私の名前はジロギン。

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【ハンターハンター391話】パドイユの「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は無意味な能力?

ハンターハンター391話『衝突②』では、モレナ=プルードが組長を務めるマフィア・エイ=イ一家の構成員3人が登場しました。

 

そのうちの1人パドイユという男が、敵対マフィア・シュウ=ウ一家若頭であるヒンリギを念能力で仕留めにかかりましたが、「お前の能力…意味あんのか?それ」と痛烈な一言を浴びせられた上、返り討ちに。

 

ヒンリギに完封され、最後の一撃にも利用されてしまったパドイユの念能力「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は本当に無意味な能力だったのでしょうか?

考察します。

※本誌の画像等はありませんがネタバレを含む内容のため、単行本派の方はご承知の上お読みください。

パドイユとは?

パドイユは391話で名前が明かされたエイ=イ一家の構成員です。

職業?は解体工で、モレナの念能力「恋のエチュード(サイキンオセン)」の影響で、念能力が開花しています。

パドイユのレベルは29。同じエイ=イ一家のルイーニーが20人の一般人を仕留めてレベル21だったことから、パドイユは一般人だけならルイーニー以上の人数(28人)を、あるいは念能力者の命をも奪っている可能性があると考えられます。

 

パドイユには「生まれ変わるなら凶器になりたい」という謎の願望があります。

その理由は「命を奪う瞬間の肌を!血を!肉を!直接感じられるから」とのこと。

また、一緒に行動していたクオロール、デヴェラレスよりも先にヒンリギを、特に策も練らずに急襲したことから、かなり好戦的な性格をしていると思われます。

……人●しを好む解体工……あれ?どこかに同じような死刑囚がいたような……?いや気のせいかな。

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クオロール、デヴェラレスに対して敬語で話していたパドイユ。

2人より下っ端のように見えますが、2人のことを「お前等」とも呼んでいるので、本人は単なる口癖として敬語っぽく話しているだけなのかもしれません。

念能力「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」

パドイユの念能力名は「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」。

その昔、『いま、会いにゆきます』という映画がありましたね……

なぜ一部を伏せ字にしているかというと、ここに入る文字が物騒な漢字でして……最近ルールが厳しくなったGoogleさんに怒られてしまうので隠しています。私個人の理由です。

何の漢字が入るかは想像がつくと思いますが、ぜひ本編にてご確認ください。

 

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は具現化系に属し、パドイユの体の一部をさまざまな武器に変える能力のようです。

作中では右手をハンマー、ドリル、斧に変えていました。

 

ヒンリギとの戦闘では、手錠をかけられた右手をドリルに変えて抜け出し、そのままヒンリギの手のひらを貫きましたが、致命傷には与えられず。

最終的に、斧に変えた手を利用され、ヒンリギにとどめを刺されました。

 

もしかしたら、パドイユが能力で武器に変えられるのは右手だけかもしれません。

ヒンリギがハトに変えた手錠でパドイユの左手と左足をつなぐように拘束した際、手足を武器に変えて脱出せず、右手を斧に変えて手錠の鎖を切断しようとしていました。

右手と同じように左手、左足も一時的にドリルに変えれば脱出できたと思いますが、そうしなかったのは「武器に変えられるのは右手だけ」という制約があったからではないか?とも予想できます。

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は無意味な能力なのか?

では本題に入りましょう。

ヒンリギに「お前の能力…意味あんのか?それ」と酷評された「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」。

本当に無意味な能力なのでしょうか?

なぜヒンリギは「意味あるのか?」と言ったのか?

