ハンターハンターで、好きな私が特に好きなシーンがあります。
それは、コミック11巻
クロロ=ルシルフルvsゼノ=ゾルディック&シルバ=ゾルディック
のシーンです。
ヨークシンシティ編で最大の見せ場ではないかと思っておりますし、ハンターハンターファンの中でもベストバウトとして挙げられることの多い一戦です。
間違いなく最強クラスのキャラクター達が戦うシーンとあり、原作で見ても、旧アニメで見ても臨場感がヤバいです!
新アニメは…賛否分かれるようですね。旧アニメのこのシーンの力の入り方が桁違いでしたから仕方ないですね。
この3人の戦いは、当時のハンターハンターで最高峰の戦いでしたが、お互いまだ様子見に過ぎず、全力を出していないという事も面白い点のひとつでした。
これから先、彼らの本気の戦いが見られることを読者に期待させるシーンだったと思います。
作中の描写でも、この3人が本気を出していないと思われる部分があります。
その代表的な描写が、クロロが毒を塗ったベンズナイフを使ったことです。
クロロは自身の能力「盗賊の極意(スキルハンター)」でゼノ・シルバの念能力を盗もうと試みました。
スキルハンターで相手の念能力を盗むには複数の条件があり、かつ盗んだ相手が生きていないと能力を使えなくなってしまいます。
そのため、ゼノ・シルバを少なくとも生け捕りにしなければならなかったのです。
そのためにクロロは毒を塗ったベンズナイフで、シルバの動きを止めようとしていました。
クロロは完全に手を抜いてますね。命を賭けた戦いの中、生け捕りにしようとしているのですから。
ゼノも「毒ナイフでの威嚇」と称して命を奪うための攻撃ではないことを見抜いていました。
ですが…私はこの毒を塗ったベンズナイフは威嚇とかに使うものではなく普通に最強の武器なんじゃないかとさえ思えます。
クロロさん使いどころ間違っていませんかと思うのです。
そこで今回は毒を塗ったベンズナイフ最強説の理由を紹介したいと思います。
まずベンズナイフって何?
ハンターハンターの世界の刀鍛冶兼殺人鬼のベンニー・ドロンという人物が作ったナイフのことです。
殺人を犯すたびに1本ずつナイフを作り、合計288本のナイフが生み出されました。
殺人によって得たインスピレーションが、ベンニー・ドロンに独特なナイフを作るヒントになっていたそうで、そのナイフ達は皆不思議な形状をしています。
世界的にコアなファンがおり、シルバもコレクションしているそうです。
クロロが使っていたベンズナイフは、コレクターのシルバ曰く「中期型」。
形状から、ナイフそのもので刺して殺傷を狙うものというより、毒などを塗って相手に大なり小なりの傷を負わせることで動きを止めるタイプと見られます。
シルバの肌に傷をつけた
シルバはクロロのベンズナイフで左腕を切りつけられました。
シルバはその際に「俺の肌に傷をつけるとは、なかなか良いナイフだな。」と語っていましたね。
おそらくシルバは念で体を強化していますし、ただでさえシルバは屈強な肉体を持つ大男です。普通の攻撃ではまず通じないんでしょうね。
そんなシルバの肌に傷をつけるベンズナイフの切れ味は相当なものだと思われます。
並みの相手に使っていたら、致命傷になっていたかもしれません。
毒を塗って使うこと前提のナイフなのに、攻撃力が高すぎませんかねぇ…?
塗ってある毒が強力すぎ!
クロロがベンズナイフに塗った毒は「0.1mgでクジラとか動けなくさせる薬」というレベルの猛毒でした。
対人用の武器にクジラを動けなくさせるレベルの毒を塗り込むという鬼畜なクロロさん。常人なら死んでるんじゃないですかね?
おそらく体を麻痺させる神経毒だと思われます。
神経毒は体を動けなくさせるだけというイメージがありますが、むしろとても危険な毒です。
体が麻痺するというのは心臓などの生命維持に関わる器官まで麻痺してしまうということです。
つまり生命活動が止まってしまうこともあります。ヤバいです。
さすがのシルバも切られた瞬間に毒抜きをし、腕を髪の毛で縛り毒が回るのを防いでいました。
その直後、シルバは「問題ない」って言ってましたけど、あんたも何なんだ!?
