普段当ブログではハンターハンターの考察を中心に書いていますが、今回は同じく週刊初年ジャンプの人気作品「ワンピース」に関する考察をしたいと思います。
ワンピースの世界では政府公認の海賊「七武海」が登場します。本来敵対している政府と海賊ですが、政府が敢えて強力な海賊を雇うことで、他の海賊たちへの抑止力に利用しているのです。それが七武海です。
七武海に入るためには政府からの勧誘が必要となります。より強く、影響力のある海賊に勧誘が行きます。となると世界政府がルフィを七武海に勧誘する可能性もなくはないと思うのです。
今回は、その可能性について考察していこうと思います。
七武海とは?
(引用:ONEPIECE 61巻19P/尾田栄一郎)
先述の通り、政府公認の海賊たちのことで、基本的に7人の海賊(海賊団)によって構成されています。
元ネタは実際に存在していたとされる「私掠船」で、私掠船と呼ばれる海賊たちは国家に海賊行為を認められていました。
海賊の中でも、他の海賊を多数撃破し、恐れられ、影響力のある海賊が七武海として選任されます。
七武海の役割としては、主に海賊の拿捕です。世界政府公認の海賊なので、七武海の海賊行為は海軍にも黙認されています。
また七武海になると船長(おそらくその部下にも)にかかっていた懸賞金が白紙に戻され、海軍から狙われることも無くなります(七武海を捕まえたところで懸賞金がもらえない以上、賞金稼ぎも七武海に属している海賊を狙うメリットが無くなります)。
七武海は組織として海軍ではなく政府に帰属しているので、基本的に海軍は七武海の活動に口出しできません。
この地位を利用して、クロコダイルや黒ひげ、ドフラミンゴのように海軍に隠れて悪事を働いている海賊も後を絶たず、海軍内には七武海制度の撤廃を唱える者もいるようです。
七武海になる条件
ではルフィが七武海になる条件にどの程度当てはまっているかを見てみましょう。
まずは強さ。ルフィの強さは言うまでもありませんね。
東の海(イーストブルー)では、当時最高懸賞金額を誇っていたアーロンを倒しました。
グランドラインに入ってからも億を超える懸賞金がかかった海賊たちを多数撃破し、海軍の軍艦も多数沈めてきました。
この強さは七武海としては十分と言いますか、現にクロコダイル、モリア、ドフラミンゴなど長年七武海の座に君臨していた海賊たちを打ち破ってますので、七武海のレベルを超えていると言えます。
さらに海賊としての影響力も凄まじい。
シャボンディ諸島では、頂上戦争にルフィが参加したことからその知名度は一気に上がり、ルフィの名を使って部下を集めていたデマロ・ブラックの下には億越えの新星・カリブー、コリブー兄弟を始め、数百人もの部下が集まりましたし、バルトロメオのようなルフィの熱狂的なファンもおり、現在麦わらの一味と5600名もの海賊団が同盟を結んでいます。
(引用:ONEPIECE 61巻134P/尾田栄一郎)
その他にもルフィにはこれまで出会ってきた人々と友好関係を多数気づいており、国家レベルでルフィの味方をしてくれる国(アラバスタ王国など)もあるほどです。
このルフィの影響力と人脈は、政府としても欲しいところではないかと思います。
また、これは七武海に入る条件ではないのですが、七武海に属していた海賊は、黒ひげ以外名前に動物の名前が入っています(黒ひげはそもそも七武海の名前を利用したら即辞めるつもり満々でしたので例外だったのでしょう)。
- 鷹の目のミホーク(タカ)
- クロコダイル(ワニ)
- ゲッコー・モリア(ゲッコー=トカゲ、コウモリ)
- ボア・ハンコック(ヘビ)
- バーソロミュー・くま(クマ)
- ドンキホーテ・ドフラミンゴ(フラミンゴ)
- ジンベエ(ジンベイザメ)
- トラファルガー・ロー(トラ)
- 道化のバギー(バグ=虫)
- エドワード・ウィーブル(ブル=ウシ)
といった感じですね。で、ルフィはと言いますと、
モンキー・D・ルフィ(サル)
と名前に動物が入っています。おサルさんです。
ですので一応七武海に勧誘されそうなフラグは立っているんですよね。
以上のことからルフィが七武海に入る可能性もなくはないと思うのです。
ルフィの元に勧誘が来るのか?
