ハンターハンター389話「呪詛(じゅそ)」も、前回と同じようにかなりの文章量でしたね。
読み終わるまでに20〜30分かかってしまいました・・・
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今回話の中心となっていたのは、「第1王子・ベンジャミン陣営の動き」と「第2王子・カミーラ私設兵の登場」でしょう。
ただやはり文字が多いし、内容も難しくてわかりにくいですね。
そこで、
- ベンジャミン側のハルケンブルグに対する動き
- 1007号室(第7王子・ルズールスの部屋)での出来事
- 第2王子私設兵の念能力と今後の作戦
を中心に、ガバガバ図説を使って解説していきます。(ネタバレ注意です)
- 389話「呪詛」の主要人物
- ハルケンブルグの念能力と狙いをカンジドルが推測
- バルサミルコの推測
- バルサミルコさんの読み通りに進む
- 1007号室前での出来事
- バショウの推測は・・・
- 第2王子カミーラ所属兵について
- 「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」
- 第2王子私設兵隊長・サラヘルの作戦
- さいごに
389話「呪詛」の主要人物
今回は、以下の人物の動きが描かれていました。私の手書きイラストで紹介します。
まずは、第1王子私設兵・カンジドル
第7王子・ルズールスが住む1007号室に派遣されています。
今回は彼の心理描写が重要・・・だと思われますが、カンジドルは結局何もわからずじまいです。
本当に重要なのは、第1王子私設兵隊長・バルサミルコ
ベンジャミンに降りかかる危機を未然に防ごうとしているバルサミルコ兵隊長。
彼の推測は、これまでほぼ的中しています。
クラピカとバルサミルコは推測を外しませんねぇ。
そして新キャラ、第2王子カミーラ私設兵隊長・サラヘル
第2王子私設兵はもっとたくさん出てきたのですが、描ききれないので代表して兵隊長さんに出演してもらいます。
ある特殊な念能力を使ってワブル王子を狙っている様子(詳細は後半で)。
最後にこいつを忘れちゃいけない!バショウ!
今回はバショウの思考も描かれましたが、残念ながらその内容はハズレでした。
まだよくわかっていないみたいです。
ということで考察していきましょう!
ハルケンブルグの念能力と狙いをカンジドルが推測
第9王子・ハルケンブルグを警戒しているベンジャミン陣営。
なるべく早めに処理したいところですが、能力に詳細不明な点が多く、手が出せない状況です。
巨大なオーラの鳴動も手が出せない原因の一つですが、一番引っかかっているのは1007号室前で起きた「シカクの自殺」。
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ハルケンブルグの元に派遣していたシカクが異様な形で死んだことに、バルサミコは疑いの念を隠せません。
その時の様子を、1007号室にいたカンジドルから聞くことにしました(ここから389話の内容)。
カンジドルは当時の様子を自分の目で見ていたわけではありません。
しかし諸々の状況から、ハルケンブルグの念能力と狙いを以下のように推測していたようです。
バルサミルコの推測
バルサミコは念の攻撃力については賛成したものの、「交換条件でシカクを自殺させたこと」には反論。
以下の3つが主な理由です。
まずハルケンブルグの性格上、下位王子を巻き込んでまで攻撃しないという点。
ベンジャミンとバルサミコがいる部屋にハルケンブルグの部屋から攻撃しようとした場合、立地の関係で第11王子・フウゲツと第13王子・マラヤームを巻き込んでしまいます。
そのようなことをハルケンブルグはしないと読んでいるのです。
2つ目は強要するならシカクに他の王子を暗殺させるという点。
シカクはハルケンブルグの部下ではないので、正直どうなっても知ったこっちゃありません。他の王子を暗殺させてシカクが死のうとも、マイナス要素なし。
自殺させるよりそっちの方がベストだとバルサミルコは推測しています(ハルケンブルグはこの方法もやらなそうですけどね)。
そして最後、バルサミルコは王子同士は攻撃できないと推測しているという点。
もし可能なら、好戦的なベンジャミンの守護霊獣が他の王子を攻撃してるはず。でもその様子はありません。
王子同士が攻撃できないのなら、ハルケンブルグの守護霊獣が王子への攻撃可能な能力をサポートするはずもないでしょう。
以上のことから、「交換条件での自殺強要」に反論しました。
さらにシカクは操作系能力者で、能力発動の際はまず自分を操作することから、他人に操作されることはまずないはず。
「操作系は早い者勝ち」。シャルナークが言ってた操作系の特徴ですね(久しぶりに活かされたこの設定!)
