私の名前はジロギン。
最近の夜は、Amazon Prime ビデオの作品を見ながら寝落ちする私。
夜見る作品といえば、やっぱりホラー映画やアニメですよね。
ただ、私はホラーがそれほど得意ではありません。
ホラー作品を見た後は、トイレまでに通る部屋の電気をすべてつけてしまいますし、お風呂場では背中に謎の気配を感じてしまいます。
でもホラーが見たい…せめてホラーっぽい作品を楽しみたい…
そう思った時におすすめの作品が
『ティム・バートンのコープスブライド』
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『チャーリーとチョコレート工場』などで有名なティム・バートン監督のアニメ映画です。
ゾンビがたくさん出てきますが、ただ大きい音や恐怖演出でびっくりさせるホラー作品ではありません。
『ホラー+ラブコメ』という異色の作品です!
子供向けですが、大人でも十分楽しめるでしょう!
この記事では、
『ティム・バートンのコープスブライド』のあらすじを、イラスト付きで紹介します!
『ティム・バートンのコープスブライド』登場人物
まずはおもな登場人物の紹介からです。以下4人がストーリーに大きく関わってきます。
細かく見るともっと大勢の登場するのですが、全員紹介するとキリがないので…割愛!
ヴィクター・ヴァン・ドート
気弱で少々ドジな面はあるものの、とても心優しい青年。ピアノが得意。
とある村に暮らす成金のヴァン・ドート家の一人息子で、没落貴族エヴァーグロット家の娘であるヴィクトリアと結婚する予定でした。
ヴィクトリアとは一度も会ったことがなく、結婚に後ろ向きだったヴィクター。
しかしヴィクトリアがものすごく可愛い上、相性が良さそうな女性だったことから前向きな気持ちに。
結婚式を翌日に控えた夜、とある出来事をきっかけにコープスブライド(死体の花嫁)であるエミリーに婚約を申し込むことになってしまいます。
それが、ヴィクターに降りかかる奇妙な出来事の幕開けでした。
ちなみにヴィクター役の声優は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで有名なジョニー・デップさんです。
ジョニー・デップさんはティム・バートンさんの作品で数多く主演を務めています。声優はコープスブライドがはじめてだったとのこと。
エミリー(コープスブライド)
ヴィクターから結婚を申し込まれたと勘違いした死体の花嫁。タイトルの「コープスブライド」とはエミリーのことです。
ヴィクターとは初対面だったものの、勘違いを本気で受け止めたことで結婚を考え始めます。
一途すぎるために、ヴィクトリアへの気持ちを忘れられないヴィクターにやきもきしたり嫉妬したりすることも・・・
しかしエミリーも根は優しく、ヴィクターと結ばれたい気持ちはとても強いです。
脈はないし、頭蓋骨には蛆(うじ)のマゴットが住んでいるしと、生きた人間とはかけ離れた体を持つエミリー。
エミリーがそんな『コープスブライド』になったのには、悲しき理由がありました・・・
エミリーを演じた声優はヘレナ・ボナム=カーターさん。
ジョニー・デップさんと同じく、ティム・バートン作品の常連さんですね!
ヴィクトリア・エヴァーグロット
ヴィクターと結婚予定だった女性。性格はおとなしめで、ヴィクターとも相性が良さそうです。
没落貴族であるエヴァーグロット家が、成金のヴァン・ドート家と関係を持つために、ヴィクターと政略結婚させられる予定でした。
しかし、ヴィクターのピアノを弾く姿や彼の真面目さに惹かれ、ヴィクトリア自身も結婚に対してはネガティブに考えていなかった様子。
エミリーによって死者の世界へ連れ去られたヴィクターの帰りを一途に待つのでした。
バーキス・ビターン卿
ヴィクターが失踪したことで、代わりの花婿としてヴィクトリアとの結婚を考えていた男性です。
ヴィクトリアの親であるエヴァーグロット卿に取り入り、ヴィクトリアと結婚する流れになるよう仕向けます。
もちろんバーキスにはある目的があり、それはエミリーの死にも深く関係することでした・・・
イラスト付きあらすじ(結末ネタバレなし)
では、『ティムバートンのコープスブライド』のあらすじを紹介します。
イラストもつけて、各シーンをイメージしやすくしておきました。
結末のネタバレはしないので、最後まで知りたい方はぜひ本編をご覧ください!
