小学生の頃の話なのですが、私は吸血鬼、すなわちドラキュラがめちゃくちゃ強くて、毎晩怯えてました。
基本的には首から下の動脈を布団の中に隠すことで、血を吸う隙をなくしてました。
しかしなぜ布団の中はお化け系から避難できる聖域みたいな扱いをしてしまうのでしょうか?安心できるからでしょうかね?
この謎も別の時に解明したいと思います。
本当に怖すぎて母親に相談していたくらいなのです。今考えると頭おかしいですけどね。
当時は怖かったのです。ドラキュラが。
今でもまぁまぁ怖いですよ、ドラキュラ。だって血を吸ってくるんですよ。
えげつない殺し方してきますよね。失血死を狙ってくるとか、凄まじく残虐です。
昔はその血を吸う行為そのものが怖かったですけど、今は失血死を狙ってくるという性根、魂胆に対して恐怖を感じます。ドラキュラも頭おかしいですよ。
母親には、
「ドラキュラは可愛い女の子の血を吸うから、お前のなんかまず男だし、ドラキュラにとって第524候補くらいの標的だ。滑り止めにもならん。」
と言い聞かされ、私は夜を安らかに眠って過ごすことができていました。
幼き日の私を恐怖させてきたドラキュラですが、実はかなり弱点の多い存在でもあります。
まずニンニクが苦手です。有名ですね。ニンニクを投げつけると「うわぁぁ、クセェ!」と逃げていきます。
そして銀の十字架、または普通に十字架が苦手とされています。でも、ドラキュラが入って寝てる棺桶の蓋に思いっきり十字架書いてありますよね…
ドラキュラが棺桶を開けて起きて、
「あぁ、ちゃんと棺桶の蓋閉めないと虫とか入ってきちゃうからね、よいしょ。ってうわぁぁぁ!十字架書いてあるぅぅ〜!死ぬぅぅ〜!」
って自ら十字架を見ちゃいそうですけどね。
けど、吸血鬼の映画「ブレイド」では、十字架は効果がないという設定がありました。これなら棺桶の十字架も大丈夫そうですね。
あと、ドラキュラは川を泳いだり、渡ったり出来ないのです。水は罪や悪を洗い流すものとされていて、ドラキュラにとってはめちゃくちゃ苦手なものなのです。ドラキュラに追いかけられたら川を渡ればそれ以上追ってこれないのです。
川の向こう側でポツンと佇むドラキュラを眺めると、ちょっと可愛い気分になりそうです。
ドラキュラの弱点の中で1番面白いなと思うのは、
家主の承諾がないと相手の家の中に入れない
という弱点です。
…いやいや、なんで突然紳士的なのか!
確かにタキシードみたいなの着て、オールバックで身なりきちんとしてそうだけど、
女性の首筋に突然噛み付いて、しかも血を吸ってきて、そのあと血で口元がベトベトになってるやつが、なんで「家主の許可がないと家に入っちゃいけない」とかいう紳士的な自分ルールを設けているのか!
いいじゃないか入っちゃって!もうお化けなんだから、許可なく入っちゃって良いじゃん!
「あの〜夜分遅くにすみません、私ドラキュラと申しますが、よろしければお部屋に上がらせてもらってもよろしいでしょうか?」
って来たらそりゃ
「ダメですけど。」
って言われますよ!夜遅くなら宅配便だって出ないですよ。
無断で入らないとまず上げてくれないですから、入っちゃって良いと思うんですけどね。謎の自分ルールで縛ってます。
喉乾いちゃうでしょう?血を吸えないと。大丈夫なのかなドラキュラ?
せめて「ピンポン押してすぐ乗り込む」くらいしないと厳しいですよ!
しかしまぁこのドラキュラの謎ルールは面白いなと思いました。
しかし、このルールがあると知ったことで私は安心しました。
ドラキュラは「入って良いよー」と言わない限り家には上がってこないんだと。
私みたいにほとんど家にいる人間ならばまずドラキュラに遭遇することはないということですね。
あー、よかった。まぁ私は第524候補だからまず大丈夫でしょうけどね。
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