私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、ウォーキング(散歩)の記録などを書いている趣味ブログです!

【新テニスの王子様】イリュージョンを封印した仁王雅治の成長を予想する

「コート上の詐欺師(ペテン師)」こと、立海大付属中の仁王雅治(におうまさはる)くん。得意技「イリュージョン」により、あらゆる選手のプレーや技を自由に使える仁王くんのことを、最強プレーヤーだと考えるファンも少なくありません。

 

しかし仁王くんは『新テニスの王子様』U-17W杯ドイツ戦を最後に、最強の「イリュージョン」をやめることを決意。今後はイリュージョン以外の方法でテニスをしていくことと思われます。

切り札ともいえるイリュージョンを封印した仁王くんは、これからどのように成長していくのでしょうか?考察します。

仁王雅治くんの「イリュージョン」とは?

「イリュージョン」は、仁王くんがあらゆる選手のプレーを模倣し、その選手になりきる技です。ただプレーを真似するだけではありません。声や見た目まで全てオリジナルの本人になりきることができます。

『テニスの王子様』には、相手選手の技やプレースタイルをコピーする選手が何名か登場していますが、仁王くんのイリュージョンは、コピーというレベルではありません。「変身している」と表現した方が良いでしょう。

 

仁王くんがイリュージョンを使用したのは、全国大会決勝のシングルス2、青学・不二くんとの試合。不二くんが「絶対に勝てない男」である青学の手塚くんにイリュージョンし、本人になりきって試合をしてみせました。

仁王くんが他人にイリュージョンできるようになる条件は不明ですが、対象となる選手と試合をするだけでなく、試合を見たり、コミュニケーションを取ったりするだけでもイリュージョンできるようになるみたいです(チート過ぎぃ!)。

 

イリュージョンで変身した仁王くんは、完全に本人になりきっているため、技が使えるようになるだけでなく、相性の良い選手とダブルスを組めばベストパフォーマンスを発揮できます。シングルスでもダブルスでも強い。団体戦ではジョーカーのような役割をするのが仁王くんなのです。

 

イリュージョンが役立つのは試合中だけではありません。

仁王くんは日本代表の高校生選手にもイリュージョンできるよう、高校生に変身して部屋に紛れ込んだり、フランス代表・カミュのプレーをイリュージョンするために、元チームメイトであるデューク先輩になりすまし情報収集したりしていました。

またオーストラリア戦では、オーストラリアチームのオーダーをかき乱すために跡部様と結託。仁王くんはイリュージョンで控えメンバーの跡部様になりすまし、跡部様は仁王くんに変装して試合に出場。途中まで仁王くんが試合に出ていると会場の誰もが思っていましたが、実は跡部様だったという超展開を演出してみせました。

ドイツ戦を最後にイリュージョンを封印した仁王くん

全国大会時点では手塚くんの零式サーブを真似できなかったり、平等院のお頭のような人間をやめた人間を100%コピーすることはできなかったりと、精度に限界はあるイリュージョンですが、それでも強過ぎる能力です。

 

こんな激強能力にデメリットがないわけがありません。

仁王くんのイリュージョンは、さまざまな選手のプレーだけでなく、本人が感じている挫折などの精神面まで再現してしまうそう。

その精神的な負担が仁王くんに蓄積しており、本人曰く「鬱陶しくなった」とのこと。

そして仁王くんは、ドイツ戦でイリュージョンを最後にすることを、試合前に柳生くんに打ち明けました。

 

ドイツ戦のダブルス2にデューク先輩と出場した仁王くんは、カミュに変身して「能力共鳴(ハウリング)」を実現するなど、大活躍。しかし相手は、今大会最強のダブルスペア。ギリギリのところで盛り返されましたが、仁王くんはイリュージョンを使用せず、自分自身のテニスで戦うという大胆な作戦に出ます。それが功を奏し、プロダブルスペアに勝利するというジャイアントキリングを達成したのでした。

ドイツ戦での仁王くんの戦い方を見ると、やはりイリュージョンを使わずに戦う覚悟をすでにしていたように思われます。

 

翌日に行われた、スペイン戦の代表メンバー決定戦にも、仁王くんはイリュージョンを使わずに挑んでいました。本当にイリュージョンを封印してしまったようです。

イリュージョンを封印した仁王くんはどのように成長する?

最強能力を封印した仁王くん。なんだかもったいない気がしますが、精神的に折れてテニスができなくなってしまっては、元も子もありません。

仁王くんにとってイリュージョンの封印は、弱体化になってしまうかもしれませんが、仕方のない選択でしょう。

 

ただ、スペイン戦のシングルス3・跡部様vsロミフェルの最中、跡部様は未来の日本代表たちの姿を見ています。その中には、仁王くんらしき姿がありました。

跡部様が見たのは、現在から想像した「可能性」ではあるものの、仁王くんはイリュージョンを封印してもなお日本代表に選ばれると、跡部様に思わせるくらいには素質があるということでしょう。

 

