今回はハンターハンターの歴史においてずーっと語り継がれてきた疑問点について考察記事を書きたいと思います。
もう前置きなしに端的に言いますね。今回のテーマは
クラピカは男なのか女なのか
についてです。
原作中でも、新旧アニメ版でもクラピカが男か女かはいまいちはっきりしませんでした。
アニメの声優さんは新旧どちらも女性でしたが、男のキャラクターもよく演じている声優さんでしたので(旧版は甲斐田ゆみさん、新版は沢城みゆきさん)、アニメ化しても男か女かははっきりしませんでした。
ハンターハンター考察をする上でクラピカの性別に関して考察しないのは避けられません。そこで今回は私なりに
クラピカの性別は男なのか女なのか
について作中描写を参考に考察してみようと思います。
クラピカとは?
(引用:HUNTER×HUNTER 8巻71P/冨樫義博)
クルタ族という少数民族の一人です。幻影旅団に滅ぼされ、クルタ族の生き残りはクラピカのみとされています。
金髪と独特の装束が特徴的でしたが、最近の登場シーンでは専らスーツ姿です(後述します)。
主人公ゴンとはハンター試験会場へ向かう船の中で出会い、試験中も協力し合い、プロハンターになってからも交流がある友人の一人でもあります。
冷静沈着(しばしば身勝手で周りが見えなくなてしまうこともありますが)で知識も豊富なクラピカ。
ノストラード組への採用試験ではセンリツやバショウ以上に能力を発揮し、念能力習得後はその優秀さに拍車がかかっていました。
その証としてクラピカは幻影旅団の団長クロロによって念能力を使えなくなったノストラード組ボスの娘・ネオンがこれまでに占いの力で稼いできた収入をボディーガード業と賭博だけで賄い、ただのボディーガードからノストラード組の若頭にまで昇格していました。
念能力は右手に具現化した鎖で、指ごとに5種類の能力を操ります。「癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)」「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」「導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)」「律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)」の4種類は判明していますが、人差し指の能力だけは未だ謎のままです。
2023年追記:クラピカの人差し指の能力は「奪う人差し指の鎖(スチールチェーン)」と呼ばれ、鎖の先端について注射器で対象者の念能力をオーラごと奪い解析。その能力を自身や他の者に移して使用することができる能力でした。
クラピカ自身は具現化系の念能力者ですが、クルタ族特有の「緋の眼」が発動すると特質系となり、すべての念系統を100%の精度で扱えるようになる「絶対時間(エンペラータイム)」に突入します。
さらに謎なのはクラピカが男なのか女なのかということです。クラピカの一人称は「私」で男とも女とも取れる上、中性的な顔立ちから性別は不明のままです。
今回は作中描写からクラピカの性別について考えていきます。
クロロとの会話にて
ヨークシンシティ編にて。ベーチタクルホテル内で、クラピカは停電の隙をついてクロロを捕獲し、レオリオ、センリツとともに車でその場を離れました。この時クラピカはホテル受付の女性に変装しクロロを捕獲しました。
車中でもしばらく女装をしたままだったクラピカは、クロロに
「鎖野郎が女性だとは思わなかった」
と言われていました。
直接会ったことはないものの、ウボォーギンを殺害した鎖野郎を男だと思っていたクロロはじめとする旅団メンバーたち。そういった先入観があったものの洞察力が非常に鋭いクロロからしても女装をしたクラピカは女性そのものだったと言えます。
その直後クラピカは
「私がそういったか?見た目に惑わされぬことだな」
とクロロに言っていました。
(引用:HUNTER×HUNTER 12巻166P/冨樫義博)
会話の流れや文脈からしてもこれは
「女性だと思っていたクロロの考えを否定する」
言葉です。
普通に考えるとクラピカのセリフの意図は
「私がそう(女性だと)言ったか?(男だよ馬鹿野郎!)見た目に惑わされぬことだな」
という意味に取れます。
このクロロとクラピカの会話の流れからするとクラピカは自らを男と明かしていると捉えるべきです。
男物のスーツ
ノストラード組の若頭になったクラピカは、十二支ん加入前後で男物のスーツを着用して登場しています。