ただですね、ルフィの元に七武海の勧誘がくるかというとかなり微妙です。っていうかこない可能性が非常に高いんですよね。
序盤のルフィのように悪事を働く海賊を倒しているだけならば政府側も是非ともルフィを勧誘したと思います。しかしルフィは、どの超えた悪行の数々をやってのけています。
クロコダイルやモリアなど現行の七武海を多数撃破する
→これにより政府は七武海の穴埋めをする必要が発生し、また腹の中で何を考えているかわからない、信用ならない海賊を雇うことになりました。
その結果、黒ひげを七武海入りさせましたが、インペルダウンに囚われていた伝説級の海賊たちを脱獄させられてしまい、四皇の一角になるほどの成長を許してしまいました。
世界政府直下の裁判所「エニス・ロビー」を攻撃
→エニエス・ロビーは世界政府直下の組織であるため、実質政府に直接喧嘩をふっかける形になりました。
本来ならば海賊として政府を敵に回す行為は絶対にしないことです(海軍による総攻撃を受ける可能性があるため)。
天竜人に危害を加える
→天竜人の身に何かがあった場合責任を取らなければならないのは世界政府及び海軍です。
天竜人の手を出す=政府も海軍も敵に回すことになります。
大量の海賊や犯罪者を脱獄させる
→インペルダウンを襲撃し、レベル5までの危険な海賊たちを脱獄させてしまったルフィ。
またルフィが意図したわけではないですが、この機に乗じて黒ひげもインペルダウンに侵入し、雨のシリュウなどさらに危険な犯罪者を脱獄させてしまいました(なおバギーはこの時ルフィが脱獄させた囚人たちの多くを取りまとめて部下にしており、七武海入りしたことで政府としては実質犯罪者たちの囲い込みに成功した模様)。
このように、ルフィの活動は他の海賊を狙うことにとどまらず、政府にまで手を出す、一見すると規格外の超危険な海賊と評価されてしまうレベルに及んでいます。
ルフィとしては仲間を助けるためなど事情はあったのですが、結果として世界平和の均衡が崩れる形になってしまい、政府としては完全にルフィは「敵」という扱いでしょう。ル
フィは七武海に勧誘して味方にするというよりは、完全に消し去ってしまいたい存在かもしれませんね。ワンピースも狙ってますし。
ルフィ自ら七武海に入る可能性
(引用:ONEPIECE 61巻156P/尾田栄一郎)
七武海は基本的に政府からの勧誘によって加入が決まりますが、別の方法もあります。
例えば黒ひげは、白ひげ海賊団2番隊隊長にして海賊王ロジャーの息子であったエースを捉えて政府に突き出すことで、代わりに七武海へ加入する権利を得ました。
またローに関しては、海賊100人分の心臓を差し出すことで七武海入りを認められたようです。
このように七武海加入に相当する対価を差し出すことでも七武海に入ることは可能です。
ルフィが七武海に入るとしたら、勧誘が来なくても相応の対価を持っていけば認められる可能性があります。
ただ、先述の世界政府に喧嘩を売った事件を帳消しにするほどの対価となると、相当大きなものでないと難しそうですよね。
四皇の首を持っていくレベルでなければならないかもしれません。
四皇を倒したのであれば、その一角に入って新しい四皇になった方がいいですね。
しかし、そもそもルフィが七武海に入りたがるような流れが思い浮かびませんね。
自由を愛するルフィが政府の参加に下るような真似は絶対にしないと思います。
勧誘がきたとしても絶対に蹴るでしょう。ルフィが保身を考えて七武海になるっていうのはなんだか、考えが合理的すぎてルフィらしくないです。
そしてジンベエが仲間になりそうな今(なりました)、すっぱりと七武海を辞めてまでジンベエがルフィに協力してくれている手前、ルフィも七武海には入らないでしょうね。
ルフィが七武海に入る状況があるとしたら、どうしても政府の許可がなければ入れないところに行きたい場合とかですかね?
でもインペルダウンに侵入するべく七武海になった黒ひげの一方でルフィは(ハンコックの力を借りてですが)自力で潜入しようとしてましたからね。
やっぱりどう考えてもルフィが七武海になるとは考えにくいです。
ルフィは七武海に収まるような器じゃないよ!
ということで結論としては世界政府がルフィを七武海に勧誘する可能性は、ルフィの経歴や所業から考えて非常に低く、ルフィ自身勧誘が来ても蹴りそうで、七武海に自分から入ろうとする可能性もほぼ0に等しいと思います。
そういう権力とかに屈しないルフィを読者は楽しみにしてますからね。
むしろ七武海は、世界政府の下につき、その命令に一部従う代わりに海軍や他の海賊、賞金稼ぎから狙われるリスクを限りなく減らす海賊ですので、ルフィのアンチテーゼ的な存在として描かれている気がします。そのためルフィが七武海になることはまずないでしょう。
・・・とか言っておいてルフィが七武海に入る展開があったらそれはそれで面白いですね。
ルフィが黒ひげやロー、クロコダイル、ドフラミンゴのように七武海の地位を利用する姿ってのも見てみたい気はします。・・・ルフィにあんなクレバーな動き、できるのかな?
2023年追記:七武海は廃止され、ルフィは四皇になりました。ルフィは七武海に収まるような器じゃないよ!