奪われた同胞たちの緋の眼を集め、幻影旅団への復讐を果たすためプロハンターとなったクラピカ。
最初の仕事は、ボディガードとしてノストラード組に入ることでした。
クラピカに仕事を紹介したのは千耳会(せんじかい)という斡旋所。
明らかに只者ではない、凄まじい人生経験を積んでそうなお姉さんが細々と経営していました。
お姉さんの話では、お客さんはほとんど来ないとのこと。
そんな状況で食べていけているのでしょうか?考察してみました。
千耳会のお姉さんとは?
出典:HUNTER×HUNTER 6巻136P/冨樫義博/集英社
冒頭で紹介した通り、クラピカにノストラード組の仕事を紹介した人物です。
身体中にタトゥーとピアス。只者ではない見た目をしています。
実は彼女も念能力者。オーラでドクロのマークを作ってみせました。
プロハンターになったものの、裏ハンター試験(念の習得)を合格をしていないクラピカを見て「ヒヨッコ以前」と評価。
念を習得してから出直すよう忠告しました。
千耳会は念を使えるプロハンターにのみ仕事を斡旋しているのだと思われます。
半年後、念を習得してやってきたクラピカ。
その姿を見てお姉さんは驚いていました。
念を半年で習得するのは、1000万人に1人の素質を持つゴン、キルアとほぼ同じスピード。
クラピカもまた天才だったのです。
ハンター歴0年のクラピカに紹介できる仕事はわずかと言いながらも、3つの案件を提示。
その中に人体収集家(ネオン)の身辺警護の仕事があり、クラピカとノストラード組が結びつくきっかけとなりました。
千耳会にやってくる訪問客の少なさ
千耳会のお姉さんの話では、クラピカが初めて千耳会を訪れてから半年の間で訪問客は1人だけ。
正直、かなり少ないです。
出典:HUNTER×HUNTER 8巻67P/冨樫義博/集英社
そもそも千耳会がかなり見つけにくいところにある様子。
事務所と思しき廃ビルにやって来たクラピカに対してお姉さんは「自力でこの斡旋所を見つけたくらいだから頭が切れることは認めるよ」と言っていました。
普通のルートでは見つけることすら難しいのでしょう。
そんな場所で仕事をしているお姉さん。
「お客さんを選別し、依頼主に満足してもらいたい」と考えれば納得できますが、商売としてはどうなのかなと…?
求職者が来ないと依頼主に紹介できませんし、お姉さん自身も食いっぱぐれてしまうのではないでしょうか。
よく見ると、お姉さんはかなりの痩せ型。
毎日もやしを食べて生活しているのかなと心配になってしまいます…
千耳会のお姉さんの生活は大丈夫なのか?
明らかに繁盛しているとは言えない千耳会。
それを経営するお姉さんの生活は大丈夫なのでしょうか?
実のところ私としては「お姉さんはかなりの収入を得ていて、悠々自適な生活を送っている」という考えです。
そう考察する理由を紹介します。
超貴重な人材を斡旋しているため仲介料も高額
先述の通り、千耳会から仕事を紹介してもらえる最低条件は「プロハンターであり念能力者である」こと。
そもそもプロハンターになれるのはごく限られた優秀な人間のみ、さらに念能力を使いこなせる人材となるともっと限られるでしょう。
つまり、念を扱えるプロハンターは超貴重。普通ではまず獲得できない人材。
そんな超貴重人材を斡旋している千耳会は、仲介料も相当な金額をとっていると思われます。
例えば1人斡旋するだけで数千万〜数億ジェニー…なんて可能性も。
大袈裟かもしれませんが、念を扱えるプロハンターはそれぐらい払ってでも雇う価値のある人材だと思います。
ちなみに、日本における人材の紹介手数料は、求職者の想定年収の30~35%ほどとのこと。
求職者の年収が300万円の場合、90万〜105万円ほどが紹介手数料となる計算です。
税金などもかかるのでこれが丸々紹介業者の利益になるわけではありませんが、ごく一般の人でも100万円前後の紹介手数料が発生します。
もし求職者がプロハンターかつ念能力者だったら…0の数が違っても不思議ではないですよね。
資金に余裕があるクライアントが多い
千耳会が紹介する仕事先、つまり千耳会にとってのクライアントは資金にかなり余裕がるのではないかと予想します。
なにせ、ハンター歴0年のクラピカにでもノストラード組を紹介できたくらいですからね。
ノストラード組はネオンの占いによって資金を増やし、組織を拡大していました。
100%当たる念能力「天使の自動筆記(ラブリーゴーストライター)」を使えるネオンがノストラード組の稼ぎ頭だったのです。
父親のライトも相当頼りにしていたようで、クラピカがオークションで緋の眼を29億で競り落とした時も「ネオンの能力があれば取り戻せる」と強気に考えていました。
当時のノストラード組はまだまだ成長中のマフィアであり、マフィアンコミュニティの中でそれほど強い力を持っていたわけではなさそうです。
それでも数十億もの金額を動かせる組織ではありました。
ハンターとしての活動経験がないクラピカの評価は、プロとはいえど最低ランクだったはず。
そんなクラピカに紹介できる案件ですらノストラード組レベルと考えると、千耳会にはもっとお金を出してくれるクライアントがいるではないでしょうか。
実際にお姉さんは、念を使えなかった時のクラピカに「大切なお客にあんたを紹介するわけにはいかない」と言い切ったほどですから、相当な太客がいるのでしょう。
ただ、ノストラード組のスクワラは給料について愚痴をこぼしていましたね。転職を考えてるシーンがありました。
彼は犬をたくさん世話しているので普通の人より生活費がかかります。とはいえ、満足できる給料はもらえていなかったのでしょう。
ノストラード組は思ったより貧乏だったという可能性も…?
