私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

『岸辺露伴は動かない』2巻とアニメDVD『六壁坂』のレビュー

 

私の名前はジロギン。

 

2018年7月18日!ついに待望の

 

岸辺露伴は動かない 2巻

 

が発売されましたァァァ!!

 

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あらかじめ発売前にAmazonで予約しておきました!

発売日より2日くらい遅れましたが、手元に届きました!

 

 

「少年ジャンプ」のデジタル版に掲載された作品や、『別冊マーガレット』に掲載された作品を収録!

2018年2月26日発売の週刊少年ジャンプに掲載された『岸辺露伴は動かない』の新作

エピソード#10 ザ・ラン

 も、早くも収録されています!

 

 「ザ・ラン」は、『岸辺露伴は動かない』シリーズの中でも2番目か3番目くらいに好きな作品です。

 露伴先生が巻き込まれる怪異は、いつも背筋をゾワゾワとさせてくれます。

 

岸辺露伴先生がスポーツジムで出会った謎の男「橋本陽馬(はしもとようま)」とランニングマシンで「どちらが先にマシンの停止ボタンを押せるか」で勝負を繰り広げます。

作中で露伴先生はだいぶ走ってましたが、やはり「動かない」姿勢は変わらずでしたね(『動かない』の意味は後ほど説明します)。

 

ということで今回は、『岸辺露伴は動かない』2巻と、同梱されているDVDのエピソード#02『六壁坂』のレビューを紹介します!

 

 

 

 

『岸辺露伴は動かない』とは?

大人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品です。原作者は荒木飛呂彦先生で変わりはありません。

 

ただ、『岸辺露伴は動かない』は、ジョジョのようなストーリー物ではなく、1話完結型の短編です。

第1巻ではエピソード#16『懺悔室』、エピソード#02『六壁坂』、エピソード#05『富豪村』、エピソード#06『密漁海岸』『岸辺露伴 グッチへ行く』の5話が収録されていました。

 

物語は『ジョジョの奇妙な冒険 第4部ダイヤモンドは砕けない』に登場した人気キャラ「岸辺露伴」というキャラの視点で進みます。

主に、露伴が漫画の取材で訪れた地で起きた怪異の話です。スタンド能力なのか、はたまた別の「なにか」なのか・・・不可思議な現象が露伴を襲います。

 

ややジョジョ4部の時と設定が異なるところがあります(露伴は27歳になっていますが、億泰は学ランのままで高校生など)が、基本的には4部の世界観で構成されています。

 

露伴のスタンド「天国への扉(ヘブンズ・ドアー)」も健在。露伴の危機を救ってくれます。

 

▼第1巻ご購入はこちらから!▼ 

 

岸辺露伴(きしべろはん)とは?

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出典:岸辺露伴は動かない 60P/荒木飛呂彦

 

20歳にして週刊少年ジャンプに「ピンクダークの少年」という作品を連載している天才漫画家です。連載開始時点では、まだ16歳でした。

アシスタントは雇っておらず、作画もストーリー考案も全て自分で行っています。それでも休日がしっかりとれているという超速筆タイプです。

 

4部の舞台であるS市杜王町の出身で、一時期は東京で暮らしていたようです。しかし、都会の騒がしさに馴染めず、故郷で暮らすことにしました。

 

スタンド能力は「天国への扉(ヘブンズ・ドアー)」というもの。

当初は露伴の書いた漫画原稿を見た人の情報や記憶を読み取るような能力でした。

しかし、4部中盤以降は、相手を本のようにし、情報や記憶を読み取ったり、そこに命令を書き込むことでその動作を強制させるチート能力になっていました。

 

『岸辺露伴は動かない』の露伴は、4部本編とやや設定が変わっています。

杜王町に住みながら漫画家をしているのは同じですが、年齢が27歳になっています。

また、性格もやや丸くなっている感じがします。自分の意思は貫き通そうとする露伴でしたが、相手の話を聞いたり、命の危機にある知人を必死で助けようとしたり・・・

4部とは一味違う露伴を楽しめるでしょう。

 

「動かない」の意味

タイトルの『動かない』とは、岸辺露伴は怪異に遭遇しても、その怪異を解決しようとしたり、改善しようとしたりはしないという意味です。

 

実際にどの作品でも露伴は怪異を解決せずに、その状況を語るのみ(自分が巻き込まれた場合はとりあえずその場を切り抜けるのみ)です。

 

