ゴンたちが受験した第287期ハンター試験。
その3次試験は、トリックタワーという塔を制限時間までに降りるというものでした。
ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ(あとトンパ)の前に立ちはだかったのは超長期刑囚たち。
彼らは受験生を足止めできた時間に応じて、刑期が短縮される契約を結んでいました。
その中にいたのが「ジョネス」と「ベンドット」です。
両者とも凶悪な犯罪者なのですが、ほんとんど戦闘描写がないまま退場となってしまい、強さがわかりにくい状態が数十年続いています。
ベンドットより後に登場したのがジョネスだったためジョネスの方が格上っぽく見えるのですが、後に登場したキャラほど強いかというとそうではありません。
ジョネスとベンドット、この2人はどちらが強いのか自分の中で答えを出さないと朝も起きられなくなってしまったため、この場を使い考察します。
解体屋(バラシや)ジョネスとは
出典:HUNTER×HUNTER3巻74P/冨樫義博/集英社
ザバン市犯罪史上最悪の大量殺人鬼と呼ばれた男。
老若男女146人(判明しているだけで)を殺害し、死体は最大でも50以上のパーツに分解されていました。
その作業はジョネスの異常な握力(指の力)によって素手で行われ、逮捕されてからも人の肉を引きちぎりたいという欲にまみれていた異常者です。
罪名は大量殺人。懲役968年という実質的な終身刑が課せられていました。
ジョネスはトリックタワーにてキルアと戦闘。
すれ違いざまに心臓を抜き取られたジョネスは、キルアの肉を掴むことなく死亡しました。
せめてハンバーグでも作らせていれば、ジョネスは死ぬことはなかった……と無念に感じたジョネス中毒者も多かったようです。
ベンドットとは
出典:HUNTER×HUNTER2巻162P/冨樫義博/集英社
ジョネスと同じくトリックタワーでゴンたちの前に立ちはだかった超長期刑囚。
罪名は強盗殺人で、懲役199年が課せられていました。
トンパと戦う予定でしたが、戦闘開始直後にトンパが棄権。
ほとんど何もしないまま勝負は終わってしまいました。
あまりにも早すぎる決着のため「ベンドットって誰?」状態に陥っているの20歳以上の男女が非常に多いというデータもあります。
キルアによるとベンドットは元軍人か傭兵。
トンパが真っ向から戦っていた場合、のどを潰され「参った」といえない状態にされ、試験終了時間まで拷問されていたとのこと。
ベンドット自身もそのつもりだったようで、なかなかに残忍な性格の持ち主であることがうかがえました。
ジョネスとベンドットはどっちが強かったのか
生き死にの差はあれど、どちらも見せ場なく出番を終えてしまったジョネスとベンドット。
大量殺人鬼と元軍人(傭兵)であるこの2人、どちらが強かったのでしょうか。考察します。
ジョネスはただの殺人鬼(アマチュア)
ジョネスは判明しているだけで146人もの人間を殺害した大量殺人鬼。
これだけ聞くととんでもない強さを誇るように思えますが、レオリオの話では146人の中には老人や子供も含まれているとのこと。
つまりジョネスは自分より身体能力が劣るであろう老人や子供にも手を出していたということです。
これでは「弱い者でもターゲットにしていた」とも考えられ、強者というイメージからかけ離れてしまいます。
弱いものいじめするなんて、真の強者ではないですよね。
出典:HUNTER×HUNTER2巻15P/冨樫義博/集英社
……彼のことは一旦忘れてください。
実際にジョネスと戦ったキルアは「大量殺人鬼といってもアマチュア」と辛辣な評価をしており、特殊な訓練を積んできた暗殺の元プロである自分とは実力差があることを仄めかしています。
出典:HUNTER×HUNTER3巻84P/冨樫義博/集英社
このことを踏まえると、ジョネスは弱者を一方的に惨殺してきただけで、殺しや戦闘における実力は大したことなかった、と考えられそうです。
ベンドットは元軍人か傭兵(戦闘のプロ)
一方ベンドットはというと、キルアの推測では元軍人か傭兵。すなわち戦闘の経験を積んだプロでした。
先ほどのキルアの理論を当てはめるなら、ベンドットは殺しや戦闘技術を体系的に学んだプロであり、アマチュアであるジョネスより強い可能性が高いと言えそうです。
ジョネスとの戦い後、キルアがベンドットに勝負を挑んだのも気になるところ。
暇つぶしとはいえ、わざわざジョネスより弱い者を殺す意味はありません。
やはりキルアの中での強さはベンドット>ジョネスだったから戦おうと言い出したのではないでしょうか。
ベンドットがキルアの申し出を断ったのは、ジョネスが一瞬でやられたことでキルアと自身の実力差を感じ取ったからでしょう。
自分と相手の力量を瞬時に判断できるのはある程度の実力がある故とも考えられます(あれほど一方的にやられれば誰でも実力差を感じずにはいられないとは思いますが…)
ジョネスがやられてもあまり驚いていないベンドット
キルアがジョネスを一瞬で仕留めたのは、私たち読者だけでなく作中の登場人物たちにとっても意外だった様子。
観戦していた者は皆、驚愕していました。
各自のリアクションも描かれているのですが、
出典:HUNTER×HUNTER3巻80P/冨樫義博/集英社
他の者と比べてベンドットはかなり冷静な表情に見えませんか?
その後の試験の流れも冷静に説明しています。
ベンドットに動揺が見られたのは、キルアに勝負を挑まれた直後。冷や汗をかいていました。
この様子から、ベンドット的にはジョネスが負けることは大して意外ではなかった(ジョネスが強いとは思っていなかった)と考えられないでしょうか。
自分やそれ以上の強さがある人間ならジョネスなど楽勝に倒せると思っていたからこそ、リアクションも小さかったのではないかと。
懲役年数は犯罪の凶悪さであり強さの値にはならない?
ちなみに、単純に懲役年数だけで比べると、
- ジョネス:968年
- ベンドット:199年
であり、ジョネスの方が圧倒的に長い刑期を課せられています。
しかし懲役年数が強さの値になるかというと、そうではありません。
懲役年数は犯した罪の重さに対して課せられるもの。
ジョネスは100人以上の犠牲者を出した事件の凶悪さから刑期が長くなっているわけで、強いからではないと思われます。
現実世界でも「隣人を殺害した83歳のおばあちゃん」と「万引きをした23歳のプロレスラー」がいたとしたら、前者の方が重い刑罰を課せられるのが一般的。
この観点で考えると刑期は強さの値にならず、ジョネスの方が刑期が長いからといってベンドットより強いという根拠にはならないと考えられます。
戦闘の訓練を積んでいたベンドットの方が上?
これまでの考察をまとめます。
戦闘の訓練を積んできた元軍人か傭兵のベンドットの方がジョネスより強い
と、私は考えました。
キルアが遊び相手に指名したのも、ベンドットの方が上だと考えた理由です。
ただ、当時のキルアの他者評価は結構ガバガバ。
キルア自身、念の存在すら知らない修行中の段階だったわけで、正しい評価ができていたかは疑問が残るところです。
ジョネスとベンドットの強さをキルア基準で測るのは正確さに欠けるかもしれませんが、指標となるのがキルアの評価くらいしかなかったため、今回はキルア基準で比較しました。
実際にジョネスとベンドットが戦ったらどうなってたのでしょう……?
ひとしきり考察を終えた今、興味は薄らいでしまったのですが、そこそこいい勝負にはなりそうな気がします。