このことから、バルサミルコは「シカクが操作されて自殺した」という線もないと見ています(カンジドルはこのことを知らなかったようです)。
バルサミルコさんの読み通りに進む
バルサミルコは
- 4回のオーラの鳴動
- シカクの死
- シカクの代わりに派遣したビクトに何かあった
からハルケンブルグの念能力を大まかに推測。対応策を実行しつつあります。
主にハルケンブルグと部下の分断と兵士供給を断つことが目的です。
ハルケンブルグの能力は部下のオーラも借りて発動するものと見ての判断ですね(正解)。
まず、シカクとビクトの死にハルケンブルグが関わっている疑惑から拘束。これで裁判が終わるまで部下と接触を断てました(作戦1)。
さらに、エイ=イ一家が殺人を繰り返している下層の兵士配置を変更。
ここにハルケンブルグにつく可能性のある兵士を投入し、いなくなった部下の供給を断つつもりのようです(作戦3)。
ハルケンブルグの能力を脅威に感じたベンジャミンは、カミーラによって殺害された部下・ムッセのフクロウをハルケンブルグ監視に使うかどうか提案。
しかし、カミーラの能力の方が謎すぎるため、バルサミルコはカミーラの監視続行を選択。
結果的に、第2王子私設兵が行動開始しようとしているので、監視しておくのは正解だったと言えるでしょう(作戦2)。
関連記事:【ハンターハンター】ベンジャミンとカミーラの念能力についての考察 - 私の名前はジロギン。
このような3つの作戦を考えているバルサミルコさん。ほぼ全部読み通りです。
問題は
- ハルケンブルグがすんなり拘束されたこと
- シカクの死の真相がわかっていないこと(シカクの死はベンジャミンの能力で確認)
- 着々と部下が死んでいること
ですかね。読み通りに進んでいるものの、まだまだバルサミルコさんは安心できません。
1007号室前での出来事
ではシカク(憑依したスミドリ)が自殺した当時、1007号室はどのような状況だったのでしょうか?
カンジドルの話だと、1007号室では以下のような人員配置になっていたとのこと。
(人数が多いのでイラストはなしです、すみません・・・)
389話のこちらのコマを見ていただければ、顔と名前が一致すると思います。
出典:HUNTER×HUNTER 週刊少年ジャンプ2018年51号/冨樫義博/集英社
ルズールスは第2王妃カミーラとお母さんが同じ(ドゥアズル)なので、第2王妃所属兵が数多く護衛に当たっています(実際は監視が目的)。
リビングにいたライスは、シカクの死を玄関越しに見ています。
しかし、念能力者ではない(と装っている可能性あり)こともあってか、カンジドルが質問しても有力な情報は持っていませんでした(他の護衛たちも同様)。
限られた情報の中で、カンジドルはこのように推測しました。
カンジドルがにらんだのは、第2王妃経由でハルケンブルグがルズールス暗殺を企てている可能性です。
ハルケンブルグもルズールスとお母さんが同じですので、お母さんを通して所属兵から情報をもらうことも理論上可能。
カンジドルはシカクをあんな目立つ形で殺させたのだから「ハルケンブルグはその隙にルズールス暗殺の準備をした」と推測。
シカクが自殺した際、休憩室にいて動きの見えなかった第2王妃所属兵・オデッサとガドーを疑っています。
可能性としては
- オデッサとガドーは、実は念能力者(隠してる)?
- シカク自殺時、同じく休憩室にいたマクネ(第7王子私設兵)とスカルト(ハンター協会員)に念で何かを施した?
- スカルトはハンターだから小細工は通じなそう。マクネを操作してルズールス暗殺を考えている?
ただ、カンジドル本人はこの可能性は高くはないと考えているようです。
カンジドルとしては、ルズールスが誰かしらによって暗殺されるなら願ったり叶ったり。
そのため、暗殺の可能性があるにしてもないにしても、このまま様子見していた方が得策という決断を下しました。
まだまだ長引きそうですね〜
バショウの推測は・・・
あれこれ考え込むカンジドルに話しかけてきたのは、今のところラップバトルくらいしか見せ場のないバショウさん。
関連記事:【ハンターハンター】歌うイズナビ。ディスられるバショウ。 - 私の名前はジロギン。
カンジドルの推測と同じような内容を話していましたが、本当はこう考えているようです。
階級組織は構成員を鉄砲玉のように使うことからも、このように推測してようです。
しかし残念!
