その強さや残虐性からプロハンター達も迂闊に手出しができない幻影旅団。そんな幻影旅団の中でも戦闘員達は独学で学んだと思われる念能力でありながらプロハンターさながらの戦闘力を持っています。
そんな幻影旅団の一人である
フィンクス
は、旅団の戦闘員としてもちろん高い戦闘力を誇っており、積極的に戦闘に参加する姿は、いろんな意味で旅団のためを思って行動しているのだなと感じさせられます。
今回はそんなフィンクスの強さや魅力について紹介しようと思います。
- フィンクス=マグカブとは?
- 幻影旅団メンバー屈指のパワー
- キメラ=アントに余裕の勝利
- 真面目なほど冷酷な性格
- 冷酷ながら熱い面もある
- 本当はクロロ大好き
- コルトピとシャルナークの仇であるヒソカを狙う
- 念についてかなり詳しい
- まとめ
フィンクス=マグカブとは?
(引用:HUNTER×HUNTER 13巻40P/冨樫義博)
本名はフィンクス=マグカブ。幻影旅団のメンバーで、団員No.5。
生年月日や血液型は本人ですらわからないそう。
オールバックのような髪型で、ジャージを着ていたり、エジプトの人感のある装束を着ていたりすることもある男性です。
初登場時はエジプトの人感のある服装をしていましたが、ヨークシンシティ編では大半の時間をジャージで過ごしていました。動きづらいんでしょうね。
性格は非常に冷酷で、敵対するマフィア数名の首を瞬時にへし折ったり、グリードアイランド内でもプレイヤーを殺害しながらゲームを進めていたようです。残忍な幻影旅団の評判そのもののような行動が目立ちます。
作中では同じく旅団メンバーのフェイタンと行動することが多く見受けられました。2人とも冷酷な面が目立つので、気が合いそうな感じはしますね。
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後述しますが、一見冷淡なフィンクスではありますが、実は幻影旅団のことを強く思い、旅団のルールに従順な素直な男でもあります。
幻影旅団メンバー屈指のパワー
フィンクスは旅団メンバーの腕相撲ランキングで2位にランクインしています。これは規格外の体格をしているウボォーギンに次ぐ順位で、ヒソカより上です。
あまり語られませんが、フィンクスのパワーは幻影旅団メンバー屈指であり、作中でもフィンクスのパワーを上回れるキャラはそう多くなさそうです。
現状ウボォーギンは死に、ヒソカも旅団を脱退したので、フィンクスは実質旅団一のパワーを誇ってます(新メンバーのイルミがフィンクス以上のパワーを持っているかも・・・?イルミも試しの門は開けられるわけですし)。
作中でもそのパワーは発揮されています。
先述の通りマフィアの首をへし折ったり、念能力である「廻天(リッパーサイクロトロン)」は腕を回すほどパワーが上がり、パンチ一発で硬い体表を持つキメラアントを粉々にしました。
制約はあるものの、フィンクスの「廻天(リッパーサイクロトロン)」もウボォーギンの「超破壊拳(ビッグバンインパクト)」に負けず劣らず高い威力を誇っていました。
もしフィンクスが腕を100回くらい回したら、どんな威力になるんでしょうかね。
オーラ量の上限はあると思うので、無限に威力が上がるとは考えにくいですが。
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キメラ=アントに余裕の勝利
流星街に侵入し、城を築いて自らが女王になろうとしていたザザンたちと対峙した、フィンクス、フェイタン、ボノレノフ、カルト、シャルナーク、シズク。
各メンバーがキメラ=アントの兵隊たちとサシで戦いましたが、シャルナークやシズクはかなり苦戦し(彼らは戦闘員ではないので仕方ないですが)、ボノレノフらは仕留めるのに時間がかかっていました。カルトも遊びすぎて少々遅れをとっていた様子。
その中でフィンクスは最も早くキメラアントを倒していました。「廻天(リッパーサイクロトロン)」の破壊力が凄まじく、キメラアント相手であるにもかかわらず余裕の瞬殺。
フェイタンは師団長であるザザンと戦っていたので苦戦するのも仕方がないですが、このことからもフィンクスの戦闘力は旅団でもかなり高いものと思われます。
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まぁ、一方でキルアは発も使わずにキメラ=アントの兵隊を素手で倒しまくってましたけどね・・・
真面目なほど冷酷な性格
フィンクスは向かってくる敵に対して容赦なく命を奪う冷酷な性格をしています。
幻影旅団メンバーや団長のクロロが「関係ない人間だからこそ命を奪っても何も感じない」と考えている節がありますので、フィンクスに限らずメンバーは冷酷な面を持ち合わせています。
ただ、ヨークシンシティ編でクラピカにクロロがさらわれた際、フィンクス(とフェイタンとシャルナーク)はクロロが殺されるリスクがあるにもかかわらず、交渉人に選ばれたパクノダを追跡し、その後クラピカを殺そうと考えていました。
理由はそれが幻影旅団の掟だからです。「団長であるクロロの命令は絶対だが、団長を優先しろということではない。場合によっては旅団の手足であるメンバーの命が大切な場面もある。常に旅団が存続するためにするべきことを優先しろ。」という掟です。
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クラピカにクロロがさらわれた場合、旅団のルールに従えば「パクノダを追跡し、クロロが殺されたとしてもその場でクラピカを殺し次の団長を立てればいい」というフィンクスたちの判断こそが旅団全体として優先されるべき行動でした。
