私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】なぜイルミは「ギタラクル」としてハンター試験を受けていたのか?

ハンターハンターの序盤、すなわちハンター試験時は、ヒソカとイルミの2名に関してはとても不気味なキャラクターだという印象を抱いていました。

当時、私は小学生でしたので、尚更怖かったです。

 

この2名に関しては一緒に試験を受けていたゴンたちからも気味悪がられていました。

ストーリーが進むにつれてヒソカに関してはいろいろ素性が割れてきましたが、イルミについてはまだまだ謎が多く、不気味さを残しています。

 

私が気になっているイルミの謎の1つに、なぜイルミは「ギタラクル」と身分を偽ってハンター試験を受けていたのか?ということがあります。作中ではその理由がイマイチ説明されていなかったんですよね。

 

そこで今回はイルミがギタラクルとしてハンター試験を受験した理由について考えてみたいと思います。

イルミ=ゾルディックとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 5巻14P/冨樫義博)

伝説の暗殺一家・ゾルディック家の一員で、キルアの兄にあたります。黒くて長い髪と感情を読み取れない大きな瞳が特徴です。

 

暗殺の仕事を嫌い、家を飛び出してきたキルアとは異なり、イルミは積極的に暗殺者として仕事に取り組んでいます。家族思いな性格をしてはいるのですが、その思いは非常にいびつなもので、特にキルアに対しては大切な存在すぎるがゆえに過保護な愛情(?)を注ぎ過ぎていました(具体的には、キルアに「勝ち目のない相手とは戦うな」と洗脳することで自ら命を守らせようとしていたりなどです)。

 

念能力は「針を刺して他人を操る」能力で、操作系に属すると思われます。針は他人を操るだけでなく単純な攻撃にも利用しています。

 

ハンター試験には「仕事の関係でハンターライセンスが必要になった」ために受験したとのこと。ハンターライセンスがあればハンターサイトを利用できたり、立ち入り禁止区域に入ることができたりするので、暗殺するターゲットの情報を得たり、そのターゲットがいる地域に向かうためにハンターライセンスを必要としたのだと思われます。

 

試験中のイルミは「ギタラクル」という名前で、しかも自身の針を顔に刺し、骨格や髪型を変えてまで試験を受けていました。

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(引用:HUNTER×HUNTER 4巻122P/冨樫義博)

なぜイルミはギタラクルとしてハンター試験を受けていたのか?

それでは、イルミがギタラクルとしてハンター試験を受けていた理由を考えていこうと思います。

キルアが受験していたから

イルミが受験した287期ハンター試験には偶然にも家出していた弟・キルアも受験していました。

イルミは母親のキキョウからキルアの様子を見てくるようにも言われていましたので、ライセンスも取れて、キルアも見つけられて一石二鳥となったわけですね。

 

一方でキルアは、イルミが受験していることがわかれば家に戻されることを恐れて逃げ出す可能性が高かったです。そのためイルミは変装し、ハンター試験中はギタラクルと身分を偽っていた可能性があります。

 

ハンター試験会場に着いた時には、ビーンズからナンバープレートが渡されるだけで特に身分証の提示などは必要ありませんでした。

おそらく途中で死亡する人も多数いるため、いちいち管理していないのだと思われます。

そのため、会場に着くまではイルミとしてやってきて、会場でキルアを見つけたのちにギタラクルに変装しても、キルアに見つからないうちは問題なかったことでしょう。

もちろん会場に着く前から変装していたことも考えられますし、私は後者の可能性が高いと考えています。そのことについては後述します。

写真を撮らせないため

ゾルディック家の家族は、その顔写真だけで1億ジェニー相当の価値があるとされています。

ゾルディック家は暗殺者でありながら各家族の首にも賞金がかかっているようなので、写真だけでも欲しいという人間は多いようです。

もちろんイルミに関しても顔写真は高値で取引されるはず。

 

ハンター試験を素顔のまま、身分を偽らすに受けた場合、他の受験生に顔写真を撮られて売買されると今後仕事がやりにくくなってしまう可能性もあります。

そうならないように、試験はギタラクルとして受けていたのではないでしょうか。

 

ただ、ゾルディック家の城門前は観光地になっていますし、父のシルバ、祖父のゼノに関しては本人の口から「普段から変装も潜伏もしていない」と言っていますので、家族によっては身分を隠さず堂々と生活してる者もいるみたいです。

キルアも身分を偽らずに試験を受けてましたし。

 

イルミの能力はまさに「変装」にうってつけの能力ですので、顔は隠せるのなら隠しておくべきだと考えているのかも。

それか、イルミは極度の恥ずかしがり屋とか・・・友達もいないと言っていましたからね。

ギタラクルとして請けた仕事でライセンスが必要になった?

