「ハンターハンターは単なるバトル漫画じゃない!」という意見はよく聞きますし、私もそう思います。
ハンターハンターの世界では、念能力や戦闘力などの強さが、使い手の体調や精神状態、敵との相性、作戦の練り方などによって大きく変わります。そこが面白いところです。
しかしキメラ=アント編から、だいぶその感じが変わってきてしまいましたよね。
メルエムと護衛軍3匹はそれまで出てきた念能力者では、まず勝ち目はないだろうと思わされるくらい、何もかも桁違いな強さでした。
おそらく体調の良し悪しで、メルエムや護衛軍との力関係に影響は出なさそうです。
キメラ=アント編は単純な強さが物を言う、従来のバトル漫画に近い戦闘が多かったと思います(キャラクターたちの精神描写などはこれまで通り複雑でしたが)。
並みの念能力者ではキメラアントには敵いません。
熟練のハンターや幻影旅団をもってしても「師団長」を倒すのがいいところでした。
師団長とは護衛軍の1つ下の階級に属するキメラ=アントたちのことです。
その下に兵隊長→戦闘兵→雑務兵と階級が続きます。
人間が師団長より上のキメラ=アントたちにタイマンで勝つのはかなり難しかったと思います。一方で「師団長」なら人間の念能力者でも倒せるレベルでした。
ただし、そんな師団長たちにも微妙に力の差があるんですよね。師団長を倒したからといって一概に強いとは限らないのです。
そこで今回はキメラアント師団長たちの強さランキングを考えたいと思います!
個人的な見解が多いランキングではありますが、出来る限り多くの方にご納得いただけるようなランキングにしたいと思います。
- 第10位:メレオロン
- 第9位:コルト
- 第8位:ビホーン
- 第7位:ユンジュ
- 第6位:大食いキング
- 第5位:ヂートゥ
- 第4位:ウェルフィン
- 第3位:ブロヴーダ
- 第2位:ザザン
- 第1位:レオル(ハギャ)
- まとめ
第10位:メレオロン
(引用:HUNTER×HUNTER 23巻99P/冨樫義博)
残念ながら最弱はメレオロンだと思います。
作中でも自ら「戦闘力は雑務兵レベル」(雑務兵とは上級蟻の身の回りの世話などをする戦闘に向いていないタイプのキメラアントのこと)と語っていたので、単純な強さで言うとメレオロンが最弱でしょう。
と言ってもメレオロンの能力「神の不在証明(パーフェクトプラン)」はサポート能力としては最強格で、攻撃に特化した能力者と組めば、敵に絶対察知されないかつ強力な攻撃を仕掛けることができます。
自ら戦闘ができないメレオロンですが、それでも師団長という立場についているのは「神の不在証明(パーフェクトプラン)」の能力があったためだと思います。
弱いけど、その能力はレアで、使い方によっては強者を打倒しうるというのは燃えますね。
第9位:コルト
(引用:HUNTER×HUNTER 21巻66P/冨樫義博)
女王蟻に食われた子供の兄妹のお兄ちゃんが、キメラ=アントに転生したと思われるのがコルトです。
念能力は部下のラモットに殴られることで使えるようになったようですが、念を使用した戦闘描写などはありませんでした。
さらに瀕死の女王を助けるべく、モラウたちに白旗を上げたため、もうキメラ=アントとして人間を餌にするような目的はないかと思われます。
戦闘描写がないということと、ほとんど戦う意思もないことからコルトを9位にしました。いい意味での9位です。
もしかしたら「発」も開発前だった可能性もあるので、これくらいの位置かなと。
キメラア=ントとして活動していた時も、戦闘より作戦を練ったりする方が得意そうでしたし、もともと戦闘力はそんなに高くなかったかもしれません。
第8位:ビホーン
(引用:HUNTER×HUNTER 22巻66P/冨樫義博)
ビホーンはコルトと同じく女王蟻の救出のため、人間に降伏した師団長です。
ザザンの部下であったパイクは、ビホーンを「ナンバー1の怪力」と称していましたので、9位のコルトよりは戦闘向きだったのではないかと思います。そのため8位にしました。
ただ、ビホーンもすでに戦う意思はないものと思われますので、単純な戦闘力に関しては他の師団長に劣るとも思います。
他の師団長は殺戮を続け、念能力者と戦い続けてましたからね。実戦経験が違います。
第7位:ユンジュ
(引用:HUNTER×HUNTER 19巻82P/冨樫義博)
NGLが極秘裏に行っていた麻薬開発の工場を根城としていた師団長です。下半身が馬のようになっています。カイトと戦闘を行い瞬殺されました。
ユンジュは、人間を薬漬けにしてまるで犬のように飼いならすという極悪なキメラ=アントでした。
ユンジュが登場した時点ではまだキメラアントたちは念能力の存在が周知されていませんでしたので、ユンジュは念能力を使えなかったと思われます。
