私の名前はジロギン。
夜の電話ボックスを見て「怖いなぁ…怖いなぁ…」感じたことはありませんか?
なんとなく不気味と言いますか、近寄り難いと言いますか…
私は夜遅くに出歩いている時、電話ボックスを見かけるとつい避けてしまいます。
こう思っているのは私だけではないはず。
フリー画像サイトで「電話ボックス」と調べると、不気味な画像がたくさん出きます。
これこそがその証明でしょう。
怪談でも電話ボックスにまつわる話は定番ですよね。
それは、多くの人が電話ボックスに対して恐怖心を感じているからではないでしょうか。
しかし、電話ボックスは人を恐怖させるためのものではありません。電話をかけるためのスペースです。
それでも怖いと感じてしまうのはなぜでしょうか。
実際に夜の電話ボックスをいくつか回って中に入り、考察してみました。
3ヶ所の電話ボックスを調査
考察にあたり、今回訪れた電話ボックスは3ヶ所。すべて東京都内です。
まずは、人の少ないとある公園近くの電話ボックス。
次に、夜間でも交通量の多い大通りにある電話ボックス。
最後に、昼夜問わず女性の霊が出るというウワサのある、中野区「哲学堂公園」近くの電話ボックス。
写真が3枚あるのは、どれが幽霊の出る電話ボックスかわからず、とりあえず近くにあった電話ボックスを全部を回ったためです。
どれかわからないため、ここは3つで1ヶ所とさせてください。
(情報のソースがかなり古く、該当の電話ボックスはすでに撤去されてしまって可能性もあります)
この3ヶ所の外観や周囲の様子、中に入って感じたことから考察していきます。
「夜の電話ボックスが怖い理由」の考察
私は「夜の電話ボックスが怖い理由」として次の4つが影響していると考察しました。
- 電話ボックスと周囲とのギャップ
- 外の様子の分かりにくさ
- 電話が鳴る可能性
- 怪談やウワサ話による妄想の助長
それぞれ詳しく解説していきます。
1.電話ボックスと周囲とのギャップ
今回訪れた3ヶ所の電話ボックスのうち、もっとも「怖くない」と感じたのは2番目の「夜間でも交通量の多い大通りにある電話ボックス」でした。
理由は、周りに街灯があって明るく、常に車も人も通っているから。
電話ボックスの周りには強い光を発する街灯があり、風景からしても電話ボックスがあることの違和感が感じられず、恐怖心もほとんど生まれませんでした。
中に入っても周囲は比較的騒がしく、孤立しているような感じも少ない。
安心感すら覚える空間でした。
一方、1番目の電話ボックスは、人通りの少ない暗い場所に立っていました。
電話ボックスが非常に際立つ場所です。
本来、明るい場所は安心できるはずなのに、それが妙に際立って不気味に見える。暗い中にある光だからからこそ違和感を覚えてしまいました。
「怪しく光っている」という表現が似合っていると思います。
光を放つ電話ボックスと、薄暗くほとんど人が通らない場所とのギャップにより、私たちは恐怖を感じてしまうのではないでしょうか。
2.外の様子の分かりにくさ
実際に電話ボックスに入ってみると、周りの音が少し聞こえにくくなります。
足元には数センチほどのスペースがあって完全に音を遮断しているわけではないのですが、ある程度の遮音性はあるようです。
これも怖さの原因ではないかと感じました。
中に入ると外の様子が分かりにくくなってしまうのです。
さらに周りが暗いと電話ボックス内の方が明るいため、ガラスに自分が反射して外を見渡しにくくなるのも要因です。
怪しく写るミッ○ーのパーカーを着た男…
この状況で電話をかけると、意識は電話に集中してさらに外の様子がわからなくなります。
私たち人間も動物である以上、いわゆる「スキ」を作るのは怖いことだと遺伝子レベルで認識しているのでしょう。
この「周囲に意識が向かなくなる時間がある」というのが、言葉にできない恐怖を感じさせます。
例えば、背後から誰かがのぞいていたり、突然外からドンドンと叩かれたりしたら、意識のスキを突かれ普通の何倍も驚いてしまうでしょう。
このようなリスクを想像してしまい、さらに電話ボックスに対する恐怖心が高まるのではないでしょうか。
3.電話が鳴る可能性
中に入ってみて最も強く感じたことは「もし今、この電話がなったらどうしよう」という感情。これは間違いなく恐怖心でした。
公衆電話にも電話番号があり、かけることも可能です。
公衆電話が鳴っているのを目撃したことがあるという人もいるかもしれません。
公衆電話にかかってくる電話は確実に自分宛ではありません。
もし電話に出たら、誰と話すことになるのでしょうか。
