私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

会社をテーマにした厨二病小説 第2話「僕の見えざる手」

私の名前はジロギン。

 

前回は係長による、文字通り「営業妨害」を回避した私。

www.g913-jiro.com

 

しかし会社にはいろんな人がいて、それぞれ悩みを抱えている。

何も私だけが会社内で苦悩しているわけではないのだ・・・

 

今回は、私の憧れでどストライクな女性の先輩である佐藤サトミさんを取り巻く話・・・

 

 

「ダークネス株式会社」人事部

 

チッ!今日は新卒の面接に10人も受けに来るのか・・・どの履歴書見てもサークルやら部活やらの副部長やってたなんていう学生ばっかだな。
ま、全員落としちゃっていいから、適当に面接しといて!頼んだよ!佐藤くん!

デスクでPCを操作していたサトミの頭をポンポンと叩く人事部長

 

ヒィィ!わ、わかりました!

そこは「わかりました」じゃなくて「承知いたしました」だろ?
まったく・・・私が手取り足取り教えてやらんとダメか?んん?

しょ、承知いたしました・・・

その場を立ち去り会議室に向かう人事部長

 

サトミちゃん大丈夫?ここ最近、人事部長の当たりが強いっていうか・・・ボディタッチが多いわよね?

ありがとうござますエリさん・・・でも大丈夫です!
私、そういうの気にしないタイプなんで!
(この人の名前は井口エリ。52歳既婚。一見無能そうだけど、まだ入社3ヶ月目にしてベテラン社員のごとく仕事をこなすおばさん。これで正社員じゃなくパートというのだから驚きだ)

でもさっきの頭ポンポンはキモすぎよ!彼氏でもあるまいし・・・
坂崎ハルオ人事部長、48歳独身。一見真面目で厳格な雰囲気が漂っているが、大の女好きで有名。社内の女性社員からは1歩、人によっては57歩くらい距離を置かれているおじさんよ

そうだったんですね・・・

サトミちゃんは部長の隣の席だからボディタッチも増えるのよ!私と席替えしましょう!私が部長から一番遠い席だから!

エリさん・・・ありがとうございます!あ!私の『Office240』を使えば席替えは一瞬ですよ!

 

私、佐藤サトミの『Office240』能力は

『異動(シャッフル)』

自分の席と社内の他の人の席を一瞬で交換できる能力!

この能力を買われて私は人事部に配属されたのよ!

 

 

 

〜数時間後〜

 

自席へと戻ってきた人事部長

 

あれ?井口さんと佐藤くん、席変わったの?

そうです!
ほら、私入社したばかりでわからないこと多いじゃないですか?部長の近くの方がいろいろと聞きやすいんで、佐藤さんに席変わってもらったんですよ!

ふ〜〜〜〜〜ん、ああそう!

(エリさん・・・ありがとう!)

席に座る人事部長

 

(ふん!俺にボディタッチさせないつもりか・・・だが、この程度で俺のボディタッチから逃れられると思うなよ・・・俺の『Office240』発動!)

 

この俺、坂崎の『Office240』能力は

『僕の見えざる手(ゴッドハンド)』

俺は自分の手を見えないオーラで伸ばし、最大10m先まで届かせることができる。

この能力があれば佐藤くん・・・いやサトミ!お前のあんなところやこんなところを遠隔で触ることもできちゃうのだぁ!

 

(さぁ始めるぞ・・・お楽しみの時間だ・・・)

ズズズズ・・・

f:id:g913:20171019211328p:plain

 

(えっ!?なになになになになに!?この感覚!?何かに触られている感じ!?しかも・・・そこは・・・ハァァ・・・)

(さぁもっとだ・・・もっと堪能させてくれ・・・)

・・・わ、私!トイレ、行ってきます・・・

トイレへと向かうサトミ

 

(チッ!あまりやりすぎると問題になるからな。今日はこの辺で勘弁してやるか)

  

〜廊下〜

 

あっ!サトミさん!・・・あれ?なんか元気なさそうですね?

ジロギンくん・・・ちょっと疲れちゃっただけよ。心配しないで

女子トイレに入るサトミ

 

おかしい・・・いつもの毒舌なサトミさんなら、
「あんたのその股下にぶら下げた、今にも弾づまりを起こしそうなお粗末な拳銃みたいにいつでも元気なわけないでしょ!」
とか素晴らしい言葉で罵ってくれるのに・・・何かあったのかな?

