クロロと戦うために幻影旅団に入ったヒソカ。そのためのか、旅団の活動自体にはあまり興味がなかったようで、年中すっぽかしていた様子。
そんなヒソカに対しても律儀に連絡をしていたのがマチでした。
マチはヒソカのお世話係だったようです。出典:HUNTER×HUNTER 8巻150P/冨樫義博/集英社
フランクリンの言葉に「(ヒソカを活動に参加させるのは)お前の役目だろ」とあったことを考えると、マチがヒソカの担当というのは旅団内での共通認識だったのだと思われます。
そこで今回は、なぜマチがヒソカのお世話係をやっていたのかを考察します。
クロロの指示
結論として、マチがヒソカのお世話係をやっていたのは団長であるクロロの指示でしょう。
マチの性格や腕っぷしの強さなどを考えると、ヒソカ担当に適役だったと考えられます。
コミュニケーション能力の高いマチ
幻影旅団には「揉めたらコイン(の表裏)で決める」というルールがあります。
つまり、こういうルールを設けないといけないくらい、いざこざが多いということでしょう。
作中でもノブナガとフランクリンが「ヒソカの戦闘力」について揉め、初登場時にいきなり殴り合いのケンカをしていました。
またウボォーギンの情報をクラピカに売ったヒソカに、ノブナガが問答無用で斬りかかろうとしていました(ノブナガ、ケンカ早いなぁ…)
話し合う前に手が出てしまうことの多い旅団メンバー。ヒソカのような自称・戦闘狂のお世話をさせたら、殺し合いに発展しかねません。
そんな中でもマチは、団員と幅広くコミュニケーションをとっている様子が描かれていました。
例えば、
フェイタンと。出典:HUNTER×HUNTER 8巻152P/冨樫義博/集英社
ノブナガと。出典:HUNTER×HUNTER 10巻105P/冨樫義博/集英社
フィンクスと。出典:HUNTER×HUNTER 12巻36P/冨樫義博/集英社
ボノレノフと。出典:HUNTER×HUNTER 14巻12P/冨樫義博/集英社
血の気の多い旅団メンバー相手でも、マチなら比較的揉めることなく対応できると考えていいでしょう(マチもケンカしそうな場面はありましたが)。
シャルナークからも「マチは優しい」という評価をされていたので、マチはメンバーとうまくコミュニケーションを取ろうとする意志がある数少ない団員なのかもしれません。
そんなマチならヒソカともうまくやれるだろう、という判断をクロロは下したのではないでしょうか。
マチは戦闘もできる
仮にヒソカと殺し合いの戦闘になってしまったとしても、マチの戦闘力なら一方的に殺されることはないと思われます。
マチは旅団の腕相撲ランキングで6位。戦闘員たちに食い込むほどのパワーの持ち主です。
また、作中でキルアに胸を突き刺された時も「筋肉の収縮で刺さった腕を止める」という離れ業を見せました。
マチの戦闘シーンは詳細に描かれていませんが、これだけでもかなり戦闘向きなタイプであると予想できます。
天空闘技場でヒソカの試合を見た上で「あたしがアンタを殺す」とかなり強気な態度でいました。
マチがシャルナークやコルトピのように、なんの抵抗もできずヒソカ殺されることはないでしょう(シャルとコルトピはクロロに能力を貸してて使えない状態でしたが)。出典:HUNTER×HUNTER 17巻115P/冨樫義博/集英社
自衛ができるという面でも、ヒソカのお世話係としてマチは適任と言えます。
ヒソカはマチに心を開いている
旅団員から「嫌い」「大したことない」「殺す」など嫌われまくり、ディスられまくりだったヒソカさん。
旅団の活動をすっぽかす不登校っぷりを発動させていました。
彼自身、旅団メンバーと向き合うことはとてもツラかったと思うのです。
そんなヒソカさんが唯一と言ってもいいほど心を開いていたのがマチ。
自分から食事に誘うなど、明らかに他の団員とは違う態度を見せていました。
ヒソカがマチと初対面だった時からこの態度だったのか。あるいは、マチがヒソカを構ってくれるから心を開くようになったのか、それはわかりません。
どちらにせよ、マチがヒソカとうまいことやり取りできていることを考えると、クロロとしてはマチに任せ続けるのがベストだと考えたことでしょう。
クロロは担任の先生みたいですね。
他の団員ではダメだったのか?
