私の名前はジロギン。

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営業ソルジャーの私は将棋の駒で言うと「歩兵」

 

私の名前はジロギン。

 

私は営業職として働いている。営業職は「ソルジャー」などとも呼ばれ、会社の売上アップに貢献するべく、前線に出てお客さんや企業と商談をする。商談というのはまさに戦場のようなものなのだ。ということで以前、営業職の仕事を軍人にたとえて記事を書いた。

 

まぁ軍人というのは言い過ぎというか、本当の軍人さん達の生活というのを私自身が知らない。どちらかというとミリタリー映画を意識して書いた。

それでも営業の仕事というのはミリタリー映画さながらの会話が繰り広げられていて、私もそういう風に仕事上での会話を妄想し始めてから働くのが楽しくなってきた。

と同時に、自分がソルジャーであることの意義のようなものも感じてしまった。

以下は昨日の同じチーム、いや部隊のリーダー、いや隊長との会話である。

 

 

隊長

「ジロギン二等兵!今月は敵兵の撃破数が以前よりはるかに多いな!何があった?」

(ジロギン!今月契約取った数すごい多いな!何があった?)

 

ジロギン二等兵

「いえ何も。ただ、考え方を改めたのです。私のような一兵士は余計なことを考えず、ただ目の前の敵に向かって引き金を引けばいいのだと。」

(いえ何もないですよ!でも考え方を変えましたね。僕ら営業の一般社員は余計なこと考えず、ただ目の前の企業から契約を取ることのみに注力すればいいと。)

 

隊長

「そうか・・・それは兵士としては素晴らしい考え方だ!私もまだまだ前線に立つ身。本来ならば君のように戦わねばならないが、部隊の指揮をとらねばならない。だが、君は他の兵士に比べても圧倒的に動きがいい。それは非常に助かっている。」

(そうか・・・営業ってそういうもんだよね本当は。俺も本当は営業しなきゃならないんだけど、チーム全体の方針を決めたりしなきゃいけなくて時間が取れないんだよ。でもジロギンは他の営業に比べて圧倒的に行動しているから、それは助かるよ!)

 

ジロギン二等兵

「ありがとうございます。すべては部隊、そして軍のためです!」

(ありがとうございます!うちのチームの売上貢献と会社の業績向上のために励みます!)

 

隊長

「以前とは見違えるようだな!戦績や部隊のことを考えてくれるのはありがたいことだが、あまり精神的に自分を追い詰めるなよ。ただでさえ心的負荷のかかる戦場。自らの背に自らが重い責務を背負いこめば、それが原因で敗戦することもある。」

(前と全然違うぞジロギン!本当にあの会社嫌いのジロギンか?確かに売上とかチームのこと考えてくれるのはありがたいんだけど、そんなに気張りすぎるなよ!あんまり気張ると、意外なところでミスしたり、体調不良で会社に来られなくなっちゃったりするからな。)

 

ジロギン二等兵

「・・・はい!ありがとうございます!でも、今はもっと撃破数を伸ばせそうなので、やはり引き金を引くことにのみ固執します!」

(はい!ありがとうございます!でも今はもっと契約を取れそうなので、契約数を伸ばすことに執着していきます!)

 

 

こんな感じだった。営業は兵士。兵士っていうのは将棋で言うと「歩兵」だ。歩いて戦う兵士。「歩兵」は敵陣に入り込まない限りはまっすぐ前にしか進むことはできない。まさにこの「歩兵」の動きというのは、何も考えず、ただ契約を取る方法のみを考える私たち営業の仕事そのものだと言える。

むしろ「歩兵」にはまっすぐ前にだけ動いてもらわないと、軍そのものが困るのだ。「歩兵」は縦の列に二つ並ぶと「二歩」となりルール上負けになってしまう。各「歩兵」には横だの斜めだの余計な動きをせず、ただ真っ直ぐにのみ動いてもらわなければならない。会社としても、ただの一般の営業社員にあーだこーだ口出されたり、好き勝手に行動されては迷惑ということだ。

 

多分去年くらいまでの私は、自分がさも「桂馬」にでもなったように、偉そうに自分の判断で動くことが多かった。しかし改めて自分の立場を振り返った時に、自分は所詮は駒の一つ、中でも一番弱くて一番数の多い、いつでも替えのきく「歩兵」なのだと感じた。

