幻影旅団の仲間に対する思い入れは、メンバーによって大きく変わる印象があります。
例えば、ノブナガはウボォーギンの死に強くこだわっていましたが、他のメンバーはすんなり割り切っていました。
では、ノブナガが人一倍、仲間思いかというとそうでもない様子。
シャルナークとコルトピの死に対して、ウボォーギンの時のような激しい感情は見せていません。
同じ旅団員だとしても、過去の関わり方や性格の相性によって、それぞれ思い入れが異なるようです。
そこで、ここで例に挙げたノブナガが、もし誰かにやられてしまった時、悲しんでくれる旅団員はどれくらいいるのでしょうか。
考察してみようと思います。
ノブナガ=ハザマについて
まずは、ノブナガの基本的な情報を振り返ります。
この記事を読んでいるアナタは、きっとノブナガの狂信者でしょう。
ここで紹介する情報など、既にご存知のはず。
「今更ノブナガ様のことを語ろうとは500年遅いわ!懐で草履でも温めてろ!」
という方は、流し読みしていただいて構いません。
ノブナガは、チョンマゲにヒゲ面で着物姿、刀を持った侍のような男性です。
団員ナンバーは「1」。
幻影旅団を創設した時から所属しているメンバーの1人です。
性格はやや横暴な面が目立ち、他の旅団メンバーと揉めることが多々ありました(後述します)。
一方、一部のメンバーに対しては、強い仲間意識を持つ熱い男でもあります。
旅団創設より前からの付き合いで、ケンカしながらも戦闘時の良きパートナーであったウボォーギンが殺された際は、涙を流して激昂していました。
幻影旅団の中で、唯一「発」が不明なノブナガ。
作中では「円(半径4mが限界)」を自信満々に披露していました。
しかし、「円」は念の基本技術を応用した技であり、あるレベルまで鍛えた念能力者であれば大半が使える技術です。
ノブナガが初めて「円」を披露してから長い時間が経過しましたが、この記事を書いている2020年時点でも「発」は不明なまま。
もしかしたら「円」がノブナガの「発」なのかもしれない…という懸念が一部ファンの間で見られます。
他の団員と揉め事の多いノブナガ
今回、「やられた(死んだ)時に他の旅団メンバーが悲しんでくれそうなキャラ」を考えるにあたり、真っ先に思いついたのがノブナガです。
その理由は、作中でノブナガは他の団員と揉めることが多かったから。
割と揉め事を起こしがちなノブナガは、他の団員からどう思われているのか気になりました。
ここで、作中にてノブナガが関係している、幻影旅団内で起きた揉め事をまとめておきます。
・フランクリンと「ヒソカが強いかどうか」でケンカ(コインで解決せず殴り合い)
・マチと「鎖野郎をどう連れ帰るか」でピリつく(大ごとにならずコインで解決)
・フェイタンと「ゴンを拷問するかどうか」で対立(コインで解決)
・クロロに「鎖野郎とのケリがついていない」と反論
・ヒソカがウボォーギンを鎖野郎に売ったと知り、斬りかかる(これはヒソカが悪い)
・フェイタン、フィンクスと「クロロの奪還」で対立
幻影旅団がメインの話がヨークシンシティ編であり、その中でノブナガはストーリーに関わることが多かったので、旅団内の揉め事にはノブナガが関わっているイメージがあります。
特に、フェイタン、フィンクス、フランクリンとは、お互い戦闘タイプであるためか衝突しがち。
このイメージから、「ノブナガが死んだら悲しんでくれる団員って少ないのかな…」と悲しい気持ちになったことで、今回の考察をしようと思いました。
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悲しんでくれそうなメンバー
では、考察を進めていきましょう。
まずは、ノブナガの死に対して悲しんでくれそうなメンバーから。
今回の考察で考える幻影旅団のメンバーは、単行本36巻時点でのメンバー
- クロロ
- フェイタン
