私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、ウォーキング(散歩)の記録などを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター】クロロがイルミに十老頭暗殺を依頼したのは何故か?

 

今回は、昨日書いたハンターハンター記事と関連する内容です。昨日書いたのは、

イルミが世界中のマフィアの元締めである十老頭を暗殺した時に、マハとカルトも一緒に来る必要はあったのか?

という記事でした。 

 

そもそも、イルミに十老頭暗殺を依頼したのは、同じタイミングでマフィアに総攻撃を仕掛けていた幻影旅団の団長・クロロでした。

イルミは伝説の暗殺一家・ゾルディック家の一人で、暗殺を依頼すれば億単位の報酬が必要となるはずです。しかし、イルミの実力はヒソカと同等くらいではないかとされていて(ヒソカがイルミの強さ?を95点と高く評価していたため)、キルアの見立てでは幻影旅団メンバーはヒソカと同じくらいの強さでした。

イルミが旅団メンバーよりずば抜けて強いというわけでもなさそうなので、わざわざ高いお金を支払ってイルミに、念能力者でもないおじさんたちを暗殺させなくても良かったんじゃないかと思うんですよね。旅団の誰かを派遣すれば。

 

クロロがイルミに十老頭暗殺を依頼したのは何故か?

この点を考察したいと思います。

 

 

 

クロロ=ルシルフルとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 11136P/冨樫義博)

 

幻影旅団の団長です。額にクロスの刺青を施し、コートの背中には逆十字が描かれている、厨二病っぽい男性です。髪はオールバックの時と、何もセットしていない時があります。

厨二病っぽさはあるものの、旅団員全員が信頼するカリスマ性と、頭のキレ、戦闘力を有しています。体術だけでも戦闘狂のヒソカや凄腕の暗殺者であるシルバが高く評価するほどのレベルです。

 

念能力は「盗賊の極意(スキルハンター)」。条件を満たすと他人の念能力を具現化した本に封じ込むことができ、その能力はクロロが自在に使えるようになるという特質系の能力です。

 

イルミ=ゾルディックとは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 11128P/冨樫義博)

 

キルアの兄です。黒く長い髪と真っ黒な瞳が特徴的な男性です。

クロロとはハンター試験編〜ヨークシンシティ編までの半年の間に知り合ったようで、暗殺の依頼を請け負うビジネスライクな関係になっています。

 

ただ、イルミが完全にクロロの味方かというとそうではなく、クロロと戦いたいヒソカに手を貸すところからも、あくまでビジネスでしか繋がってなく、場合によっては敵対する可能性すらもあることが伺えます(イルミはヒソカと仲良しってのも理由ですが)。

 

念能力は針で他人を操る操作系の能力です(名称不明)。複数の人間を同時に操作することもできます。

 

クロロはゼノとシルバがマフィアに雇われていると知っていたから?

幻影旅団抹殺の依頼を請けて、イルミの祖父と父であるゼノ、シルバがマフィアに雇われていました。

クロロとしては、伝説の暗殺者2人を始末するのはほぼ無理と考えていたでしょう(実際に時間稼ぎと能力を盗むことだけを狙っていましたし)。そこで、ゼノとシルバを雇った十老頭をイルミに暗殺してもらうことで、ゼノとシルバに任務を断念させようとした・・・

 

と思っていたのですが、これではクロロがイルミに暗殺を依頼して、イルミが実行するまでの時間が短すぎるんですよね。おそらくゼノとシルバがマフィアに雇われるより早くイルミがクロロに雇われていたと思うのです。

 

クロロが、ゼノとシルバがマフィアに雇われていると知ったのは、団長の手刀を見逃さなかった人を「密室遊魚(インドアフィッシュ)」で拷問にかけていたときの可能性が高いです。