ただし、積極的に人間を殺戮していることからも戦闘力にはだいぶ自信があったはず。
カイトがかなり強いのでユンジュの強さもいまいちわかりませんでしたが、戦闘に向かない(戦闘意欲のない)師団長以上、念能力を得て戦闘をこなしてきた師団長以下くらいの実力はありそうなので、この位置です。
・・・ていうかユンジュが師団長なのかも怪しいんですけどね。一応兵隊長っぽいキメラ=アントを従えていたので、師団長ということで。兵隊長の中でも格差はあるみたいですけどね。
第6位:大食いキング
(引用:HUNTER×HUNTER 21巻79P/冨樫義博)
「大食いキング」とは、作中でほとんどフォーカスされなかった「ワニ型のキメラアント」のことです。
メルエムが生まれて、女王蟻の元から多くのキメラ=アントたちが各々の目的に従って離散する中、このワニ型のキメラ=アントは大食いキングを目指してどこかへ旅立ちました。
何を以って大食いキングなのか?大食いのテレビ番組にでも出場するつもりだったのかはわかりませんが、その後の描写は一切ありませんでした。
まだ生きている可能性もありますが、キメラ=アントの駆除に当たったハンターなどに殺されたんじゃないかと思います。
それなりに戦闘はこなしてそうなので、とりあえずメレオロン、コルト、ビホーンよりは上の順位にしておきました。
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第5位:ヂートゥ
(引用:HUNTER×HUNTER 21巻165P/冨樫義博)
チーターのようなキメラ=アントがヂートゥです。
念能力を使っていない状態でも、眼球の数センチ手前に迫った銃弾を余裕でかわすほどのスピードを誇り、自称「スピードキング」でした。
スピードでいえば作中でも屈指の速さなのですが、頭がそれほど良くないようで、頭脳戦を得意とするモラウに新能力を試すも盲点を突かれまくり、敗北しました。
ナックルやモラウなど頭を使った能力者に触れすぎたせいか、ヂートゥの知能では扱いきれない能力になってしまったのかもしれません。
登場回数も多く、それなりに人気のあったキャラだと思ったのですが、あまり念能力に恵まれなかった印象です。
結果、戦闘には向いていないタイプになってしまった気がします。
モラウの言っていた通り「ヂートゥを追い詰めていたのはヂートゥ自身」と言えますね。
単純に手にオーラを込めてそのスピードで助走をつけて殴ったりした方が強かったかも?
最後は落下してきたシルバに潰されるという末路。救えねぇ・・・
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第4位:ウェルフィン
(引用:HUNTER×HUNTER 28巻111P/冨樫義博)
第5位はウェルフィン。狼のような風貌をしたキメラ=アントです。
非常に疑り深く、ウェルフィンの心理描写は脇役とは思えないくらい細かく描かれており、漫画なのに文字が多くて読むのに疲れます。
ウェルフィンの念能力「卵男(ミサイルマン)」は、ウェルフィンの命令に背いた相手に「黒百足(クロムカデ)」を寄生させ、体内から攻撃を仕掛けるという能力です。
一見強そうなのですが、「ウェルフィンの命令に背いたら黒百足を寄生させる」という能力の性質上、敵がウェルフィンの命令に従わず問答無用で攻撃を仕掛けてきたら、ウェルフィンは必ず後手に回ることになってしまいます。
もし即死級の攻撃をされたら、ウェルフィンは何もできず殺されてしまうのです。
作中ではイカルゴに先手を取られ、攻撃をくらってました。
ウェルフィンの性格を大きく反映した「卵男(ミサイルマン)」は、交渉や脅しなどに使えそうな能力で、戦闘向きではない気がします。
そのためトップ3匹には実力で劣る印象です。
第3位:ブロヴーダ
(引用:HUNTER×HUNTER 27巻34P/冨樫義博)
ザリガニのようなキメラ=アント、ブロヴーダを3位にしました。
ブロヴーダの能力は「両手のハサミから念弾を飛ばす能力」です。ウェルフィンの能力に比べるとだいぶ単純ですが、より攻撃に特化した能力でもあります。
確かに戦闘に向いた能力ではありますが、ブロヴーダの念弾は装甲車に撃っても穴を開けたりすることはできず、表面に若干傷をつける程度の威力でした。
幻影旅団のウボォーギンは戦車(ほぼ装甲車と同じ強度)を1発でオシャカにするスーパーバズーカを生身(オーラは纏っていましが)で食らっても耐え抜きました。このことから考えると、ブロヴーダの念弾は強力な強化系能力者であれば防げてしまう威力ということなるでしょう。
ウボォーが桁違いの硬さを誇っていたということもありますが、ブロヴーダの念弾の威力はそれほど高くはないということで、まだまだ上がいる3位にしました。
