私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

こどもの日の「鎧兜」は防御力が低かった⁉︎

さて、本日はこどもの日です。
私はそろそろおじさんの域に入り始めているので、あまり関係ない日です。もうただの祝日だと思ってます。あの頃の純粋だった自分に戻りたいけど戻れない…


お子さん、特に男の子がいるご家庭では本日はお祝いの日になっていると思います。
私も子どもの頃は、鯉のぼりを飾るくらいはしてたような気がします。
小さいやつですけどね。




その他にすることとしては「鎧兜を飾る」ことですね。これは江戸時代に定着した文化で、厄災から身を守ったり、神様を家に呼ぶ目印にしたりしたと由来は諸説あります。
もともとは鎌倉時代に、梅雨に入る前に武具を干して雑菌の繁殖などを防いでいたことから、5月上旬に鎧兜を飾ることにつながったようです。



鎧兜はその昔戦場で武士たちが身を守るために着た、いわゆる防具ですよね?
本来の使い道は敵からの攻撃を防ぐためのものです。

兜はまあ良いと思うんですけど、鎧に関しては「ちょっと隙間が多すぎないか?」と思うのです。身を守る割には隙間が多くて、そこに攻撃を受けたらさすがに死んでしまうんじゃないかと思います。

特に太い血管の通る脇や脇腹、切れたら気絶するほど痛いとされるアキレス腱など、人間の弱点部分はモロ出しです。

これでも防具としての役割を果たせたのか疑問です。そこで鎧についてGoogleで調べてみました。


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やはり防具としては不安あり…でも理由あり


私が想像した通り、日本の鎧は弱点の目白押し。人体の大切な部分にもかかわらず隠れていない部分が多いので、そこを狙われるとまず死にます。

しかしこれは当時の武士の事情から仕方のないとこで、きちんと理由があるのです。

・武器を扱う上で仕方ない

武器をうまく扱うためには、関節が自由に動かせないとキツイです。振り回したり投げたり射たりしなければなりませんので。
そのために脇や足などの防具は最低限にして、武士が武器を扱えるようできる限り自由に動ける仕様にしなければなりました。

その分攻撃をせよということでしょうかね。
攻撃は最大の防御だということでしょうかね。


・暑いから仕方ない

日本は蒸し蒸しする暑さです。こんな暑さの中全身を覆う鎧を着て、しかも戦わなければならないなんて、熱中症になってしまいます。
そのためできるだけ鎧を軽量化、通気性アップの形状にしなければならなかったのです。

まるでUNIQLOのような考え方ですね。




さらに言うと、むき出しになっている部分でなくとも、鎧自体は結構脆かったとされていて、弓矢や火縄銃を食らうと、鎧で隠れている部分も貫かれてしまったそうです。槍でも突き殺すことが出来たとか。

よく考えれば、前線で戦う下級兵士にまで、最強硬度の超エレガントな鎧を配ってたら、国が破産してしまいます。
当時の鎧は気持ち防御力が上がった程度の、ドラクエで言えば2番目の街で売ってる鎧程度の代物だったと見て間違いないでしょう。





じゃあ何のための鎧なの?


鎧は防具というよりは「装束」としての意味合いが強かったようですね。

例えば武将が自身の威厳を示すためにより派手で高価な鎧兜を身につけていたりしたそうです。お金持ちの人がブランド物に身を包む感覚と似ていると言えばお分かりでしょうか?

それ以外の武士たちにとっては、みんなで同じ鎧を着ることで仲間だと認識する、いわゆるユニホーム的な役割をしたようです。

現在こどもの日にも鎧は飾りとして扱いますが、昔も同じように飾り、衣装としての役割が強かったみたいです。今は着ることはないですけどね。





じゃあ盾とか持てば良かったじゃん?


西洋だと盾と刃幅の広い剣(ブロードソード)を装備して戦っている姿をイメージします。
もちろん盾は身を守るためにも使いましたが、どちらかというと敵を盾で殴るために使ったそうです。

正直、盾で相手の攻撃を受けると、とても重量のある武器での攻撃だった場合、腕の骨が折れてしまう可能性がありました。結局盾もあまり防御力は高くないのです。

また、日本の戦闘は基本を日本刀で行います。
日本刀は両手で扱う武器です。
そのため片手がふさがる盾は邪魔だったので持っていない武士がほとんどでした。ちょっとはいたかもしれませんが。

その他に弓や銃、長槍なども両手で使うため、両手が空いていた方が良かったはずです。




まとめると、鎧は

「一応身は守るけど、まぁ攻撃一発食らっちゃったら死ぬときは死ぬから、ドンマイ!」

くらいの防御力の低い代物だったということです。
装飾品として権威を示したり、仲間内のユニホームとしての意味合いが強いものでした。

盾は両手が使えなくて武器を使いにくいから武士たちは盾も持ちませんでした。

生き残りたくば攻撃しろ!
攻めろ!攻めろ!攻めろ!
ヤバイ時は避けろ!逃げろ!
が基本だった


という感じです。
鎧にも深い事情があったわけですね。

安心してください。さすがに鎧を着て何かするってことはほとんどないと思いますので。
万が一戦争になっても、鎧着て戦争にいくラスト・サムライはいないだろうなぁ…

逆に驚きそうですけどね鎧着て戦争してたら。外国の軍隊も。
昔侍だか忍者だかの格好をした人がいるって話題になって、フランスかどこかで地域の学校が休校になった事件もありましたし。結構恐れられているんだと思います、侍も。