ハンターハンターに登場する伝説の殺し屋一家『ゾルディック家』。
現当主シルバ=ゾルディックには5人の子供(四男?のアルカ=ゾルディックはシルバ曰く「どこかからやって来た何か」であり正式な家族なのかは不明です。一応四男という扱いですが、男か女かも不明。不明不明アンド不明な兄弟も何人かいます)がいます。
三男のキルア=ゾルディックは準主人公枠として、彼目線で物語が進行することもあるメインキャラクター。
ですが、今回はその兄でゾルディック家長男の、イルミ=ゾルディックにフォーカスしたいと思います。
伝説の殺し屋一家の長男は個性豊かな兄弟への気苦労が多く、実はなかなか大変そうなのです。
イルミ=ゾルディックとは?
先述の通り、ゾルディック家5人兄弟の長男。
年齢は24〜25歳くらい。
背が高く細身で、長髪と正気を感じない無機質な目が特徴的です。
殺し屋一家の一員として暗殺の仕事をかなり請けているようで、作中でもイルミが暗殺の依頼を請けて動くという場面がかなり多いです。
ゾルディック家の名に恥じぬよう、家に貢献しています。
念の系統は操作系。イルミが持ち歩いている針を他人に刺し、強力なオーラを流し込んで、イルミの指示に従って動く「針人間」にして仕事を効率良くこなしたり、戦闘をしたりします。
さらに針人間にされた人は廃人になってしまい、再起不能になるという恐ろしい能力です。
この針を使って単純に相手の急所を突いて殺害したり、自分の顔に刺して骨格を変えて変装したりもできます(針を使って変装した時は「ギタラクル」というモヒカン頭の男になりすますことが多いです。また針なしでも顔を変えることはできますが、4〜5時間しか変装できません)。
実力はまだ未知数の部分が多いですが、ヒソカからは「95点」と評価されたため、高い戦闘力を持っていると想定できます。
ただ、作中では明確な戦闘描写がない分、どの程度の力の持ち主なのかはわかっていません。ヒソカ、クロロあたりと同等ではないかとは言われています。
イルミと兄弟たちとの関係
三男・キルアは言うことを聞かない
弟であるキルアはイルミ以上に暗殺者としての才能があり、ゾルディック家のみんなが将来を期待しています。
イルミは才能のあるキルアに嫉妬するわけではなく、むしろキルアのことが大好きで大切で、一流の暗殺者に育てるため、昔から暗殺の指導をしてきました。
実際にキルアは相当な訓練を積み、12歳の時点で高度な暗殺技術を習得しており、念能力習得前でもハンター試験を遊び感覚で突破してしまうほどでした。
しかし、イルミをはじめとしたゾルディック家からの「過保護な教育」に嫌気がさし、キルアは家出をしてしまいます。言うことを聞かないキルアに対してイルミは針を刺して「矯正」させようとしていました。
「強い敵と出会ったら逃げることを考えろ」
「不可解な攻撃を受けたら距離を取れ」
などキルアを守るための指示を針から流していましたが、それは逆にキルアの才能をダメにしてしまう行為でした。
口だけで言ったのでは聞かない弟には針を使って矯正するしかない。出来ればしたくないことですが、止むをえない。兄貴の辛いところです。
二男・ミルキは引きこもり気味
暗殺一家ゾルディック家において、ある意味異質な存在が二男のミルキ。
ミルキは基本的に自室でゲームやパソコンに没頭しており、暗殺の仕事をしている描写は少ないです。一応やってはいるようなのですが、イルミなどと比べると明らかにこなしている仕事量は少ないと思われます。
というよりまずほとんど家から出ないので、仕事をするも何もないかと。
ゾルディック家は執事が沢山いるので身の回りのことは大体やってもられるでしょうから、部屋に引きこもっていても生活できそうです。羨ましいですねぇ。
キルアが家出中の今、ミルキがやらない仕事はイルミに回っている可能性が高いです。出来の悪い弟を持つと兄貴はつらいっていうのは本当でした。
四男・アルカは危険すぎ!
