくかくしかじかで・・・・・・・・・・

良いお返事をもらえると嬉しいです。

                         クロロ=ルシルフルより

 

シルバ「うわぁ・・・幻影旅団の団長からだ・・・仕事の依頼だと?ふざけんてんのか?殺し合った相手から仕事の依頼って・・・どうしよっかなぁ・・・請けてもいいけど、こいつらと絡むの嫌だなぁ。また報復だの何だのしてきそうだしなぁ・・・」

 

イルミ「幻影旅団って、前に親父が言ってた盗賊団だっけ?」

 

シルバ「いたのかイル。そうだ。仕事の依頼をしてきやがったんだよ、旅団のリーダーが。どうしようかなぁ。もうこいつらと接点持ちたくないんだよなぁ」

 

イルミ「じゃ俺がやっていい?親父が手を焼くほどの旅団、興味あるし。」

 

シルバ「おい正気か?前に『旅団には手を出すな』と言ったはずだろう。」

 

イルミ「でも『関係を持つな』とは言ってないよね?俺から旅団に攻撃を仕掛けることはないから安心してよ。」

 

シルバ「だがこの依頼内容だと、暗殺のターゲットがいるのはハンターライセンスがなければ立ち入り不可能な国だな。イル、お前ハンターライセンス持ってなかったろ?」

 

イルミ「あー、そうなんだ・・・じゃちょうどいいや。今年のハンター試験受けてくるよ。どの道、この仕事をしてたら、今回みたいにハンターライセンスが必要になることもあるでしょ?」

 

シルバ「しかしだな・・・」

 

キキョウ「あなた!イル!大変よ!」

 

イルミ「どうしたの母さん?お腹かから血が出てるけど・・・」

 

キキョウ「キルが・・・キルアが私とミルキを刺して出て行ってしまったの・・・まさかあの子・・・あんなに暗殺者らしく育ってたなんて。」

 

シルバ「・・・」

 

キキョウ「でも心配よ!あの子はまだ12歳だし、知らないことも多いし、何かあったら・・・」

 

イルミ「心配しないでよ母さん。俺がこれからハンター試験を受けに行くから、その途中でキルの様子も見てくるよ。ということで親父、キルのことも旅団の仕事のことも俺に任せてよ。」

 

シルバ「・・・いいだろう。ただし、お前がハンターライセンスを取ること、そしてキルアをうちに無事連れて帰ってくること、この2つが条件だ。もし2つの条件をクリアできなければ、今回の依頼は断る。それでいいな?」

 

イルミ「わかった。それでいいよ(俺がライセンスを取れないわけないけど、キルはどうやって見つけようかな・・・)。」

 

キキョウ「頼むわよ!イル!

 

 

ハンター試験に向かう船の中

 

ヒソカ「どこかに・・・おいしそうな獲物はいないかな・・・?」

 

ギタラクル(イルミ)「カタカタカタカタ・・・」

 

ヒソカ「・・・95点・・・」

 

 

ハンター試験後。ゾルディック家にて

 

イルミ「ただいま。キル戻ってきた?いやぁ、まさかキルもハンター試験を受けてるとは思わなくてさ、偶然会っちゃったよ。やっぱり兄弟、考えることも同じだね。キルは今どうしてる?」

 

シルバ「ミルキが説教中だ。」

 

イルミ「ああそう。まぁミルキじゃキルも言うこと聞かないだろうね。試験中にいろんな悪影響受けちゃったみたいだし。」

 

シルバ「どういうことだ?」

 

イルミ「いや何でもないよ。それより約束通り、ライセンスは取ったし、キルも戻ってきたから、幻影旅団団長の依頼も請けていいよね?」

 

シルバ「ああ、約束だからな。だがくれぐれも気をつけろよ。」

 

イルミ「うん。わかってるよ。で、依頼人の団長ってどんな奴?」

 

 

電話での会話

 

イルミ「もしもし?俺はイルミ=ゾルディックって言うんだけど、幻影旅団団長・クロロのケータイで合ってる?」

 

クロロ「イルミ・・・?名前からしてゾルディック家の者のようだが、俺はシルバという男に依頼したはずなんだが・・・それに依頼してから連絡までに随分時間がかかったな?」

 

イルミ「シルバは俺の親父。親父は別の仕事で手一杯だから代わりに俺が今回の仕事を請け負うよ。連絡に時間がかかったのは素直に謝る。ちょっとこっちの事情でね。でもその代わりに絶対満足のいく仕事をするよ。ということで実際に会って話がしたいんだけど・・・」

 

クロロ「場所はこちらで指定する。期待してるよ。」

 

 

というような感じでイルミとクロロは知り合ったのではないでしょうか?

この後、ヨークシンシティ編までの期間でクロロはイルミに複数回仕事の依頼をしており、時間的にもハンター試験で知り合ったヒソカの方がクロロより付き合いは長くなると。ハンター試験前に依頼は来ていたものの、イルミはクロロと直接は話していなかったという考えです。

 

イルミがハンターライセンスを取るきっかけとなった仕事がクロロの依頼というのは完全に私の妄想ですが、ハンター試験からヨークシンシティまでの間って、クラピカの念能力修行期間、つまり半年くらいしか空いていないんですよね。

もしその間にクロロが複数回イルミに仕事の依頼をしていたとすると、試験終了直後くらいから関係が生まれていないと間に合わない気がします。

暗殺の仕事でイルミは世界中飛び回っているでしょうし、イルミもクロロの案件ばかり請けているわけにもいかないでしょうから、時間的にも厳しいはずです。

 

あくまで私の妄想ではありますが、今回の記事の内容のように考えると、「イルミとクロロが知り合ったきっかけ」「イルミがハンター試験を受けた理由」「イルミのヒソカとクロロとの付き合いの期間の差」などが全て繋がってくると思います。

まぁこの部分については作中では描かれてませんので、読者が自由に補完するという形でいいのかなと思います。

私は一読者として、この記事のような経緯があってイルミとクロロは知り合ったのではないかなと考えることにします。