今回は私の大好きな「幻影旅団」に関する記事を書いていこうと思います。
幻影旅団はハンターハンターの作中でもことあるごとにストーリーの根幹部分に関わることが多かったです。が、実はまだまだ謎の多い集団でもあります。
昨日はこんな記事を書きました。
暗黒大陸へ向かうブラックホエール1号内に姿を現した団長のクロロ。
旅団はカキン帝国の王子たちが持ち運んでいる宝を狙っていたようですが、ヒソカに邪魔されてだいぶ計画は狂っていると思われます。
それでもクロロはしっかりと船に乗り、王子たちのお宝を狙っていると見えます。が、まだその目的ははっきりとしていません。
そもそも、
幻影旅団って何を目的として活動しているのか?
についてもまだわかっていないのです。
仲間を失って、落胆と怒りに苛まれながらもクロロや旅団メンバーが盗賊行為を続ける理由は何なのでしょうか?考察していこうと思います。
盗むことに意義がある?
(引用:HUNTER×HUNTER 8巻155P/冨樫義博)
幻影旅団がこれまでに狙ってきたお宝といえば、クルタ族の持つ「緋の目」だったり、先述の通り厳重な見張りが敷かれているであろうカキンのお宝だったり、世界中のマフィアが集めるオークションの出展品だったり、入手困難かつクリアも難しい分、クリア報酬として珍しい能力を持ったカードが手に入るグリードアイランドだったりと、盗む難易度の非常に高いものばかりでした。
旅団はこういった、まず誰も盗まないであろうものを盗むことにこそ意義を感じ、行動目的としている可能性があります。
ルパン三世なんかもこの考えに近い部分がありそうですよね。
その理由の一つに、クロロはお宝を手に入れても、ひとしきり愛でた後に売り払ってしまうとありましたので、お宝そのものが持つ価値にはそれほど執着してないように思えるという事があります。
どちらかというと、「困難な盗みを行った結果手に入れたからこそ感じる価値」を重視しているかのようです。
貴重な品だったら換金せず、持っていた方がいいはず。
幻影旅団の存在は、ハンターと近しくも遠い存在だと思います。
目的のものを手に入れることは同じでも、やり方が異なります。
旅団は法を破りますが、ハンターは法を遵守します。
だからこそクロロは「やり方」にこそこだわっており、手に入れた宝ではなく、手に入れるまでの過程にこそ価値を感じているような気がします(実はそれもハンターと同じなんですけどね)。ハンターのアンチテーゼとして幻影旅団がいる気がします。
といっても、旅団の盗みは一切痕跡を残さない華麗な窃盗というよりは、正面から攻撃して圧倒していく感じですね。
盗みの技というより「強さ」を示すような盗みを働いています。やや虚栄心に近いものも感じます。
流星街という、世の中から外れた地域で生まれ育った者の多い旅団ですから、自分たちの存在を世に示すために、強さでもって盗みを働くこと、それ自体を目的としているのかも知れません。
単純に欲しいものを盗むだけ?
深く考えると先述のような感じになるのですが、もっと簡単に、クロロがお宝を売ってしまうのは「飽きてしまったから」と考えると、幻影旅団はただクロロがその時欲しいものを盗んでいるだけの集団をいう考え方もできますね。
クロロの回想で、旅団メンバーの子供時代を描いたシーンがありましたが、その時にクロロは「始めは、ただ欲しかった」と語っています。
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻178P/冨樫義博)
最初のうちは純粋に珍しいものや、貴重なものを欲しくて盗みをやっていたのだと思います。本当に友達同士で悪さをするかのように。
ただ、「始めは」という前置きが付いていることから「今は」ただ欲しいものを盗んでいるだけではないのだと思います。
やはり何らかの理由があっての幻影旅団の盗賊行為なのでしょう。
結成当初はただ欲しいものを盗っていただけでしたが、今は別の目的があるのだと思います。
明確に欲しいものがある?
クロロ、または幻影旅団全員の意見として欲しいものがあり、それを手に入れるための最強の部隊を結成するべく旅団は活動している可能性があります。
現行の団員を倒した人間は入団の資格が与えられる点も、それだけ強く優秀な存在を集めようとしているからとも考えられますよね。
その欲しいものが、人間界にあるのか、暗黒大陸にあるのかはわかりません。
ただ、幻影旅団が盗みを続けた果てには、最後に手に入れたい欲しいもがあるはずです。
その欲しいものとは何か?