幻影旅団はヒソカを除き、団員が12人(クロロ含む)もいました。
それならマチ一人に任せきりにせず、他の団員とローテーションしながらヒソカをお世話するということもできたはず。しかし、そうではありませんでした。
他の団員ではヒソカのお世話係は務まらなかったのでしょうか。考察します。
戦闘員たちは拒否してそう
まずはノブナガ、ウボォーギン、フェイタン、フィンクス、フランクリンら戦闘員。
彼らならヒソカとも渡り合えそうですし、コミュ力も高い印象です。
ただ問題があるとすれば、ヒソカとの相性の悪さでしょうか。
ウボォーギンはわかりませんが、ノブナガはヒソカと揉めてましたし、フェイタン、フィンクス、フランクリンはヒソカに対して良い印象を持っていない様子でした。
本人たちがヒソカのお世話係を拒否した可能性が高そうです。
仮に任せたとしても、ヒソカと戦闘になればどちらかが死ぬまで殺しあうことも考えられるでしょう。
その度にクロロが欠員を補充しなければいけないとしたら、クロロ人事部長の仕事が増えすぎてしまいます。
もし大規模な戦闘になれば警察やプロハンターの目に留まり、旅団の活動に支障が出る恐れも。
戦闘員たちにヒソカを任せるのは大きなリスクになりそうです。
貴重な非戦闘員たちはヒソカに近づけられない
では、シャルナーク、パクノダ、シズクなどの非戦闘員はどうでしょうか。
特にシャルナークはしっかりしたタイプで、ヒソカとのコミュニケーションもうまくやってくれそうです。
しかし彼らは旅団の情報処理部隊で、クロロも言っていましたが活動における生命線。
あわよくば旅団員すら殺そうと考えているヒソカに近づけるのは危険です。
彼らは戦闘力も団内では下の方であるため、ヒソカがその気になれば簡単に殺せてしまうでしょう。単独でヒソカに近寄らせればそのリスクが高まります。
替えが効かず、ヒソカに対して自衛できないメンバーをお世話係にするわけにはいきません。
コルトピとボノレノフは陰キャ同士でちゃんと連絡取れなさそう
残るはコルトピとボノレノフ。
この2人は口数が少ないといいますか…あまり他の団員と関わろうとしていないといいますか…いやもっと直接的に言いますね、陰キャです。
ヒソカもかなりの陰キャのため、陰キャ同士で連絡を取らせるのは正直不安が残ります。
ちゃんと伝達できるのかどうか……お互い何も話さないまま、旅団の任務が始まってしまうなんてことも考えられるかもしれません。
またコルトピの能力は旅団としてもかなり有用だと思われるので、シャルナークたちと同じ理由でクロロはヒソカに近づけたくなかったでしょう。
ボノレノフは戦闘員だと思いますが、住処を追われたギュドンドンド族の末裔ですから、ヒソカと接触させるのはちょっと酷ですよね。
クロロは団長だから団員一人に構ってられない
ではクロロ本人がヒソカの面倒を見ればよかったではないか。こう思うかもしれません。
確かにクロロはコミュニケーション能力が高く、ヒソカを完封できるほどの戦闘力を誇ります。
クロロもお世話係に適役と言えるでしょう。
しかし、クロロは幻影旅団全体をまとめる団長です。団員一人につきっきりというわけにもいきません。
ヒソカに構っていたら、ノブナガとウボォーギンがケンカを始め、ノブナガとフランクリンがケンカを始め、ノブナガとフェイタン、フィンクスがケンカを始め…と、問題がどんどん山積みになってしまいます。
一度暴れ出したら手がつけられない戦闘員たちもクロロのことは尊敬しており、彼の指示には素直に従います。つまりクロロは他の団員たちをまとめるために労力を割かねばなりません。
そんな状態でヒソカにつきっきりというわけにはいかないので、専属でヒソカをお世話してくれる団員が必要だったのでしょう。
そこでマチに白羽の矢が立ったのだと思います。
色々踏まえてマチが適役
ヒソカが在籍していた当時の旅団メンバーを考えると、お世話係としてマチ以上の適役はいなかったでしょう。
実際にヒソカがマチのことをかなり気に入っており、ヨークシンシティの任務もきちんと参加してましたから、クロロの配役は適切だったと思われます。
最後に個人的な話をしますが、もし私がヒソカでマチがお世話係をやってくれたら、幸せで毎回旅団の活動に参加しちゃうと思います。出典:HUNTER×HUNTER 7巻22P/冨樫義博/集英社
必ず行きます!!マチたそ〜!!