私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【裁判傍聴】特殊詐欺の加害者に?SNSから忍び寄る『闇バイト』の魔の手

私の名前はジロギン。

 

昔「死体洗いのバイト」なんて都市伝説が流行っていましたよね?

病院でホルマリン漬けにされた死体を、大学の解剖に使うために洗浄する仕事。

死体洗いは表には出回らない『闇バイト』で、本当にあるのかどうか定かではない…そんな都市伝説です。

 

実際のところ、死体洗いではありませんが『闇バイト』自体は存在しています。

中には犯罪の加害者になってしまう恐ろしいものもあるのです。

そんな社会の闇のような部分が、裁判傍聴を通して見えてきました。

 

今回は「特殊詐欺と闇バイトの関係について」と、私の感想をまとめました。

※本記事は闇バイトを推奨するためのものではありません。怪しい求人には絶対に接触しないようにしてください。

特殊詐欺ってなに?

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特殊詐欺というと、有名なものとしては『オレオレ詐欺』があります。

最近は『振り込め詐欺』という呼び方の方が一般的ですかね?

 

ご高齢の方に電話をかけて

オレオレ!オレだよ!オレ!オレだよ!オレだってばあちゃん!オレオレ!だからオレだってぇ!信じてよぉ!

とだけ言って名乗らず、自分の子どもや孫だと誤認させて金銭を騙しとるのがオレオレ詐欺の手法です。

 

このように電話やハガキを使い、家族・公共機関の職員などのふりをしてお金を騙しとる詐欺を特殊詐欺と呼びます。

 

そのほかにも、以下が特殊詐欺に当たるそうです。

  • 預貯金詐欺
  • 架空料金請求詐欺
  • 還付金詐欺
  • 融資保証金詐欺
  • 金融商品詐欺
  • ギャンブル詐欺
  • 交際あっせん詐欺
  • その他特殊詐欺
  • キャッシュカード詐欺盗(窃盗)

参照:特殊詐欺とは 警視庁

 

裁判所に行き、罪名および罰状が「詐欺」となっている裁判を傍聴すると、特殊詐欺であることも少なくありません。

 

「稼げるバイト」と称して一般人を受け子を募るケースがある

私はこれまでに80件以上の裁判を見てきました。その中には特殊詐欺の裁判もいくつかあります。

 

特殊詐欺の裁判を見て感じたのは「被告人がどこにでもいる一般人であることが多いなぁ」ということです。

特殊詐欺って○力団や○グレの人たちがやってるんじゃないの?

と思っていましたが、実態はちょっと違っていました。

 

特殊詐欺の犯人をたどっていくと、最終的に○力団や○グレの人たちが首謀者であるケースがほとんどのようです。

しかし彼らの多くは、仕事の仲介役や、被害者と顔を合わさず電話する実行役だけをしています。

 

で、実際に詐欺で騙したお金などを受け取るのが「受け子」と呼ばれる人たち。

この中に、裏社会の人ではない一般人が含まれているケースがあるようです。

 

受け子は被害者と接触して金銭を受け取ります。

そのため警察に捕まるリスクは非常に高いです。

もし犯行がバレた場合、真っ先に捕まるのは裏側にいる人たちではなく、受け子となってしまいます。

 

では裏社会の人たちが、警察にバレないようにどうやって受け子となる一般人を集めているのかというと、その1つがSNS

SNSに「1日で○万円が稼げる!」などと投稿して、人を集めることがあるそう。

 

確かに、こういう怪しげな投稿をSNSでたま〜に見ますよね。

その中には、特殊詐欺に加担することになる『闇バイト』があるかもしれないのです…!

 

未成年が特殊詐欺の加害者になることも

先日、私が見た裁判の中にも特殊詐欺に関するものがありました。

被告人は受け子ではなく連絡係だった男性。

SNSで集めた人たちに特殊詐欺のマニュアルを渡し、騙し取ったお金の何割かを受け取るという立場でした。

被害額は100万円以上にのぼったとのことです。

 

裁判で分かったことの1つが、この特殊詐欺の実行犯の中には一般の未成年も含まれていたということ。

被告人がSNSに投稿した内容を見て、受け子として応募してきたようです。

 

若い世代のSNSの使用率の高さを考えると、未成年者が闇バイトの求人に触れる機会はかなり多いはず。

しかし若い子にとって、怪しい求人かどうかを見抜くのは難しいことだと思います。

その上「簡単に稼げる!」みたいな文言を見たら、飛びついてしまう気持ちもわからなくもありません…

私も10代の頃にSNSが全盛だったら、こういった闇バイトに応募してしまっていたかも…?

 

かつては、裏社会の人とつながりがなければ闇バイトに関わる機会はほとんどなかったことでしょう。

しかしSNSが普及したことで私たち大人はもちろんのこと、未成年の子どもたちにも闇バイトの魔の手が、すぐそばまで迫っているといえます。

 

特殊詐欺の受け子となった場合も罪に問われ、犯行内容によっては実刑判決を受ける可能性があります。

たった数万円稼ぐためにやったことで、法廷に被告人として立つことになるかもしれないのです。

 

闇バイトの影響は自分以外にも…

この裁判を見て私は、闇バイトに応募した子自身の気持ちはもちろん、親御さんのことも心配になりました。

 

自分が犯した罪ではない。

でも自分がしっかり管理すべき子どもがやったことならば、親である自分が責任を取らなければならない…

事件を知ったときは、喉元に刃を突きつけられたような思いだったことでしょう。

 

ご家庭の今後を考えると、私もやるせない気持ちになります。

 

闇バイトの影響はやった本人だけでなく、被害者や家族にも及んでしまうのだなと、改めて認識させられた裁判でした。

 

おいしい話には必ず裏がある…『闇バイト』に注意!

怪しい作業をして大金が稼げる闇バイト…なんだか憧れてしまう気持ちもわかります。

特に学生のうちは「友人たちと違った仕事をして稼ぎたい!」なんて思うこともありますよね。

そんなときSNSで闇バイトの求人が流れてきたら、気になってしまう子も少なくはないでしょう。

 

しかし、ちょっとした好奇心で闇バイトに手を出すと、自分の人生だけでなく被害者、家族の人生まで壊してしまうかもしれません。

 

「おいしい話には必ず裏がある」と常に頭の中に入れておき、闇バイトには関わらないようにしましょう!

闇バイト、ダメ絶対!

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