旅団が攻撃してくる前にゼノとシルバが十老頭に雇われていたと知っていたのは、顔合わせをしたクラピカら殺し屋たちとゼンジとその部下たちくらいでした。

その後、団長の手刀を見逃さなかった人はクロロに負け、拷問されていました。クロロが拷問したのは、殺し屋の人数やどんな特徴の奴がいる知りたかったからといった理由でしょう。

 

顔合わせの際にゼノとシルバはソルディック家と名乗っていましたから、団長の手刀を見逃さなかった人も2人の素性は知っています。

さらに、クロロとシルバは3年ほど前に戦ったことがあり、その当時のシルバの風貌が今と変わっていないので、名前を言われなくても特徴だけでなんとなく「前に戦ったゾルディック家の奴だろうな」くらいはわかります(シルバの見た目はド派手ですからね)。

 

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(引用:HUNTER×HUNTER 11117P/冨樫義博)

 

団長の手刀を見逃さなかった人の情報を受けてイルミを雇ったにしても、あまりにも唐突すぎてイルミといえど対応できませんよね。そのため事前に依頼していたのでしょう。

早急だったら尚更、近くにいる旅団メンバーを十老頭暗殺に向かわせていたと思います。

 

こう考えると、クロロはゼノとシルバがマフィアに雇われていると知っていたから、イルミを雇ったというわけではないと考えられます。

 

イルミがクロロに伝えた可能性?

また別の可能性として、イルミがクロロにゼノとシルバが旅団暗殺任務に就いたことを事前に伝えていた可能性もあります。

そこでイルミはクロロを守る(クライアントの一人なので)ために、自分が十老頭を暗殺すれば依頼人が死んでゼノとシルバも仕事を中断するという話を持ちかけた・・・

 

可能性としてはなくもないですが、クロロがイルミからこの提案を受けていた場合、依頼人の十老頭が死んで戦いを中断したゼノに対して「(自分を)殺らなくていいの?」「意外だな、もうないよ?こんなチャンス」なんて質問したのはおかしい気がします。

クロロは依頼人を殺したところでゼノとシルバが戦いをやめるとは考えていなかったということになりますからね。

 

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(引用:HUNTER×HUNTER 11132P/冨樫義博)

 

ではなぜ、クロロは時間稼ぎをしてまでイルミが十老頭を暗殺するまで待っていたのか?要因の一つには「ゼノとシルバの能力を盗みたかったから」ということもありますが、この考察は後ほどしてきます。

 

 

 

依頼の順序

依頼の順序としては、イルミが幻影旅団の依頼を請けたので、それを止めるためにゼノとシルバがマフィアの依頼を請けたという感じでしょう。

イルミが「俺の依頼人は?」とシルバに聞いて、シルバが「ここにいる」と答えていたので、ゼノとシルバもクロロがイルミに依頼していたことは把握していたようですし。

 

クロロは何らかの理由でイルミに十老頭を暗殺して欲しかった。

しかし、過去の経験で旅団を特に警戒していたシルバは、実の息子と旅団の関係を断つためにマフィアの旅団暗殺依頼をゼノとともに引き受けたと考えると、流れとしては自然かなと思います。

 

ですので、クロロとしては想定外にゼノとシルバと対面することになってしまいましたが、幸いなことに凄腕の暗殺者であるイルミを雇っていたことで、自分が時間稼ぎをしている間に十老頭も暗殺でき、旅団の被害者も出さずに済みました。

 

クロロは頭がいいので、ゼノとシルバがいるとわかった時点で、イルミ絡みでマフィアの依頼を請けたことくらいは察していそうです。

 

しかしこれで解決ではありません。

この流れだとしたら、クロロがイルミに依頼しなければゼノとシルバを出動させることにもならなかったのではないかと思います。

先述のクロロがイルミに十老頭暗殺を依頼した「何らかの理由」、そしてそのために時間稼ぎをしていた理由を改めて考えなければなりません。

 

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(引用:HUNTER×HUNTER 11127P/冨樫義博)

 

