自他共に認める戦闘狂のヒソカ。ヒソカは長年、幻影旅団の団長・クロロと戦うことを希求し、そのために幻影旅団に入団していました(実際のところ入団したフリ)。
ヒソカが戦いたい相手として最優先だったのはクロロでしたが、幻影旅団のメンバーに関しても場合によってはターゲットと見なしていた様子。
幻影旅団メンバーを狩ることにも割とノリノリでした(天空闘技場編時点で旅団を狩るつもりでいたようですが、実行したのは作中時間でその約2年後の模様)。
幻影旅団全員レベルの高い念能力者でしたので、ヒソカとしても戦う相手として申し分なかったと思います。
ヒソカが戦いを挑んで受けてくれろうなメンバーといえば、ウボォーギンが真っ先に思い浮かびます。
ウボォーギンもヒソカ同様かなりの戦闘狂でしたので、ヒソカと戦うのも断りはしないと思うのです。
ヒソカもクロロとなかなか戦えないならば、手始めにウボォーギンあたりと戦っても良かったと思います。でもそうしませんでした。
そこで今回は
ヒソカはウボォーギンと戦おうとは思わなかったのか?
という点について考察してみたいと思います。
実はかなり強いウボォーギン
ウボォーギンはクラピカに殺害されてしまい、作中序盤に退場となってしまいました。
しかし、ウボォーギンは鋼のように硬い肉体や、直撃すれば体が吹き飛ぶほどの威力を誇る念能力「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」などを持ち合わせ、攻防ともに優れた強化系の能力者でしたよね。
ウボォーギンは人間でしたが、そのポテンシャルの高さはキメラアントと遜色ないレベルだったと思います。未だに登場しても通用する強さを持っていたのではないでしょうか。
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ヒソカは一応、より強い者を求めて戦い続けていますので、ウボォーギンもヒソカの「戦いたいターゲット」に入ってもおかしくないかと思います。
ウボォーギンの戦い方は基本的にパワーでゴリ押しでしたが、煙幕に「隠」を合わせて自分の居場所をごまかして不意打ちを仕掛けたりなど、頭も使います。
これはヒソカのお気に入りであるゴンにも共通した戦い方だと思いますので、ヒソカとしてもウボォーギンはストライクゾーンだったはず。
でも、戦った様子はありませんでした。
ヒソカが負ける可能性が高い?
ウボォーギンはパワーでもヒソカを上回っていますし、硬い皮膚はバズーカ砲すらも効きませんから、ヒソカのトランプで攻撃したところで致命傷にはならないでしょう。
ヒソカの戦いは「伸縮自在の愛(バンジーガム)」を利用した頭脳戦が基本ですが、攻撃方法の多くが殴ったり蹴ったりなどの物理攻撃か、カードでの斬撃です。
ヒソカがウボォーギンと戦うことになったら、結局は肉弾戦に持ち込まなければなりません。
しかし肉弾戦となるとウボォーギンが圧倒的に有利。ウボォーギンの攻撃は1発1発が即死級の威力ですし、普通の攻撃ではウボォーギンには効きません。
ヒソカとしてはかなり相性が悪く、負ける可能性が高い相手とも言えます。そのためヒソカは手を出さなかったとのではないでしょうか。負けるの嫌いそうですし。
ヒソカがウボォーギンに勝つには「伸縮自在の愛(バンジーガム)」をウボォーギンの顔面に貼り付けて窒息させるくらいでしょうか。
ヒソカ的にこう言う方法で勝つのは嫌いそうですけどね。
話しかけられなかった
ウボォーギンはノブナガやフランクリンと良く喧嘩していたようですが、これは殺しあっていたというよりはちょっとした小競り合い程度なものでしょう。喧嘩するほど仲がいい的なやつです。
そう考えると、ウボォーギンは旅団メンバーとの関係もかなり良好そうでしたね。
他のメンバーからも性格面も能力面も高く評価されていました。
言い換えるとウボォーギンは「クラスの人気者」みたいな存在だったと思います。誰とでもコミュニケーションを取り、声も大きく、みんなをリードしてくれる立ち位置だったことでしょう。
一方でヒソカは、アルカを殺害する時に、人手が欲しいと言ったイルミに対し「ボク人見知りなんだけど(だから仲間読んでほしくないな)」と言っていました。
ヒソカは結構いろんな人に絡んでいるようで実は結構根暗な性格。イルミくらいとしか交流もなさそうです。
タイプとしてウボォーギンとヒソカは真逆って感じですね。
ヒソカの根暗な性格ゆえに明るいウボォーギンに話しかけられなかったのかもしれません。
ヒソカ「あの・・・ウボォーギンくん?ボク、君と戦いた・・・」
ウボォーギン「みんな!サッカーやろうぜ!」
みたいな感じで。
性格が合っていないので、ヒソカとしても戦う気が萎えてしまったのではないでしょうか。
幻影旅団のルールを守っていた
実際の理由はこれだと思います。
幻影旅団のルールの中に「団員同士のマジギレ禁止」というものがありますね。団員同士で殺し合うのももちろんダメです。ルールを破った場合いはクロロ自ら制裁に乗り出す可能性があります。
クロロが直接ヒソカと戦いに来てくれるのであれば、ヒソカとしては好都合。
だったら、強いウボォーギンと戦ってそこそこ満足し、その後にやってきたクロロと戦うのがベストな気がします。
ただ問題点としては、クロロが一人で制裁に来るとは限らない点がありますね。
ヒソカはクロロとタイマンがしたいので、他の旅団員たちと一緒に攻め込まれてしまうとヒソカ的には困りものです。さすがに旅団員を何人も同時に相手にするのは無理でしょう。
ヒソカはクロロとタイマンするために、できれば旅団内でおとなしくしておいた方がよかったはずです。そのためウボォーギンに限らず、どの旅団員にも手を出さないでいたのでしょう。
さいごに
ヒソカはクロロに対して、正直「戦いたい」以上の感情を抱いている感じがします。なんと言いますか、クロロのことが好きなんですよね。
クロロの強さを体感したいのはもちろんですが、クロロの頭のキレやそのカリスマ性に惹かれているようなところもあります。
ヒソカが戦いたい相手というのは単純に強ければいいというわけではないみたいです。それ以外のいろんな基準があって、それをクリアした人とのみ戦いたいのでしょう。
例えるならば、他人を好きになる要素としてかっこいい、かわいいだけでなく、優しいとか、気配りができるとか、背が高いとか、収入がいいとか、いろいろ含んでいるのと同じかと。
ヒソカ的にウボォーギンは、いろんな角度から評価して「タイプじゃない」を感じたのでしょう。毛深いのが嫌だったのかもしれませんね。