キメラ=アントの中でも人間に近いルックスをしていたシャウアプフさん。
しかも細身のイケメンで、いつも胸ポケットにハンカチを入れて歩いてそうな気品さえ感じられます。
そんなプフさんもれっきとしたキメラ=アント。つまり「人間をエサとしていた」可能性があります。
・・・でもイケメンプフさんが人間に貪りついている様子って想像できないんですよね。
ラ・フランスなど、お上品なものを食べているイメージがあります。
そこで今回は
プフも他のキメラ=アントと同じく人間を食べていたのか?
について考察したいと思います!
- シャウアプフとは?
- キメラ=アントは人間を食べなくても大丈夫
- 人間は選別しなければならない
- メルエムが生まれる前は食べていた?
- プフは途中から食べていない?
- 忠誠心だけで食欲の本能を押さえこめるのか?
- プフは昼休みもなく働くビジネスパーソン
シャウアプフとは?
キメラ=アント王直属護衛軍の一匹です。
人間に近い身なりをしていますが、頭から触覚が生えていたり、背中からちょうちょうの羽が生えていたりと、キメラ=アントの特徴を備えています。
知能・戦闘力ともに他のキメラ=アントとは比較にならないほど高く、そのオーラに近づいただけでトッププロハンターであるノヴの精神を砕いてしまうレベルでした。
性格は冷静で、同僚のピトー、ユピーにも敬語で話すなど落ち着いた印象を受けます。
しかし王・メルエムを想う気持ちはどのキメラ=アントよりも強く、メルエムが危機的な状態に陥ると我を失ったかのような行動を取ることも。
理想主義、そして完璧主義で、メルエムがプフ自身の理想通りであり続けるためには手段を選ばない面もあります。
メルエムと他のキメラ=アントとを仲介する立場になることが多く、メルエムが気分を悪くしないようにしつつ、好き勝手行動するキメラ=アントたちを統制するのに苦労していました(中間管理職ですね)。
プフのもっとも恐ろしい点は、戦闘力よりも知能の高さでしょう。
メルエムが軍儀に没頭する中、人間の「選別」はプフ主導で進められていました。
参謀的な役割をし、プフの行動によってゴンたち討伐隊も撹乱されてしまいましたね。
最終的にプフは、メルエムが被弾した「貧者の薔薇(ミニチュアローズ)」の毒が感染して死亡。
メルエムに忠誠を誓い続けたプフの人生は、メルエムに感謝されながら幕を閉じました。
念能力1「鱗粉乃愛泉(スピリチュアルメッセージ)
プフの出す鱗粉によって、対象者のオーラの流れや感情を読み取る能力です。
また鱗粉を吸い込むとプフの操り人形になってしまうことから、操作系に属する能力だと思われます。
ちょうちょうの羽を持つプフらしい能力ですね。
次に紹介する能力「蠅の王(ベルゼブブ)」もそうですが、プフはキメラ=アントとして備え持っている体の特性を応用した能力を身につけています。
念能力2「蠅の王(ベルゼブブ)」
体をナノサイズまで分裂させられる能力です。ちっちゃいプフが無数に飛び回り、敵を撹乱します。
分身を組み替えることで、細胞レベルでの変装も可能です。もはや本人になりきることができます(チート過ぎ!)
ほぼ等身大の分身を作ることも可能ですが、プフの話だと分身は本体より戦闘力が格段に落ちるとのこと。
分身が「神速(カンムル)」を使ったキルアと対峙した時は、キルアのスピードについていけず、顔面を焼かれてしまいました。
(そのまま戦っていたら負けていた可能性大)。
どれだけ細かく分裂しても、本体はハチ程度の大きさを保たねばなりません。
一見無敵に思える能力ですが、分裂するほど一体あたりの力は弱まります。ハチ程度になったプフに戦闘能力はほとんどなく、潰されてしまえばアウトです。
この他にも、ヂートゥの話では念能力を開発すこともできたようですが、能力名などは不明です。
では、プフの説明はここまでにして考察に移りましょう。
キメラ=アントは人間を食べなくても大丈夫
まず前提として、キメラ=アントは人間を食べなくても生きられるようです。
師団長のコルトは、モラウと「人間は食べない」という約束をしていました。
もしキメラ=アントが人間しか食べられなかったとしたら、これはモラウから遠回しに「死ね!」と言われてるようなものです。
討伐隊のメンバーだったモラウといえど、改心したコルトにそんな酷なことは言わないはず。
人間以外のものを食べていても、キメラ=アントの生命維持に問題はないのでしょう。
おそらくプフも同じだと思われます。
人間を食べていたのは、単純に食料として数が豊富だったことと、その中に栄養価の高いレアモノ(念能力者)がいたためでしょうね。
人類を駆逐したいという目的もあったでしょうが。
これは人間にも同じことが言えます。例えば、「うなぎ」。
うなぎは美味しいですし、夏バテを防ぐ栄養価の高い食材として大人気です。
私も大好き。
でも、人間はうなぎを食べないと死ぬなんてことはありません。
モラウさんに「うなぎを食べるな」と言われるのはキツイですが、それでも生きて行けます。
これと同じような感じだったのではないでしょうか。
キメラ=アントにとって人間(レアモノ)は、豪華な食材くらいな感じなのでしょう。
他の食材を食べていれば問題なく生き延びられると予想します。
人間は選別しなければならない
プフの立場上、お腹が空いたからといってパクパク人間を食べるわけにもいかなかったと思います。
プフの役割は、人間を選別し、王に従うキメラ=アントを大量に生み出すことでした。
もし食事を優先して人間を食べてしまうと、キメラ=アントに転生したかもしれない人材を失うことになりかねません。
特にレアモノは生き残る可能性が高いので、美味しいのはわかっていても食べるわけにはいかなかったのではないでしょうか。
メルエムが生まれる前は食べていた?
