カキン帝国の王子たちによって繰り広げられる王位継承戦。
生き残りをかけた戦いの結末も気になるところですが、ところどころで念の説明をいろんなキャラがしてくれてます。
この説明もけっこう気になるんですよね。
例えば、
- 操作系には「強制型」「半強制型」「要請型」などの種類がある(クラピカ談)
- 空間移動能力を使うには、一度自分の足で移動したい場所に行く「マーキング」という行為が必要(フィンクス談)
など。もともとあった念の設定ですが、改めて言語化されてる感じです。
この中で私が一番気になったのが、念能力者にも拳銃が有効だということ。
クラピカはハンドガンにも警戒してましたし、第2王子・カミーラに頭を撃たれたヒュリコフは流血していました。オーラで体を強化しても銃撃は効くみたいですね。
関連記事:【ハンターハンター】念能力者に拳銃での攻撃は有効なのか? - 私の名前はジロギン。
っていうことはですよ。
銃弾を10発くらい耐えられるダルツォルネってそこそこ強かったんじゃないですか?
今回はダルツォルネさんの評価を改めて上げる内容にしたいと思います。
- ダルツォルネとは?
- 銃弾が効かないのは体格のいい強化系くらい?
- クラピカが体を強化するのが苦手なだけって思ったけど…
- ダルツォルネさんは比較対象が悪かった
- 旧アニメ版だと謎に優遇されたダルツォルネさん
- ダルツォルネさんは弱くない、旅団が強すぎる
- モテる男・ダルツォルネさん
ダルツォルネとは?
(出典:HUNTER×HUNTER 8巻127P/冨樫義博/集英社)
クラピカが所属しているノストラード組で、かつて護衛団のリーダーをしていた男性です。クラピカの元上司にあたります。
非常に厳格な人物で、護衛対象であるネオンを守るためには命を惜しまない覚悟でいる様子。
「襲いかかる敵を想定することなく、いかなる状況でもボスを守る」というモットーを持ち、部下たちにも強制しています。
この考え方を破ってネオンを危険にさらした仲間を殺害して絵画にしてしまう残虐さも持ち合わせている、超絶ブラックな上司と言えるでしょう。
組長のライト=ノストラードのダルツォルネに対する評価は高かったようですが、その実力が明らかになることなく死亡。フィンクスに胸を貫かれました。念は使えたようですが、能力は不明。
幻影旅団(主にウボォーギン)の強さに恐れをなしていたことから、旅団メンバーほどの強さはないと見て間違いないでしょう。
ダルツォルネの強さが判別できる描写としては、ライトの「ダルツォルネは銃弾10発くらいは耐えられる」というセリフくらいです。
当時、「念能力者には通常の兵器ではろくにダメージを与えられない」というようなイメージを持つ人も多かったと思います。ですので、ダルツォルネが銃弾10発耐えられたところで微妙な評価だったはず。
しかし、王位継承戦で銃弾が念能力者にも通じることから、ダルツォルネもそんなに弱いわけではなかったのではないか、という見方ができるようになりました。
銃弾が効かないのは体格のいい強化系くらい?