私は「幸せ」だと思うのです。このあと説明していきます。
流星街への支援
幻影旅団が活動する根本にある理由はこれだと思うんですよね。流星街への支援です。
明確にはなっていませんが、幻影旅団の活動の一つに、ヒソカの話では「慈善活動」が含まれています。
これは作中にあった、流星街に侵入したキメラ=アントの駆除など、流星街に対しての慈善活動ではないかと思うのです。
旅団メンバーはもともと流星街出身者で結成されていましたから。
またクロロがお宝を盗んだ後に、お金に変えている点も見逃せません。
クロロにはせっかく盗んだ宝をお金に変えてしまう理由があるはずです。もちろんお宝はお金にしなきゃ価値があっても所詮飾り物にすぎませんが、幻影旅団が盗んだ物を売ったお金を流星街への支援として渡している可能性も考えられますよね。
ある程度は幻影旅団の活動資金に使われるでしょうけど。
さらに、幻影旅団の鉄の掟として「生かすのは蜘蛛」と団員全員が認識し、何よりも集団として長生きすることを意識しています。
この理由としては幻影旅団が活動し続けることにこそ意義があるためですよね。ということは幻影旅団が活動し続けなければ、悪影響を受けてしまう何か別のものがあるとも考えられます。
幻影旅団と繋がりがあるものといえば流星街くらいなものです。
幻影旅団が盗んだ宝を売って得たお金を、流星街に流すことで、流星街の人間たちの生活が豊かになっているのではないでしょうか?
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻170〜171P/冨樫義博)
クロロの「始めは、ただ欲しかった」というセリフや、流星街の生活環境からも、旅団メンバーは幼い頃からかなりの貧困生活を送ってきたのではないでしょうか?
友達が餓死ししてしまうようなこともあったかもしれません。
そんな流星街の状況を変えるべく旅団はお金を集め、流星街の人々を支援し、「幸せ」を手に入れて欲しいと願い活動しているのかも。
自分達の幸せは故郷の人たちの幸せと考え、それを手に入れるために盗賊行為をしているのではないでしょうか。ふるさと納税みたいな?
マフィアを攻撃し、流星街とマフィアの関係を捻れさてしまいかねなかった旅団が、キメラアント討伐時に流星街に帰った時にすんなり入国できていたことを考えると、流星街は幻影旅団に頭が上がらないのかもしれませんね。
(引用:HUNTER×HUNTER 22巻13P/冨樫義博)
関連記事:【ハンターハンター】幻影旅団と流星街とマフィアとの関係性の謎について考えてみた! - 私の名前はジロギン。
流星街出身ではないメンバーの目的は?
幻影旅団のメンバーには流星街出身ではないと思われる者もいます。
おそらく途中から参戦したヒソカ、シズク、コルトピ、ボノレノフ、カルトなどは流星街出身ではないかもしれません。
そのメンバーたちにとって、もし旅団の活動の目的が流星街の支援だとしたら、自分とは全く関係のないことに付き合わされていることになりますね。
ボノレノフは開発によって住処を追われたギュドンドンド族の末裔ですから、もともとは流星街にいたわけではなさそうです。
もしかしたら住処がなくなったため、途中から流星街にやってきていた可能性はありますが。
関連記事:【ハンターハンター】ボノレノフの蜘蛛の刺青は体のどこに彫られているのか?まさか・・・ - 私の名前はジロギン。
ただ、彼らも眉ひとつ動かさずに人の命を奪っていることを考えると、入団前から犯罪行為を繰り返してきた人物だった可能性は否めません。
ある意味旅団のような犯罪者集団の中にいた方が自分の身を守りやすいので、その代わりとして活動にも付き合っている、と考えることもできます。
ただ、旅団を私的利用しているメンバーも見受けられます。
カルトは兄さん(おそらくキルア)を取り戻すための修行の場として旅団入りを決めたようですし、ヒソカはクロロと戦いたいがためだけに入団していました。
途中参加のメンバーはカルトやヒソカのように何か別の目的があり、その過程として旅団の存在は利用価値があると踏んで、入団している場合もありえます。
ヒソカなんて旅団の活動に興味なさすぎて、サボリまくりでしたからね。
幻影旅団の目的は流星街を救うこと?
やはり幻影旅団の活動理由として一番大きなものは流星街の支援だと思うんですよね。
流星街には判明しているだけで1000万人前後の人間が暮らしています。
しかし生活環境としては、親も知らない子供たちが暮らしていたり、テロ活動を考える危険人物たちが野放しになっていたり、それを取り囲む世界中から集められたゴミの山の中で生活しているという非常に劣悪な環境です。
この環境下で育った旅団は、それを打破するべく盗みを働き、お金を寄付していると考えれば、幻影旅団の活動目的としてはしっくりくるんですよね・・・
ただこの考えは私の「幻影旅団贔屓」がだいぶ入っている考え方だとも思います。
ただ単純に「生活費が欲しくて盗みを働いていただけ」という、そこらの泥棒となんら変わらない考えのもと、活動しているかもしれません。
なんの躊躇もなく人を殺してますし、善良な心なんて持ち合わせていない人たちなのかも。
ブラックホエール1号内でのクロロの様子を見ると、旅団がすでに壊滅している可能性も否めません。
クロロ一人になった時こそ、幻影旅団が何のために活動していたのか、その全容が明らかになる気がします。
あー!早く続き読みてぇ!!