露伴は漫画家なので、あくまでも漫画家として「こんなことがあったよ」と伝えるだけにとどまっています。

 

なんだかすっきりしない部分もあります。

しかし解決してないからこそ、またどこかで露伴と同じ出来事に遭遇する人がいると考えて、ゾワッとする物語になっているのです。

 

『岸辺露伴は動かない』第2巻収録作品

岸辺露伴は動かない第2巻に収録されているのは以下の作品です。

どれも1巻には未収録作品であり、『別冊マーガレット』などジャンプ系列の雑誌以外で掲載されたものもあります。

読み逃した人もいるかもしれませんね。

 

1巻2巻をそろえれば、『岸辺露伴は動かない』シリーズは一通り読めます(『岸辺露伴 ルーブル』へ行くは別)。

 

 

エピソード#04「望月家のお月見」

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出典:岸辺露伴は動かない2/荒木飛呂彦

 

露伴の近所に住む「望月家(仮)」の話。

望月家では先祖全員の命日が必ず中秋の名月という宿命があった。この宿命を免れるためには中秋の名月の日に家族揃ってお月見をしなければならない。

 

望月家の父である望月昇(もちづきのぼる)は、望月家の宿命を恐れていた。そのため、中秋の名月であるこの日は、家族全員の外出を禁止する。

家族は望月家の宿命を深く信じておらず、昇の提案に文句を垂れる。が、半ば強引にではあるが、お月見の準備をする流れになった。

 

望月家は死の宿命を免れるべくお月見を開始しするが、知らず識らずのうちに、望月家の宿命にさらされていくのであった・・・

 

エピソード#07「月曜日 天気-雨」

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出典:岸辺露伴は動かない2/荒木飛呂彦

 

打ち合わせのために、雨の中、駅を訪れた露伴。駅には歩きスマホをする人々がたくさんおり、その人々は次々と露伴にぶつかっくる。

最初は偶然かと思っていたが、あまりにもたくさんの人間がぶつかってくるため、露伴は「何者かの攻撃ではないか?」と分析する。

 

ホームでぶつかりそうになった肥満体型の男に、露伴は問いただすものの、男とともに線路に落ちてしまった。

なんとかホームに上がろうとする露伴と男だったが、雪崩のように人がホームに落ちてくる。

 

この不可思議な現象の先には、現代社会の抱える問題と悲しき結末が待っていた・・・

 

エピソード#09「D・N・A」

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出典:岸辺露伴は動かない2/荒木飛呂彦

 

『別冊マーガレット』に掲載された作品。

 露伴は山岸由花子(やまぎしゆかこ)から、彼女の母親の知人である片平真依(かたひらまい)の相談に乗るよう依頼される。

それは真依の娘・真央(まお)のことだった。

 

真央は精子バンクで授かった子供であったが、「しゃべる言葉が全て逆」「触れると全身が保護色化する尻尾が生えている」など、得体の知れない特徴があった。

露伴は真央の父親にあたる人物の情報を引き出そうと「ヘブンズ・ドアー」を使う。

が、結局ほとんど何もわからないまま露伴は去ってしまう。

 

それでも父親について知りたい真依は、自力で父親を探す。その最中、意外な人物と出会うことになった・・・

『岸辺露伴は動かない』シリーズでは珍しい、感動作品!!

 

エピソード#10「ザ・ラン」

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出典:岸辺露伴は動かない2/荒木飛呂彦

 

 原宿に遊びに来ていた橋本陽馬(はしもとようま)は、モデルにスカウトされた。

モデルの仕事をする最中、プロダクションの人間から「筋肉をつけるように」と言われた陽馬は、トレーニングを開始する。

 

陽馬のトレーニングはストイックすぎ、自分の恋人の私生活を狂わせるレベルにまで発展。異常性は日に日に増していった。

 

ある日、陽馬はジムで出会った露伴と「ランニングマシンが最高速度25.0km/hに達した時、どちらが早く1台しかない緊急停止用リモコンを取って自分のマシンを止められるか」という競争をしていた。

過去に露伴に負けたことのある陽馬は、露伴に勝つため本性を現す。

 

陽馬の本性は、あの露伴でさえも恐怖を感じるほどの狂気をはらんでいた・・・

 

『岸辺露伴は動かない』2巻の感想

私は本家のジョジョも大好きなのですが、同じくらい『岸辺露伴は動かない』シリースが大好きです!同じくらいオススメです!