アルカのもう一つの人格「ナニカ」の正体は、暗黒大陸に生息する「欲望の共依存 ガス生命体アイ」であり、何でもお願いを叶えてくれる代わりに、そのお願いの大きさに伴って大きな代償を要求されるという存在です。
ナニカが要求する代償に3回応えられないと、自分と大切な人、そして会った時間が長い人から順に突如ねじり殺されてしまいます。
キルアはキメラアントのネフェルピトーと戦い、瀕死の重症となったゴンを助けるために、ナニカの力を使おうとします。
しかし、イルミはナニカがゴンを治した際に要求される代償は、キルアの手に負えるレベルではなく、キルアは3回失敗し、代償に万単位の人間が死ぬと想定。
キルアと自分、そしてゾルディック家の面々(ついでにヒソカとゴン)が死ぬ可能性を考え、イルミはアルカもろともナニカを始末しようと考えました(ナニカは「治す」お願いを叶えた後は残酷な代償を要求したことはなく、キルアは「命令」というナニカのルールに則さず願いを叶えてくれる方法があり、どの道キルアもイルミもゾルディック家も危険にさらされることなくゴンを治すことが可能でした)。
家族に危険があったら兄弟ですら殺害することも厭わない。兄は時に残酷でなければならないということでしょう(イルミはアルカを兄弟だとは思っていないようですが)。
五男・カルトは幻影旅団に入っちゃった
五男のカルトはグリードアイランド編においてヒソカが抜けた後任として幻影旅団に入団していたことが判明します。
作中時間で3年ほど前、キルアを始めとする兄弟たちは、父のシルバから「旅団には手を出すな」と言い聞かせています。
シルバは当時の旅団員暗殺の仕事を請けて殺害、その後経緯は不明ですがクロロとも戦闘をしたようです。
旅団員は皆念を学んだばかりのゴン、キルアでは全く歯が立たないほどの実力者で、さらにクロロは(ちょいネタバレですが)ヒソカをほぼ無傷で殺害するほどの力を持っています(コルトピ、シャルナーク、マチらと共闘していたという説もありますが)。
そんな強くて厄介な連中を相手にした経験があり、シルバは息子たちに旅団に手を出さないよう伝えます。
しかしカルトは手を出すどころか旅団の仲間になってしまいました。
目的は「兄さんを取り戻すため」だそうで、この兄さんが誰を指すのかは明らかになっていませんが、おそらくキルアのことだと思われます。
シルバが知ったら、間違いなくイルミにカルト奪還に向かうよう指示することでしょう。
1対1なら何とかなっても、旅団員は複数名で行動することが多いので、多対一になったらイルミも厳しいでしょうね。
また旅団はヒソカのターゲット。
旅団全滅を狙うヒソカはカルトすら殺す可能性があります。そうなったら何だかんだで家族ラブなイルミはブチ切れでヒソカを殺しに行くでしょう。ヒソカと戦うのも一筋縄ではいきそうにありません。
弟が非行に走れば更生させるのも兄貴の仕事。二男も三男も四男もほとんど兄弟として機能していない以上、長男のイルミが頑張るしかないのです。
2023年追記:イルミも幻影旅団の仲間入り!カルトと仲良くヒソカ探しをしています……
イルミもさすがにグレ気味?
これだけ個性的?な兄弟を抱えるイルミですが、さすがにちょっとグレてしまったのか、ちょいちょい悪いことをしています。
キルアに対して「友達を作る資格はないし必要もない」と言っていたイルミですが、多分ヒソカは友達です。協力関係にあり、何かと一緒にいることが多いです。
ゴンとキルアの関係を見て、友達がいることにちょっと羨ましくなってしまったのかもしれません。
また、イルミもシルバから旅団には手を出さないように言われているはずですが、ヨークシン編ではクロロの依頼を請けて仕事をしています。
しかもその仕事中にシルバに連絡も取っていて、クロロとイルミが繋がっていることは知っています。
シルバたちがクロロを殺すか、イルミたちがクロロの依頼を達成するか、どちらが早いか競争していたようですが、さすがに家に帰ったらシルバもイルミを叱ったんじゃないでしょうか?「ダメって言っただろー、旅団と遊んじゃ」みたいな。
実は苦労人のイルミ。普段実直に家族に貢献している反動が所々に出てしまっているかもしれませんね。
5人兄弟の1番上というのは大変ですよね。現実世界でも大変です。
お父さんお母さんだけでは面倒を見る手が足りないので、長男長女は幼い時から弟妹の面倒を見ることが多いですが、それが下に4人もいたら大変ですね。
また最初に生まれた子は、親にとっても初めての子育てでよくわからないことが多く、子ども自身に負担がかかってしまうことが多いそうです。そのため内向的になってしまったり、ニートになってしまうのも長男長女が多いそうですね。
親が悪いとは一概に言えないのですが、最初の子は子育ての様子見、2番目以降の子はある程度子育てが効率良く行えるのでのびのび育てられるという流れが生まれやすいとか。
イルミも友達は(ヒソカ以外)いないという実は内向的な性格です。かなり極端ではありますが長男っぽい特徴があります。
冨樫先生は長男であることを意識してイルミの性格を決めたのでしょうかね。
兄貴は苦労しがちです。
私も一応兄貴です。長男です。内向的です。
全国の兄貴はイルミを見ると共感できるところが多いかもしれませんね。
頑張れ、兄貴たち!!
そして早くイルミの戦闘みたい!!
どれくらい強いのか楽しみ!!
実戦経験はかなりのものでしょうから、作中でも屈指の実力であることは確かでしょう!冨樫先生!お願いしますぜ!!
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