私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

【ハンターハンター394話】モレナの狙いと第4王子施設兵たちの想定

ハンターハンター394話『想定』では、エイ=イ一家の動向と、第4王子・ツェリードニヒの私設兵たちの会話が描かれました。

しかしまぁこれがややこしすぎる!!!

エイ=イの構成員たちも続々と登場してくるし、私設兵たちはモブっぽいのにハイレベルな深読みしてるし……

私も読んでいて混乱してきました。

 

そこで今回は、私自身の頭の中を整理する目的も含めて、394話の内容をなるべく分かりやすく、重要そうな部分をかいつまんでまとめたいと思います。

※本誌の画像等はありませんがネタバレを含む内容のため、単行本派の方はご承知の上お読みください。

モレナはツェリードニヒの動きを把握したい

エイ=イ一家のアジトにつながる3101号室を抑えたヒンリギとオウ。

今後2人は、この部屋のこと(ボコンテというエイ=イ構成員の念能力でエイ=イのアジトにつながっているであろうこと)を旅団に報告し、旅団にエイ=イのアジトを襲撃させるよう仕向けるのでしょう。

これでエイ=イと旅団をぶつけるという、シュウ=ウ、シャ=アの目的達成条件はほぼそろった感じですね。

 

そんな折、エイ=イは第4王子・ツェリードニヒとの連絡を任せていた執事と音信不通になったことに気づきます。

この執事というのは、384話『抗争』でツェリードニヒによってグチャグチャの肉塊にされた人ですね。

 

モレナはツェリードニヒの性格から、構成員たちを使って渡航客やシュウ=ウ、シャ=アの人間たちを手にかけていることへの粛清に、ツェリードニヒ本人が乗り出すと予想。

ツェリードニヒはエイ=イ一家のケツモチをしているので、新組長であるモレナも何となくツェリの性格は知っているようです。

 

しかし、連絡役の執事が死んだことで、どのタイミングでツェリードニヒが動くのかが読めなくなってしまったモレナ。

そこでエイ=イの縄張りである第3層にいるツェリードニヒの私設兵を攫い、自身の念能力「恋のエチュード(サイキンオセン)」に感染させようとしています。

このことから「恋のエチュード(サイキンオセン)」には、モレナが感染者の動きを把握できるような能力も備わっているのではないかと思われます。

あるいは、私設兵を仲間に引き入れて念能力者にすることを条件に、同士討ちやスパイ活動をさせるつもりか…?

第4王子私設兵たちはツェリードニヒの同期?

394話の中盤からは、第3層にいる第4王子私設兵たちの会話が描かれました。

ここが今回の最も理解が難しい、厄介なパートだったのではないでしょうか。

 

突如として現れた彼らは、会話の内容からツェリードニヒが王立軍学校にいたときの同期であり(偉そうにしている坊主のギッパー伍長以外)、現在はツェリの私設兵をしているようです。

モレナがツェリードニヒの動向を読み切れていないのに対して、同期である彼らはツェリードニヒの性格から「なぜすぐにエイ=イの粛清に動かないのか」だけは予想がついています。

 

その理由が「念能力の習得を優先しているから」

軍学校時代のツェリードニヒは新しい武器が手に入ると、その取り扱いをマスターするまでめちゃくちゃ集中するタイプだったとのこと。

実際にツェリードニヒは銃分解・組み立て演習の際に最速記録を更新するまで寝食も忘れて練習した(遊んだ)という過去があるようです。

今回の場合、その武器が「念能力」だと私設兵たちは予想しています。

 

ツェリードニヒが念能力の練習をしているという情報のソースは、第1層にいたボークセン一等兵(タコのような髪型をした人)。

彼女はツェリードニヒが念のことをテータに聞いた際に近くにいたようで、ツェリードニヒが念習得中であることをオトシン二等兵(ギッパー伍長に怒鳴られてた人)に教えていました。

しかしそのことをオトシンがギッパーに伝えたことで、ボークセンはツェリードニヒの念の詳細を知る前に第1層から第3層に配置転換、代わりにギッパー伍長が第1層の王子居住区周辺警備にあたることになりました。

ギッパーは私設兵たちから優秀だと思われていないようで、ギッパーがツェリの能力を分析し、他の私設兵たちに共有してくれることは期待していない様子(信頼の薄い上司・ギッパー)。

 

同期の面々としては、ツェリードニヒの現状に正直納得していないようで、本来ならば側にいて、同期として「念で遊んでないでエイ=イの粛清に乗り出せよ!」と言いたげですが、立場・階級の違いからそれができずモヤモヤ状態。

その一方で本人たちは厄介ごとに巻き込まれたり無駄に出世したりするのが面倒だから、乗り気ではないという、昨今の若者のような考え方をしています。

第4王子私設兵たちはモレナに捕まることを避けたい

第4王子私設兵たちの話では、カキンの軍も警察もマフィア同士の抗争はある程度黙認してくれるだろうとのこと。

マフィア間で内々に解決してくれるのであれば、軍も警察も深入りはしてこないと踏んでいるのでしょう。

 

しかしその事情を知らないハンター協会がエイ=イ一家の件に勘づいて捜査に乗り出した場合、護衛をしている王子たちに危険が及ぶ可能性を考えてエイ=イ(及び火種であるシュウ=ウ、シャ=ア)の掃討に乗り出すケースも予想しています。

その結果、大規模な暴動に発展する可能性を危惧しているようです。

 