おそらく、銃弾が念能力者に効かないっていうイメージを読者に植え付けたのは、幻影旅団の元メンバー・ウボォーギンだと思うんです。
ハンドガンで何発撃たれても傷がつかない、ライフルでも「痛ってー」程度。しまいには戦車をもオシャカにするスーパーバズーカを食らっても体表がこげただけで「さすがにかなり痛ぇか」とろくにダメージを受けている様子はありませんでした。
そんなウボォーギンの体を傷つけた陰獣のメンバー・病犬の牙。
オーラで強化した牙ならウボォーギンにダメージを与えられたことから「念能力者にはオーラを使った攻撃でしかダメージにならない」と考えてしまうと思います。私もそうでした。
関連記事:【ハンターハンター】陰獣・病犬の強さや魅力を紹介する! - 私の名前はジロギン。
でも、王位継承戦の様子からすると、銃弾もバズーカも効かないウボォーギンの方が異常なんですよね。
さらにウボォーギンよりに硬いキメラ=アントが登場したことから、私たち読者の感覚がマヒしてしまったのかも。
クラピカの見立てだと、9mmパラ(ハンドガンの弾)は「凝」でガードしても無傷ではすまない威力なのだそう。
おそらく念能力者の中でもウボォーギンのようにもともと巨体で、体を強化できる「強化系」でないと銃弾は防げないのではないでしょうか。
第1王子・ベンジャミンもカミーラの銃撃をオーラで防いでいました。
ベンジャミンは特質系で強化系ではないものの、ウボォーギンさながらの巨体。
持ち前の体の強さをオーラで強化すれば銃弾が効かない程度には硬くできるのだと思います。
こう考えると、銃弾を10発も耐えられるダルツォルネさんってそこそこの強者だったんじゃないかって思えますよね。
クラピカが体を強化するのが苦手なだけって思ったけど…
クラピカの念の系統は具現化系。体を強化するのが得意な強化系からは離れた位置にある系統です。
そのためクラピカは体を強化するのは苦手なはず。だから銃撃に対してかなり警戒していたとも考えられます。
ただ、クラピカは「絶対時間(エンペラータイム)」によってどの系統も100%の制度で扱えます。もちろん強化系も。
この力でウボォーギンの「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」を食らっても骨折程度の傷に抑えていました(その後すぐに能力で回復)。
関連記事:【ハンターハンター】ウボォーギンはクラピカに大声で攻撃すれば勝てたのか? - 私の名前はジロギン。
ウボォーギンの「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」は、威力だけで見れば作中屈指。地面に巨大なクレーターを作っており、銃撃なんて比較にならないほど高い威力です。
それを食らっても骨折で済ませるくらいには体を強化できるはずのクラピカ。銃なんて全然警戒する必要ないと思うのですがね・・・
ここら辺の力関係があいまいで、念能力者に銃が効くという王位継承戦からの設定に違和感を感じる要因になっていると思われます。
まぁクラピカさんも「無傷ではすまない」って言ってるだけで、有効打になるとは言ってませんからね。
銃で撃たれてもヒュリコフみたいにちょっと血が出るくらいのダメージに抑えられるのでしょう!
ダルツォルネさんは比較対象が悪かった
衝撃的なデビューを果たした幻影旅団。というかウボォーギン。
ヨークシンシティ編より前の念能力の設定って、身体能力を上げたり、特技を伸ばすサポートしたりするものって感じでしたよね。
コマを操ったり、分身を作り出したり、ゴムとガムの性質を持っていたり・・・
そのレベルからの銃弾もバズーカも効かず、ミサイル並みの威力のパンチを放つウボォーギンのデビュー・・・明らかにケタが違います。
そんな中、ダルツォルネがライトに「銃弾10発は耐えられる」なんて評価を言われてしまったために、ウボォーギンと同じ土俵に立たされることになってしまいました。
これはダルツォルネさん、不利すぎますよ。
ちびっこ相撲で優勝した子が大相撲の横綱と相撲取らされているようなもんですよ。
一瞬にして土俵からはじき飛ばされてしまいますわ・・・
ウボォーギンという、作中前半で死亡した割に後半になっても未だ強キャラ設定のチートみたいなやつが比較対象になってしまったことが、ダルツォルネさんの不運だったかもしれませんね。
ベンジャミンの私設兵などと比較したら、ダルツォルネさんはそんなに弱い印象を抱かれなかったかも。
旧アニメ版だと謎に優遇されたダルツォルネさん
原作のダルツォルネさんって、ほとんど活躍シーンがありません。
初登場時は護衛団のリーダーとしてメンバーを仕切るリーダーシップを発揮していました。
しかしウボォーギンの強さを見てセンリツたちとともに戦慄。すっかりビビってしまいましたね。
そしてクラピカが捕獲したウボォーギンに拷問を仕掛けようとしますが、ウボォーに突き立てた刀は傷一つ付けられず真っ二つに。
その後、マフィアンコミュニティになりすました旅団たちをアジトに招き入れてしまい、フィンクスに胸を貫かれて死亡。
ウボォーギンを取り逃がしてしまいました。
原作を読んだだけでは「ダルツォルネさん弱すぎ・・・」と思ってしまうことでしょう。
でも、ハンターハンターの旧アニメ版では、ダルツォルネさんはそこそこ優遇されていました。
ウボォーに突き立てて折れてしまった刀。旧アニ版だとダルツォルネさんが刀にオーラをまとわせることで、突き刺したコンクリートを溶かす能力を発揮していました。
熱に関係する能力かもしれませんね。刀に掘られた文字も能力に影響しているようです(オーラ増幅?)