- フィンクス
- フランクリン
- マチ
- ボノレノフ
- シズク
- カルト
- イルミ
です。
クロロは泣いて悲しんでくれそう
団長でもあるクロロは、泣いて悲しんでくれそうだなと考えます。
理由は、過去に死んだ団員たちに対するリアクションからです。
ウボォーギンの死を暗喩するネオンの占いを見て、クロロは涙。
さらに、ウボォーギンの魂が喜ぶよう団員たちには、殺害犯がいると思われるマフィアンコミュニティーを 「派手に」攻撃するよう指示(ファイタンの話では、クロロが暴れ方に条件をつけるのは珍しいとのこと)。
クロロは「ウボォーギンは特攻だから死ぬのも仕事に含まれる」と冷徹なことを言っていましたが、その割には仲間として大切に思っていたことがわかる行動を見せていました。
このことから、同じく特攻であり、付き合いの長いノブナガが死んだ時も、悲しんでくれる可能性は高いのではないかなと思います。
他にも、クロロはシャルナーク、コルトピの死後も暗い表情を見せており、犯人であるヒソカを本気で見つけ出し、始末しようとしています。
また、過去に団員を暗殺したシルバとも戦闘しています(暗殺された団員の報復と予想)。
パクノダや、ヒソカの前任者に対するクロロのリアクションは不明なものの、作中で描写がある限りでは、クロロは旅団の中で最も仲間思いなキャラと言えそうです。
ノブナガの死に直面したら、号泣してくれることでしょう。
さっすがリーダー!!
マチもなんだかんだ悲しんでくれる
ノブナガとマチは、先述の通り、少しだけ意見が割れた瞬間がありました。
しかし、仲が険悪になったかというとそうでもない様子。
その後も共に行動してましたし、単行本のおまけページでは、一緒にご飯を食べてました(普段もペアになることが多いのかも)。
ノブナガとマチは、そこそこ良好な関係だったのではないかと想像できます。
というより、マチは団員の誰とでもそれなりに仲が良さそうなイメージです。
出典:HUNTER×HUNTER/12P/冨樫義博/集英社
あまり接点がなさそうなボノレノフと話すマチ。
旅団の活動をサボりまくっていたヒソカとも交流してましたし、ヒソカの死後(仮)も気にかけてあげる様子がありました。
かわいいし、コミュ力も高いし、強いし、最高かな?
もしノブナガが死んだ場合、感情をむき出しにすることはないにしても、心の中で悲しんでくれるマチがイメージできます。
悲しんでくれなさそうなメンバー
正直なところ、ノブナガの死をちゃんと悲しんでくれそうなメンバーは、クロロとマチくらいかなと…
やっぱり幻影旅団って、仲間の死に対して感情的にならないメンバーの方が多いと思うんです。
特に、パクノダやシャルナークといった「常識人っぽくて仲間を気遣えそうなキャラ」がいなくなった今、ノブナガに限らず誰の生死に対しても無頓着そうなメンバーが残っているなと感じます。
考察を続けていきましょう。
イルミ、カルトは思い入れなさそう
新入り兄弟のイルミ、カルトは、ノブナガとの付き合いが短すぎて「悲しい」なんて感情は生まれないでしょうね。
しかも、2人ともゾルディック家の教育を施されてます。
家族以外の人間がどうなっても興味はないでしょう。
カルトが幻影旅団に入った目的は「兄さん(キルア?)を取り戻すため」であり、そもそも旅団を、目的のための手段としか思っていない節があります。
既存のメンバーに対して思い入れはなさそうですね。
強くなるための目標くらいには思っているかもしれませんが、メンバーが死んだことで悲しむような感情にはつながらないと思います。
イルミは、旅団メンバーとの初顔合わせがブラックホエール1号の中でした。
つまり、他のメンバーと関わっていた期間が非常に短いです。
もはやノブナガが誰かすらわかっていない可能性も…
そんな関係性の相手の死に対して悲しみを抱くことは、一般人でもほとんど出来ないですよね。
