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【テニスの王子様】立海大は対戦校のパワープレーヤーにどう対処していたのか?

中学テニス界で関東・全国と勝ち進むには、パワープレーヤーの対処が必須になります。なぜなら、強豪チームには大抵1人、対戦相手を破壊するほどのパワー自慢がいるからです。

  • 青学→タカさん、桃ちゃん
  • 氷帝→樺地崇弘くん
  • 四天宝寺→石田銀さん、金ちゃん
  • 不動峰→石田鉄くん
  • 比嘉→田仁志彗くん
  • 六角→ダビデくん、バネさん

彼らのパワーは人間離れしており、まともにラリーをしようものなら腕を怪我したり、体ごと吹き飛ばされてりしてしまいます。パワープレーヤーに対抗できるのは、基本的にパワープレーヤーのみです。

運良くパワープレーヤーが在籍しているチームと対戦しないことも考えられますが、勝ち進めば進むほど、パワープレーヤーを擁する上記の強豪チームと対戦する可能性は高まるはず。

だとすると、青学以外に負けなしだった立海大附属中は、何度もパワープレーヤーを擁するチームと対戦していることでしょう。ですが、立海大にはパワープレーヤーを自称する選手がいません。

そこで今回は、立海大は対戦校のパワープレーヤーにどう対処していたのか?について考えてみたいと思います。

パワープレーヤーに対抗できるのはパワープレーヤーのみ

先述のとおり、パワーのない華奢な選手がパワープレーヤーと試合をすると、怪我をするリスクが非常に高いです。そのため、各チームの監督たちは相手チームのオーダーを読み、上手いことパワープレーヤー同士を対決させます。

 

例えば、関東大会1回戦の青学vs氷帝では、両校のパワープレーヤーであるタカさんと樺地くんがシングルス3で対決しました。青学の竜崎先生と手塚部長は樺地くんがシングルス3で出場すると予想し、リョーマを補欠にしてタカさんをシングルス3に起用したのです。

また全国大会準決勝の青学vs四天宝寺においては、シングルス2にタカさんを選出。このときも竜崎先生は、石田銀さんがシングルス2に出場することを読み、パワー対決を実現させました。

パワープレーヤーによる被害を最小限に抑えたいのはお互い様。もしかしたら「パワープレーヤー同士を対決させるようにオーダーを組みましょう」という暗黙の了解があり、顧問の間で連絡を取り合っていると思えるほどピッタリパワー勝負が実現します。が、これは完全な邪推……作中ではガリガリプレーヤーがパワープレーヤーと戦うこともありました。

全国大会2回戦の青学vs比嘉では、シングルス3でリョーマと田仁志くんが激突。田仁志くんの超重量サーブ「ビッグバン」でリョーマは何度も吹き飛ばされました。本来ならタカさんか桃ちゃんが出陣するべき試合だったと思われます。

続く準々決勝の氷帝戦では、シングルス2で手塚部長と樺地くんが戦うことに。序盤は手塚部長が「百錬自得の極み」で圧倒しますが、樺地くんが「百錬自得の極み」をコピーしてからは、パワーで押され逆転されかけました。

リョーマも手塚部長も、中学テニス界においてそのテクニックはトップクラス。その2人でもパワープレーヤーが相手だと、めちゃくちゃ苦戦してしまうのです。パワーはテクニックを凌駕し得ます。

 

このように、大会を勝つためにはパワープレーヤー対策が必須。そんな環境において、立海大はどうやって関東大会・全国大会を連覇したのでしょうか?