バショウの推測はハズレており、シカクの死はベンジャミン側の作戦ではありません。というか、ベンジャミン側もなぜシカクが自殺したのかよくわかってません。
ようやく回ってきた見せ場をうまく生かせなかったバショウさん。
でも、「死後の念」にポピュラーな「呪憑型」の存在を警戒していることは、第2王子私設兵たちが動き出した時、役立つかもしれません・・・
第2王子カミーラ所属兵について
そしてまた新キャラがドバドバ登場しましたね。第2王妃カミーラ私設兵の皆さんです(男子もいるのかな?)
第2王子私設兵は「不可持民(ふかじみん)」と呼ばれる身分の低い者たちで構成されています。
本来、不可持民は軍人になることはできません。しかしカミーラは不可持民すべてに私設兵に就くチャンスを与えました。
カミーラの支持は不可持民たちによるものが大きいようです。
私設兵たちは全員が念能力者。それは第1王子私設兵と同様ですが、ちょっとだけ様子が違います。
第2王子私設兵は一様に、古代カキン帝国より伝わる殉葬(王様などが死んだ時、臣下も一緒に死んで葬ること)「死後伴侶(しごはんりょ)」という風習を基にした能力を発現しているのです。
「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」
カキン帝国では、国王になれなかった王子が死んだ後、怨霊として国王や国を呪わないようにする監視役として、異性を一緒に埋葬していました。それが「死後伴侶」です。
埋葬する異性は不可持民から選ばれていました。
徐々に「死後伴侶」の風習はなくなっていったものの、第2王子私設兵の中から「死後伴侶復活」の声が上がり、念能力と結びつくことで暗殺呪詛となりました。
それが彼女たちの念能力「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」です。
日本語名は「amazarashi」というバンドの楽曲名。
「ヨモツヘグイ」というのは「死者の世界にある食べ物を食べること」という意味の言葉だそうです。
う〜む・・・どちらも詳しくはないのですが、ひとまず能力の解説に移りますね。
「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」の能力は、標的の写真や衣類、体の一部と小刃を持ち歩くことで準備段階に入ります。
呪いの決行日に持ち歩いていた物を燃やした灰を飲み、小刃で自殺すると呪いが発動。
標的に取り付く「呪念(じゅねん)」となり、最も強力だと強制的な絶状態にし、数時間でしに至らしめます。
物を持ち歩いた時間が長く、標的に近い距離で想う(そして自殺する)ほど効力が強くなるとのこと。
う〜む・・・とりあえず「死んで取り憑いて殺す」能力ってところですね。特質系でしょうか。
カミーラが死後の念を応用した能力にしているのも、関係していそうですね。
第2王子私設兵隊長・サラヘルの作戦
第2王子私設兵は、カミーラ以外の各王子を呪う担当者「呪詛担当(ジュタン)」を決めています。
各「ジュタン」は毎日王子の持ち物と小刃を持ち歩き、呪い殺す機会を伺って生きてきたようです(すっごいストーカーみたいな感じ)。
かなり強力な「つじつま合わせに生まれた僕ら(ヨモツヘグイ)」ですが、大きな弱点があります。
それは呪いを除念されてしまうこと。呪いを最大にしても標的が死亡するまで数時間かかります。その間に除念されてしまっては、せっかくの呪いが水の泡です。
そこで隊長のサラヘルは以下のような作戦をとることにしました。
ハンター協会員に除念師がいないことを知りたいサラヘルは、下級王子の「ジュタン」に呪いを決行させ、様子をうかがおうとしました。
下級王子はハンター協会員を護衛として雇っているので、うってつけだと考えたわけですね。
しかし、執事長・フカタキ(ババ)の助言で、標的との距離が遠すぎることから作戦を変更。
1014号室で行なわれているクラピカの念講習にサラヘル自らが参加。ワブルに接近して自殺し、呪いをかけようとしているようです。
隊長自らが特攻するとは・・・「失うモノは何もない」という発言通りの行動ですね。
第2王子私設兵の攻撃は、まずワブルに及ぶ可能性が高そうです。
さいごに
いやぁ、まとめるとめっちゃ複雑!
正直自分でもわかりやすくまとめられているかどうか微妙です。
本当に小説だよなぁ・・・1回読んだだけじゃ絶対わからないよ。
実際、389話にはまだ
- ジュリアーノがタイソン教に本格加入寸前
- 第3王子・チョウライの守護霊獣の能力に変化
の内容が含まれてますからね。どんだけ複雑&てんこ盛りなんだ・・・
この2つについてはまだ謎が多い状態なので、考察・図説は割愛しました。
本格的にわかってきたら、考察していこうと思います!