私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト話の考察、ヒトコワ話、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【裁判傍聴】被告人を"激詰め"!ドラマのような検察官に心臓が縮み上がった!

私の名前はジロギン。

 

今日、半年以上ぶりに東京地裁へ行き、裁判を傍聴してきました。

久々に法廷のピリッとした空気感に触れ、0.1mmくらい身が引き締まったような気がします。

 

さて今回は、この日に見た裁判で一番印象に残ったものを紹介します。

「事件の内容が怖かったとか」とか「被告人が全く反省していなかった」とか、そういったものではありません。

「検察官ってやっぱりすごいな」と思った裁判です。

被告人の「発言のほころび」を的確に突く!ドラマや映画のような検察官

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罪名は「建造物侵入・窃盗」

被告人は20代後半の男性

 

冒頭陳述によると、被告人は某日夜、飲食店でお酒を飲んでいたところ、トイレに行ったわずかな間に財布など数十万円相当がなくなっていることに気付きました。

帰りの交通費がなくなり、街を数時間さまよっていた最中、とあるビルのテナントが無施錠だったため侵入。

商品など数万円相当を窃盗したとされています。

その後、盗んだ商品は転売したとのこと。

 

被告人は犯行について概ね認めており、すでに被害店舗に賠償金を払い、店長とも示談が成立しているそう。

 

それを踏まえて弁護士からの質問が始まりました。

なぜ盗みをしようと思ったのですか?

という問いに対して、被告人は

自分のお金が盗まれたことで平常心を失い、腹いせに盗みをやろうと思いました。

と回答。さらに

盗んだものは転売しようと思っていたのですか?

という問いには

最初から考えていたわけではありません。翌朝気がついたら盗んだものがあり、売ろうと思いました。

と回答。そして次のように続けました。

でも、お酒に酔っていて盗んだことは全く覚えていません。警察に証拠を出されたから認めました。

なるほど。

お酒に酔っていて記憶はないけど、証拠(防犯カメラの画像など)を見るに自分が盗んでいるし、盗んだ物も手元にあったのは確かだから罪を認め、お店と示談交渉を行った。

ということのようですね。

 

「お酒に酔っていて記憶がない」というのは本人以外わからないことではありますが、筋は通っているように感じます。

 

次に検察官からの質問に移りました。正直私は、

本人も罪を認めているし、示談も成立しているし、検察官の質問はあっさり終わるだろうな。

と思っていました。

 

私の検察官という職業に対する印象は「冷静ではあるものの、被告人に気を遣って質問を選ぶ人が多い」という感じです。

 

検察官と聞くと「被告人にいやらしく質問をして、本心を吐かせる人」とイメージする人が多いのではないでしょうか?

裁判ものの映画やドラマの影響が強いと思います。

 

ただ、実際の裁判で被告人を激詰めする検察官は、ほとんど見たことがありません。

少なくとも、私が過去に見てきた70回の裁判の中で、そんな検察官はいませんでした。

 

特に、この裁判のように被告人が罪を認めているなら、激詰めする検察官はいないと思っていました。

 

しかし、今回の裁判については、この印象が大きな間違い!

検察官は、被告人の「発言のほころび」を見逃さず、キレッキレな質問をしたのです。

所有者が分からない物を持っていたのに、警察に連絡せず転売したんですか?

……失くしたお金を取り戻せると思って…疑問には思ったのですが、捨てるのももったいないので売りました…

では、盗んだ記憶はないのに「腹いせに盗んだ」という理由がわかるのはなぜですか?

えっと…すみません、さっきは盗んだ理由って言ったんですけど、腹いせっていうのは売った時の気持ちです…

矛盾してませんか?あなたの発言は怪しい気がします。

……盗んだ時のことは記憶になくて…すみません…

もう犯罪は絶対にしませんか?

はい、しません。

でも、あなたには前科があって、犯罪を繰り返してますよね?

怖ぇぇぇ…

まさに被告人の精神を追い詰めるような質問の数々。

ドラマや映画のイメージに近い検察官だったと思います。

 

私はただの傍聴人であり、裁判とは全く関係のない人間です。なのに、まるで自分が追い詰められているかのような感覚に陥りました。

心臓をキュッと握り締められるような感覚…っていうと、伝わりますかね?

被告人の彼は、キルアに心臓を抜かれたジョネスみたいな気分だろうな…

そう思わせられた裁判でした。

 

検察官の職場ってめちゃくちゃ怖そう

今回の裁判を見て、

「検察官ってやっぱりすごい…というか怖い…」

と感じましたが、検察官は本来こうあるべきなんでしょうね。

被告人を守るのは弁護士の役割。検察官は情に流されず、被告人や証人の発言に違和感があれば切り込む。

「弁護士の対局の存在」として検察官がいなければ、裁判をする意味はないのではないかと思います。

 

ただ検察官がみんな、物事を淡々と考える人たちだとすると、職場の空気ってどんな感じなんだろう?と気になります。

仕事でミスをしたら上司に、証言台に立たされているような詰められ方をするのでしょうか…?

何でこの書類、期日までに出来上がらなかったんですか?

えっと…その…2日前まではスケジュール通り進んでいたのですが…

"何で"できなかったと聞いています。要点だけ言ってください。

あの…別件で優先すべき仕事が入りまして…

でも、期日の夜、飲み会してましたよね?優先すべき仕事もやっていなかったようですけど?

あああああもうやだあああああああっ!!

なんて想像をして、ブルブルしてしまいます…

 

ただ、今回紹介した裁判の検察官は質問の最後、被告人に向かって

これからはご両親の言うことを聞いて、しっかり反省してください。

と言っていました。

少し優しさが含まれていた言葉だったように感じます。

検察官が怖いのは仕事中だけ!本当は心優しい人たちなんだ!…たぶん…

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