2017年も新年度が始まり約1ヶ月が経ちました。年度が変わって、学校や職場などで「先輩」と呼ばれる立場になった方も多いのではないかと思います。私は職場に2年下の後輩までいる状態になりました。中学校でいうと3年生みたいな感じです。しかし会社にも社会にも卒業がないというのは恐ろしいものです。
「先輩になること」をテーマに、以前こんな記事を書きました。先輩になるとなぜかみんなハンターハンターのヒソカっぽくなるという記事です。
ついつい新入生の前では強がりたくなってしまうんですよね。気持ちはわかります。
しかし私が目指している先輩はヒソカ先輩ではなく、
テニスの王子様の「桃ちゃん先輩」こと「桃城武」
のような先輩なのです。
ちょっとベクトルは違うのですが、いろんな意味で接しやすい先輩に慣れているとは思います。思うのですが・・・
後輩に舐められている感も半端じゃないのです!
そこで今回は
桃城のような親しみやすい先輩になりたいけど舐められないように注意!
というテーマで、私自身の失敗談と教訓を基に書いていこうと思います。
桃城武とは?
(引用:テニスの王子様 2巻24P/許斐剛)
青春学園テニス部の2年生です。黒いツンツンした髪と持ち前の明るさがトレードマークの選手です。ダンクスマッシュやジャックナイフなどパワフルな技を使う一方で、山ごもりで鍛えた人並み外れた洞察力も備えています。
誰とでも仲良くなれてしまいそうな明るい性格で(同級生の海堂とはずっとライバル関係でもある険悪な仲だったみたいです)、その明るさは後輩たちに対しても同じです。後輩たちからは「桃先輩」「桃ちゃん先輩」などと呼ばれ、親しまれています。
親しみやすい先輩になりたくて
桃城はあまり先輩ぶった態度をとりません。もちろん先輩らしく指導したりすることもありますが、あくまでもフレンフドリーに接しています。先述の通り後輩たちに「桃城先輩」と呼ばせることなく「桃先輩」「桃ちゃん先輩」と呼ばせるようにしているほどです。
(引用:テニスの王子様 2巻24P/許斐剛)
私自身が学校や職場で「後輩」だった時は「先輩」というだけで威圧感と言いますか、恐怖心を抱いてしまいました。すっごく大きく見えるんですよね、特に中高の先輩って。そういう経験があったからこそ、後輩に威圧感を与えず、声などもかけやすい、親しみやすい先輩になりたいなと思い、桃城のような先輩像を目標としてきました。
まぁ私はあまり明るい性格ではなく、むしろ根暗なのですが、大学の後輩(ごく限られたメンツではありますが)とはそれほど先輩後輩という感じを押し出した付き合い方はしていないつもりでいます。LINEとかも大体タメ口で返ってきますし。もちろん年齢は私の方が上なんですけどね。そういう意味で桃城とは若干方向性が異なるものの、親しみやすい先輩にはなれているのかなと思っています。
舐められているのか?
ある日大学の後輩たちと飲んでいた時の話です。サークルの後輩たちです。その時は普段私とよく遊ぶ後輩2人と、もう1人そんなに頻繁に遊ばない後輩の4人で飲んでいました。後輩たちは私の1学年下で3人とも同級生です。
そのよく遊ぶ2人は酔っ払ってくると私には基本タメ口です。で、私も
「おい先輩だぞ!敬語使え!」
とも言いいません。そのままタメ口で話します。
そんな私にとって当たり前の会話をしていた時、私とあまり遊ばない後輩が、私とよく遊ぶ2人の後輩に向かって
「お前ら何で先輩にフツーにタメ口なの?」
と言ったことがありました。彼にとってはだいぶ奇妙な光景だったようです。普段から礼儀を重んじるタイプの子だったのでなおさらおかしく映ったのだと思います。
この時ふと私は思いました、
「もしかしたら私は後輩から舐められているんじゃないか?」
と。あまりにもフレンドリーに接しすぎて、もう先輩後輩の関係なんてなくなっているのではないか?と。でももう各々社会人になって別の道に進んでますし、社会に出てからの1歳差なんてあってないようなものだからと私も許容していますっていうかもう全然気にしなくなってました。
しかし会社において、私のこの「自称・桃ちゃん先輩」による弊害が出てしまっている気がするのです。
雑談を始める後輩たち