だからと言って「自分は歩兵だから細々肩身狭く生きていこう」なんてことは思わない。戦場では敵を倒し、戦果を挙げた者はそれだけ階級が上がっていく。営業も同じで、営業成績、つまり契約を多く取り、売上を上げた者こそが評価され、会社内での地位や発言力が上がっていくのだ。

トップ営業マンというのはおそらく「飛車」「角行」みたいな位置だろう。どの駒よりも大切にされて、前線に立てば無双する。そうなるためにはまだまだ私は戦績が足りないと感じて、まずは自分が「歩兵」であることを認め、「歩兵」としてできることを地道にやっていこうと思ったのである。

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今の会社にずっといるつもりはないし、ゆくゆくは会社という軍隊からの脱却を図りフリーの傭兵になりたい私ではあるが、それまでに転職をする機会はあると思う。おそらくまた営業ソルジャーになるだろう。でも営業の仕事というのは会社を移っても商材のみが変わるだけでやっていることに大差はない。どこかの会社で「飛車」「角行」並みの力をつければ、その力は他社でも応用できるのだ。とりあえず今は、今いる会社で「飛車」「角行」になれるように頑張っていこうと思った。

例えばの話、転職後の新しい軍でいきなり戦果を上げれば、

 

女性兵士A

「この前来たジロギンっていう兵士さぁ。前に所属していた軍では一人で戦車を破壊するくらいの戦闘力だったらしいけど、すでにうちの軍でも発揮してなぁい?」

(この前転勤してきたジロギンっていう営業さん、前の会社では大口の契約バンバン撮ってたらしいんだけど、うちの会社でもいきなり大きい案件とってきてたよ!)

 

女性兵士B

「本当ぉ?私強い男好きなんだよねぇ〜」

(本当?私仕事できる人好きなんだよねぇ〜)

 

女性兵士C

「今度ジロギンさんに演習してもらおうよぉ〜」

(今度ジロギンさんに仕事のやり方とか教えてもらいに行こうよぉ〜)

 

 女性兵士A

「とか言って、あんたただ単に話す口実がほしいだけでしょ?」

 

女性兵士C

「違うよ〜!」

 

ジロギン軍曹(ちょっと昇格した)

「君たち、ここは戦場だ。一瞬の隙が死を招くぞ。」

(君たち、仕事中だよ。新参者の僕が言うのもアレだけど、真面目に仕事しないと怒られるよ!)

 

女性兵士A,B,C

「はぁ〜い♡(声かけてもらった〜!)」

 

となる可能性もある。兵士としての強さはモテる要因にもなるはずなのだ。

だとしたら今の会社で戦績を伸ばす必要は大いにある。

転職か・・・今の職場を変えるメリットは大いにありそうだな・・・

 

 

ちなみに、その後の隊長との会話はこんな感じだった。

 

ジロギン二等兵

「私は将棋でいうと『歩兵』です!だから歩のように、目の前の敵のことだけを考えて戦います!しかしやがては、戦況を一転できるような、『飛車』『角行』のような兵士になりたいです!」

(僕は将棋でいうと『歩兵』みたいなものですから、目の前の会社とどう商談するかのみを日々考えますよ。でもいつかは、『飛車』『角行』になりたいっすね〜。)

 

隊長

「ジロギン二等兵!君は二等兵だが、既に我が部隊においては『飛車』『角行』相当の働きをしてくれているぞ!自信を持て!」

(いやジロギンの今の働きっぷりは、もううちのチーム内じゃ『飛車角』みたいなもんだから、もっと自信持っていいよ!)

 

ジロギン二等兵

「私が飛車・・・角・・・隊長・・・それでは私はもう無闇に引き金を引かなくていいと・・・?」

(もう飛車角ですか〜?じゃもうテレアポとかしなくていいすかね?)

 

隊長

「今の言葉は撤回する!」

(やっぱ『歩兵』!『歩兵』だからまだテレアポ頑張って!)

 

飛車角への道は遠い。

 

スゴい営業 そこまでやるか (日経ビジネス人文庫)

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