人質になったクロロ自身もそう考えてました。実際クラピカはクロロとパクノダを本気で殺すつもりはなかったので、フィンクスの行動を取っていればクロロもパクノダも助かった可能性は高かったです。
しかし旅団メンバーの大半がクロロが犠牲になることを恐れ(みんなクロロが大好きなので)反対し、クロロとは一時離別、パクノダは死ぬ結果となってしまいました。
フィンクスの判断は「クロロは死んでも構わない」という、やはり冷酷な考え方だったと思います。
しかし旅団のルールとしてはクロロを犠牲にしてでも旅団を守るためクラピカを始末することが最良でしたので、フィンクスはルールを厳守しようとしただけなのです。
冷酷とはいえ、ルールを最優先にするフィンクスは実はかなり真面目で、旅団全体のことを考えているのだと思います。
一時メンバーと対立はしたものの、それは全て旅団のためを思っての行動でしたので、フィンクスは全体を見れる冷静さと仲間思いな性格をしているとも言えます。
まぁブチギレて仲間たちもろとも殺害しようとしてましたけどね。
冷酷ながら熱い面もある
作中では命を軽く扱うような態度の目立つフィンクスですが、その裏で戦う上でを自分の理念や考え方を貫き通すような熱い面も持ち合わせています。
ザザンによってキメラアントに変えられた流星街の住人たちは、フィンクスたち旅団メンバーに「殺してくれ」と懇願します。ザザンを倒したところで一度キメラアントに変えられてしまった人間は元に戻らなかったのです。
そんな流星街の住人たちに対してフィンクスは声を荒らげ、
「腐っても流星街の住人だろうが!最期まで根性見せやがれ!」
と一喝しました。
(引用:HUNTER×HUNTER 22巻98P/冨樫義博)
フィンクスの中でも殺しをする上で理念や考えがあるようで、「慈善でやる殺し」は好きではないようです。
戦うのであれば最期まで敵として戦いたいというのがフィンクスの心情のようですね。
結果的に流星街の住人たちはフィンクスらにやられ、救われたことになります。フィンクスもなんだかんだ理由をつけていましたが命を奪うことで助けるつもりはあったのです。
素直じゃないですが、こういう熱い面を持って、フィンクスなりの考えを持って行動しているのでしょう。
本当はクロロ大好き
ヨークシンシティ編ではクロロの犠牲もやむなしと判断していたフィンクスですが、フィンクスも他のメンバー同様クロロの事が大好きです。
流星街に侵入したザザンたちと、ザザンによってキメラアントに変えられた流星街の住人たちを滅ぼした後、フィンクスがクロロのことを思うシーンがありました。
シャルナークの携帯にかかってきた連絡に対してクロロからの連絡か!?と期待していたり、「ただ待つ身はつれーな」と心の内を漏らしていました。
この時のクロロはおそらくクラピカにかけられた「律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)」を除念後、戦いたくて付きまとってくるストーカー、ヒソカから逃げつつヒソカを殺すための念能力を集めていた最中だと思われます。
ですので幻影旅団メンバーとは接触できていなかったようです。
関連記事:【ハンターハンター】クロロはヒソカに戦うのを諦めて欲しかったのかな? - 私の名前はジロギン。
ヨークシン時点だけを見るとクロロを犠牲にしようとしていたフィンクスはクロロのことを嫌っているのかと思われがちですが、そんなことはなく、フィンクスもクロロの事が大好きなのです。
そんなフィンクスをシャルナークとフェイタンが「片思いの女の子みたい」「乙女チック」と小馬鹿にし、フィンクスは怒っていましたが、少しひねくれているだけでフィンクスも本当は素直な男なのです。
(引用:HUNTER×HUNTER 22巻101P/冨樫義博)
コルトピとシャルナークの仇であるヒソカを狙う
2018年9月30日追記
フィンクスは、幻影旅団のメンバーとともに暗黒大陸に向かうブラックホエール1号内に乗り込んでいます。
目的はカキン帝国王子たちの宝を盗むこと。そしてコルトピとシャルナークを殺したヒソカの殺害です。
とっ捕まえたカキン系マフィアの下っ端たちに「身長190cm以上あるやつを見つけたら部屋番号を控えろ」と指示し、ヒソカを狙う気満々です(フィンクスの発言でヒソカの身長が190cm以上あるのだと明らかになりました)。
そういえば、フィンクスはグリードアイランドでヒソカが現れた時も「いますぐぶっ殺したいところだが」って言ってましたね。ヒソカに対してはヨークシンシティでの件、あるいはそれ以前の素行の悪さから良い印象は抱いていなかったのかも。
(本当にヒソカさん嫌われてるなぁ・・・)
関連記事:【ハンターハンター】ヒソカが作中でいろんなキャラから嫌われすぎて悲しい - 私の名前はジロギン。
クロロの発言では、コルトピとシャルナークの死を受けて、現在のメンバー全員がヒソカを殺したがっていると言っていましたが・・・そうでもないんですよね。
シズク、ボノレノフはヒソカの念と相性が悪いことから自ら殺害することは断念(クロロのサポートに回る様子)。カルトとイルミはヒソカを狙ってはいるものの、動機は「仕事」だから。
本気でヒソカを探しているのは創設メンバーくらいでしょうか。途中から入団した新参者たちは、仲間に対する思い入れはあまりないのかも。
中でもフィンクスは、明らかにヒソカに対する怒りを示し、自分から積極的に始末しようとしています。フィンクスにとって、幻影旅団メンバーはクロロに限らず大切な存在なのかもしれませんね。
パクノダが死んだ時も、一番パクノダの気持ちを理解していたのがフィンクスだったようにも思います。
仲間思いな性格からヒソカへの復讐に燃えるフィンクス。果たしてフィンクスが密かと戦うことになるのでしょか?