イルミがハンター試験を受けた理由は「仕事の関係上」ということでした。

どんな形かはわかりませんが、仕事で使うということです。

 

ハンターライセンスには所有者の個人情報が記載されますので、イルミの場合「ギタラクル」として情報が記載されることになります。

ギタラクルとして試験を受けたということは、イルミはギタラクルの名義でハンターライセンスを利用しようと考えていたということになりますね。

 

これらの要素を踏まえると、イルミは「ギタラクルとして仕事を請けている場合もある」のだと考えられます。以下のようなケースの場合、ギタラクルとしても仕事を請けなければならないでしょうね。

 

ある組織Aの人間を敵対組織Bの依頼でイルミが素顔のまま暗殺したとします。

組織Aには「ゾルディック家のイルミが仲間を殺した」という情報が入ってしまいます。

しかし、仕事熱心なイルミは組織Aとも取引をしてお金を稼ぎたいと考えていますが、イルミとして素顔のまま組織Aの仕事を請け負ったのでは仲間を殺した張本人だとバレてしまいます。

そこで組織Aとはギタラクルとして取引し、組織Bの人間を暗殺する仕事も請けている・・・

 

というような場合、イルミではなくギタラクルとして仕事をしなければならなくなるでしょう。まるでコウモリのように敵対組織両方を味方して自演のような感じがしますが、お金を二重で稼げる最善の手段です。

このようにして仕事をしていた中で、ギタラクルとして請けていた仕事でハンターライセンスが必要となったため、ギタラクルと称してハンター試験を受けた、と考えることもできます。

 

ちなみに、イルミがヨークシンシティ編でクロロからマフィアの元締めである十老頭の暗殺を依頼された時はイルミの素顔で仕事をしていたので、仕事の時はギタラクルの姿で請けているということはなさそうです。ということで身分を使い分けていると思われます。

ゾルディック家とネテロの癒着

ハンター協会会長でもあり、ハンター試験運営の責任者でもあったネテロは、ことあるごとにゾルディック家の者に任務の協力を仰いでいます。

例えばキメラアント編では、メルエムたちと護衛軍を分断するためにゼノとシルバを雇っていましたし、

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(引用:HUNTER×HUNTER 25巻58P/冨樫義博)

昔ネテロが暗黒大陸に挑んだ時にはジグ=ゾルディックなるゾルディック家の者を帯同させていました。キルアの高祖父に当たるマハとも関係がある模様(殺し合いをしていたようですが)。

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つまりゾルディック家とネテロとは古くからズブズブの癒着関係にあるのです。

 

キルアはゾルディック家とネテロの関係を知らなかったようですが、イルミはキルアよりずっと前から家の仕事を手伝っていると思われますので、この関係については知っていたはず。

またハンター協会側もネテロとゾルディック家との関係を知る者は少なからずいるでしょう。

ということを考えると、ネテロがコネでイルミを合格にしてしまう可能性もありますし、逆にそれを良しとしないハンターがいれば話がこじれて、ゾルディック家としてもハンター協会(特にネテロ)という大口の顧客を逃すことになりかねないので、イルミには極力身分を隠して受験するようシルバかゼノが釘を刺した可能性があります。

結論:ギタラクルとして請けていた仕事でハンターライセンスが必要になったから?

今回の考察、私としては上記の要素が全てあてはある気がしています。

結局イルミとしてはギタラクルとして受験した方がメリットがあったと思うのです。

どういうことかというと、以下のような流れでギタラクルとして受けることになったのではないかと考えています。

 

イルミ

「ギタラクルの身分で請けていた仕事でハンターライセンスが必要になった。じゃあ受験しよう。」

イルミ

「俺の顔写真などが公表されると仕事に支障が出るけど、ギタラクル名義で受験できるならまぁいいや、撮影されても素顔じゃないし、いくらでも変装できるし。でも素顔だけはなかなか変えられないからね。」

シルバorゼノ

「イルミ、ハンター試験受けるのか。ハンター協会は会長のネテロ始めお得意様が多いから、余計なことはするなよ。関係が拗れると今後仕事がやりにくくなっちまうからな。」

イルミ

「大丈夫、どうせ別の名義で受験するつもりだったし。」

キキョウ

「イル、ハンター試験受けるの?外出するならキルの様子を見てきてちょうだい!」

イルミ

「わかったよ、母さん。」

イルミ

「うわっ・・・会場に行ったらキルいるじゃん。あーよかった、変装しておいて。素顔のままキルに見つかったら逃げられちゃうところだったよ。このままギタラクルってことで様子を見て、隙があったら家に帰るよう促そう。」

 

という流れになったとしたら自然ではないかなと思います。

もし先述のイルミがギタラクルとして受験した4つの要素の中で答えを出すとしたら、この流れの前提にあった「ギタラクルとして請けていた仕事でハンターライセンスが必要になったから」というのが理由になるかと。後付け的にそれ以外の理由も発生してきたという感じですかね。

 

イルミは長男で、私自身も長男で、意外と考え方が似ているところがあって結構好きなキャラなのです。もちろん私は暗殺稼業などはやっていませんよ。

好きなキャラだと、どうしても考察がはかどっちゃいます!

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ギタラクルがイルミだと判明するのは「ハンターハンター4巻」!