私の名前はジロギン。
今夜はいつも書いておりますハンターハンター記事をお休みいたしまして、雑記を書きたいと思います。
私、ジロギンが過去に体験したエピソードです。体験したと言っても、実際のところ、このエピソードは親から聞いた話で、まだ私が幼すぎて記憶にも残ってない時代の出来事です。
当時の私は母親、そして祖父とともに住宅展示場に遊びに来ていました。ほら、住宅展示場って家族客を呼ぶために「なんとかレンジャー」がやってきてたりしてイベントをやっている時があるじゃないですか、あんな感じのイベントに来ていました。
展示場では小さな機関車がぐるぐると短い線路の上を走っていて、ほんの三十秒ほどそれに乗れるというイベントが行われていました。当時の私(多分3歳くらい)は機関車狂いでして、きっかけは「きかんしゃトーマス」だったそうですが、無類の蒸気機関車好き、「蒸気暴威(じょうきボーイ)ジロギン」と呼ばれかけたほど蒸気機関車を愛する子供に育っていたそうです。今は全く機関車には興味ありませんが、当時の私にとっては機関車に乗れるというのは夢のような体験だったのです。かれこれ20年以上前のことですが、この時にはもうほとんど機関車なんて走っていませんでしたからね。乗る機会なんてほぼなかったのです。
母と祖父は家を買うつもりなど一切なし。私の機関車に対する欲求を晴らすためだけに展示場にやってきていました。ただ、機関車狂は私だけではなく、そこには大勢の家族連れが列をなして、機関車にまたがる機会を今か今かと待ち構えていました。私たちもその列に並びました。
並んでいる最中に今回の肝となる事件が起こりました。私たちの前に並んでいた、私と同い年くらいの見知らぬ女の子が私を指差し
「あの子お猿さんみたいな耳してるー!」
と言い放ったのでした。完全初対面の相手をノータイムでdisれるのは子供の時にだけあなたに訪れる不思議な出会いです。子供ならではの先制パンチに私たちは凍りついてしまいました。しかも母から見ても当時の私は耳が内向きに生えていて、確かにお猿さんっぽい耳を敷いていたそうです(大人になった今はそうでもないのですが)。
当時のことを思い返すと
「へいへいお嬢ちゃん!誰が猿だって?確かに俺の股間にゃ、お猿さんの大好きなバナナなら一本付いてるが・・・お嬢ちゃんも好きだろ?一本どうだ?」
なんて返事をすればその場は丸くおさまったとは思うのですが、まだいろんな意味で人生経験の浅かった私には、女の子に罵倒されるのはただただショックでしかありませんでした。今は快感・・・
当時の私としてはこんな感じで言われた気分だったのだと思います。
当時3歳の私にはあまりにも刺激が大きく、涙を流してしまいました。完全なる敗北です。負けるのは今なお嫌いです。
母も女の子に罵倒され、屈辱のあまり泣く我が子を見て哀れに思ったようですが、さすがに子どもの間での出来事ですし、その女の子も悪気がって言ったわけではなかったのでどうすればいいかわからなくなっていました。女の子のご家族も謝ってくれていましたし。しかしその時祖父が、
「耳が内向きについている子は人の話を聞き逃さない耳をしているんだ。だから頭が良い子に育つんだよ。」
と私と母に一言。祖父は元大学教授でしたので、その言葉にも妙に信憑性がありました。母はこの祖父の言葉を糸口に私を慰めることに成功しました。
その後機関車に乗った私はこの出来事は完全に記憶の彼方にぶっ飛ばしているであろうほどの発狂ぶりを見せており、「本当にこの子は頭が良くなるのだろうか?」と母を心配させました。
・・・というエピソードがありました。なぜかふと思い出してしまったので、書いてみました。どうでもいい出来事ですが、「お猿さんのように耳が内向きについている子は頭のいい子に育ちやすい」ということだけども覚えてもらえれば、この記事を書いて意味があります。
そう、まさに今の私のように、お猿さんのように耳が内向きについている子はやがて頭が良くなるのです・・・