描写こそないものの、メルエムが生まれる前はプフも人間を食べていた可能性があります。
プフが生まれてからメルエムが生まれるまで、作中では描かれなかった空白の期間があるのです。
この期間で描かれたプフの行動といえば、読書していたり、バイオリンを弾いていたり。趣味を楽しんでいる様子ぐらいでした。
当時はまだ王が生まれる前でしたので、護衛軍たちの役割はほとんどありませんでした。
女王のコミュニティもまだ作り途中の段階で、エサの確保が最優先だったことでしょう。
この時は、人間の利用価値ほぼは見出されておらず、エサ同然の扱いだったと思います。
レアモノこそ女王に優先的に運ばれていましたが、それ以外の人間については護衛軍たち上位のキメラ=アントの食事になっていたのではないでしょうか。
護衛軍が強すぎで、他の兵隊たちと完全な上下関係が生まれてました。
そのため、兵隊達は自分の好きなものを好きなだけ食べるということも難しかったと思われます。
(その結果、女王およびお腹にいるメルエムに栄養が行き届かなければ、護衛軍に殺されてしまいますし)
例えば、兵隊長クラスのラモットは、格上の師団長コルトに対しかなり反抗的な態度をとっていました。
しかしピトーに対しては、その圧倒的なオーラの凶々しさからすぐ言いなりに。
キメラ=アントの中では真っ先にオーラを使えるようになったラモットですらこのざまですから、多くの兵隊達が同じようになっていたと考えられます。
肉を料理するキメラ=アントもいましたし、護衛軍の食事は見た目もそこそこ良く、美味しく料理されていたのでは?
こんな感じに・・・
関連記事:ハンターハンターカフェ第4弾「キメラアント編」に行ってきた!
プフは超上品に食べていた説
プフは他のキメラ=アントのように人間を丸かぶりする、なんてお下品な食べ方はしてなかったと思います。
彼は紳士的ですし、生まれてすぐバイオリンを引いているお上品な男です。
人間を食べていたとしても、食べ方にこだわっていたことでしょう。
多分、ナイフとフォークを使って超上品に食べていたんじゃないですかね。
こんなイメージなら、イケメンプフが人間を食べていても違和感ゼロ・・・?
プフは途中から食べていない?
生まれてしばらくはキメラ=アントらしく人間を食べていたと思われるプフさんですが、途中から食べるのをやめていたと私は予想します。
理由はメルエムが食事をしていない期間があったからです。
メルエムは誕生後、東ゴルトー宮殿にいた念使いの軍人を食べて以降、食事の描写がありません。(プフとユピーを食べるまで)
何も口にすることなく遊びに没頭し、コムギと軍儀を打ち続けていました。
プフはそのそばで読書をしながら2人の戦況を伺っており、その最中でゴンたち討伐隊による襲撃が始まりました。
プフからすれば、自分にとって絶対的な存在であり、忠誠を誓った君主が何も食べていないわけです。
それを尻目に自分だけ食事をとれるでしょうか、いやそんなことはできまい!
メルエムが断食している間はプフも一切の食事を断っていたと私は考えます。
メルエムが軍儀をしている間はプフが中心となって指揮をとっていたことから、単純に忙しくて食事の時間がなかったことも影響していそうです。
中間管理職プフは誰よりも働いていました。
彼がいなければ、キメラ=アントはもっと簡単に滅ぼされていたかもしれません。
関連記事:【ハンターハンター】プフが中間管理職として苦労しすぎな件
忠誠心だけで食欲の本能を押さえこめるのか?
キメラ=アントはとにかく食欲が旺盛で、食べることに対して意欲的な個体も見受けられました。
キメラ=アントは本能的に「食」を最優先に考えていると思われます。
プフもキメラ=アントならば、少なからず「いかに空腹を満たすか」という本能を持ち合わせていたはず。
そんな本能を、メルエムに対する忠誠心だけで抑え込むことはできたのでしょうか。
この観点で引き続き考察していきます。
人間に近いキメラ=アントほど食に疎い?