真田副部長が何とかする

立海大でパワープレーヤーに対抗できそうな選手がいるとすれば、真田弦一郎副部長でしょう。

真田副部長のフィジカルは、身長180cm、体重68kg(新テニだと70kg)と、比較的ガチムチ。体格だけを見れば、タカさんとほとんど差がありません。つまりパワープレーヤーに必要な肉体を備えているということです。

 

そして真田副部長の奥義「風林火陰山雷」の中には、パワー系の技が含まれています。

まず、強烈なグランドスマッシュ「火」。実際に食らったリョーマは、ラケットを弾き飛ばされていました。赤也くんが「無我の境地」状態で「火」を放ったときは、不二先輩のラケットのガットをぶち破ってましたので、本家である真田副部長ならもっと威力が出せるのかもしれません。

もう1つ、「雷」。雷の速度で移動するそのスピードに目が行きがちですが、打ち放たれるショットの威力も凄まじい。手塚部長のラケットを弾き飛ばすだけでなく、ガットに穴を空け、ちょっと焦がしていました。

 

体格や技から考えると、立海大は真田副部長がパワープレーヤー枠を担っていた可能性が高いでしょう。「火」は「波動球」クラスの破壊力がありそうですからね。真田副部長なら他校のパワー自慢とも張り合えたと思われます。

幸村くんが何とかする

作中時間から1〜2年前の大会では、パワープレーヤーの対処を幸村精市くんが行っていたことも考えられます。

幸村くんは「神の子」と呼ばれ、どんな技も通用しない最強のテニススキルの持ち主です。彼の前ではパワーすらも無意味……全国大会決勝でリョーマと戦った際、リョーマが放った「ビッグバン」を難なくリターンしていました。リョーマのパワーが足りなかったとも考えられますが、半端な力では脅威にならないくらい、幸村くん自身のパワーも相当なのでしょう。

また、リョーマと試合をする前には四天宝寺の金ちゃんをイップスに。金ちゃんは相手の手首を破壊する力を持ち、108式波動球より危険な「超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐」を得意とするパワープレーヤー。そんな金ちゃんの力でさえ、幸村くんには効かなかったようです。

 

また、これはゲームの話になりますが、『最強チームを結成せよ!』における幸村くんのステータスは、「パワー:S」。ゲーム内で各キャラクターを育成できるので、パワーを上げることは可能なのですが、育成なしの状態でパワーがSランクなのは幸村くんの他にタカさんと樺地くんのみ。幸村くんはこの2人に匹敵するパワーを持っているということになります。

しかも幸村くんは長い間入院していて、病み上がりなのにもかかわらず「パワー:S」ですからね。入院する前の1〜2年生の頃は、「パワー:SS」だったかも?

 

一見すると華奢な幸村くんですが、実はゴリゴリのパワープレーヤーでもあるとしたら……中学テニス界最強のテクニックにパワーも付いている、まさに神の子!!

仁王くんが何とかする

他に立海大メンバーでパワープレーヤーに対抗できそうなのは、仁王雅治くんですかね。

仁王くんは「イリュージョン」であらゆるプレーヤーになりきることが可能です。もちろんパワープレーヤーにも。『新テニスの王子様』では、1軍とのシャッフルマッチにて樺地くんにイリュージョンし、彼のパワーを再現していました。

つまり仁王くんは、「イリュージョン」によって疑似的にパワープレーヤーの体格を手に入れられるということ……どんな仕組みなんだこの技は!?

 

しかし、仁王くんは「イリュージョン」を3年生の全国大会決勝まで、公式戦では披露していなかった様子。同じチームで練習してきたはずの真田副部長は、仁王くんの「イリュージョン」の存在すら知らなかったようなリアクションをしていました(幸村くんは知っていました)。

すなわち、仁王くんは「イリュージョン」でパワープレーヤーになりきるという使い方をしてこなかったということになります。仁王くんもパワープレーヤーに対抗できなくはないものの、実践はしてこなかったのでしょうね。

柳生くんが何とかする

原作だとほんのわずかな描写ですが、「紳士(ジェントルマン)」こと柳生比呂士くんが、不動峰の石田鉄くんの「波動球」をドロップボレーで返球していました。

関東大会準決勝、不動峰と対戦した立海大。その様子を記録したビデオに、柳生くんのドロップボレーが映っていたのです。

「波動球」は、真っ向から打ち返そうものなら腕を怪我しかねない危険なショット。しかし、柳生くんは涼しい顔をしながら、その威力を打ち消してドロップボレー……もしかしたら柳生くんは、対パワープレーヤー用に「パワーショット(波動球)を無力化する技術」を磨き上げていたのかも?