結婚式のリハーサルで失敗するヴィクター
とある村に住むヴィクター・ヴァン・ドートは成金一家の一人息子。お嫁さん候補はなかなか見つからなかったようですが、ようやく結婚相手が見つかりました。
それがヴィクトリア・エヴァーグロット。
本人たち以上に、お互いの親の方が結婚させる気は満々。
しかし、この結婚には問題があったのです。
・ヴィクターとヴィクトリアは一度も会ったことがない
・破産した没落貴族エヴァーグロット家が再び成り上がるための政略結婚
ヴィクターからすると、理想の結婚とは言えない状態でした。
結婚式のリハーサルを行う日。ヴィクトリアは華麗にピアノを弾くヴィクターを見かけます。
初対面だった2人はすっかり意気投合。フィーリングはバッチリでした。
しかし、ヴィクターはリハーサルでやらかしてしまいます。
いくつもミスを重ねた結果、ヴィクトリアの両親であるエヴァーグロット卿の怒りを買ってしまうことに。
結婚が破綻になることはなかったものの、ヴィクターは好印象を残せなかったのです。
(ヴィクトリアの気持ちを損ねずには済みました)
コープスブライドに結婚を申し込んでしまう
リハーサルで大失敗をしてしまったヴィクターは、誰もいない夜の森の奥へ。
当日は失敗しないようにと、一人練習を始めます。
結婚を誓う言葉を述べ、近くにあった木の枝をヴィクトリアの手に見立て、婚約指輪をはめるヴィクター。
しかしそれは、ただの木ではなく、土の中から飛び出していたエミリーの腕だったのです!
ヴィクターの誓いの言葉と婚約指輪を受けて、エミリーはすんなりと結婚を承諾。
ヴィクターを「死者の世界」へ連れて行ってしまうのでした。
正直、エミリーの登場シーンが一番怖いです・・・
意外と明るく楽しそうな死者の世界
死者の世界は暗くうっそうとしている…と思いきや、明るいバーや町並みが広がっていて、住民たちは意外と楽しそう!
もちろん住民はガイコツやゾンビといった死者ですが、「生きることに縛られない」彼らは、人間の時に抱えていた悩みから解放され伸び伸びと生活しているようです。
住民たちはエミリーの結婚を聞いて完全にお祭りムード!ヴィクターも歓迎します。
明るく軽快なムードでヴィクターとエミリーをもてなそうとする住民他でしたが、ヴィクターからすると彼らはオバケ同然。恐怖のあまり取り乱してしまいます。
その最中ヴィクターは、エミリーが『死体の花嫁』になった悲しい理由を聞くことになります。
エミリーが『死体の花嫁』になった理由
生前のエミリーはある貧乏な男性と恋に落ちました。
結婚を考えていた2人でしたが、エミリーの親は猛反対。そんな両親から逃れるように駆け落ちを決意した2人。
エミリーはウェディングドレス着て、少しのお金や宝石を持って男と待ち合わせの場所へ向かいましたが、男はエミリーを殺害。
金目のものを奪って逃げてしまったのでした。
生前からエミリーは惚れやすい性格だったようです。
ヴィクターともすぐ結婚を誓いましたし、この男性の正体を知ると、どう見ても好かれそうなタイプではないのですが、騙されて恋してしまいました。
純粋すぎるエミリーの性格が、彼女の不運の原因だったのだと考えると、なおさら悲しくなります。
エミリーとヴィクトリアの間で揺れるヴィクター
ヴィクターはヴィクトリアのことを忘れられず、死者の世界から逃亡。
一度はヴィクトリアの元へ帰って来ますが、エミリーに見つかりまた死者の世界へと連れ戻されてしまうのでした。
もはやエミリーの手から逃れられないヴィクター。自分は死体の花嫁と結婚しなければならないのかと悩みます。