護衛軍の3匹を見てみると、ユピーに比べ、プフとピトーはかなり人間に近い姿をしています。
この3匹が食事をしているシーンはかなり少ないです。
あるとすれば、ユピーですね。メルエムが殺害した子供の死体をガツガツ食べていました。
(首吊って死んだ囲碁のヤツも食べてそう)
プフ、ピトーについては食事シーンがないので、ユピーのように人間を食べていたという確証がありません。
ただ、ピトーはメルエムに「脳みそが一番美味しい」と伝えていたので、食べていた可能性は高いです。
もしかしたら、プフは人間を食べること及び「食」自体にそれほど興味がなかった可能性さえあります。
キメラ=アントの女王は食べた他種族同士を混ぜ合わせて子供を産む「摂食交配」によって兵隊を増やしていきます。
プフとピトーは人間が交配されていることは見た目から間違いないでしょう。
一方でユピーは作中でも説明があった通り、魔獣とキメラ=アントとが混合しています。
人間というよりは動物的な要素が多く含まれているということになるでしょう。
師団長以下のキメラ=アントは動物の要素が強く反映されている個体が多く、彼らも人間に対して食料以上の価値をほとんど見出していませんでした。
人間にとって食事をすることは「生きる手段」であり目的ではありません。
食欲も人間にとっては「低次の欲求」とされています。
しかし動物にとって「食」は最優先事項。獲物を捕らえることに特化した生物も多数います。
ユピーが人間を食べ、プフとピトーに食事シーンすらなかったのは、彼らの誕生背景にも関係がありそうです。
ユピーにとって食は非常に重要なことだったため、人間を食べることに積極的だった。
プフとピトーにとっては食事よりもさらに優先するべきことが明確だったので、人間を食料以外のものとしてみなしていた。
護衛軍の中にもこのような差があったのではないかと推測します。
プフとピトーにとって人間はただのエサではなかった?
プフは人間を手駒にする「選別」を積極的に行っていましたし、ピトーは殺害したカイトの強さを認め、食べるのではなく自身の操り人形にしていました。(それも選別の一環)
2匹とも、キメラ=アント編の序盤から人間を単なるエサとは見ていませんでしたよね。
むしろ王や種族の繁栄のために利用しようとしていました。
ユピーは討伐隊が宮殿に乗り込んだ後で、人間に対する興味を持ち始めた描写がありました。(ナックルやモラウの戦いを見て)
プフ、ピトーに比べると人間に対する価値観の変化がだいぶ遅れてやってきています。
このことからも、「メルエムに仕える」という同じ目的を持つ護衛軍たちでも、人間に対する価値観はバラバラだったことがわかります。
さらに、人型に近い護衛軍ほど、人間をエサ以上に利用価値のあるものとみなしていたとも予想できます。
プフやピトーにとって、人間をただ空腹を満たすものとして扱うのはもったいなかったのでしょう。
身なりだけでなく考え方も、「利用できるものは何でも利用しようとする」人間に近かったのだと思えます。
長期間食べなくても死なない→食事は後回しになる?
首を切られてもしばらく生きていられるほど強い生命力を持つキメラ=アント。
オロソ兄弟はキルアに斬首されてもなおケンカし続けてましたよね。
メルエムは片腕をちぎったまま軍儀をしようとしていましたし、イカルゴもキルアに腕(足)を切られても平気そうでした。(また生えてくるのかな?)
そんなキメラ=アントならば、食事をせずともしばらく生きることくらい余裕でしょう。
種族の中でもトップレベルに能力の高い護衛軍ならば、数週間単位で生き延びられる可能性すらあります。
そんな体を持っており「食」に対する優先度が低いキメラ=アントならば、食事を取る必要性さえ感じなくなってしまうのかもしれません。
このような点も、プフが食欲を抑え、人間を食べずにいられた要因になっているのではないでしょうか。
プフは昼休みもなく働くビジネスパーソン
生まれた直後は好きなもの(人間)を食べる余裕があったであろうプフ。
しかしメルエムが生まれ、自分の役割が明確になり、中間管理職になったら自由に食事をとることさえできなくなってしまったと私は考えます。
プフはまるで昼休みだろうが定時後だろうが仕事をし続ける社畜ビジネスパーソンそのものですね。
新卒のうちは楽だったのに、だんだんと立場が変わっていき、気がつけば働き詰めになっていたパターン・・・社会人あるあるですね。
プフはちょっと苦労人過ぎましたね。
キメラ=アントという種族の弱点やもろさをカバーするために頑張りましたが、行動虚しく死んでしまいました。
最後くらいは、選別をする予定だった人間をお腹いっぱい食べて逝ってくれたことを願います。
そうまるで、退職祝いに焼肉食べ放題に来た元社畜ビジネスパーソンのように・・・