この能力もあって、ダルツォルネさんはウボォーに深さ5mmほどの傷を負わせることに成功しています。原作だとウボォーに一切通じなかったダルツォルネさんの攻撃でしたが、微妙に効いたのです。
さらにダルツォルネさんはフィンクスに胸を貫かれた後、息を吹き返します。そしてクラピカたちが逃走する時間稼ぎをするのです。
戦いの場面こそ描かれませんでしたが、最後に護衛団の仲間たちを逃すというリーダーらしい役割を果たしてダルツォルネさんは死亡します。
旧アニ版のダルツォルネさんは、原作と少しだけ印象がいます。謎に優遇されているんですよね。
アニメスタッフさんの中にダルツォルネさんのファンがいたのかも?(かなり珍しいですね)
ダルツォルネさんは弱くない、旅団が強すぎる
旧アニ版は原作と違うにしても、ダルツォルネさんは念能力者としてそんなに弱かったわけではないと私は思います。
やっぱり幻影旅団、特にウボォーギンが強すぎただけですね。
今読み返しても、ウボォーギンに勝てそうなキャラって少ないと思います。キメラ=アントの師団長レベルでも勝てないかも。
ダルツォルネさんが生きていたら、クラピカが王子の護衛を集める際に召集されていたかもしれませんね。それほど強いわけではないバショウやセンリツも出動してましたし。
まぁ、ダルツォルネさんが生きていた場合、クラピカがどれほど権力を持てていたかわかりません。
ノストラード組が完全に年功序列だったとしたら、上司と部下の関係がまだ続いていたかも。
ダルツォルネのプライドが、クラピカの要請に従うことを良しとしなさそうですよね。
でも銃弾10発は耐えられるダルツォルネさんは王子を守る盾としては最適!
王子たちの護衛が拳銃を所持している王位継承戦なら、十分役立っていたでしょう!
これでダルツォルネさんの株、上がりましたかね?
モテる男・ダルツォルネさん
あともうひとつだけ。
ダルツォルネさんの初登場時、モニター越しで女性2人にマッサージさせながらクラピカたちに話しかけていましたね。
(出典:HUNTER×HUNTER 8巻69P/冨樫義博/集英社)
でもこれって好待遇すぎません?
ネオンを守ることが仕事の護衛、そのリーダーといえども女性の従者がつくほどの権力って持てないと思うんですよね。
そもそも護衛って、ネオンを守るためなら犠牲になる、言い方を変えれば「捨て石」に近い存在ですし。
それだけダルツォルネがライトから信頼されていたとも考えられますが、もしかしたらこの女性たちは自発的にダルツォルネさんをマッサージしていた可能性も否めません。
ってことは、ダルツォルネさんはかなりモテる男ってことです!
確かに、銃弾10発くらいなら耐えられる男、そりゃモテるに決まってる!
人間って、自分にできないことができる人や他人より優れた能力を持ってる人にひかれるっていいますからね!
銃弾10発耐えるなんてこの女性たちにはできませんし、念能力の中でも耐久力に優れているダルツォルネさん!モテないわけがない!
・・・ただこの女性のうち、どちらかが護衛団の一人で犬使い・スクワラの彼女のエリザっぽいんですよね・・・
上司の権力を使って部下の彼女をはべらせていたのか・・・?
いや、ダルツォルネさんがそんなことをするわけねぇ!
銃弾10発くらいなら耐えられる男がそんな姑息なマネするわけがねぇ!
ということで、高い耐久力を持ち、女性からもモテるっぽいダルツォルネさんを再評価する記事でした。
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