ゾルディック家は全員が暗殺者の家庭です。
そんな中で育ったキルアは、万が一捕まって拷問を受けた時の対策に幼い頃から拷問に耐える訓練を積んでいます。
その訓練のひとつとして毒への耐性をつける訓練を受けていたようです。下剤やキメラアントの毒ですら全く効いていませんでした。
ゾルディック家の当主であるシルバもおそらく同様の訓練を受けているどころか、キルア以上に毒への耐性があるかと思われます。
そんなシルバでも問題ないとは言いながら毒抜きが必要な毒ですから、他のキャラクターなら死んでいるでしょうね。
クロロさん、クラピカに捕まった時もベンズナイフがあれば余裕で逃げられたんじゃないのかな?
ナイフ投げ捨ててたけど拾わなかったのかな?勿体無い。すごい高いナイフなのに。
ヒソカも警戒
新アニメの劇場版「ハンターハンター 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)」で、ヒソカは作中最大の敵である「オモカゲ」が作り出した幻影旅団の人形と戦います。
オモカゲはヒソカが幻影旅団に入団する前に団員No.4を務めていた人物で、ヒソカは殺したかと思っていたけど、死んだように見せかけていただけだったというかなり都合の良いキャラクターです。
というかオモカゲの登場によりヒソカの雑魚専呼ばわりが加速してしまいました。
何で止めささなかったのなぁ…?
オモカゲが作り出したクロロの人形とヒソカが戦った際に、クロロ人形はベンズナイフを使いました(この人形は対象者の念能力や所有物まで再現できるというかなりチートじみた能力です)。
その際にヒソカは「そのナイフは厄介だ」とベンズナイフの危険度を表しています。
自称作中最強?のヒソカが警戒するほどのナイフですから、その危険度は確かなものです。うん、ヒソカが言うんだから間違いない。
毒自体がハンターハンターの世界で最強説
キメラアントの王・メルエムはネテロが死の瞬間に発動する「貧者の薔薇(ミニチュアローズ)」によって死にました。
ミニチュアローズはただの強力な爆弾であるのみならず、爆心地の近くにいた者、またその者の近くにいた者に感染する毒をばら撒く非人道的な悪魔兵器でした。
メルエムはその体の硬さから打撃はほぼ効かず、身体能力の高さはダントツで作中トップ。
頭も切れ、爆発に巻き込まれ復活した後には、岩山を粉々にする念弾、相手の心を読む力、光の速度で移動できる円、国家戦力並みの戦闘力を保有する最強の生物です。
1対1で勝てるキャラクターはまずいないと思われます。
そんなメルエムが死ぬほど毒はハンターハンターの世界において脅威的なものなのです。
この毒がゾルディック家にも効くのかどうかはわかりませんが、ハンターハンターの世界の毒に対する価値観として、相当強力であることが作中では度々描かれています。
そのためクロロのベンズナイフに塗られた毒もかなり強かった、いや最強の毒だった可能性があるのです。
まとめ
まとめるとベンズナイフの最強説の理由は
・屈強なシルバに傷をつける切れ味
・毒の効かないゾルディッグ家でも毒抜きが必要なほど強力な毒が塗ってある
・あのヒソカも警戒する
・ハンターハンターの世界観的に毒は最強
といったところです。
毒を塗ったベンズナイフはかなり厨二病全開の武器で、私のような厨二人間にとっては大好物です。
冨樫先生は厨二病の好みを外しませんね。
ちょっと話が変わりますが。
私が高校生の時に、国語の漢文の授業の時に、何ていう作品だったかなぁ…?
忘れてしまったんですけど、男2人が王様?を暗殺しようと企てる作品で、ナイフに毒を塗って鍛え、また毒を塗って鍛えと繰り返していくと、やがて毒を塗らなくても無限に毒を発する毒ナイフが出来上がるという作品を読みました。
当時の私は「これベンズナイフ!クロロのベンズナイフじゃあないか!!!」と興奮していた覚えがあります。
高校の時はまだ厨二病、そして今でも厨二病、治らない病…まぁこのままでいいや。