 

その後も坂崎人事部長の「僕の見えざる手(ゴッドハンド)」によるサトミへの攻撃はとどまるところを知らず、

サトミは欠席したり、出社しても自席を離れることが多くなった

 

 

 

〜ある夜の23時〜

 

社内で一人パソコンに向かうサトミ

 

サトミちゃん?また残業?毎日終電間際まで残ってるじゃない?

エリさんこそ、パートのくせしてこんな時間まで頑張っても、人事部長が正社員になんてしてくれませんよ?あの人は私みたいな若い人にしか興味ないから!

あら、定時過ぎても毒舌は健在なのね!
・・・ってバカ!なに無茶してるのよ!私知ってるのよ!人事部長にちょっかい出されて、昼間仕事ができないからこんなに遅くまで残業してるんでしょ!?

・・・

あなたは気が強いから隠したがるけど、私に隠そうったってそうはいかないわよ!あなたが辛いことは、見なくても伝わってくるんだから・・・

エリさん・・・エリさん・・・私・・つらい!もう仕事やめたい!うわ〜ん!

もう無理しなくていいのよ、仕事を辞めることは逃げることじゃない。新しい環境に挑戦する、立派なことなのよ!だから・・・

僕の大好きなサトミさんに、辞めてもらっちゃあ困りますね!

ジロギンくん!?

えっ!?いつからいたの?ゴキブリ!?大きめなゴキブリ!?

僕は会社内に仲の良い人もいないんで、こうして能力で気配を消して社内情報を盗み聞きしてるんです!
こうでもしないと、人間関係とかわからないんですよ!

悲しい人ね

話はだいたい聞かせてもらいましたよ。サトミさん、あなたが辞める必要はない。
人事部長に一泡吹いてもらいましょう

でもどうやって?人事異動権は部長が握ってるから、私は異動できないし、できたとしても他の若い女の子が人事部に回されるだけよ!

異動か・・・サトミさん、人事部長がサトミさんに触ってくる時間って、何時頃が多いですか?

朝の会議が終わった後だから、だいたい10時半頃かしら?

わかりました!では策を打ちましょう!良いアイデアがありますよ!

 

〜翌朝〜

 

さぁて〜会議終了〜♪
個人的にはこれからが〜♪
1番楽しい時間だぜ〜♪

・・・

・・・

(じゃあサトミ、今日も始めようか・・・俺たちの(正確に言うと俺だけの)楽しい時間をさぁ)

「僕の見えざる手(ゴッドハンド)」が迫り、サトミの体をまさぐり始める

 

(さてさて・・・ん?なんだ?胸がない?
どういうことだ?
では・・!?おかしい!?股にはむしろ何かあるぞ!?これはもしかして!?)

ちょっと、人事部長?あんたどこ触ってんのよ〜?あたしの大事な拳銃に触れないでくれる〜?

き、貴様!営業部のジロギン!?なぜここに!?

ジロギン?誰それ?
あたしの名前はジロ子。25歳独身。昼はお茶を飲み、夜はウイスキーを飲む女。
毎晩合コンや男遊びをしてそうだけど、実は男と手をつないだことすらないという二面性を持つ女よ

一瞬で・・・すり替わったのか?

そう!サトミ先輩のOffice「異動(シャッフル)」で席を入れ替えたのよ。10時半、あなたが能力を発動する時間にね!
これから能力を発動するときは、ぜひジロ子にお願いしまーす♪

ということは私が触っていたのは・・・
うわぁぁぁっ!手洗ってくるぅぅぅっ!

これにて一件落着ってとこかしら?

ありがとうジロギンくん!
・・・いやジロ子!

当然でしょー!サトミとあたしはマブじゃーん!いつでも助けてあげるって!

あのさ・・・もしよかったら、今夜食事行かない?

食事・・・?
ぜひぜひぜひぜひぜひ!
行きます行きます行きます!
あっ!僕お店の予約しておきますよ!何食べたいですか?イタリアンとか?和食とか?

あ、私ジロ子と食事したいの。ジロギンとして来たら手元にあるフォークでお前の眼球くりぬいてベロベロ舐めた後もう一回戻してやるからね!

う・・・うん!わかったー、ジロ子でいくー!本当・・・楽しみで楽しみで・・・泣けてくる・・・

(ほんと、若いって羨ましいわね!)