会社で私の所属するチームには私と2年上の先輩1人、1年下の後輩2人、今年入った2年下の新卒2人がいます。計6人です。新卒たちはまだ右も左もわからないので、私たち先輩に1から聞かなければ作業もできません。
1年下の後輩2人は割と面倒見が良く新卒たちの指導をしてくれます。ただ、私とは違って結構しっかり先輩後輩という立場関係を築いているような接し方です。2個上の先輩は1番上ということもあり新卒たちも言うことを聞きます。
そんな中私は、特に先輩らしいこともせず、聞かれたことには答える程度。基本的に
「好きにやっていいよ〜。失敗できるのも新卒のうちだから」
というスタンスです。良く言えば自由にやらせてくれる人。悪く言えば甘い人です。それが原因か、デスクにいるのが新卒と私だけになると新卒たちが雑談を始めてしまうのです。おそらく私は新卒たちにとって四捨五入すると先輩ではないと思われているのでしょう。
私の2個上の先輩・・・9 四捨五入すると10で先輩
私の1個下後輩たち・・・7 四捨五入すると10で先輩
私・・・3 四捨五入すると0で先輩ではないナニカ
みたいなね。こんな感じに思われている気がするのです。
職場においても桃ちゃん先輩を目指して接しやすさを重視していた私でしたが、もしかしたら今回ばかりは裏目に出てしまったかもしれません。大学の後輩は遊びの中でタメ口をきいてくる程度ですから別に構いはしませんが、職場だとまずいかもしれませんよね。やはり親しき中にも礼儀ありで、ある程度先輩らしく少し怖さを持って振る舞った方がいいと思います。思うのですが・・・できないんだよねぇ〜。
「他人にも甘くするから、自分にも甘くていいよねぇ?」
というのが私の考え方の基盤となっているので、後輩たちにも厳しく接するのは苦手なのです。ほら、後輩に強く言うってことは自分ができていないとダメじゃないですか。説得力が生まれないじゃないですか。私は仕事でそんなに頑張れないですもん。
職場における「桃ちゃん先輩作戦」は失敗のようでした。最近は「ネグレクト先輩」としてあまりこちらから声を掛けることを少なくしています。喋ると甘くしてしまうので、あえて心を鬼にして黙ることで何考えているかわからない恐怖を醸し出すという作戦です。まぁ根暗なので、しゃべらずにいるのは得意です。
ことごとく失敗続きの「桃ちゃん先輩への道」ですが、何が原因か考えてみました。思うと桃城は確かに優しいのですが、同時にテニスに関して言うと「強い」んですよね。青学レギュラーから落ちたり補欠に回されたりすることも多かったですが、桃城には多くの後輩たちが尊敬する強さがありました。だから後輩たちに舐められることもなかったのだと思います。
私が後輩たちに示せる強さっていうと・・・特にないなぁ・・・泣
仕事だって特段出来る訳でもないっていうか最近は全然気合い入ってなくて海の中のワカメみたいなゆるゆるのメンタルでやってますし、大学の後輩に見せつける強さって言われてもなんだろうなぁ・・・正拳突きで木をへし折るなんてやっても意味ないないですもんね。そもそもできないですし。ということで私には明確な「強さ」がないからこそ舐められてしまうのだと思います。困ったものです。
でもですね、私はこの後輩たちとの関係を崩してまで先輩ヅラしたいとは思わないのです。なぜならですね・・・後輩たちも私と遊んでくれる数少ない友達だからです。
極端に友達の少ない私にとって舐められていようがなんだろうが、ごく稀にでも遊んでくれる後輩たちも友達なのです。だから先輩ヅラをして距離を置かれるのも嫌なのです。
タメ口でいいから僕と遊んでよぉ〜!
というのが本音なのです。本当に友達いないので。
でも普段の生活ではそうやって私を舐めている後輩たちも、これまでの関係があるので、私が本当に困っている時には助けてくれるはず・・・助けてくれるよね・・・?ねぇ?
桃城のような先輩になるには舐められないよう注意しなければなりません。優しさと甘えは紙一重。優しさを見せるには裏打ちされた強さが必要なのだと、桃城の先輩ぶりから改めて学びました。さじ加減は相当難しいです。優しい先輩をやる方が厳しい先輩であるより大変なのだと思い知りました。
私もテニス始めて「強さ」を手に入れよう。ダンクスマッシュ打てるようになろう。