私の名前はジロギン。

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【ハンターハンター】キルアの使った肢曲って暗殺にどう役立つの?

 

12歳にして様々な暗殺者の技を使いこなしていたキルア。

暗殺技術の高さは誰もが認めており、あのヒソカは最初ゴン以上にキルアに興味を示していたほどでした。

 

キルアの暗殺術の一つである肢曲(しきょく)は、最強の念能力者と言われたネテロですらも感心するレベルだったようです。

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ただ、この肢曲について思ったことがあります。それは、 

暗殺に肢曲がどう役立つのか?

ということです。このように考えた理由から考察をしていきます。

 

 

 

 

肢曲の仕組み

最初に肢曲がどういう技か説明していおきましょう。

ネテロの解説によると、「動きに緩急をつけて、何人にも分身したように見せる」技が肢曲です。

「暗歩(あんぽ)」という無音歩行術を応用した技なのだとか(キルアは、能力で聴力が上がっているセンリツが「静か」と言うほど足音がしません。これが暗歩でしょう)。

 

もちろん実際にキルアが増えているわけではなく、複数人いるよう錯覚してしまうだけです。

 肢曲は相手が撹乱しているうちに攻撃を仕掛ける、暗殺を補助する感じの技ですね。

 

ネテロは肢曲仕組みを知っていたので、キルアの攻撃まで見切っていました(ゼノやマハの肢曲を見たことがあったのでしょうね)。

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ネテロ相手では、キルアの肢曲も役に立たなかったものの、グリードアイランドで戦ったサブは撹乱に成功。不意をついて「雷掌(イズツシ)」を当てていました。

肢曲は実力の高い相手にもある程度効果はあるようです。

 

関連記事:【ハンターハンター】キルアのかっこいい暗殺術をまとめてみた!

 

ターゲットに姿が見えることが前提の肢曲

ここで疑問があります。

肢曲はゾルディック家で代々教えている暗殺術だと思います。キルアが肢曲を使えるということは、教えたのは指導者だったシルバかイルミでしょう。

ということは、シルバやイルミも肢曲が使えると考えられます。

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さらに彼らを指導していたと思われるゼノ、マハなども肢曲を使える可能性が高いです。

もしゾルディック家全員が肢曲を使えるならば、肢曲は何らかの形で暗殺に使える技術であるはず。

 

でも暗殺って、ターゲットにバレないようするものですよね。例えば遠くから狙撃したり、背後から急所を突き刺したり。

しかし肢曲はターゲットを撹乱するための技。むしろ姿を現している状態でないと意味をなさないと思います。

 

そこで私は、暗殺の技術として、肢曲が役立つ場面ってそう多くないのではないか?と私は考えたのです。

わざわざ姿を見せることが前提となる技を、キルアやゾルディック家の面々が習得する意味はあるのでしょうか?

 

肢曲は緊急回避の技?

基本的に隠れたところからターゲットを暗殺するであろうゾルディック家。そんな彼らが肢曲を使う場面があるとしたらどんな時なのか、想像してみましょう。

ネテロからボールを奪うゲームや、天空闘技場のように面と向かっての戦闘が避けられない状況は例外とします。

 

思いつくのは、ターゲットに暗殺しようをしているのがバレてしまった時ですかね。

 

例えば、背後からターゲットに近寄ろうとして、うっかり物音を立ててしまった。

普通の殺し屋ならば、その時点で逃げるでしょう。 

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しかし、ゾルディック家ならばターゲットが自分に気づき、対面する形になった場合に肢曲を使って撹乱できます。

そして生まれたスキをついて急所を刺す・・・刺す!刺す!刺す!

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つまり肢曲は緊急事態を回避するために使う技なのではないでしょうか。

本来、暗殺の気配に気づかれた時点で暗殺者は逃走せざるをえません。しかし肢曲を使ったゾルディック家ならば、その状況でも暗殺を遂行できる!

