私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、裁判傍聴のレポートなどを書いている趣味ブログです!

落ち込んだときは岸辺露伴先生を見て開き直っている話

私の名前はジロギン。

 

最近、自分のやったことに後悔したり、無力さを感じたりして落ち込むことが増えました。

後悔するときというのは、大体飲み会で散財したとき。お酒を飲んでいるときは気づかなかったが、翌朝に数万円単位で使っていた事実を認識し、落ち込む。

無力さを感じるときというのは、主に仕事中。私はWebライターという、インターネット上で読める記事を書く仕事をしているのですが、思ったように筆が、いやタイピングが進まないことがあり、落ち込む。

 

誰かに多大な迷惑をかけていないのは救いかもしれませんが、こういうことが続くと、かなり凹みます。

それでも何とか立ち直り、こうしてブログを書くなどの日常生活を送れているのは、実はジョジョの奇妙な冒険に登場する岸辺露伴先生のおかげなのです。

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露伴先生の様子を見ていると、散財した翌朝も、仕事が思ったように進まないときも「まぁ大丈夫だろう」と思い直す、いや開き直ることができます。

今回はそんな話。

もし同じように落ち込んでいる人がいたら、開き直るための参考になると嬉しいです

散財して落ち込んだときは『六壁坂』の露伴先生を見て開き直る

お金を使いすぎると、後悔しますよね。

しかも飲み会のような、一時的には楽しめるものの何か物を手に入れることはなく、その楽しみが持続しないものにお金をかけてしまうと、後悔の念が一層強まります。

「こんなにお金を使うなら海外旅行ができた」「新型のMacBookが変えた」などと、あれこれ考えてしまうものです。使ってしまったお金はもう戻らないと分かっているのに……

 

そんな後悔に襲われたとき、私はジョジョのスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』のエピソード#02『六壁坂』を読むようにしています。

『岸辺露伴は動かない』は、ジョジョの奇妙な冒険第4部に出てきた漫画家・岸辺露伴先生がさまざまな怪現象に遭遇する短編作品。

そのうちのエピソードの1つ『六壁坂』では、とある山に住む妖怪と露伴先生が出逢います。

 

でも、後悔真っ只中の私にとって重要なのは、『六壁坂』のメインストーリーではなく導入部分。

露伴先生が担当編集者にマンガの原稿執筆料の前借りをお願いするシーンです。

作中で露伴先生は、『六壁坂』に住む妖怪について取材をしていました。

しかし山にリゾート道路を通す工事の計画があり、工事が始まると妖怪がいなくなってしまう可能性があることを危惧した露伴先生は、周辺の山を全て買い取ってしまうのです。

もちろん山を買うのには莫大なお金がかかります。さらに露伴先生が山を買ったことで工事の計画が白紙になり、土地価格が値崩れし大損。

露伴先生は1冊の画集以外、財産を何もかも失ってしまったため、原稿料の前借りをお願いしたのでした。

 

この露伴先生の散財っぷりを見て私は「家もあるし食事もできる状況だし、最悪ではないな」と思い、開き直るようにしています。

ジャンプで連載を持ち、20歳で豪邸に住む露伴先生は億単位の貯蓄があったことでしょう。

そんな露伴先生が文無しになるのと同程度の散財は私はしていないし、今後もできないだろう。だからまだマシだ、と自分に言い訳をすることで、精神を持ち直しているのです。

だから『六壁坂』は、マイフェイバリット『岸辺露伴は動かない』エピソード

仕事が進まないときは『ホットサマー・マーサ』の露伴先生を見て開き直る

Webの記事を書く場合、絵を描いたり粘土で模型を作ったりするときような、いわゆるクリエイティブ力がある程度求められます。

調子がいいときはこのクリエイティブ力が遺憾無く発揮され、文章がスラスラ書けるのですが、何が原因なのか、突然全く書けなくなってしまうときがあるのです。

芸術家のように、Webライターにも一丁前にスランプというものがあります(私だけかもしれませんが)。

 

何かちょっとした歯車の狂いで調子が悪くなっているだけで、いつも元に戻るのですが、思ったように執筆が進まないと「ああ、自分はなんて才能がないんだろう……こんなんじゃあ、あっという間にAIに仕事を奪われてしまうぞ」と落ち込んでしまうのです。

悶々としているうちに迫る納期。Webライターは悠々自適マイペースに働けるイメージを持っている方が多いかもしれませんが、意外とそうでもありません。

 

こんなスランプに陥ったとき、私は『岸辺露伴は動かない』のエピソード#10『ホットサマー・マーサ』を読んで開き直っています。

『ホットサマー・マーサ』は、新型コロナによる緊急事態宣言中の露伴先生が、気分転換のために散歩に出かけた先で奇妙な体験をし、自身の生活にも異変が起き始めるという話。

この『ホットサマー・マーサ』においても、私にとって重要なのはメインストーリーではなく冒頭部分。

担当編集者である泉京花とオンライン打ち合わせ中に、露伴先生は「緊急事態宣言で外出ができず、取材旅行に行けないため仕事が捗らない」ことを吐露します。

 

普段の露伴先生は、アシスタントをつけず1人で週刊連載マンガを書き上げる超速筆。

しかも仕事は週4日ほどで終わらせ、残りの3日は取材を兼ねた旅行をするなど、現実の漫画家ではあり得ないスピードで仕事を進めます。

そんな天才漫画家である露伴先生でもスランプに陥ることがあるのだから、私のような一介のWebライターが上手く仕事が進められなくなるのも当然。

「露伴先生も不調になることはあるのだし、まぁいいか」と言い訳し、開き直っています。

 

先述の散財の件もそうですが、すごい人のダメな部分を見ると、「自分もダメでいいんだ」と前向きになれますよね。

本当にいいのかどうかは分かりませんが…

助けてちょうだい…露伴先生ェ!

こんな感じで、私は落ち込んだとき、露伴先生が時折見せるダメな姿を見ることで精神の平静を保っています。

ちょっと冷めたことをいうと、露伴先生は実在の人物ではありませんし、露伴先生を描いている作者の荒木飛呂彦先生は多少散財しても屁でもないくらいの大金持ちで、スランプになっていてもそれを感じさせないほど長い間連載を続けているので、私が見ている露伴先生の姿は幻想に過ぎません。

 

でもいいのです。

マンガとは、そういうものだから。

読者は、作者が描く幻想を見て勇気をもらったり、自信をつけたりするのです。

サッカーのメッシ選手は、キャプテン翼を見てサッカー選手を目指したという話を聞いたことがあります。

マンガが読者に勇気を与え、サッカーの頂点に達するほどのエネルギーを生み出すこともあるのです。

 

だから私も、マンガの中の露伴先生を見て、心の平静を取り戻しています。

それでいいのです。そう、それでいい。

あなたも、もし落ち込んだときは『岸辺露伴は動かない』で露伴先生が見せるちょっとダメなところから、開き直るためのエネルギーをもらいましょう!

昨日も飲みでお金を使い過ぎちゃったから助けて露伴先生ェ〜