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【ハンターハンター】グリードアイランドはレイザーのような死刑囚を閉じ込めておく牢獄でもある?

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ハンターハンターの世界で最も危険なゲームとされる「グリードアイランド」。クリアするとゲーム内でのみ使えるカードを3枚まで現実世界に持ち帰ることができ、さらにゲームを大量に購入し、念能力者を雇ってゲームクリアを狙っていたバッテラ氏は、クリアした者に報酬として500億ジェニーを払うとしていました。グリードアイランドをクリアできれば夢のような利益が得られるわけですね。

 

しかしグリードアイランドの実体は、製作者であるジンが息子のゴンをゲームを通してハンターとして成長させるためのものでした。おそらくクリア報酬は多くの念能力者にゲームに参加させてクリアの難易度を上げ、さらにゴンに力をつけさせるための餌に過ぎなかったのです。

ただ私としては、グリードアイランドはゴンの成長を促すこと以外にも

レイザーなどの凶悪な死刑囚を閉じ込めておく牢獄

としても機能していたのではないかなと思うのです。

今回はそんな私の考えを書いていこうと思います。

 

 

 

レイザーとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 16巻154P/冨樫義博)

グリードアイランドのゲームマスターの一人で、制作にも携わったとされる念能力者です。ゲーム内で使われる「放出系能力に関するシステム」をレイザーが担当しています。モヒカンに屈強な体つき、体操着姿が印象的な男性です。

性格は温厚そうでいかにもスポーツマンというような爽やかな感じがしますが、実は過去に多くの人間を殺めてきた死刑囚です。レイザーはジンに逮捕されましたが、後にジンにゲームマスターとして雇用され、グリードアイランドではゲームのイベントの一つとして君臨していました。

「14人の悪魔」と呼ばれる念獣14体を同時に操りかつ放出系のシステムを担当、そしてレイザーが放つ念弾は簡単に人間の顔面を粉々にしたり、クルーザーを木っ端微塵にするなど、ありえないほどのオーラの容量と念の威力を誇っていました。ゴンたちとは「ドッジボール」というルールのあるスポーツでの戦いとなりましたが、レイザーの放つボールが直撃すれば死の危険すらある、ほぼほぼ戦闘に近いドッジボールとなりました。

 

 

グリードアイランドは隔離された島

グリードアイランドの序盤では、ゲームの中にある架空世界のような空間にプレイヤーが入り込み、ゲームが進行していくものと思われていました。ゴンやキルアもそう思っていましたが、レイザー戦にて(読者視点でいうと幻影旅団メンバーが船で島に不法侵入を試みた時点で)グリードアイランドが現実世界のどこかにある孤島であることが判明しました。潮の関係で偶然に海を漂流していてもたどり着けない特殊な島のようです。ゲームのキャラクターだと思われていた人物たちも実在する人間でした。レイザー同様ジンに雇われた死刑囚が多くいた模様です。

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(引用:HUNTER×HUNTER 16巻152P/冨樫義博)

グリードアイランドはゲームの世界でないにしても、隔離された島である以上は死刑囚を閉じ込めておくにはうってつけの場所です。アルカトラズ的な感じですね。プレイヤーは皆念能力者で、ゲンスルーみたいに戦闘に特化した能力者もいますから、死刑囚たちも迂闊な真似はできません。殺されてしまう可能性も高いです。そして死刑囚たちからプレイヤーにグリードアイランドが現実世界であることを伝えるのはタブーだそうで極刑確実。死刑囚ボポボはレイザーに殺されていました。

死刑囚たちは雇用上の契約内容を破らなければ島内で牢屋に入ることなく行動できていましたが、島を出ることは厳禁で、その場で死刑です。危険人物が世に放たれたことで雇用主(今回の場合はジン)の責任問題になるためです。そう言った意味でもグリードアイランドは誰も入れない、誰も外にでられない牢獄そのものでもあると思います。

 

 

役割を与えることで束縛する

レイザーはゲームマスターの一人としてグリードアイランド運営に欠かせない人物です。レイザーがいないとゲームが回らなくなってしまします。非常に大変な役割ではあるのですが、レイザーはかなり前向きに担当している様子でした。

理由は、レイザーの過去にあります。レイザーは幼い頃から人としてのまともな扱いを受けたことがなく、暴行されたりなど、非常に悲惨な経験をしてきました。殺人を犯したのもそんな過去が理由かもしれません。そんな中でジンはレイザー自身を心の底から頼りにし、ゲームマスターの役割を与えました。レイザーも最初はジンに対して