しかもエミリーと結婚するためには、ヴィクターは死ななければならないことも判明。
毒を飲めばすぐさま死者に仲間入りできますが、地上には戻れず、ヴィクトリアとも結婚はできません。
ただ、心優しいヴィクターはエミリーともうまくやっていけそうな気配。
ピアノを一緒に引くなどして、心を通わせ合います。
次第にヴィクターは結婚相手にするなら「生きている花嫁」か「死んでいる花嫁」かではなく、「ヴィクトリア」か「エミリー」か、2人の女性どちらかを選ぶかで葛藤するようになります。
やがて、エミリーの悲しい過去も知っているヴィクターは彼女の気持ちを理解し、自分も死者となってエミリーと結婚を決意することになるのでした。
バーキスの策略
地上では、消息不明のヴィクターの代わりとして、バーキスとヴィクトリアの結婚が進められていました。
そんな中、地上の教会でヴィクターとエミリーの結婚式が行われます。
式場で毒を飲み、死ぬことを決意したヴィクター。しかし飲む寸前にエミリーが静止し、式も中止となります。
エミリーは自分勝手な結婚で生きている2人(ヴィクターとヴィクトリア)を悲しませたくないとずっと考えていた様子。
式場に忍び込んでいたヴィクトリアと、ヴィクターが結ばれる道を選びました。
しかし、そこにバーキスがやってきます。
バーキスはヴィクトリアと結婚し、エヴァーグロット家の財産を狙っていました。(エヴァーグロット家は破産しているのでほとんどお金はありません)
さらにエミリーの話で、かつて彼女を殺害した男性がバーキスであることも発覚。
隠し事がすべて明らかとなり後戻りができなくなったバーキスは、ヴィクトリアの正式な花婿であるヴィクターを殺害しようとします。
サーベルを振り回すバーキスに、なんとフォークで立ち向かうヴィクター。
もちろん勝てるわけがありません。
ヴィクターはバーキスに勝ち、ヴィクトリアと結婚できるのでしょうか?
それとも死者となって、エミリーと結婚することになるのでしょうか?
結末は本編でのお楽しみ!
感想:『死』が『愛』を分かつ
私が『コープスブライド』を見て実感したことは、美女2人からモテまくるヴィクター羨ましすぎ「死んだら愛する人と会えなくなってしまう」ということでした。
あらすじでは省きましたが、作中でヴィクターはかつて飼っていた愛犬と死者の世界で再開します。
また、ヴィクターとエミリーの結婚式で地上に戻ってきた死者たちが、死別した家族・友人と再開し涙を流すシーンもあります。
このようなシーンが何カ所かあり、『死』によって『愛』は分かたれてしまうのだなと感じたのです。
エミリーもそうですよね。恋愛の半ばで死んでしまったため、成就せぬ愛を抱えたまま死者となってしまいました。
自分だけでなく最愛の人が死んだら、その間にある愛はもう結ばれることはありません。
お互いが生きているうちに何らかの形で気持ちを伝えておかないと、後悔してしまうんでしょうね。
大切な人へ、手紙でも書こうかなと思いました。
ホラー作品のはずが、こんなに大切な気持ちを教えられるとは、自分でも驚きです。
ヒヤリとした恐怖を味わいたい夜にも、感動する作品を見たい夜にも『コープスブライド』はおすすめです。
Amazon Prime ビデオに登録すれば、『ティム・バートンのコープスブライド』が見放題!(2019年5月時点では字幕版のみ見放題となっています)
『ティム・バートンのコープスブライド』詳細情報
公開:2005年9月23日(アメリカ)
2005年10月22日(日本)
監督:ティム・バートン,マイク・ジョンソン
上映時間:79分