私の名前はジロギン。
以前相席居酒屋で一緒になった女性から連絡があった。何と「食事をしよう」というご提案だったのだ。
うおぉぉぃまじか!!これはうれしいお誘いだ!私は暇だ!めちゃくちゃ暇だ!彼女はいない!断る理由は一切ない!
二つ返事でOKして、実際に昨夜合ってきた。
でも私もこれまで伊達にモテない人生を送ってきていない。警戒しすぎかもしれないが、こういう女性から食事などに誘ってくるときは何か裏があると考えるようにしている。
もちろん今回のお誘いには素直に嬉しく思ったが、同じくらい怪しくもあった。
相席屋でたかだか30分話しただけの女性が食事に誘ってくるか普通?
かなり警戒しながら食事をした。
案の定、警戒をしていて正解だったなという結果になったわけなのだが・・・
相手は私の1歳上、25歳の女性。
見た目は全然怪しそうではない女性だ。
しかし怪しさは会話内の随所に合った。
まず妙に話を合せてくるという点。うまい具合に「私もそうで~」みたいに合せてくる。
全部同じなのだ。そんなわけあるか~?初対面の相手がそんなわけあるか~?
さらに話はビジネスについてや自己啓発、私の夢についてなどに進展していった。
おかしいぞ・・・これはデートで話すような内容ではない。私は何度も味わったことがある。
これは商談における雑談だ!商談における雑談と同じ空気だ!何かを売るか、何かに登録させようとしているな!?
怪しく思った私は「有名人で誰が好き?」と女性から聞かれたときに、
「細川ガラシャ」
と答えてみた。
すると女性は
「あー、細川ガラシャね、うん、私もそんなに詳しくないけど好き!」
と答えていた。
細川ガラシャというのは織田信長を本能寺の変で殺害したとされる明智光秀の三女のことだ。
大きく歴史に絡む人ではない為、歴史の教科書でもわずかにしか紹介されない。
そのような歴史上の人物を25歳の女性が好きか~?その可能性は極めて低い!怪しい!
さらにあまりにも写真に写りたがらない!
これも勧誘などをしてくる人の特徴!痕跡をなるべく残さないようにするためだ!
私の疑念が99%ほぼ確信に変わったのは、相手の女性のこの一言!
「是非とも会ってほしい人がいる!」
これだ!常套句だよ!
次は人数で押して何らかの商材を売りつけてきたり、教団への入団を促したりするやつ!
この一言で私は「何らかに勧誘しようと企ててやがるな!」と悟った。
一応少し揺さぶ路をかけてみようかなと思った私。最初その女性は
「私は人の好き嫌いが激しくて、周りに尊敬できる人なんていない。」
と言っていたのに、会わせたい人がいるというのはちょっと怪しい。
そこで私はあえて
「是非ともその人に会いたい」
と答えた。女性は
「何で会おうと思ったの?」
と聞いてきた。ここで私の作戦発動!私は
「あなたはさっき尊敬できる人はいないと語っていたけど、そんなあなたが是非会わせたいと思うその人には何があるのか?
その理由が知りたいからだよ」
と返した。
その理由というのが商材なのだろう?それが信仰心なのだろう?
そういう打算のあるつながりなのだろう?
私は釘を刺してみた。女性は言葉を濁していた。
やはりだ、これは勧誘!マルチか?宗教か?どちらにせよその類だろう?
昨日は何も無くそのまま女性とは分かれた。
彼女には恐らくまだもう一人くらいターゲットがいて、その人と会いに行ったのかもしれない。
まだ100%決まったわけではないが、これは勧誘と見て間違いないだろう。
正直この女性と改めて会うかどうかは決めかねている。
「たとえ99%失敗するとしても!俺は1%の確率に賭ける!」的な、少年漫画のかっこいい主人公みたいなことは言えない。
でもダメなんだよなぁ私は。
こういう状況にあると、「何とかこの女性を助けたい!」とか思ってしまうたちだ。
かっこつけしぃの見栄っ張りだ。
恰好の獲物じゃん!こういうこと思うやつがハマるんじゃん!
凄いよこの女性!私のこういう気質見抜いたってことだもんね!凄いよ!手練れだよ手練れ!!!
もしこの女性がそういう勧誘目的で私に近づいていたとして、私と関連を持つ中で考え方が変わり、「勧誘ではなく純粋にこの人と付き合いたい」みたいな感じになったら・・・
小説書いて出版するレベル!!
出来るか?そんなこと?
確かに向こうは勧誘目的で近づいてきているが、女性は女性。
一応恋愛対象にはなるが、ベリーハードモードだぞこれは。
しくじれば数十万、数百万円単位の金を失うことにもなりかねない。
我ながらなんてリスキーなこと考えているんだとあきれてしまう。
しかしまぁモテない男の気持ちを弄ぼうとしているのなら許しがたくもある。モテなくても生きてるんだこっちは!
何とか見返してやりたい!とは思うが、こちらもブログのネタにしちゃってるので五分五分かな。
お互いに利用し合ってるのならこのまましばらく接触し続けるのも一興かもしれない。
それにしても私は、こうやって恋を掴もうとすると、何か別のものを掴んでしまう。
私の人生はなかなか奇妙で、ネタの宝庫なんじゃないかなとさえ思えてきた。
ブログを書く上ではありがたいのだが、人生が喜劇ってより奇劇で、不幸だなと感じる今日この頃。
今回の出会いは怪しい勧誘の可能性が高いけど、ちょっと期待していた部分もあったので、悲しい・・・クソぅ・・・
ちょっと真面目な話。
ここまで一方的に私が被害者のように書いてしまったが、おそらく今回会った女性、彼女もまた被害者のはずだ。いわゆるネズミ講に近い。
信仰は自由だと思うのだが、25歳の女性が好きでもない男相手にデートのふりして営業しているなんて、とても悲しい構図だなと思った。
そんな嫌なことをしてまで達成したい目標があるのだろうか。お父さんとお母さんはこのことを知っているのだろうか?
そういうことを考えると心苦しくなってしまう。
でも迂闊に首を突っ込むと、ろくなことにならないよなぁ・・・
結局私も見て見ぬふりをするくらいしかできることがないというのも悲しい・・・
世の中の暗い部分を見てしまった。被害者が被害者を呼ぶ。救われない人がまた救われない人を生んでしまう。救われない人がいるのなら、私の運営する当ブログくらいはどんな時でも明るい記事を書いていたいなと思った。少しでも悲しい人々に笑顔になってもらいたい・・・
ん?私も宗教じみてないか?