十老頭を操作して欲しかった

これが理由でしょうね。暗殺に加えてイルミの針で十老頭を操作して欲しかった。

旅団の攻撃でマフィア主催のオークションは中止になると予想されました。しかし、クロロとしてはオークションを通常通り開催させるように見せかけ、コルトピの能力でコピーした偽物を落札させ、本物をこっそり盗むという作戦を決行する予定でした。

 

オークションを開催するか否かの権限はマフィアトップの十老頭にあります。

クロロはイルミに十老頭を操作してもらい、オークションは予定通り開催する旨、さらに、旅団は死んで戦いは終わったことも告知してもらいたかったのでしょう。

その分のお金も払っていると思います(下の写真の時には十老頭は死んでおり、イルミに操られています)。

 

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(引用:HUNTER×HUNTER 11125P/冨樫義博)

 

操るだけでなく、わざわざ殺害までした理由は、十老頭はこれまでに陰獣や殺し屋を仕向けてきて旅団に対し攻撃的だったので、一人でも生かしておくと、戦いを終結させられないと判断したためでしょうね。

流星街との関係から旅団を壊滅させたとしても、流星街の住民から報復を受ける可能性があります。が、十老頭はマフィアの意地でお構いなく攻撃し続ける可能性があります。

 

しかしトップが死ねば、その下の人間たちで判断しなければなりません。流星街まで敵に回す勇気はなかったでしょう。

あと、イルミの針を刺したら、死ぬか廃人になってしまうので、暗殺しちゃっても同じだったと思います。

 

他人を操作する・・・それならシャルナークもイルミと同じような能力を持っていますよね。「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」はアンテナを刺した人間をケータイで操作できる能力です。イルミではなくシャルナークでも良かったのではないかと思えます。

 

ただ、シャルナークが操作できるのは、作中だと同時に1人までしかやっておらず、アンテナは2本ありましたが、シャルナークにはオークションの司会を操る仕事もあったので、十老頭を操作するまで手が回らなかったはずです(しかも十老頭は10人いますので2本では操れません。シャルナークが操作したとしても操る人間以外は殺して口封じしなければなりません)。

 

さらに「携帯する他人の運命(ブラックボイス)」はヒソカとクロロの一戦で、死んだ人間(人形)は操れてませんでしたよね。生きている人間限定の操作系能力のようです。

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(引用:HUNTER×HUNTER 3429P/冨樫義博)

 

一方イルミは、頭に大量の針が刺さり、すでに死んでいた十老頭を操り、しゃべらせていました。クロロの計画では、マフィアのトップである十老頭は殺すつもりだったでしょうから、死体を操作できる能力者としてイルミが選ばれたんでしょうね。

しかもイルミは凄腕の暗殺者。だったら殺害〜操作までお金を払って任せた方が楽です。

そのあとにオークションのお宝を手に入れてますので、お金は十分に入って来る予定でしたからね。

 

これで、クロロがイルミに十老頭暗殺を依頼した理由になったはず!

 

 

 

まとめ

ではだいぶややこしくなりましたがまとめます。

クロロがイルミに十老頭暗殺を依頼した理由は、

十老頭が死ねばマフィアとの戦いも止められる


十老頭を操作してオークションの続行を告知させたかった


同じ操作系のシャルナークでも対応できないケースだった


この条件で対応できる操作系能力者がイルミだった

って感じだと思います。簡単に言うとシャルナークの代わりですかね?

イルミの能力をクロロは知っていたのでしょう。イルミも能力はあまり隠すつもりなく使ってますし。

 

いやぁ難しかったぞ・・・

もしこういう条件でクロロがイルミに依頼していたとしたら作中で説明不足すぎる・・・なぜイルミが出てくるのか謎だったと言いますか、深く考えるシーンでもないのですが説明のないシーンだったのでずっと気になっていました。

ただ、何となくこんな理由だったのではないかな?というところで考察してみました。

もちろん作中での言及がない以上、私の考えにすぎないとだけ伝えておきます。

 

長くなったので、ここらで終わらせますね!それでは!