私の名前はジロギン。
ばいきんまんの手下として登場するかびるんるん。
カビをモチーフにした小さな生き物で、色は赤や青、黄などが存在します。
かびるんるんたちは「かび〜」としか言葉を発せられませんが、しっかりと意志を持っており感情を表現も豊かです。時にはばいきんまんとケンカすることも。
それだけ意志がしっかりしているかびるんるんたちですが、ケンカしながらもばいきんまんに付き従っています。
かびるんるんがばいきんまんに従うメリットはあまり無さそうなのですが、それでも手下であり続けるのはなぜでしょうか?
考察してみました。
ばいきんまんに従い続けるのは損?
基本的に、主従関係は「支配」でなければ「手下が親分になんらかの魅力やメリットを感じて結ばれる」ものだと思います。
かびるんるんはばいきんまんの命令は聞くものの、ケンカすることもあることから魅力を感じていたり尊敬していたりするわけではなさそうです。
また、ばいきんまんは常に貧困状態。自分自身も生きていくのに精一杯なのに、大量のかびるんるんを面倒見切れる余裕があるとは思えません。
かびるんるんはカビなので食料がなくとも生きていけるのかもしれませんし、アンパンマンワールドにはお金も存在しません。だからといって無報酬で働き続けるのは、かびるんるん的にも不満がたまるかと。
さらに、ばいきんまんに協力すれば、アンパンマンからも目をつけられます。ぶん殴られ、空の彼方へと吹き飛ばされることは確実・・・
ばいきんまんに従うことは、かびるんるんにとってメリットがほとんどない・・・むしろ損することばかりでしょう。
ばいきんまんに支配されている可能性は?
ご存知の通り、ばいきんまんはアンパンマンとの戦闘で何回も負けています。
しかし以前記事にしましたが、ばいきんまんが本気になれば星を火の海にすることもできるのです。本気のばいきんまんはマジで強いです。
関連記事:【アンパンマン】ジャムおじさんとばいきんまんは裏でつながっているのか?
かびるんるんたちは、ばいきんまんの真の実力を知っているからこそ従っている可能性も考えられますね。
つまり、先ほど少し触れたとおり、ばいきんまんとかびるんるんとの関係は「支配」なのかもしれません・・・
確かにばいきんまんの科学力をもってすれば、かびるんるんを滅菌することなんて容易いでしょう。
・・・と考えたのですが、こちらも冒頭で説明した通り、ばいきんまんとかびるんるんは度々ケンカしています。もし、かびるんるんがばいきんまんに恐れをなしているならば、ケンカをしようとも思わないはず。
数ではかびるんるんが優勢でも、ばいきんまんのメカ相手では分が悪いでしょう。部品を腐食させられればかびるんるんでも勝てそうですが、機械を腐食させるのってすごく時間がかかると思います。
それでもケンカするということは、かびるんるんはばいきんまんに恐怖で支配されているというわけでもなさそうです。
何か弱みを握られている可能性も考えましたが…そのような描写もなさそうですね。かびるんるんたちの真の王・かびるんるん大王がばいきんまんによって人質に取られてるみたいな(かびるんるん大王というキャラは存在ましません)。
アンパンマンにとってかびるんるんは天敵
ばいきんまんへの不満が一気に膨れ上がり、仮にかびるんるんたちがばいきんまんの元を離れたとしましょう。
かびるんるんたちは独立し、独自のコミュニティを作ろうとします。
しかし、かびるんるんたちだけでは食料の調達すら難しいでしょう。これまで悪事を働いてきた彼らを手厚くお世話してくれる人はいないはず。
さすがにアンパンマンといえど、かびるんるんを迎え入れたりはしないと思います。なぜなら、かびるんるんはアンパンマンにとって天敵だからです。
アンパンマンが顔を汚してしまう原因の一つがかびるんるんですからね。わざわざ天敵を味方にするような真似はしないはず。
考え方を変えると、アンパンマンがかびるんるんを味方にしてしまうことで、ばいきんまんの攻撃手段を1つ潰せます。
戦力を削ぐ有効な方法・・・ではありますが、かびるんるんをパン工場でかくまうこと自体がアウトそうですよね。
パンにカビが付着してしまって、パン工場が運営できなくなってしまいます(チーズがパンを作ってる時点でアウトな気もしますが、パンを食べるのも動物なのでヘーキヘーキ!)。
しょくぱんまんやカレーパンマンのように、かびるんるんにも普段はパン工場以外の場所で活動してもらい、いざという時だけ助けに来てもらうという選択肢もあります。
しかしそれではアンパンマンの目が届かないところで、かびるんるんたちによって他の人に迷惑がかかりかねません。
結局、かびるんるんの管理ができていないジャムおじさんやアンパンマンの責任問題に発展するでしょう。
いかにアンパンマンが聖人といえど、かびるんるんを仲間に招き入れてはくれなさそうです。
かびるんるんとばいきんまんの奇妙な友情
かびるんるんたちは、生まれ持っての体質やこれまでの悪事が原因で他に身寄りがありません。
つまり、かびるんるんたちにとって自身の受け皿となってくれるのは、自らも菌であり悪事を働いてるばいきんまんだけなのです。
食べ物がなかろうが、ケンカしようが、アンパンマンにぶん殴られようが、かびるんるんが頼れるのはばいきんまんだけなんです。
その関係にメリットがあろうがデメリットがあろうが、関係ないんです。
例えるならば、些細なことで家族と衝突し家出した少女が、あてもなく各地を巡る間に家族と過ごした時間を思い出し、深夜0時を過ぎた頃、家に戻ってきた。
そのまま2階にある自分の部屋へ直行。家族とは顔を合わせずにふて寝するが、翌朝起きてリビングに向かうとお母さんがカレーを作って待っていてくれた。「おかえり」という母の一言で、少女は自分の居場所を実感できたのだった・・・そんな感覚!
・・・伝わらないかな?
ばいきんまんとかびるんるんは持ちつ持たれつ、奇妙で温かい絆によって結ばれているのだと私は思います。