硬い外殻を持つキメラ=アント同士の戦いでは、有効なダメージを与えられないかもしれませんね。
でもそんな、戦いだの強さだの以上に、キメラ=アント編終盤のブロウーダとレイナの話が泣けるんですよね・・・もう思い出しただけで無理・・・
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第2位:ザザン
(引用:HUNTER×HUNTER 22巻21P/冨樫義博)
見た目はスレンダーな美女。しかしお尻からはサソリのような巨大な尻尾が生え、その尻尾を引きちぎるとワニのような見た目になるキメラ=アントのザザン。自らが新しい女王蟻となるべく、流星街に巣を構えていました。
「審美的転生注射(クイーンショット)」という、念能力とキメラ=アントとしての持ち前の能力の合いの子のような能力を持つザザン。人間を強制的にキメラ=アントに変え、使役させることができます。
ザザンの念能力は戦闘向けではなく、「繁殖」をより効率化させた能力と言えます。
そのためフェイタンと戦った際には、わずかにオーラを飛ばす小技こそ使ったものの、ほとんどキメラ=アントとしてのポテンシャルで戦っていました。
おそらく体術というか、素の戦闘力で言えば師団長の中でも間違いなくトップだと思います。
先述の通り、キメラ=アントとしての力でフェイタンを一時圧倒してましたし(フェイタンは本調子ではなかったそうですが)。
フェイタンのスピードがなければザザンの攻撃は避けられないと思うんですよね。
作中でフェイタン並みの速度で動けるキャラは描写された限りでは非常に少ないので、その速度で攻撃できるザザンは師団長の中では強い方だと思います。
ただ体術が基本攻撃方法なので「1対1の戦いにおいては強い」という条件がつきそうです。
第1位:レオル(ハギャ)
(引用:HUNTER×HUNTER 24巻95P/冨樫義博)
私が思う、キメラ=アント師団長最強はレオルです。
最初は「ハギャ」という名前でしたが、「レオル」に改名しました。ライオンのような風貌をした師団長です。
作中ではモラウと地下教会で戦闘になりました。
レオルの念能力は「謝債発行機(レンタルポッド)」というもの。この念能力には発動条件があり、
- 相手の念能力を実施に見るか能力名を知る。
- 相手に恩を売り「これは貸しだぜ?」などという言葉に相手が同意した場合、相手の念能力を一時的に使用(レンタル)できる。
この2つの条件を満たさなければ能力は使用できません。
小さな券発行機(ウォークマン的な役割も果たす)で、借りた(レンタルした)相手の能力の詳細が確認でき、発行機が発行した券を破ることで、1回1時間のみ能力を使うことができます(その間、能力の元の持ち主は基本的な念の技術しか使えません。そして元の持ち主が死亡した場合、その念能力は発行機から削除されます)。
なんとなく、クロロの「盗賊の極意(スキルハンター)」と似ている能力ですが、「謝債発行機(レンタルポッド)」の方が使い勝手が良さそうな気がします。条件が比較的簡単ですからね。その分、能力使用にあたっての制限はありますが。
レオルは「謝債発行機(レンタルポッド)」の能力で、モラウの友人のハンターであるグラチャンから念能力「TUBE(イナムラ)」(雨の日しか発動できない、津波を呼ぶ能力)をレンタルし、モラウに襲いかかりました。
モラウがシーハンターで水中戦を得意としていたため、レオルは完全にモラウの術中にはまってしまいましたが、「TUBE(イナムラ)」の能力だけでも相手を溺死させることができるので、かなり強いと思うのです。波も操れるし、深海の鯨を貫く威力でモリも投げられるし。
モラウと戦わなければ、レオルはもっと活躍したと思います。さらに他にも危険な能力を持っていた可能性もありますし、モラウの「紫煙拳(ディープパープル)」をレンタルできるようになったら、それこそゴンたち討伐隊の作成がうまくいかず、キメラ=アントたちに完全敗北していたと言ってもいいでしょう。
能力的に、かなり強いキメラアントだったと思います。
まとめ
ということで、私が考える師団長最強は「レオル」です。
思うところ様々でしょうが、おそらくレオルかザザンがトップ2なのは間違いないと思うんですよね。
バリバリ戦闘タイプのキメラ=アントの師団長はこの2匹だったかなと。
ヂートゥも戦闘描写こそあれど、モラウとナックルに遊ばれたり、民間人相手に無双していただけですから、強いと言い切れないかなと思います。
でも私はヂートゥ結構好きですよ。彼もれっきとした「咬ませ犬」キャラなので。
私は咬ませ犬キャラに無償の愛を注いでしまいます。
・・・ん?ヂートゥは犬っていうより、猫かな?