ただし、それは今後起こりうる可能性の1つに過ぎず、末端の第4王子私設兵たちだけでどうこうできる問題ではありません。

そこで私設兵たちはとりあえず目の前のミッションをこなそうと考えています。

それはギッパー伍長が指示した「裏切り者であるモレナの捕獲」。

しかし私設兵たちはモレナが念能力者であり、ツェリードニヒと会話しているときのテータの反応(明らかに様子が変だった)ことから、念能力が銃火器以上の脅威的な兵器になりうることを想定(ほぼ確信)しています。

 

そこで彼らが出した結論は、モレナを捜索しているフリをしつつ、モレナ(エイ=イの構成員)から逃げること。

モレナがツェリードニヒによる粛清を警戒し動向を知りたがっているのだとしたら、第3層にいる私設兵を拉致して、念能力によって尋問・拷問する可能性があります。最悪の場合、殺してしまうかもしれません。

そんな事態は避けたいけれど、モレナを探さないと私設兵としての今後のキャリアに響く可能性があるから、逃げつつ探すフリだけはする……という、なんとも消極的な姿勢です。

 

「もしモレナに私設兵の誰かが捕まった場合」の想定はまだ明らかにならず、次週……

というか、具体的な想定・対策が明かされるのかな?

彼らもほぼモブみたいなものだから、正直モレナに拉致・尋問・拷問されたところで別に……どうでも……

って考えるのはちょっとひどすぎますかね?彼らはツェリードニヒのことをよく理解しているようなので、今後は悪に傾いてしまったツェリードニヒの行動を止めるストッパーみたいな役割をしたりするのでしょうか……?

具現化系は左利きが多い?

余談ですが、安易にも3101号室に入ってエイ=イのアジトにワープさせられたタッシという男の首を掻き切ったエイ=イの構成員・ビレ。

タッシを仕留めてレベル21になったビレは放出系の念能力を開花させたかったようですが、結果は具現化系。

その際に「具現化系には左利きが多い」という小ネタが挟まれました。

 

確か幻影旅団のシズクも具現化系で、左利きでしたね。

ゴンと腕相撲をしたとき、聞き手ではない右手でやって敗北していました。

 

他の具現化系能力者の利き腕は明らかになっていないので、シズクとビレのケースだけでは判断できませんが……作中で明言されたということはきっとそうなのでしょう!

こういった念能力に関する豆知識が明かされていくのは、地味に楽しいですね。

ツェリードニヒの部屋で刺青を彫っていたのはエイ=イの元構成員?

ボークセンの話では、第4王子私設兵たちの体には部隊印(刺青)が彫られているとのこと。そしてこの彫り師が元エイ=イの構成員であると発言していました(だからエイ=イには第4王子私設兵の顔が割れてしまっている)。

 

確かにブラックホール1号出航前、ツェリードニヒの部屋で女性?に刺青を彫っている人がいましたね。348話『覚悟』で1コマだけ登場しています。

この彫り師こそがボークセンの話にあった、エイ=イの元構成員ではないでしょうか?

 

当時はツェリードニヒが緋の目を持っていることや、大きな刺青から幻影旅団とのつながりが予想されていたと思いますが、この考察はちょっと違ったようです。

幻影旅団とツェリードニヒは、面識がないと考えるべきでしょうね。

394話もあまり進展なし

394話『想定』のポイントをまとめると、

 

ヒンリギ&オウ「エイ=イのアジトにつながる3101号室を見つけたけど、よく分からん念がかけられてるな…せや!旅団に丸投げしたろ!」

 

モレナ「連絡役だった執事が死んでツェリの動向が掴めんな…せや!ツェリの私設兵さらったろ!」

 

第4王子私設兵たち「ツェリは念能力習得中で全然仕事せぇへんな…モレナも念能力者っぽいから接触するの危ないし…せや!自分たちのキャリアに支障が出ないよう任務(モレナの捕獲)をやってるフリしつつ逃げたろ!」

 

って感じですかね。

 

今回のメインはタイトル通り、下層にいる第4王子私設兵がどのように動くのか、モレナに捕まった場合はどうするのか『想定』する部分でした。

ポッと出の新キャラたちが自分たちの考えを話しながら整理している感じで、ストーリー全体としては今回も大きな進展はありませんでしたね……

3101号室にいた男の念能力もよく分からずじまいで(カストロの分身みたいな能力?)、ヒンリギもオウもエイ=イの件は今後、旅団任せのようです。

 

前向きに考えるのであれば、ヒンリギがヒソカを確保し、オウと一緒にエイ=イ一家のアジトにつながる入り口まで見つけたということは、旅団がエイ=イの掃討に動き出すための材料がほぼそろったことになります。

つまりシュウ=ウ、シャ=アは一旦様子見に入り、旅団とエイ=イが衝突することになるのでは……?

そう、旅団のバトルシーンが描かれる!……かも?

 

ただ、シャ=アのオウが取引したのは旅団の中でもノブナガ・フィンクス・フェイタンの3人だけなので、クロロ始め他のメンバーがエイ=イ討伐の話に乗ってくるかはまだ分かりません。

が、今のところクロロとマチはヒソカにブチギレモードなので、ヒンリギが把握しているヒソカの居場所を教えてもらうために、エイ=イとの戦いに乗り出すのでは?というのが個人的な予想です。

 

けれど、今回の話のように新キャラがどんどん出てきて、そのキャラたちも凄まじい勢いで思考・会話している状態が続くのだとしたら……旅団のガチバトルはいつ頃になるのでしょうかね?笑