ネクタイもしていますので男装としてスーツを着ているとみて間違い無いでしょう。
(引用:HUNTER×HUNTER 33巻62P/冨樫義博)
女性がわざわざ男物のスーツを着る意味はないでしょうし、動きやすさ的に若干男性もののスーツの方が良いはずです。
そもそもスーツでの運動や戦闘なんてしにくいに決まっていますので、どの道女性があえて男物のスーツを着る必要はないと思います。むしろジャージとかの方が良さそうです。
もしかしたら、マフィアは男社会なので、舐められないためにもクラピカは男物のスーツを着ている可能性もあります。が、先述の通りクロロとの会話の中でクラピカが女性であることを否定するようなセリフを言っている以上、「男だから男物のスーツを着ている」と考えるのが自然かと思います。
「オレ」って言ってる
先述しましたが、クラピカの一人称は普段は「私」です。
しかし、過去にクラピカが自身のことを男性の一人称として用いられる「オレ」と呼んでいるシーンがあるのです。
それは、クラピカが陰獣と戦ったウボォーギンを「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」で縛って連れ去った時の車内にでのシーン。
クラピカを挑発するウボォーギンを鎖で締め上げ黙らせた際にクラピカは心の中で「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」の制約について振り返ります。
そこで
「もしも旅団でないものにこの能力を使ってしまった場合!即座にオレ自身が命を失うようプログラムされている!」
と語っているのです。
(引用:HUNTER×HUNTER 9巻71P/冨樫義博)
その他にもクラピカが心の中では自分のことを「オレ」と呼んでいるシーンは多々あります!
0巻の追憶編でクラピカがクルタ族の言葉の時は一人称がオレで、きっとウボォーとの戦いの時のオレも心の中で言った言葉だからオレになったのだと推測…よって男!!!(笑)
— みつばち (@mitubati__m) 2017年4月7日
ツイッターでもみつばちさんよりコメントを頂きました!ありがとうございます!
おそらくクラピカはクルタ語では自分のことを「オレ」と呼び、ハンターハンターの世界の共通語では「私」と呼ぶのではないかと。
外国の方向けの日本語のテキストでは自分のことを呼ぶときに「私」となっているので、日本語で話すときに自分のことを「私」と言う外国の方が多いです。
クラピカもこれと同じで、共通語を学ぶにあたり、テキストに書いてあった一人称をそのまま使っているので、共通語を喋るときは「私」、心の中でクルタ語を喋るときは「オレ」になると。
いやはや、これは納得です。こうなってくるとクラピカが男の可能性がとても高くなってきます!みつばちさんの考察、素晴らしいです!!
14巻の表紙
クラピカが単行本の表紙を務めた巻は複数ありますが、14巻の表紙ではクラピカが単体で、しかも上裸で描かれています。
実際の画像を見ればわかるかと思いますがクラピカの上半身は・・・
見るからに男性の上半身なんですよね。女性らしい胸はないように見えます。
クラピカは17〜19歳くらいですので、女性だとしたらそれなりに成熟しているはずです。直接的には言いませんけど。
もしクラピカが女性だったら失礼ですが、いわゆる貧乳である可能性も否めません。が、そもそも女性としての胸が描かれているようには思えません。
しかも女性だったらここまで恥ずかしげもなく上裸をさらしている絵を冨樫先生が単行本の表紙にしないと思うのです。
ハンターハンターはそんなに露骨なセクシー路線の描写はありませんので。
ただヒソカなどの男性キャラクターはよく裸になっています。
これはむしろ「クラピカは男なんだよ」と言う冨樫先生からの隠されたメッセージのように私には思えます。
クラピカは男・・・?
私が作中の描写から考える限りでは、
クラピカは男
だと思います。
これまで紹介してきたように作中でクラピカが男であると匂わせる描写は多いのですが、逆に女であると断定付ける描写はないんですよね。
自分を「私」と呼ぶことと、見た目が女の子っぽいということくらいです。
なのでクラピカは男であると考えるのが自然なのではないかと私は思います。
ただ、33巻あたりだとクラピカのルックスはかなり女性らしくなっています。
仮に男だとしても可愛いですよね。
もしクラピカが本当に女だったとして、それを隠すべく自分のことをオレと言ったり男物のスーツを着たりしているのは、なんと言いますか、萌えますね。
(引用:HUNTER×HUNTER 33巻206P/冨樫義博)