相手が全く予想できない発信は怖く感じるものです。自分のスマホに知らない番号から電話がかかってきても怖いのに、自分の端末ではない公衆電話の発信はさらに不気味に感じます。
反対に、公衆電話に出たら自分宛の電話だったらもっと怖いはず。
そこに自分がいることをどこかから見ている人物がいて、かけてきているということになります。
どちらにせよ、公衆電話が鳴るという可能性がこのような不気味な妄想を掻き立てるのでしょう。
もし自分が公衆電話の側を通ったときや、中に入っているときに鳴ったらどうしよう…という感情が、電話ボックスへの恐怖心を強めます。
4.怪談やウワサ話による先入観
今回訪れた電話ボックスのうち、最も「怖かった」のは哲学堂公園近くの電話ボックスです。
理由はシンプル。女性の幽霊が出るというウワサ話があったから。
つまり先入観による恐怖です。
本記事の冒頭にも書きましたが、電話ボックスにまつわる怪談や怖いウワサ話は定番中の定番。
生きていれば1つや2つ耳にするのではないでしょうか。
有名な話だと、九州にある心霊スポット「旧犬鳴トンネル」近くの電話ボックスで、0123-45-6789の番号に電話をかけると死ぬ。
こんなものがあります。
類似した話も多く、このような話を聞いたことで「電話ボックス=幽霊が出る怖い場所」というイメージが生まれてしまうのでしょう。
このイメージは恐怖心にかなり影響していると思われます。
実際に電話ボックスで怖い思いをしたという人より「なんとなく怖いイメージがある」ために、夜は電話ボックスに近寄りたくないと感じる人が多いのではないでしょうか。
かくいう私も哲学堂公園の電話ボックスまでの道中は「もし幽霊がいたらどうしよう?」「呪われたり命を奪われたりするのだろうか?」という期待とも恐怖とも言える感情でいっぱいでした。
他の2つの電話ボックスとは明らかに違う気分の高まりだったと記憶しています。
もしウワサ話を知らなければこのような感情も生まれなかったはずです。
考察のまとめ
改めて、私が夜の電話ボックスを調査して考察した結果をまとめます。
- 電話ボックスと周囲とのギャップ
- 外の様子の分かりにくさ
- 電話が鳴る可能性
- 怪談やウワサ話による妄想の助長
今回の考察は「電話ボックスのどんな部分に対して恐怖を感じるか」によって結果が大きく変わるでしょう。
私個人の感覚が影響していることは間違いありません。
この記事を読んでいるあなたは別の部分で「電話ボックスが怖い」と感じているかも。
もし「こういう要素も怖い!」というものがあったら、コメントをいただけると嬉しいです。
あるいは「もっと怖い電話ボックスを知っている」という情報もお待ちしています。
もしかしたら私がそこに向かう…かも?
おまけ
本筋の考察からそれますが、今回の電話ボックス調査で発見したことを余談として書いて締めくくります。
哲学堂公園の中の電話ボックス
哲学堂公園には、今回私が訪れた3つの電話ボックス以外にもう1つあることがわかっています。
公園内にも1つ電話ボックスがあるのです。
幽霊が出るというウワサの電話ボックスは「哲学堂公園の入り口」にあるとのことで、園内のものは別物だと思われます。
ただ「夜の哲学堂公園内」という環境そのものが、とても怖そうなのです。
残念ながら哲学堂公園は夕方までしか開いておらず、夜間は入り口の門が閉じていて入れません。
とりあえず公園の外から写真を撮ってみたのですが、
この暗さ。スマホの補正で写真では明るくなっていますが、実際はこの3倍くらい暗いです。
この中にポツンと光る電話ボックスがあったら…絶対にっ!確実にっ!怖いっ!
もし園内に入れたら行ってみたかったのですが、さすがに閉園時間を破るわけにはいきません。
哲学堂公園には電話ボックス以外にも心霊のウワサがあるので、また別の機会に再調査しようと思います。
夜+電話ボックス+中身の見えない袋=最強
哲学堂公園近くの電話ボックスを調査していたときのこと。
周辺にある3つ目の電話ボックスの中に入ったところ、ある物を発見しました。
怪しい…怪しすぎる…
黒い袋に入っていて中身が見えない。
厚さや大きさ的に雑誌のような気がしました。ジャンプか…?ジャンプSQか…?ウルトラジャンプか…?
さすがにこれを開けてみる気にはなれませんでした。
まるで「開けてみて」と言わんばかりに電話ボックスに置かれてますし、都合よく中身が見えない袋に入ってます。
開けたらボカンッといく可能性もなきにしもあらず。
怖すぎるので、触らずに立ち去りました。
オバケが出るよりも自分の体に物理的な傷を負ったり、最悪の場合、死に至ったりするリスクの方がよっぽど怖い…
夜の電話ボックスに中身の見えない袋が置いてあると、怖さは最強レベルにまで高まります。