今回はちょっと懐かしいキャラクター「ゲンスルー」の考察です。
グリードアイランドではゴンの最後の敵として立ちふさがり、死闘を繰り広げました。
ゲンスルーの念能力には「命の音(カウントダウン)」と呼ばれる能力がありましたね。「ボマー」というキーワードとともにゲンスルーが対象者に触れると、そこに念でできた爆弾がセットされるというものでした。
この「命の音(カウントダウン)」ですが、もしゲンスルーが人と話したり接するのが苦手なコミュ障だったら
制約によって威力が格段に上がりそうだな
と思ったので、考察してみたいと思います。
ゲンスルーとは?
出典:HUNTER×HUNTER 15巻53P/冨樫義博
グリードアイランド内でプレーヤー殺害し続けてきた爆弾魔(ボマー)の一人です。一見するとメガネ姿のインテリ系な青年なのですが、その裏で5年にわたり殺戮を繰り返し、グリードアイランドのクリアを狙っていました。
仲間たちも大勢いましたが、本当の仲間はサブとバラという2人の男のみで、ほとんどを「命の音(カウントダウン)」によって虐殺してしまいました。
念能力は2つあり、1つは先ほど説明した「命の音(カウントダウン)」です。
ゲンスルーだけでなく、サブ、バラの協力も必要となる、現在で言うところのジョイント型(複数人で発動する念能力)の能力の一種とみられます。
ゲンスルーが「ボマー(爆弾魔)」というキーワードとともに対象者に触れると、その位置に見えない爆弾がセットされます。
爆弾は、ゲンスルーが「命の音(カウントダウン)」の能力説明を対象者の眼の前で行った直後に起動。カウントダウンは心拍数と連動しており、平常時でも約1時間で爆発。体を木っ端微塵に吹き飛ばします(興奮したり、怪我をしたりして心拍数が上がるとそれだけ早くカウントが進む)。
解除方法は「ボマーつかまえた」と言いながらゲンスルーに触れることです。ただ、カウントが0になる前に、ゲンスルーと、サブ、バラが親指を合わせて「解放(リリース)」と唱えると、カウントに関係なくセットされた全ての爆弾が爆発します。
爆発までにゲンスルーに触れられればいいのですが、ゲンスルーにはもう1つの能力「一握りの火薬(リトルフラワー)」があり、接触を妨害してきます。
「一握りの火薬(リトルフラワー)」は、ゲンスルーが触れた場所を爆破する能力です。爆発力は「命の音(カウントダウン)」の1/10ほどですが、顔などに直撃すれば即死はせずとも致命傷を負います。「一握りの火薬(リトルフラワー)」によってゲンスルーには近づくことも難しいのです。
「命の音(カウントダウン)」の発動には、ゲンスルーが相手に「ボマー」と言いながら接触しなければいけないわけですが、これはコミュ障にはかなり辛いことだと思います。
ゆえに、もしゲンスルーがコミュ障だったとしたら、クリアするべき制約のハードルが上がり、より威力の高い爆発ができたのではないでしょうか?
自分から話しかけるハードル
コミュ障の最初にして最大のコミュニケーションハードルは、自分から話しかけることです。苦手とする人は多いでしょう(私も完全にそうです)。
ゲンスルーが「命の音(カウントダウン)」の爆弾をセットするためには、まず自分から話しかけるハードルをクリアしなければなりません。
しかも、ゲンスルーが爆弾をセットしていた人間たちは、グリードアイランドで出会ったばかりの初対面の人たちです。
勇気を持って初対面の人に話しかけるハードル・・・むしろ初対面の人の方が話しかけやすいって人もいるでしょうが、やっぱり緊張するものです。
ほらあれです、就職面接の待合室とかで、同じ年くらいの人に話しかけるのすら「なんか怖いからやめとこ」ってなるじゃないですか?
あんな感じでゲンスルーも「初対面の人無理無理無理無理無理!」ってタイプだったら、制約をクリアするハードルが上がり、爆発力も上がったのではないかと思います。
うまく「ボマー」の話題に持っていくハードル
話しかけられたら、うまく「ボマー」の話に持っていかなければなりません。
「命の音(カウントダウン)」発動にはゲンスルーが「ボマー」と言いながら相手に触れる必要があります。何の脈絡もなく急に「ボマーには気をつけろよ」とかいいながらメガネのおっさんが触ってきたら「何だよ!?急にさわんじゃねーよおっさん!!」って警戒されちゃいますから、話の流れを作らなければなりません。
ただでさえハンターハンターの世界は、接触によって発動する念能力も多いので、警戒されるでしょう。グリードアイランドに入れるのは念能力者だけですので、ゲンスルーが触れた人間全員、念の心得がありました。
ボマーの話に持って行かないと制約をクリアできそうにないですが、初対面の人に対していきなり殺人鬼の話を持ちかけることってできますかね?
