マフィアンコミュニティーに雇われ、幻影旅団の抹殺チームに参加したゾルディック家のゼノとシルバ。
セメタリービルに忍び込んだクロロと戦闘になりましたが、戦いを中断しそのまま帰宅してしまったようです。
その後、マフィアンコミュニティーは幻影旅団の死体のフェイクを本物と勘違いし、オークションを開催。
作中のセンジの発言から、ゼノとシルバが抹殺したと誤認したようです。
結果、まんまと幻影旅団にオークションの品物を盗まれてしまいました。
この流れから、ゼノとシルバは幻影旅団の抹殺に失敗したことを伝えずに帰ってしまった可能性が考えられないでしょうか?
今回はゼノとシルバ、ミスを報告せず帰った説について考察します。
- マフィアンコミュニティーの十老頭に雇われたゼノとシルバ
- イルミが依頼人の十老頭を暗殺したため任務を中断
- コルトピが死体の人形を作成
- ゼノとシルバはウソの報告をした?
- イルミが誤情報を流し帳尻を合わせた説が有力か?
マフィアンコミュニティーの十老頭に雇われたゼノとシルバ
作中での流れを振り返りながら、ゼノとシルバが幻影旅団の抹殺失敗を隠し、さらにウソの報告をしていた可能性について考えてみます。
ヨークシンシティで開催されたオークションを襲った幻影旅団。
オークションの主催であるマフィアンコミュニティーは、トップの十老頭お抱えの実行部隊・陰獣を使って、旅団の抹殺に動きます。
しかし、陰獣は全滅。十老頭は別の対策に乗り出す必要がありました。
その対策の1つが幻影旅団のメンバーに懸賞金をかけること。
もう1つが、十老頭の方でも暗殺者を雇って、改めて幻影旅団の抹殺を行うこと。
この際にゼノとシルバが雇われたと思われます。
イルミが依頼人の十老頭を暗殺したため任務を中断
幻影旅団の団長・クロロによって、十老頭が雇った暗殺者たちは次々に殺されていきました(団長の手刀を見逃さなかった人も死にました)。
残ったゼノとシルバは、暗殺者たちの死体からクロロの力量を推測し、ほぼ互角の使い手だと判断。
本腰を入れて戦闘に臨みます。
その一方、クロロはゼノとシルバの家族であるイルミ(とカルト、マハ)に十老頭の暗殺を依頼していました。
イルミは、クロロがゼノとシルバにやられる前に十老頭の暗殺を完遂(クロロがあえて時間稼ぎをしていた)。
結果、ゼノとシルバは依頼人を失い、任務を遂行する意味がなくなったことで戦闘を中断しました。
コルトピが死体の人形を作成
クロロの殺害を断念したゼノとシルバは、結果的に幻影旅団の誰も殺さずに帰ったものと思われます。
その証拠に、マフィアンコミュニティーと幻影旅団の戦いで死亡した団員は、クラピカに倒されたウボォーギンのみ。
幻影旅団はコルトピの念能力「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」で団員たちの人形を作成し、死体に見せかけることで死を偽装。
マフィアとの戦闘そのものを停止させることに成功しました。
ゼノとシルバはウソの報告をした?
マフィアンコミュニエティー(と十老頭が雇った暗殺者たち)と幻影旅団の戦いが始まったことで、開催予定だったオークションは中止になると予想していたクラピカ。
しかし、十老頭が幻影旅団の頭を始末したと宣言し、オークションは予定通り開始されました。
この十老頭の宣言は、イルミが十老頭の死体を操作して喋らせたもので、完全なガセネタ。
しかし、実際にクロロの死体(フェイク)が見つかったことから、マフィアを含むオークションの参加者たちは、コミュニティー側の勝利を確信してしまいました。
十老頭が雇った暗殺者たちを取りまとめていたゼンジというマフィアにも、「幻影旅団の頭はゼノとシルバの手で死亡した」と報告が入っていた様子。
出典:HUNTER×HUNTER11巻140P/冨樫義博/集英社
この記事で扱いたい問題は、ここです!
このシーンでゼンジがクラピカに語っている情報は完全に誤りで、ゼノとシルバはクロロを殺していません。
でもゼンジは間違いなく「ゾルディック家が片付けてくれた」と言っています。
ということは、ゼノとシルバが「幻影旅団の頭は始末したよ!」とウソの報告をした可能性があります。
私は、ゼノとシルバは暗殺のプロとして中途半端な仕事はしない、強い信念を持った人物だと思っていました。
でも、もし任務を完了していないのにウソの報告をして帰っていたとしたら、この2人のイメージが根底から覆ってしまいそうです。
まるで余計な責任を負いたくないからテキトーな作業報告をするサラリーマンじゃないか…
イルミが誤情報を流し帳尻を合わせた説が有力か?
いやいや、ゼノとシルバがウソの報告をしたと決断するのは尚早!
イルミが十老頭を操作して、ウソの情報を流した可能性はないでしょうか?
というより、イルミが十老頭を操って「幻影旅団の頭は始末した」という報告がマフィアンコミュニティー内で出回り、ゼンジの耳にも入ってきた。
で、ゼンジが改めて確認の連絡を十老頭に入れたら、十老頭(イルミ操作中)が「ゾルディック家が始末してくれた」的な情報を教えてくれた……という流れだったのではないかと予想します!
ゼノとシルバは十老頭が自分たちの依頼人だと言っていました。そのため作業が完了した場合、十老頭に直接報告をするでしょう。
ゼンジは十老頭が雇った暗殺者たちの案内係に過ぎず、暗殺者たちはゼンジに報告する義務はなかったと考えれば、もともと幻影旅団の抹殺が成功した場合、各構成員は十老頭経由で報告を受け取ることになっていても不思議ではありません。
整理すると、
ゼノとシルバがクロロと戦闘中に、イルミが十老頭を暗殺
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ゼノとシルバは依頼人が死んだので任務を中断し、帰宅
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イルミが十老頭を操って幻影旅団の頭を始末したことと、残党狩りが進んでいることを発信(ウソ情報)
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ゼンジの耳にも情報が入り、ゾルディック家が任務をほぼ達成状態であると十老頭に確認を取る(これもイルミのウソ情報)
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ゼンジがクラピカに、幻影旅団の頭がゾルディック家の手で抹殺されたことを挑発まじりに報告
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コミュニティーおよびクラピカがクロロの死体(フェイク)を発見
となるのかなと。
つまりゼノとシルバがウソの報告をしたのではなく、依頼人がいなくなったから何も報告せずに帰った。その間にイルミがウソの情報を流してうまいこと「幻影旅団の抹殺成功」と帳尻を合わせてくれたということでしょう。
依頼人が死んだので報告の義務も無くなったと考えれば、ゼノとシルバは契約違反はしていませんね。
でも……顔合わせしたゼンジには一応報告した方が良かったんじゃないかな……?
まぁいいか、ゾルディック家の家業に悪影響が無ければ