「死刑囚を前に『俺が考えた最強のゲーム』の話をして、しかも重要な役割を与えるなんて、こいつ馬鹿なんじゃねぇの?」

と思ったようですが、ジンがレイザーに寄せた信頼を嬉しく感じ、ゴンが来るまでの間、ずっとゲームマスターを勤め上げてきたようです。

感動的な話だとは思いますが、このジンのレイザーへの接し方はレイザーをグリードアイランドに束縛するのにうってつけの方法だとも思います。「君にしかできないからこそやってもらいたい」と信頼されていることがわかるとやる気になる人は多いです。こう言う口説き文句で会社を退職させない企業もあるとか・・・さらにレイザーはジンと出会うまで、ひどい扱いを受けることが多かったわけですから、ジンの言葉はレイザーにとって最上級の喜びとなったことでしょう。そのため長い間ゲームマスターも務められていると思われます。

レイザーのように、死刑囚に役割を与える、必要とされていると実感させることでグリードアイランド内にとどめておき、牢獄として機能させている面もあるなと私は思います。ちょっとゆがんだ考え方かもしれませんが。でもただ牢屋に閉じ込めておくより、こうして世のため(実はゴンのため)に活動させておく方がポジティブな牢獄運営ができそうですよね(まぁグリードアイランド内で大量の死者が発生してますが)。

 

 

 

レイザーを野放しにするのはやばそう

先述の通りレイザーはただの死刑囚とは思えないほど高いレベルで念能力が使えます。レイザーを見たフィンクスが「こいつ強ぇな」と一瞬で判断するほどです。旅団の戦闘員が警戒するほどの力を持つレイザーを野放しにするのは危険だと思います。ジンと出会ってかなり更生したようではありますが、レイザーはもともと死刑宣告されるほどの殺人犯。同じく死刑囚で強盗殺人など発覚しているだけで11件の犯罪を犯したボポボでしたが、レイザーは容赦なく殺しました。特に人を殺すことに躊躇などはないようです。ゴンに対しても「殺す気で戦う」と宣言してましたし、ドッジボールも手を抜いている感じはありませんでした(放出系システムを運用し、さらに念獣を作りながら念弾を撃っていたので、もっと威力が上がる可能性もありますが)。

仮にレイザーを普通の牢屋に閉じ込めておいたとしても。もし脱獄などを図った時に止められるキャラは超少ないです。プロハンターでもおそらくジンや十二支んクラスでないとレイザーを抑えることはできないでしょう。そのことから考えてもレイザーは強引に閉じ込めておくより、「そこにいなければいけない理由」を設けて閉じ込めなければ手に負えない危険性をはらんでいるとも思います。ジンがレイザーに役割を与えたのはレイザーに納得の上で受刑してもらい、乱暴に脱獄を図ることなどを防止するためだったとも考えられます。本当にレイザーめっちゃ強いですからね。あのヒソカが戦いを挑まずにドッジボールだけで満足しておとなしく帰るほどですから。

 

 

ジンはレイザーの人間性を見抜いていた

レイザーとジンのような関係はどんな人間同士の間にも成立するものではありません。ボポボは契約を違反し、島から脱走を試みようとしてましたし。ゲームを成立させるためにはたくさんの人手が必要なのでどうしてもボポボのような信用ならない人物まで雇わなければなりませんでしたが、結局ジンはゲームの根幹部分には信頼の置ける人物しか携わらせていないんですよね。死刑囚の一人だったレイザーがゲームマスターとして選ばれたのは、もちろん念能力のレベルもあるでしょうが、ジンはレイザーの人間性を信頼したためだと思います。確かに人を殺してきた犯罪者であるレイザーですが、ジンはレイザーの中にゲームを、そして息子を託せる何かを見出したのでしょう。「レイザーなら大丈夫だ」と。

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(引用:HUNTER×HUNTER 17巻89P/冨樫義博)

単純に「レイザーはやばいやつだからグリードアイランドで役割を与えて脱走しようなんて考えが芽生えないようにしよう」としてジンはレイザーを雇ったわけではなく、きちんと信頼できる仲間としてレイザーを選んだ、この要素は間違いなく有ると思います。ジンはレイザーの本当の人間性を見抜いていたんでしょうね。

死刑囚はどのみち死んでしまう人物ですが、その中にも信頼できる人物はいて、みすみす殺すのは惜しいと考えたジンの優しさもあるでしょうね。死刑囚であれば多少非人道的な扱いをしてもハンターハンターの世界では法的に問題なさそうですので、ゲームキャラとして使役していますが、かつ囚人たちの更生もできて、その中で信頼できる人物まで見出せるとしたら、ジンのグリードアイランドプロジェクトは高く評価されるべきでしょうね。ハンターハンターの世界でも死刑に対する反対意見があってもおかしくはなさそうですし。