 

「波動球」の無力化については、発案者である石田銀さんがやっていました。どういう原理かは作中で明言されていませんが、「波動球」の威力を殺す技術は確かに存在しているのです。

相手のパワーにパワーで対抗するのが全てではない。「柔よく剛を制す」という言葉のように、より高い技術でパワーを制し無力化する……立海大はこの方針で、柳生くんの技術で以ってパワープレーヤーに対処していた可能性もあります。

ジャッカルくんが何とかする

立海大で最強の守備力とスタミナを誇る、「4つの肺を持つ男」ことジャッカル桑原くん。彼もまた、パワープレーヤーに対抗し得る選手です。

ジャッカルくんは両手にパワーリストを、両足にパワーアンクルを装着。総重量は20kgとのこと。その状態で動き回れるという、地味に異常なパワーを持っています。

 

また関東大会決勝ダブルス2では、桃ちゃんが放った「ジャックナイフ」をバックハンドで難なく返球していました。

桃ちゃんの「ジャックナイフ」は「波動球」ほどではないものの、相当なパワーショット。初出のときは、千石さんのラケットを弾き飛ばしていました。実際に受けた千石さんいわく、「重い鉛球を打ったよう」とのこと。

そんな「ジャックナイフ」を、ごく普通のショットのように打ち返せるパワーを持つジャッカルくん……彼もまたパワープレーヤーに対抗できる選手の一人と考えられます。

あれ?立海大のパワープレーヤー対策、完璧じゃない?

「パワープレーヤーに対抗できるのはパワープレーヤーのみ」という原則を踏まえると、立海大は真田副部長がパワープレーヤーとの試合に臨み、パワー勝負をしていたのだと考えられます。

真っ向勝負が信条の真田副部長。相手プレーヤーの得意分野であえて勝負をするべく、特徴の異なる4つの奥義「風林火山」を会得しています。その中で最もパワーがあろう「火」は、パワープレーヤーのようなゴリ押し系選手を真っ向から打ち破るために会得したのだと思われます。

真田副部長の気持ちを考えると、せっかく会得した「火」を実戦で使いたいはず。ならば、相手選手がパワープレーヤーだと分かれば、自ら対戦を希望したのではないでしょうか?

立海大の中ではガチムチな体格をしており、「火」が使える真田副部長なら、パワープレーヤーが相手でも少なくとも怪我をすることはないはず。他の選手が戦って怪我をし、しかも負けてしまうくらいなら、パワープレーヤーとの戦いは全て真田副部長に任せるのが無難です。

 

もし相手オーダーの予想が外れ、真田副部長がパワープレーヤーと対戦しないことになっても、幸村くん、仁王くん、柳生くん、ジャッカルくんもパワープレーヤー対策ができるので、誰かしら何とかできる。立海大はそういう布陣になっていると思われます。

 

……あれ?立海大のパワープレーヤー対策、完璧じゃないですか……?

基本的にダブルスで出場することの多い仁王くん、柳生くん、ジャッカルくんもパワープレーヤーに対抗できる。パワープレーヤーがダブルスで出場してきても問題なし。

シングルスも、真田副部長か幸村くんが対抗可能。シングルス3枠のうち、少なくとも2枠をパワープレーヤーに対抗できる選手で埋められる……

この記事を書き始めたとき、「全国最強の立海大に穴があるとすれば、パワープレーヤー対策ができていないことだ!」と思っていましたが、書き進めるうちに、どの学校よりも完璧に対策できていることが見えてきました……

やっぱり立海大は最強だぁぁぁっ!常ー勝ーっ!立海大っ!レッツゴー!レッツゴー!立海っ!一発決めてやれっ!オオーッ!