いや私ならできませんよ!
普通は「なんか今日寒いっすね〜?最近参りますよねホント。」みたいな感じになりますよね!?
でもこれだと、約60人に爆弾セットするまでめちゃくちゃ時間かかりそうです。
・・・いや、ゲンスルーが計画実行までに5年かっかってるから、ガチで一人ひとり気温の話をする程度の関係からだんだんと仲良くなっていき、「ボマー」の話ができるようになっていったのかも?
気軽に相手に触るハードル
これ!これが一番無理!!
話しながら気軽にさわる!これが無理なんですよ!ええ!
出典:HUNTER×HUNTER 15巻56P/冨樫義博
気さくすぎますよね・・・っていうか馴れ馴れしすぎますよね・・・
「ボマーには気をつけろよ」ポンっ!
って無理ですね!相当仲良くないとできませんよ!それかやっぱりむちゃくちゃコミュ力の高い人じゃないと!
ゲンスルーはさらりとやってましたね。
しかも、爆発した時に相手を殺せるよう、胸や腹、首近くの肩など、相当付き合いの長い人同士じゃないと触らないところにまで設置してたので、ゲンスルーはコミュ力高いですよね。
いや、パーソナルスペースを簡単に突破してくる存在と言ったほうがいいのか・・・
ゲンスルーが人に触りながら話しかけるのが無理な人で、
「ボ、ボ、ボボボボマーには、きききき、き、気をつけろよ!」
ってなってたら怪しまれちゃいますね。
出典:HUNTER×HUNTER 15巻57P/冨樫義博
頭に爆弾セットされているおっさんもいましたけど、「ボマー」って言われながら頭触られるってどういう状況!?
ゲンスルーに「よしよし」されたの!?おっさん同士の「よしよし」が繰り広げられていたのか!?
ハンターハンターの世界だと、ボディタッチは割と普通な世界観なのかもしれませんが・・・日本だとどうだろう?やっている人はやってますかね?
でもやっぱり現実でもパーソナルスペース突破型の人がやりそうなイメージです。
スゲェな・・・ゲンスルー・・・
いや、もしかしたら、ゲンスルーはもともとコミュ障で、だからこそ「命の音(カウントダウン)」は一発で人を木っ端微塵にできるだけの爆発力を持っていた説もあり得ますね!
ゲンスルーコミュ障説
ゲンスルーの友達はサブとバラだけ
ゲンスルーの友達ってサブとバラだけでしたね、そういえば。
グリードアイランドは、徒党を組めるのであれば何人でも問題ないですし、何ならレイザーの試練をクリアするためには15人の仲間が必要となりました。ゲンスルーたちは人数不足でイベント発生すらできてなかったんですよね。
仲間や友達を作っても良かったはずですが、ゲンスルーたちは他のプレーヤーを利用するか、殺すかしかしてなかったので、これはある意味究極のコミュ障気質だったと考えることもできますね。
やはりゲンスルーは自分の性格に合わない能力として「命の音(カウントダウン)」を開発したのか・・・?
ゲンスルーは交渉する気ナシ
ゲンスルーが「命の音(カウントダウン)」を発動した後、カードの交換と能力の解除の交渉をしに、プーハットがゲンスルーたちの元を訪れました。
しかしゲンスルーは交渉の余地なしとみなし「本当の駆け引きはいかに冷静でイカれてるか相手に理解させるのがコツ」と講釈を垂れ、プーハットを爆殺してしまいました。
ゲンスルーが言葉巧みに凄まじい交渉術を見せるのかと思いきや、交渉する気は無かったみたいです。
出典:HUNTER×HUNTER 15巻69P/冨樫義博
その後もゲンスルーは交渉をゴンたちやツェズゲラたちなどにも持ちかけましたが、全て不成立(そもそもお互いが納得のいく交渉をする気はナシ)。
これはゲンスルーさん、文字どおりコミュニケーションが取れない人なんじゃないか・・・いやそういう言い方してはいけませんね。
ゲンスルーは聞く気が無かっただけです。
ゲンスルーはいわゆるコミュ障ではない
ゲンスルーは、自分の信念というか目的を決行しようとしていただけで、決してコミュ障だったといわけではないと思います。ただ、友達が少なかっただけです。
割とスラスラ話したり、敵であっても一応交渉したりしようとしていたことを考えると、むしろコミュニケーションには自信がある方なんじゃないかなと思います。
そもそも「命の音(カウントダウン)」が相手に死ぬまでの制限時間を与えて交渉を余儀なくさせるような能力ですからね。
ということはやはり、ゲンスルーが、いわゆる人に話しかけるのが苦手なコミュ障だったとしたら、「命の音(カウントダウン)」の威力も上がっていたかもしれません。
という妄想考察でした!