 

 

 

レイザーと息子を戦わせるという鬼畜の所業

ジンがレイザーに信頼を置いていたのは確かです。レイザーなら息子がやってきた時に、息子を成長させるための壁としてうってつけだと。でもですね、レイザー強すぎるんですよ。ドッジボールを通しての戦いでしたので、直接の殺し合いではなかったものの、ビスケに修行をしてもらってなかったらゴンはあの世行きでした。これはかなりの鬼畜の所業です。

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(引用:HUNTER×HUNTER 16巻182P/冨樫義博)

まぁレイザーに会える段階までグリードアイランドを進めたということは、ゴンもそれなりに強くなっていると踏んでのジンの判断だったとは思うのですが、それにしても酷です。ビスケが同じタイミングでプレイしていたからなんとかなったものの、ゴンとキルアだけではまずレイザーにたどり着けたところで念の習得レベルがイマイチすぎて死んでいたでしょうね。

レイザーの力のすべては描かれませんでしたが、旅団メンバーすらその強さを認め、ヒソカも喧嘩すら売らなかったことを考えても、作中屈指の力を持っていると思われます。レイザーのもとにたどり着けるプレイヤーはほぼいなかったみたいですので、ずーっと念を鍛えたりして結果、異常に高いレベルになってしまったんでしょうね。

ジンも自分の息子が強くなると信じていたとはいえ、

 

レイザー「息子が来たら殺す気で戦うけどいいの?」

 

ジン「オッケー!」

 

みたいな会話して、簡単に許可してましたからね。世界で五指に会いる念能力者であるジンですから、そんな自分の息子であるゴンも強くなるポテンシャルは持っていると考えてもおかしくはないですが・・・期待値高すぎませんかねぇ・・・親バカってやつでしょうか?

それでもゴンはなんとかレイザーに勝利しましたので、ジンとしては期待通り計算通りといったところですか。

 

 

 

 

刑務所の役割はただ単に犯罪者を閉じ込めておくことだけでなく更生さることまでが役割です。受刑者に厳しい刑罰を与えることで「こんな辛い罰は二度と受けたくないから犯罪なんてしない」とも思わせることも更生にはなると思いますが、根本的な解決になっているかというと微妙ですよね。恐怖で表面上は更生したように見えても根っこの部分は変わっていないと思います。むしろ辛い罰を受けたことでより一層反抗心が芽生えてしまうケースも考えられます。恨みを生んでしまうわけですね。

 

やはり一番の方法は、受刑者が罪を犯してしまうような考えが介入できないようにしてしまうことだと思います。「自分にとってこれが生き甲斐だ」とか、「これをやるために自分は生きているんだ」と思わせることができれば、罪を犯す可能性を限りなく減らすことができると思います。「魔がさす」なんて言葉もありますが、自分の心に魔が入り込めないくらいの生き甲斐を与えてしまうのです。多分ですね、自分の好きなことや本当にやりたいことに対してはズルをしたくないと考える人が多いはずです。レイザーは「自分を信頼してくれたジンのためにグリードアイランドを成立させる」という生き甲斐と言いますか、生きる目的が持てたので真面目に島で役割を果たせているのだと思います。レイザーがこれ以上罪を犯すことはないでしょう(ボポボは殺してましたけど、ボポボは死刑囚なんで、刑を執行しただけです)。

 

一部更生せずにいる死刑囚も見受けられますが、グリードアイランド内の多くの人物がゲームキャラクターとして勤めを果たしているので、グリードアイランドが牢獄としての施策も含んでいるとしたらうまくいっていると思います。でもまぁ・・・レイザーはゲームキャラという設定ですが好き勝手ベラベラ話してましたけど、ゲームに登場するモブキャラのように同じセリフしか話すことを許されていない人物もいるんですよね・・・それはそれでめちゃくちゃ辛い刑罰かもしれません。それが嫌で逃げ出す死刑囚もいそうですが、そんな脱獄囚はレイザーが念弾で粉々に消しとばしてくれますから、危険な死刑囚が島の外に出ることはないです。

・・・あれ?レイザー更生できてるって言えるのか・・・?むしろ爽やかな印象からルールを犯した死刑囚たちを躊躇なく殺害する姿は以前よりサイコパス感が増しているような・・・スポーツマンシップがサイコパスを助長していてむしろめちゃくちゃ怖くないか・・・?う〜ん、グリードアイランドの闇は深い・・・

 

 レイザーとの手に汗握る真っ向勝負!ハンターハンター16巻!