(私の名前はジロギン。というブログ名は4部の最後の敵・吉良吉影が「私の名前は吉良吉影」と名乗ることからパクりました。それくらい好きです)

 

まさに「奇妙」という言葉が似合った短編なんですよね。

大きな事件は起きないのですが、まずありえないであろう「奇妙」な事件に露伴が巻き込まれる様子は、絶妙な恐怖を演出してくれます。

 

第2回で収録されている作品の中で、個人的に面白かったのは

エピソード#07「月曜日 天気-雨」エピソード#10「ザ・ラン」です。

 

「月曜日 天気-雨」は最後までオチが読めない作品でした。

終始ハラハラさせてくれながらも、最後は現代を生きる私たちが抱える問題と、忘れてはならない 大切なことを思い出させてくれます。

読んだ後に、少し前向きになれると思いますよ!

 

「ザ・ラン」は、『岸辺露伴は動かない』ならではの、ゾッとするサスペンス性がある作品です。

後味の悪さといいますか、作品が終わっても結局状況が一切良くなっていないという点に『動かない』の本当の意味を感じます。

露伴のその後も気になる作品でしたね。

 

さくっと読めて、暑い日にゾッとしたい方にも超オススメの一冊です!

ジョジョや岸辺露伴を知らなくても十分楽しめると思います!

ぜひ読んでみてください!

 

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アニメDVD作品は「六壁坂(むつかべざか)」

『岸辺露伴は動かない』第2巻に同梱されているアニメDVDは、単行本1巻に収録されていた

エピソード#02「六壁坂(むつかべざか)」

という話。

 

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こちらは予告動画です


OVA「岸辺露伴は動かない」エピソード#02 六壁坂 PV

 

Amazonで注文すれば、DVDと単行本がセットで購入できます(本屋さんだと単行本しか売ってないことも・・・)

 

『六壁坂』は個人的に、1巻に収録されている5つの短編の中で一番怖かったですね。

少しだけあらすじをお話しします。

 

六壁坂のあらすじ

ある日のこと。岸辺露伴は妖怪伝説の漫画の取材をするために、山を6つも購入。

しかし、山の価値が落ちたことで一文無しになってしまう。

 

その経緯を飛ん当編集者に語りながら、原稿料の前借りを切り出す露伴。

モチベーションはかなり下がっていたが、やがて露伴は、担当の編集者に 「そこの山には確かに「六壁坂」の妖怪がいたんだ」と、自信満々に語り出す。

 

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出典:岸辺露伴は動かない 67P/荒木飛呂彦

 

露伴が購入したと思われる山に家族と共に住んでいた「大郷南宝子(おおさとなおこ)」という一人の女性。

南宝子は家の庭師である「釜房軍平(かまふさぐんぺい)」と恋人関係にあった。

 

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出典:岸辺露伴は動かない 71P/荒木飛呂彦

 

しかし南宝子の家は名家であり、庭師に過ぎない軍平と付き合うことは両親も反対するところ。そこで南宝子は軍平に別れ話を切り出す。

その結果、口論となり、南宝子は軍平を突き飛ばした勢いで、誤って殺害してしまう。

 

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出典:岸辺露伴は動かない 78P/荒木飛呂彦

 

家族が帰ってくる前に軍平の死体を隠さねばと思う南宝子だったが、軍平の死体からはまるで生きているかのように鮮血が飛び散り続ける・・・

 傷口を縫っても焼いても血液は止まらない・・・これこそが「六壁坂」に住む妖怪のしわざだった・・・

 

「六壁坂」の感想

 漫画でも面白いですが、アニメとして露伴をはじめとする登場人物たちが動くことで、よりリアルになります。

血が吹き出るのがね・・・体の力が抜けてくるくらい・・・いい意味でも悪い意味でもリアルです。

 

漫画でも読んでも結構トラウマになりそうなレベルの話なので、血とかグロいのが苦手な人は刺激が強いかも。

でも、ジョジョ好き=ホラー好きでしょうから(偏見)!『六壁坂』も平気で見れちゃいますよ!

 

できれば、友達と一緒に見たほうがいいですかね(私も大学の後輩の家で見ました・・・泣)。

 

グロ注意ですが、「グロくても見たい!」って人はぜひ見ましょう!

 2巻と合わせて、アニメでも『岸辺露伴は動かない』の世界を味わってみてください!

 

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