天空闘技場でのクロロとヒソカの一騎打ち。
クロロは幻影旅団のメンバーであるシャルナークとコルトピの能力を使用していました。
クロロは戦いに必要とあれば、団員の能力を一時的に借りて使うこともあるのだとわかります。
シャルナークとコルトピの能力なら問題なく使えそうですが、もしクロロがボノレノフのかなり特殊な念能力を盗んだ場合、使うことはできるのでしょうか?
考察しました。
ボノレノフとは
出典:HUNTER×HUNTER 22巻/32P/冨樫義博/集英社
本名はボノレノフ=ンドンゴ。
幻影旅団のメンバーで団員No.10。
ギュドンドンド族という少数部族の末裔で、全身に巻いた包帯と両手につけたボクシンググローブが特徴的な男性です。
包帯を取ると体のいたるところに穴が空いており、 ボノレノフが踊ると穴から音が出ます。
これはギュドンドンド族に伝わる風習によって空けた穴です。
ギュドンドンド族の男子は3歳の割礼と同時に体に針を通します。
成長とともに針を太い竹筒などに変えていくことで、体に穴が開通。
バプ(舞戦士)と呼ばれる戦士になります。
体の穴を使って奏でた音で戦うバプは、祭祀の霊媒や奏者も兼ねており、より美しい音色を奏でるほど高級な精霊が降りてくるとされています。
ギュドンドンド族は開発により住み処を失っており、ボノレノフ以外の一族がどうなっているのかわかっていません。
ボノレノフ自身も作中での活躍がキメラ=アントの討伐シーンくらいであり、不明な点の多い男です。
ただ、フェイタンがザザンに負けたあとに誰が戦うかをフィンクスと競っていたことから、ボノレノフも他の団員と同じく好戦的だとわかります。
またこれは想像ではありますが、ボノレノフが全身に包帯を巻いているのは体の穴を空気が通過すると音が鳴ってうるさいので、その対策だと思われます。
バプについて説明するシーンで出てきた男性は穴を隠してなかったので、一族の間では穴を塞ぐことはしないのでしょう。
出典:HUNTER×HUNTER 22巻/29P/冨樫義博/集英社
旅団の誰かに「うるせぇぞボノレノフ!」と言われたのかもしれません。
念能力「戦闘演舞曲(バト=レ・カンタービレ)」
奏でた音を戦闘力に変えて敵を攻撃する能力。放出系に属すると思われます。
ボノレノフはギュドンドンド族の風習によって空けた穴で音を奏で、攻撃に活用していました。
作中で登場した技は、
- 序曲(プロローグ):仮面や槍を具現化して敵を攻撃する
- 木星(ジュピター):木星のような塊で敵を押し潰す
ボノレノフ曰く、攻撃は音速で繰り出され避けるのは非常に難しい模様。
特に木星(ジュピター)は硬い体表を持つキメラ=アントを一撃でグチャグチャにし、地面に大きなクレーターを残すほどの威力も誇っていました。
能力だけで見れば、幻影旅団の中でもかなり戦闘力の高い方ではないかと予想できます。
本記事を書いた時点ではまだ明らかになっていませんが、「変容(メタモルフォーゼン)」という技もあるとのこと。
「条件によっていろいろ化けられる能力」のようです。
出典:HUNTER×HUNTER 36巻/146P/冨樫義博/集英社
ボノレノフは「いろいろ化けられる」と言っていたので、人間だけでなく動物あるいは物にも変身できるのかもしれません。
クロロはボノレノフの念能力を盗んだら使えるのか?
では、本題に移りましょう。
クロロは自身の念能力「盗賊の極意(スキルハンター)」によって他人の念能力を盗み、自分の能力として使うことができます。
無から物を生み出す具現化能力は、作中でクロロが実際に使ってみせました。
また身体能力を高める強化系や、単純にオーラを飛ばすだけの放出系能力は念の基本技術の応用であるため、使用するのは難しくないでしょう。
このような能力に比べると、ボノレノフの「戦闘演舞曲(バト=レ・カンタービレ)」はかなり特殊な部類です。
果たしてクロロはボノレノフの能力を盗んだ場合、使うことはできるのでしょうか。
制約も満たさないと能力は発動できない?
ヒソカとの一騎打ちでクロロは、シャルナークの念能力「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」を盗み(借りて)使いこなしていました。
この戦闘後、クロロはシャルナークに連絡を取り「ケータイを返す」と伝えています。
出典:HUNTER×HUNTER 34巻/142P/冨樫義博/集英社
つまり、シャルナークの「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」は能力を借りるだけでなく、能力に使用するケータイとアンテナも借りなければ使用できなかったということでしょう。
このことから盗んだ能力の発動に必要な物や制約も満たさなければ、クロロは発動できないと考えられます。
ボノレノフの能力を盗んだ場合も、制約を満たさなければ発動できないはず。
「戦闘演舞曲(バト=レ・カンタービレ)」の制約は不明ですが、ギュドンドンド族の風習によって体に空けた穴で音を奏でることが制約となっている可能性があります。
この点については、Twitterでカワサラキさんからもご意見をいただきました!ありがとうございます!
ボノが一族の末裔であることを誇ってることからバプとしての一連の演奏が制約(発動条件)になってそうです。クロロでも使えるかの検証は、ヒソカ戦の前にやってそうですね
— カワサラキ (@kowarskii) March 3, 2021
クロロの体に空いている穴といえば、耳や鼻、お尻など音を奏でられるものではありません。
もし「戦闘演舞曲(バト=レ・カンタービレ)」を盗んだとしても、制約が満たせないため使用不可となってしまうのではないでしょうか。
クロロの鼻……鼻……
クロロが「栞のテーマ(ダブルフェイス)」のために増やした制約とは、鼻が変形することだったのかもしれんなぁ… pic.twitter.com/QfjzYWZGeS
— ジロギン@はてなブログ&Webライター (@akiramenaiuta) 2021年3月4日
いや、なんでもありません。
使えても威力は弱い
仮に「戦闘演舞曲(バト=レ・カンタービレ)」の制約が特別なものではなく、「音を奏でるだけ」で発動できるとしましょう。
この場合、クロロが口笛を吹いたり拍手をしたり、歌を歌ったりすれば能力を使えると思われます。
ただ、このようにして音を奏でたとしても威力はかなり弱くなってしまうのではないでしょうか。
ギュドンドンド族では、より美しい音を奏でることで高級な精霊が降りて来ると考えられています。
口笛や拍手、歌だけではギュドンドンド族の考える「高級な精霊を降ろす美しい音」には当てはまいにくいでしょう。
考え方を変えれば、より高いレベルの演奏ができなければ戦闘力としても大したものにならないとも言えそうです。
そもそも口笛などで相手を倒せるだけの戦闘力が発揮できるなら、ボノレノフは戦闘中に踊ってスキを作る必要はありませんね。
バプの特徴が制約となって使用不可
今回の考察をまとめると、クロロがボノレノフの能力を盗んだ場合、
バプの特徴(体に空いた穴で音を奏でる)が制約となり、それを満たせないため使用不可
と、考えました。
子供の体に針を刺すって、かなり怖いことしてますよね……ギュドンドンド族。
痛みで死んでしまう子も少なくなさそうです。少数部族には致命的な文化かなと。
しかし、それが当たり前の環境で育つと怖いことだと思わないのかもしれません。
怖いだけでなく、体に穴が空いてるってかなり不便な気もします。
ボノレノフが飲み食いしたものってどうなっているのでしょうか……?
これもまた別の記事で考察しないと!!!