ここで本題。イリュージョンを封印した仁王くんはどのように成長するのか、作中の描写から予想していきます。

基本的なテニススキルは立海大のレギュラーになれるレベル

まず、仁王くんはイリュージョンを使わずに立海大のレギュラーになれているので、普通にテニスをさせても全国トップレベルの実力があると思われます。

仁王くんが試合でイリュージョンを使ったのは全国大会決勝が初めて。それまでは部員たちもイリュージョンの存在すらしなかった様子。

真田くんは全国決勝がイリュージョンの初見だったようですし、幸村くんも「最近まで知らなかった」と言っています。

つまり仁王くんは、イリュージョンで強豪選手になることなく、自前のテニススキルとペテンだけで立海大のレギュラーに選ばれたということでしょう。

 

仁王くんの詐欺テニスは、相手を撹乱する手段として抜群の効果を発揮しますが、もちろんそれだけで勝てるほど中学テニス界は甘くありません。

裏打ちされたテニススキルがなければ、全国区選手の巣窟である立海大の部内戦でレギュラーの座を勝ち取ることすら難しいはず。

それに、イリュージョンはさまざまな選手のプレーを模倣するわけで、それだけオールラウンドにプレーする能力が求められます。仁王くん自身のテニススキルがめちゃくちゃ高いからこそ、イリュージョンが成立していたと考えるべきでしょう。

詐欺(ペテン)テニスは継続か?

「コート上の詐欺師」という異名を持つ仁王くん。その詐欺(ペテン)テニスにはイリュージョンのようなデメリットがあるわけではないので、今後も継続できるでしょう。

後述しますが、仁王くんの詐欺テニスの本質は、単に相手選手を混乱させたり、びっくりさせたりすることではなく、相手の裏をかく頭脳プレーにあると思うのです。

 

例えば、関東大会決勝のダブルス1。柳生・仁王ペアvs大石・菊丸ペアとの一戦。

この試合、柳生くんと仁王くんはそれぞれがお互いに変装しており、試合序盤は入れ替わってプレーしていました。

ただ入れ替わっていただけでは意味がないように思えます。が、この試合では大きな効果を発揮。

前半は仁王くんが柳生くんになりすまし、柳生くんの超高速ショット「レーザービーム(偽)」を打ちます。このスピードに慣れてしまった大石くん・菊丸くんは、仁王くんよりも速い柳生くんの「レーザービーム(真)」への対応が遅れ、結果的に一球もきちんと返すことができませんでした。

仁王くんは大石・菊丸ペアに、自分を柳生くんだと錯覚させ続けたことで本物の柳生くんの「レーザービーム(真)」を可能な限り温存し、そのスピードへの対処を遅らせることに成功ということです。

 

なぜか仁王くんとメガネをとった柳生くんが瓜二つだったので成功した作戦であり、誰とでもできる手法ではありませんが、もしできたらめちゃくちゃ強いです。相手は、試合前半までに行ってきた対策や作戦を全部切り替えなければなりませんからね。

1セットマッチで行われる中学テニスなら、仁王くんのペテンにより対応するまでの時間を稼がれ、その隙に負けてしまうでしょう。

 

この詐欺テニス、引いては頭脳プレーこそ仁王くんの強みであり、今後も伸ばしていくべきスキルだと思うのです。

オリジナル技「メテオドライブ」もある

仁王くん本人はイリュージョン以外に技を持っていないわけではありません。ドイツ戦の終盤で「メテオドライブ」という技を披露しました。

ボールをコートの上空まで打ち上げ、どこに落ちるか予想させない超ロブがメテオドライブ。全国大会決勝で乾くんが気絶中に見た夢で仁王くん(赤也くん)が使っていた技を、なぜか現実の仁王くんがマスターしていたという奇跡が起きています。

 

視認できないほど上空まで打ち上げられた打球の落下点を予想するのは至難。その上、バウンド後もボールは高く跳ね上がり、返球するのは難しいでしょう。まともに返せるのは「プロフェッショナル」だけです。

詐欺テニスに加え、このメテオドライブを連打するだけでも、仁王くんはかなり強いと思います。

仁王くんのテニスの本質である頭脳プレーを強化していく?

仁王くんは今後、詐欺テニスを主体にした頭脳プレーヤーとして成長していくのではないか。そう私は考えています。というより、願望です。

仁王くんのテニスの本質は、相手の裏をかき、試合を優位に進める頭脳プレー。思いもよらない状況を演出する発想の豊かさを伸ばせば、イリュージョンなしのオリジナル仁王くんでもまだまだ戦えるでしょう。

武器である「メテオドライブ」も、ドイツ戦では決め球というより、相手の能力共鳴(ハウリング)」を破る手段として活用していました。自身の技も布石にする仁王くんの作戦立案力こそ、今後彼が伸ばしていくスキルではないでしょうか。

 

味方を巻き込んで、自分一人ではできない詐欺もできることを考えると、今後仁王くんの主戦場はシングルスよりダブルスが中心になる気がしています。

次回のU-17W杯には柳生くんも選抜されているようなので、関東大会決勝の柳生・仁王ペアの戦闘スタイルを本格的に伸ばしていくのかもしれません。