私の名前はジロギン。

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【怖い話】鳴らない電話

 

私の名前はジロギン。

 

普段からブログで書いている通り、私は平日仕事をしている時以外は家の中にいることがほとんどだ。家ではブログを書くか、YouTubeを見るか、寝るか・・・それくらいしかしていない。

もちろん私のスマホに電話やメール、LINEなどで友達から連絡が来ることなど滅多にない。来るのは仕事の人からの業務連絡か、企業の公式アカウントからのDMくらいなものだ。スマホは連絡手段ではなく、ただネットを閲覧するためだけの機械になっている。

 

ある日の夜。仕事から帰ってきた私は、スマホを無造作に机の上に置き、来ていたスーツを脱ぎ始めていた。ジャケットを脱いだその時だった。

 

ピロリ〜ン

 

とLINEの通知音が鳴った。

珍しく、私の鳴らない電話が鳴ったのだった。

 

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「私に連絡してくるなんて、物好きがいたもんだ」

そんな皮肉まじりな感情になりながらも、やはり誰かから連絡をもらえると嬉しいものだ。また企業のDMかもしれないが、私は光の速度でスマホに飛びつき、画面を見た。

確かに通知音はしたのだが、画面には何も表示されていない。LINEのアプリを開いても特に誰かから連絡が来た痕跡はない。

誤作動だろうか・・・もう2年半以上使い続けているスマホだから、誤作動を起こしても仕方がない。そろそろ買い替え時だろう。と思ったその時だった。

 

ピロリ〜ン

 

と通知音が聞こえた。まだ手に持ったままのスマホには、やはり通知は来ていない。

しかも私は気がついた。この2回目の通知音は、明らかに私のスマホではなく、部屋のどこかから鳴っていると。

だがどこなのかはわからない。でもどこかで、確実に私のもの以外のスマホが鳴っている。もう1度鳴ればその場所がわかる。どこだろうか。

 

ピロリ〜ン

 

3度目の通知音が鳴った。今回は確実に場所がわかった。

私の背後にある、クローゼットの中だ。

クローゼットの扉がゆっくりと開いていく。

 

「私の部屋に侵入するとは、物好きがいたものだ。」

 

さて、どう料理してやろうか。

 

 

 

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