私の名前はジロギン。
子供の頃から私は「お笑い」が大好きで、いろんなお笑い番組を見てきた。
好きと言っても、芸人のライブに行くほど好きというわけではない。好き度でいったら人よりちょいとばかり好きという程度だろう。
一概にお笑い芸人と言っても、得意とするネタは様々である。
大きく分けると「漫才」を得意とする芸人、「コント」を得意とする芸人がいる。
前者は2人がボケとツッコミに分かれ、会話のような形式でほとんど言葉のみで笑いを取るタイプの芸人。
後者はコンビやトリオがそれぞれの役に分かれ、演劇のようなストーリーに則って笑いを取るタイプの芸人だ。
従来のお笑い芸人というとこの2つに分けることができた。
しかし、2000年初頭頃からだろうか?
この2つのパターンに当てはまらない芸人が台頭してきた。
いわゆる「リズムネタ」を得意とする芸人だ。
代表的なところでいうと、
「武勇伝」のネタで瞬く間に知名度を上げた「オリエンタルラジオ」さん。
オリエンタルラジオ 武勇伝
最近は「パーフェクトヒューマン」というネタが一斉を風靡した。
いずれもリズムネタであり、ボケやツッコミが存在していない。
パーフェクトヒューマン【公式ライブ映像】RADIOFISH PERFECT HUMAN @渋谷 CLUB QUATTLO
他には「8.6秒バズーカー」さんは昨年「ラッスンゴレライ」のネタが大ヒットした。
「2700」さんの「右ひじ左ひじ交互に見て」も流行した。
私は「2700」さんの大ファンでもある。ツネさんとは実際にお会いしたこともある。
2700__ 右ひじ左ひじ交互にみて、
リズムネタにはボケやツッッコミという概念がそれほど存在していない。
曲や歌詞を面白く作り、それをメンバーで演じることで笑いを取っていく。
単純なネタとしての面白さに加えて、テンポの良さなども重要視される。
リズムネタに関しては賛否分かれるところだろう。
「こんなのはネタではない」と評する人もいるかもしれない。
しかし私は、リズムネタはかなり合理的なネタだと思う。
芸人自身にとって負担を減らすことができると思うのである。
リズムネタは、ネタの内容こそ毎回変わるものの、
基本となるリズムは同じものを使っている。すなわちリズムがフォーマットとなり、
1度確立してしまえば、ネタを0から考える必要はない。
それに、すでにリズムネタで世の中には認められているので、安心してネタを変えられる。
リズムそのものがハードとなり、ネタの内容がソフトになる。
リズムネタ芸人たちは、リズムさえ確立してしまえば、あとはそれに沿ってソフトだけ変えればいくらでも新ネタになるのである。
これは忙しい芸人にとっては仕事の負担を減らす最善の策と言えるだろう。
漫才やコントの場合、新ネタを作ろうと思ったら、0から構築していかなければならない。
特にコントは、これまでの持ちネタと被らないように、脚本家のようにネタを考えなければならない。
これは労力も時間もかかってしまう。自分たちを苦しめているように感じてしまう。
だとしたら、リズムネタを作り、あとはそれを使い回すというネタのスタイルは非常に合理的だなと思うのだ。
ただ、リズムネタには大きな問題がある。
1年しかもたないのだ。鮮度が落ちるのが非常に早いのだ。
食べ物を噛んでいるとだんだんと味が出なくなるように、リズムネタも酷使すればするほど飽きられるのが早い。
ここに苦戦して1発屋となって消えていく芸人が多い。残念なことではあるが。
リズムネタは1年くらいは使い回し続けられるが、数年おきにiPhoneの新機種が発売されるように、
ハードも交換しなければならない、つまり新しいリズムネタを考えなければならない。
リズムネタを考えるというのは合理的な選択であるとは思うが、
ゆえに飽きられるのが早いというデメリットもはらんでいる。
ただ、フォーマットをまず確立し、それを使い回すという生産方法は、
ブログや、ビジネスにおいても応用できそうな気がした。
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