私の名前はジロギン。

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海外旅行がトラウマになった話

私の名前はジロギン。


ふと昔のことを思い出したので書こうと思う。
初めての海外旅行がトラウマになった思い出だ。

 

私はこれまでの人生で1度だけ海外に行ったことがある。
中学1年生の頃にギリシャに行った。家族、親族含めて6人で行った。
もうかれこれ10年以上前のことになる。


当時、出発前から私のコンディションは良くなく、全身に水膨れができてしまう奇病に悩まされ、正直ギリシャに行くのは断念しようと思っていたが、
「せっかく海外に行けるのだから我慢して来なさい」

と言われてしぶしぶ出発した。

 

ギリシャまでは、オランダのアムステルダム空港まで飛行機で10時間、さらに飛行機を乗り換えてギリシャまで4時間、計14時間の旅行になった。
初めての海外、しかも奇病を抱えた状態で行った私は、海外に出たことですべての病が治った!
なんていうことはなく、これから先、様々な災難に見舞われることになる。

 

まず私は飛行機の着陸時の気圧差で耳がやられてしまった。
耳キーンなるわっ!ってやつだ。
もともと鼻炎持ちで耳も鼻も強くはなかった。もう耳がおかしくなり、何も聞こえない状態になってしまった。
それは一時的なもので、地上に付いて休んだら治ったが。


初フライトで酷い耳キーン状態になってしまった私は、落ち着くために、アムステルダム空港内にあった冷水器で水を飲んだ。
しかしその後ツアーコンダクターの女性の方から、


「海外の水は硬水で慣れていない方はお腹を壊す恐れが非常に高いので、飲み水は市販のミネラルウォーター以外飲まないでください!」


とのアナウンスが入った。
遅い。遅いよ。その夜私がお腹を壊しトイレからなかなか出られなくなったのは言うまでもない。


ようやくホテルに着き、就寝。もう何もする気力も起きず、気絶するように眠った。

 

 

 


翌朝、起きたら私の枕元が血まみれだったのである。
何が起きたのかと思ったら、原因は私の体調が悪すぎて鼻血が大量に出てしまったことだった。
普通は1日ホテルで休むべきだったのだろうが、親に連れられ、バスツアーに参加することになった。

 

その日のギリシャは、日なたは40度を超える灼熱の気候で、当時の日本では考えられない気温だった。
朝から大量出血した私は、案の定熱中症にかかってしまい、その日から帰国日まで2泊くらい熱中症のまま過ごすことになった。
パルテノン宮殿とか、コロッセオとか、有名な地をいくつも回ったそうで、
私もバスを降りてきちんとツアーに参加していたそうなのだが、当時の記憶はほとんどない。ほぼ死んでいたに等しかったと思う。

 

 

海外旅行って楽しいはずなのに、私にとってはトラウマになってしまった。
当時は本当に帰りたくて仕方がなかったのはよく覚えている。
あまり人のせいにするのは好きではないが、これは完全私の親の失策だ。
以来私は海外旅行はしていないし、国内の旅行でも、何があっても対応できるように過剰に準備をする人間になってしまった。
自分から海外に行こうとは絶対に思わない。私は日本から出たくない、国際レベルでも引きこもりになってしまったのだった。

 

 

 

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