シズク、ボノレノフの中途組は仕方なし
イルミ、カルト以外に生存している「中途入団」組は、シズクとボノレノフです。
シズクはヨークシンシティ編のおよそ3年前、ボノレノフはそれ以前に入団しており、創設メンバーではありません。
幻影旅団の創設メンバーは、もともと流星街で育った幼馴染で、数十年に及ぶ友達です。
だからこそ、ノブナガはウボォーギンの死に対して感情的になっていたと思われます。
そのような強いつながりがないシズク、ボノレノフは、仮にノブナガ死んだとしても深く悲しむことはないのかなと。
ヒソカへの報復に動いている旅団メンバーですが、シズク、ボノレノフとも「ヒソカとは相性が悪いから」と早々に諦め、クロロのサポートに回ってます。
クロロは「全員がヒソカを殺したがっている」とい言っていましたが、この2人は全然そんな様子がありません。サバサバしています。
ノブナガが死んだとしても、やっぱりサバサバしているのではないでしょうか。サバサバ。
フェイタン、フィンクス、フランクリンは割り切るタイプ
残るフェイタン、フィンクス、フランクリンは、旅団の創設メンバー。
ノブナガとも長い付き合いの幼馴染です。
イルミやシズクたちとは違い、ノブナガの死に対して大いに悲しんでくれる!
かというと……
微妙!!
この3人は、作中でノブナガとの衝突が多かった面々。あまり仲がよかったわけではないと思われます。
ノブナガと仲が悪かったから悲しまない、というより、「ノブナガと正反対の考え方をしているため死んだメンバーに対して割り切って考えそう」です。
ノブナガのウボォーギンに対するような感情を、この3人が抱くとはあまり思えません。
フェイタンとフランクリンは、旅団の中でも合理的な考え方をしています。
特に、フェイタンは「半径4mの円しかできないノブナガの代わりなんて、いくらでもいるね」なんて言い放ちそうですらあります。
……でも、もしかしたらフィンクスは悲しんでくれるかも?
クロロがクラピカに捕まった時、フィンクスは「クロロが死んでも別の奴が団長になればいい。生かすべきは蜘蛛」という考えで動こうとしていました。
しかし、グリードアイランド編ではクロロの除念のために行動し、キメラアント編ではクロロが戻ってくることを待ちわびている様子が描かれました。
つまり、フィンクスはツンデレ!
ノブナガが死んだら、口では強がりを言いながらも、誰もいないところでものすごく悲しんでくれるかもしれないな、と思います。
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ノブナガにはウボォーさんが必要
現在の幻影旅団メンバーの中で、ノブナガが死んだら悲しんでくれそうなのは
- クロロ
- マチ
- (フィンクス)
というのが、私の考えです。
少ない…
幻影旅団の初期メンバーが減り、中途が増えたので仕方ないですかね。
ノブナガの普段の行いに関わらず、メンバー同士の思い入れは薄くなりつつあるように感じます。
旅団の飲み会では、古参メンバーが「あの時(ヨークシンまで)は良かった」なんて話をしていて、新参メンバーとの間に溝を生んでそうです。
ノブナガについては、もしウボォーギンが生きていたとしたら、悲しんでくれたかもしれません。
ウボォーギンとノブナガはケンカばかりしていたそうですが「ケンカするほど仲がいい」って言いますからね。
立場が逆だったら、ウボォーギンはノブナガと同じような感情を見せていたのではないでしょうか。
いや、そうであってほしい……ウボォーさん、ノブナガにはあなたが必要です。
ということで、今回はノブナガが死んだら…なんて想定で話を進めまてしまいました。
最後にノブナガファンの方々へ謝っておきます。すみませんでした。
ノブナガは、まだまだ能力の底を見せていませんから、活躍すること間違いなし!…たぶん…きっと…Maybe…