私の名前はジロギン。

HUNTER×HUNTERなどの漫画考察や、怪談・オカルト・都市伝説の考察、短編小説、ウォーキング(散歩)の記録などを書いている趣味ブログです!

【妄想】呪われしクマのぬいぐるみ

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私が大学3年生の時の話。
12月の就職活動が始まる時期で、大学内にはたくさんの企業が説明会にやってきていました。
1日で3〜4社の説明を受けられるのですが、帰りの時刻は遅くなり22時過ぎになってしまいまいました。


ある夜、私が家に帰ると宅配便の不在通知が家の玄関の郵便受けに入っていることに気がつきました。
最近は夜遅いので、宅配便が受け取れず、もっといい感じのシステムはないかと思っていたところでした。けど、ないんですよね、これが。


差出人は母からでした。多分カップラーメンとか、生活に役立つものが送られてきているのだろうと思い、私は翌日の夜、再配達の連絡をしました。まぁ生活必需品をもらえるのはありがたいことですので、明日は説明会を早く終えて帰ることにしました。

 


翌日の19時ごろ。宅配便が届きました。
中にはやはりカップラーメンなどが入っていました。手紙も入っており、「変なクマのぬいぐるみをもらったが、いらないのであげる」との内容が書いてあり、荷物の中には確かにクマのぬいぐるみが入ってました。
茶色くて座っていて、首に赤チェックのリボンが付いているクマのぬいぐるみ。高さは20cmないくらい。


大学生がこんなクマのぬいぐるみもらって何が嬉しいんじゃい!と思いましたが、とりあえず部屋の棚に置いておくことにしました。

 


翌朝、置いた棚からクマのぬいぐるみが落ちていました。何かの拍子に落ちてしまったんだろうと思い拾い上げると、ぬいぐるみがなぜかベタベタしていました。
ベタベタの原因は、手についているものですぐにわかりました。


それは血!!!


クマの右腕の、肘に相当する部分にわずかに血がついている!
私は不気味に感じましたが、もしかしたら最初から付いていたのかもしれないと思い、ぬいぐるみを元の位置に戻し、手を洗いました。
しかしよく考えれば、血なら一晩で固まっているはず。ベタベタしているのはおかしいはずでした。

 


昼は大学で友人と授業を受けていました。
友人は私の右隣に座り、右手でボールペンでノートを取っていました。ノートなんて取るほどの授業でもないのですが、友人は真面目だったのです。
私が呆然と授業を聞き、友人がノートを取っている。そんな時、


「あっ!誤ってペンが滑ったぁぁ!」


友人が小さく声を上げると、友人が持っていたペンが紙の上を滑るようにして移動し、私の右肘に突き刺さりました!


「ほうちっ!!!」


と痛みで叫んだ私。
ちょっと周りの視線が気になりましたが、ちょっと痛いだけで済みました。

 

そして翌朝。
またクマのぬいぐるみが棚から落ちている。
拾い上げると、またベタベタしていました。
ゴゴゴ…と戦慄する私。
今度はクマのお尻の部分に血がついていました。

 

その日も大学へ。
昨日と同じ友人と一緒にお昼を食べようとした時のこと。椅子に座った私のお尻に痛みが走りました!


「うぇん!!」


と声を上げてしまいました。
その時は気がつかなかったのですが、家に帰ってお尻を見てみると、大きなニキビができていたようで、それが座った拍子に潰れていました。

 

右肘をボールペンで刺され、お尻のニキビが潰れる。
この2日間で起きた私の痛みは、すべてクマのぬいぐるみの血がついていた部分とリンクしていることに私は気がつきました。

 

「もしかしたらコイツァ『呪いのぬいぐるみ』なんじゃあないか?クマに血がついている部分と同じ部分に所有者も怪我をする。そういう呪いのぬいぐるみなんじゃあないか?それを知って母は私にこのぬいぐるみを送りつけたってことか!最悪じゃねーか!!!」


私はクマを捨てようと思いました。
しかしもしかしたら偶然かもしれない。
偶然クマの肘やお尻の部分で血を吸った蚊が大量に死んで、血がついていて、私も同じ箇所を偶然にも怪我をしたそれだけかもしれません。
…12月だから蚊いないけど、そうかもしれない。


そしてむしろ「明日はクマのぬいぐるみのどの箇所に血がついているのか」も気になりました。頭だったら危なそうだな。足だったらまだなんとかなるか。怪我といってもボールペンが刺さるとか、ニキビが潰れるとか、その程度なものだったし、もう一晩様子を見て、それからぬいぐるみの処理を決めよう。
そう思い、私は一晩だけぬいぐるみを置いておくことにしました。

 


翌日。
朝起きた私はぬいぐるみの元へ一目散に向かいました。
やはりぬいぐるみは落ちている。
しかし…今までと違う。
明らかに違う。
何が違うかというと…


首と胴体が千切れている!!!

 

「これはまずい!血がついているどころのレベルじゃあない!間違いなく私の首にとてつもないレベルの怪我を負う可能性がある!いや、首が千切れるんだ!そういう暗示だ!
このぬいぐるみまずい!すぐに!すぐにお祓いに行かなくちゃ!!!」


という事で私は、首を守るため、マフラーをグルグル巻きにして、お祓いをやってくれるという神社に向かいました。


神社のお坊さんみたいな人に


「お坊さん…このぬいぐるみはマズイです!
何がマズイかっていうと、このぬいぐるみの持ち主は今日首が千切れるってことです。
すなわち私の首が千切れるんってことなんですよ。」


と一心不乱に伝えました。
お坊さんみたいな人は、


「うーん、こういう呪いの人形みたいなの持ち込んでくる人いっぱいいるんだよね。とりあえず塩かけて境内の中に封印するんだけど、効くかどうかわからないんだよね〜ははは。」


と言い、とりあえずぬいぐるみに塩をかけ、


「追加料金でお札も貼るけど、貼る?効果はねぇ…あるのかなぁ…まぁ湿布くらいなものだと思ってよ!ははは!」


という明るい態度だった。
私はこのお坊さんみたいな人の態度に少し気が楽になりましたが、お札の追加料金は払いませんでした。

 

今もクマのぬいぐるみは境内の中に眠っていることでしょう。
私の身には何も起こっていないので、お坊さんみたいな人の対応は効果があったということです。
人形やぬいぐるみには人の魂が宿ると聞きます。過去にあのぬいぐるみを持っていた人、あるいは製作者の魂が、私にいやな意味で干渉してきたのかもしれません。
逆恨みというやつでしょうが、恐ろしいことです。

 


まぁ、この話全部嘘なんですけどね。

 

 


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