過去に登場した具現化系の念能力者は、具現化した武器や動物にさまざまな特殊能力を付与していました。

例えば、

  • シズクのデメちゃん:シズクが生き物とみなした物と念で出来た物以外、何でも吸い込める
  • クラピカの鎖:自己治癒力の強化、他人の念能力の剥奪と再利用、旅団特化の束縛、ダウジング、行動の制限など5つの異なる能力
  • ゴレイヌのゴリラ:ホワイトゴレイヌは自身と白ゴリラの位置を、ブラックゴレイヌは他人と黒ゴリラの位置を入れ替える

こういった特殊能力を付与できることが、具現化系の最も大きな強みといえるでしょう。

 

しかし作中の描写を見る限り、パドイユの能力で作られた武器は特殊能力のない普通のハンマー、ドリル、斧でした。しかも一般人でも携行できるサイズの得物です。

このような武器を使っても、体をオーラで防御できる念能力者にとっては脅威にはならないでしょう。

つまりヒンリギは「そんな陳腐な能力にオーラの容量を割くくらいなら、実物の武器を装備すれば良くない?」という意味合いで「意味あんのか?」と言ったのだと思われます。

 

クラピカの師匠であるイズナビが「とても丈夫でよく切れる刀を具現化するくらいなら名刀を買ったほうが効率的」と言っていたのと同じ理屈ですね。

手ぶらを装えるのは強み

具現化系の強みは、生み出した物に特殊能力を付与することだけではありません。

「いつでも具現化できるので手ぶらを装える」という強みもあります。

 

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は、この「手ぶらを装えること」に重きを置いた能力だったのではないでしょうか。

例えば、金属探知機などで厳重に守られた場所でも武器を運び込めますし、敵に丸腰だと思わせておきながら武器を具現化して不意打ちすることも可能です。

暗●者にうってつけの能力だと思われます(ゾルディック家クラスの暗●者だと武器なんて必要ないくらい強いですが)。

 

ただ、パドイユの性格が「手ぶらを装える」という強みの足を引っ張っている気がします。

念能力者で、しかも「円」を展開しているヒンリギ相手に、後ろからとはいえ殺気を剥き出しにして襲いかかるのは見つけてくれと言っているようなものかと……

せっかく武器を隠して不意打ちができる能力なのに、もったいない……

多様な武器を具現化できるのも強み

他に「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」の強みを挙げるとしたら、多様な武器を具現化できることでしょうか。

状況に応じて武器を変えることで、変則的な戦い方ができそうです。

 

実際にパドイユは、ハンマーでの攻撃を止めたヒンリギに対し、ハンマーからドリルに変えることで反撃していました。

このように1つの武器を対処されても、別の武器を使って攻撃することで敵の虚をつけるのも「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」のメリットといえそうです。

 

パドイユは近接戦闘に向いた武器しか具現化しませんでしたが、拳銃や戦車をもお釈迦にするスーパーバズーカなども具現化できたら、遠距離からも強力な一撃を見舞えるかもしれませんね。

 

しかし、パドイユは人を●す感覚を味わいたいタイプで、その性格が故に「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」の能力が開花したことを考えると、感覚が伝わらない遠距離武器は具現化しなさそうです(あるいは強い思い入れがないから具現化できない)。

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は念能力者に対しては微妙な能力

今回の考察のまとめに入ります。

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は、

強みがあるから完全に無意味とは言い切れないけど、念能力者には通用しない能力

というのが、私の考えです。

 

丸腰を装って不意打ちできるので、一般人の命を狙う上ではかなり効力を発揮するでしょう。

しかし、念能力者の多くはオーラを体に纏うことができるため、並の攻撃ではダメージを与えられません。

仮に不意打ちができたとしても、少なくとも拳銃並みの威力がないと仕留めるのは難しいでしょう。

実際にパドイユはヒンリギの手をドリルで貫くことはできましたが、大したダメージにはなっていませんでした。

 

「凶器の錯乱(いま ●りにゆきます)」は、念を使えない一般人が相手なら強いくらいの能力ではないでしょうか。

それか、解体工らしく物をバラすときに使う便利能力として活用した方がいいかもしれませんね。

 

また、パドイユが一般人の命だけを奪ってレベルを高めたために、念能力者には到底通用しない能力が開花してしまったとも考えられそうです。

パドイユのケースを踏まえると、モレナによって念能力を開花させられたとしても、その能力が念能力者を相手にできるほど強いかどうかは、レベルアップする過程に左右されるという可能性も見えてきました。まだ確証はありませんが。