 

緊急事態になっても暗殺を遂行するための技術、それが肢曲なのだとしたら、ゾルディック家のみなさんが学んでいるのも納得できます。

 

または、ターゲットに気づかれずに暗殺するのが難しい時にも肢曲は使えそうですね。

例えば、護衛が何人も張り付いていて、ターゲットに隠れて接近するのは不可能な状況

そんな時は護衛ごと肢曲で惑わし、そのスキに護衛もろともターゲットを暗殺する。こんな使い方もできそうです。

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ゾルディック家の顔写真には1億ジェニーの懸賞金がかけられています。こんなに高い価値がついたのは「肢曲でターゲットの関係者も暗殺してしまう=誰もゾルディック家の顔を見たことがない」という状態が原因なのかも。

いやはや、肢曲は暗殺に超役立ちますね

 

 

 

暗殺のプロ・忍者も分身の術を使う

ゾルディック家のみなさん以外に暗殺を仕事とする人々といえば?そう、忍者ですね。

 

さすがに現代で暗殺を生業としている忍者はいないはず。しかし、戦国時代などは他国の諜報活動、大名暗殺などを行う忍者が暗躍していたとされています。

忍者はある意味、「戦国時代のゾルディック家」とも言えるでしょう。

 

忍者は「忍術」と呼ばれる特殊な技を使いました。忍術は主に敵を撹乱することを目的とした技です。

ターゲットを殺傷するというより、緊急事態が発生した時に逃げるために使われたようですね。

 

そんな忍術の中で代表的なものといえば、「分身の術」でしょう。忍者が何人にも増えたように見せかける術です。

分身に惑わされているスキに攻撃したり逃げたりします。分身の術は先ほど説明した肢曲と同じ役割をしていますよね!

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暗殺のプロフェッショナルだった忍者が扱っていた分身の術。

そして同じく暗殺のプロであるゾルディック家も分身の術と同じ役割の技として肢曲をマスターしている・・・

やはり肢曲は暗殺者にとって必須の技術なのだと言えるでしょう!

 

ちなみに、忍者がどうやって分身の術を発動していたかについては諸説あるようです。

アニメや漫画などで分身の術は、肢曲のように残像を見せるものと描かれがち。

しかし実際は、対象者に薬を持って幻覚を見せていたのではないかとされています。

 

意外と真っ向勝負を仕掛けるゾルディック家

思えばゾルディック家は暗殺者を名乗っていますが、真っ向勝負もけっこう仕掛けてますよね。

 

幻影旅団の暗殺任務でクロロと戦ったゼノ・シルバも、暗殺というよりは普通に戦闘を仕掛けてました。

キメラアントの王と護衛軍を分断する際にも、ゼノは宮殿の上空から「龍星群(ドラゴンダイブ)」を放つという、暗殺とはかけ離れたド派手な攻撃をしてましたね(これはネテロの指示だった可能性が高いですが)。

 

ゾルディック家の言う暗殺は、決して「ターゲットに気づかれないよう殺傷する」という言葉通りの意味だけではないのかも。幅広い仕事を引き受けお金を稼ぐために、真っ向からの戦闘でも「暗殺」に含めてしまうんでしょうね。

だとしたら、敵を撹乱できる肢曲は大いに意味のある技です。

 

ゾルディック家のプロ根性は素晴らしい

 

正面きっての戦闘でも、相手を撹乱し、スキを生ませられれば暗殺技術を最大限に発揮できます。「スキをついて攻撃する」のは暗殺の本分ですからね。

ここまで考えて肢曲を開発し、代々受け継いでいるのだとしたら・・・恐るべしゾルディック家!

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関連記事:【ハンターハンター】シルバはクロロの使った毒を抜かないとダメだったのか?

 

肢曲は暗殺者に必須!

肢曲について深く考えてきましたが、その甲斐あって「なぜ肢曲が暗殺者に必要なのか?どう役立てるのか?」という疑問に納得のいく答えが出せました。

肢曲はめちゃくちゃ役立つ技術と言いますか、暗殺者に必須の技術でしたね。

 

疑ってすみませんでした、キルアさん。

 

これが差ですよね。一流暗殺者と五流暗殺者の。

私も暗殺者ですが所詮は五流。修行はしてますが、一流のゾルディック家様の足もとにも及びません。もちろん肢曲も使えません。

関連記事:おりがみの手裏剣を使って暗殺の修行をする【雨の日におすすめ】

 

これからは一流を目指し、肢曲のトレーニングを積もうと思います。