ではクラピカも給料が低く、千耳会に入る仲介料も安かったのではないかというと、そうとは限りません
スクワラはアマチュアハンター。プロハンターとは待遇が違った可能性が考えられます。
出典:HUNTER×HUNTER 8巻94P/冨樫義博/集英社
プロの方が身体能力・念能力・各種スキルにおいて格上なのは間違いありません。
同じハンターといえど、プロの方が高い給料をもらえるのは至極当然です。
現実の世界でも同じことが言えます。
プロ野球選手と社会人野球選手とでは、収入に何倍もの差がありますよね?
スクワラはボディーガードとしては先輩でしたが、クラピカやセンリツの方が給料は高かった可能性が考えられます。
関連記事:【ハンターハンター】スクワラはゾルディック家の番犬ミケも操れるのか? - 私の名前はジロギン。
プロハンターや凄腕の暗殺者の世界は億単位の金が動く
少し話は変わりますが、グリードアイランドを集めていたバッテラ氏は、クリア報酬として500億ジェニーを提示。優秀なプロハンターを募っていました。
そんなバッテラ氏に負けまいと、グリードアイランドを手に入れようとしていたミルキ。
父親のシルバに「15人殺るから150億ほど貸してくれ」と打診していました。
ゾルディック家には少なくとも、1人あたりの暗殺で10億ジェニー支払うクライアントがいると予想できます。
そんな世界ですから、念能力者を雇うために億単位の金を払うクライアントがいても不思議ではありません。
千耳会にもそんなクライアントがゴロゴロいるのかも?
それなら、お姉さんは1人紹介するだけでしばらく遊んで暮らせそうですよね。
関連記事:【ハンターハンター】ゾルディック家各員への暗殺依頼料金を予想してみた! - 私の名前はジロギン。
仕事をしすぎる必要がない
クラピカが2回目に訪れるまでの間、千耳会にやってきた客はたった1人。
お世辞にも繁盛しているとは言えない状況です。
しかし、お姉さんには全くあせりがありませんでした。
もしここまでの考察の通り、千耳会の人材紹介手数料が破格だった場合、お姉さんは無理に仕事をしすぎる必要はないのでしょう。
むしろ、仕事を休んで悠々自適に暮らしたいと考えているのではないでしょうか。
ちょっと仕事をすれば向こう数年遊んで暮らせるお金が入ってくるなんて……憧れるゥ!
いざとなれば念能力を使って自分で仕事ができる
念能力はごく限られた人のみぞ知る力で、一般にはほとんど広まっていません。
ゆえに念能力者自体が貴重な存在であることは、先ほど説明した通りです。
千耳会のお姉さんも念能力者。つまり超貴重な人材の一人。
困った時は、自分で仕事を見つけて稼ぐくらいのことは容易にできそうです。
何なら、すでに副業として念を使った仕事をしているかもしれません。
千耳会の仕事は全然忙しくなさそうなので、スキマ時間はいくらでもありそうです。
そもそも、このお姉さんが千耳会を経営できている理由が、彼女の能力と過去の活動にあるとも予想できます。
彼女が何年にもわたって念を使った仕事をこなし、クライアントを獲得。段々とクライアントが多くなってきたので、能力者を斡旋する商売を始めた…なんてこともあり得るかなと。
お姉さん自身に信頼がなければクライアントも人材の紹介を受けようとは思わないはず。
彼女自身、やり手のビジネスパーソンなのかもしれません。
千耳会のお姉さんはお金持ち?
まとめると、千耳会のお姉さんは「生活に困っていない。むしろお金持ちで悠々自適なうらやましい生活を送っている」のではないか。
これが私の考察です。
なんだか賢いやり方ですよね。
自分で念を使って稼ぐのではなく、念を使える人を紹介することで仲介料をもらう。
自分には一切危険はないし、念の修行をしたり、一度契約が終わったら新しい仕事を探したりする必要もない。年をとってもできる。
最高の仕事じゃないですか!!!
ゾルディック家もお金持ちですが、彼らは暗殺の仕事をし続ける必要がありますからね。
ゼノなんてだいぶお年ですが、生涯現役を掲げています。
イルミもあらゆるところで仕事をしています。
かなり体を使う仕事で、楽ではなさそうです。
千耳会のお姉さん…彼女のような生活を送りたい…