念についてかなり詳しい
2018年9月30日追記
フィンクスは体術を得意とする強化系(だと思われる)能力者です。この手の強化系キャラはゴンしかり、ウボォーギンしかりで単細胞単純一途で勉強嫌い、細かいことは気にしないタイプが多かったです。
しかし、フィンクスは少し違います。例えば念の知識が豊富な点です。
ブラックホエール1号内で殺害行い、フィンクス、フェイタン、ノブナガを狙っている様子のマフィア組員・ルイーニー。
このルイーニーの能力は空間移動系の能力です。
関連記事:【ハンターハンター】ノブナガさん得意の「円」、やはり役に立たず・・・ - 私の名前はジロギン。
フィンクスたちにはルイーニーの念の情報を断片的にしか伝わっていません。
しかし、フィンクスはルイーニーの能力は空間移動系だと予想し、「マーキング」という制約の存在を明らかにしました。
「マーキング」とは、空間移動系の念能力にほぼ共通して設定される制約です。
念で移動したい場所に一度自分の足で訪れることで「マーキング」を行い、その後移動できるようになります。
この「マーキング」についてフィンクスは知っていたのです。念の世界では一般常識なのかもしれませんが、完全な武闘派キャラのフィンクスが説明するっていうのは、けっこう意外ですよね
ただ、フィンクスは以前から念に詳しい描写はありました。
ゴンとキルアに「死後の念があるからクロロに念をかけたクラピカは殺せない」ことや、「硬」でザザンを攻撃したフェイタンが弱々しい放出系のオーラで大ダメージを食らった仕組みなどを説明してましたね。
フィンクスは幅広く念を理解して、体ではなく知識として身につけたタイプなのかもしれません(幻影旅団の戦闘員の中では珍しいタイプかも)。
まとめ
フィンクスは幻影旅団の冷酷な部分そのものを体現するようなキャラクターで、最初は怖い印象を抱きがちです。眉毛もないですし。
しかしそれは幻影旅団としての威厳を保つためと言いますか、鉄の掟を定めておきながらもいざとなると感情を優先させがちなメンバーを取りまとめるためにとっている態度とも言えます。
本当は他のメンバーとも仲が良くて、団長のクロロを尊敬し大好きな素直さを持ち合わせているのです。
フィンクスは本編で大きく絡んでくる機会のないキャラクターではありますが、意外にギャップ萌えな一面もあるキャラクターです。女性のファンも多いのかな?
素直じゃないという部分は私自身も共通していて、フィンクスには共感してしまうことも多いです。
いやはや、みんなでワイワイガヤガヤできるような、素直な作りになっていない男も多いのですよ、ええ。
「ルールがぁ」とか「効率的に考えるとぉ」とか、そういうことを言ってついつい強がってしまうのです。
でもそんな感情とは裏腹、みんなと一緒にはしゃぎたくて仕方がないんですよ本当は。そういう譲れない謎のプライドの裏にある感情を読み取ってほしい・・・と私は思ってますし、フィンクスも思っているはず。
・・・なんか面倒臭い奴だなぁ。でもそんなフィンクスとは仲良くなれそうです。
飲み会の席でみんながワイワイやっているのを少し遠目から
「フン!おめでたい奴らだぜ!」とか言いながら部屋の隅で一人ビールを飲んでいるフィンクスに話しかけに行っていたいですね。
いや、私もそういう面があるので、お互い話しかけたりしないかもしれないな・・・
フィンクスが念能力を披露するのは22巻!