私の名前はジロギン。
以前からだいぶ間が空いてしまいましたが、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)のオカルト版『洒落怖』に投稿された怪談の考察をします。
今回の怪談は『サカムケ女』という得体の知れない存在に関するお話…
サカムケ女
皆さんはさかむけを毟りますか?
逆剥け。ささくれとも言いますが、爪の横や根元の皮が剥けるアレです。
私は寒くなってくると手が荒れて、よく爪の根元の皮がさかむけになります。
ペラペラ小さな皮がめくれてると、なんとなく気になって毟り取ってしまうのですが、
皮だけ取れると思って引っ張ったら案外しぶとくて血が出た、なんて事ありますよね。
あちこちの指にさかむけを見つけ、むきになって毟った挙句、傷になってヒリヒリしたり。
すぐに取れると思ってさかむけを毟ったら、そのまま皮膚まで剥いてしまい、
何針か縫ったというお馬鹿さんもいます。(小学校同級生の実話)ついついさかむけを毟ってしまう人は、こんな目に遭ってしまうかも…
逆剥けを毟りすぎると、サカムケ女がやってくる。
それは自分の手で皮を毟り、肉が剥けることに快感を覚えた女の化け物。
爪も瞼も唇も体中の皮を剥いて、血みどろの肉に覆われた女が
唇だった場所の亀裂をぱっくり開けて迫ってくる。
そしてニタニタ笑いながら、一房だけ残った頭髪を
「毟っておくれぇ…毟っておくれぇ…」と差し出してくるのだ。
恐ろしさのあまり、言われるままその髪を引くと
血でにちゃにちゃする毛髪が、頭皮ごとブチブチ抜けて腕にへばりつく。
引き剥がそうとすると、自分の腕の皮までが一緒にベロリと剥けていく。
真っ赤な女は嬉しそうに歯茎を舐め、物凄い力で腕を掴んで放さない。
「さあ、次はお前を毟ってやろうねぇ…」さかむけを無理やり毟ってはいけません。
サカムケ女に取り憑かれて、体中の皮膚を自分で毟って死んでしまう。
ピリピリと皮を剥いて、どこで千切れるのかと思いながら
やがて痛みと共に血が噴き出しても、剥いて剥いて…皆さんはサカムケを毟りますか?
引用元:哲学ニュース
サカムケ女の情報はゼロ?
もし出会ったらトラウマ確実…否、「死」確実のサカムケ女。
日本にはさまざまな「〇〇女」と呼ばれる怪異の話や都市伝説がありますが、このサカムケ女は私が知っている「〇〇女」の中で、一番インパクトがあったように思います。
これほど怖いサカムケ女に出会っている人がいたら、何らかの情報を残しているはず。
そう思った私は、考察を始める前にサカムケ女とはどんな怪異なのか詳しく調べてみることにしました。
しかし、サカムケ女に関する情報は一切見当たらず…
インターネットはもちろん、怪異をまとめた図鑑などを見ても、記載はありませんでした。
今回の記事、本当は、
「サカムケ女はどうやってサカムケをむいている人の存在を感知するのか」
「サカムケ女はなぜ皮を剥く快感にハマってしまったのか」
などの考察を書く予定でしたが、あまりにも情報不足で、これでは考察ではなく妄想の域を出ません。
そこで「そもそもサカムケ女って本当にいるの?」という段階での考察が必要だと思いました。
これまで当ブログに書いたオカルト考察は、個人のちょっとした体験談だと思われるものをテーマにしていたため、私自身「インターネットでも情報が見つからない前提」でいました。
しかし今回のサカムケ女は、特定の人間の前にだけ現れる怪異ではなく、「口裂け女」のような多くの人が遭遇していて、目撃情報が多数あってもおかしくないタイプの怪異です。
そんなサカムケ女の情報がほとんど出回っていないということは、存在自体が怪しいなと思ったわけです。
サカムケ女は実在するのか?
では、考察に入ります。
洒落怖の投稿以外に全く情報が出てこないサカムケ女。
なぜここまでサカムケ女は、謎のベールに包まれているのでしょうか。
私は、次の2つの可能性があると考えました。
・サカムケ女は存在しないから情報がない
・サカムケ女の被害者は全員亡くなっているから情報を残せていない
サカムケ女は存在しない
単純に考えるなら、そもそもサカムケ女なんて存在していないから、情報がないのでしょう。
サカムケ女の話は、例えば「口裂け女」のように日本全国で伝承されているわけではなく、洒落怖の投稿の1つに過ぎません。
誰かが考えた架空の話であり、サカムケ女なんて存在していないと考えるのが自然といえそうです。
サカムケ女の被害者は全員亡くなっているから情報を残せていない
私もサカムケ女について調べながら「こんな怪異は存在しないんじゃないか?いたら怖すぎるし…」と思い始めていました。
しかし、あまりにも情報が出なさすぎる…これがだんだんと怪しく思えてきました。
もしかしたらサカムケ女は存在していて、被害者もいる。
けれど、被害者は全員サカムケ女にやられてしまって、情報を残すことができなかった…
こう考えることもできないでしょうか。
投稿された話によれば、サカムケ女に取り憑かれた人は、自分の体をむしって死んでしまうそうです。
被害者は全員、自分の体をむしりにむしって、消滅してしまった…
そんな妄想をして、少しゾッとしました。
そして段々と私の頭の中は、サカムケ女の恐怖でいっぱいに…
私もサカムケができると、ついむしってしまいます。
このままでは、いつサカムケ女がやってくるかわかりません。
サカムケ女の話を読んでから、毎晩窓の鍵が閉まっているか確認し、玄関のドアはキーチェーンをかけ、布団から足を出さないようにして寝ています………が、怖くて怖くてたまらない…
なーんて、ウソよ❤︎
10歳くらいの私なら、こうなっていたでしょうが、今の私は30手前。酸いも甘いも経験してきました。酸いばかりでしたが。
そんな私、このサカムケ女の投稿の盲点に気づいてしまいました…
そう、やはりサカムケ女は存在していない!少なくとも誰もサカムケ女に会っていない
可能性が高いのです!
盲点に気づけば、もう怖くない!サカムケ女、完ッ!
少なくともサカムケ女に会った人はいない説
「サカムケ女の情報がないのは、サカムケ女の被害者が全員死んでしまったから」
この説は、そもそも洒落怖にサカムケ女の話が書き込まれている時点で、成立しません。
「サカムケ女に直接会った」「会った人を見た」「会った人から話を聞いた」
このどれかを経験した人がいないと、サカムケ女の話は出回らないはず。
少しでも情報が出ている時点で、サカムケ女と遭遇して生き延びている人がいるということです。
また、これだけ印象的で恐ろしいサカムケ女に出会った経験を、誰も何も残さないということはありえるのでしょうか?
しかも、サカムケ女の出現条件は「サカムケをむく」という誰でもやってしまうこと。
これだけゆるい条件で出現するなら、被害者は大量にいるはず。
それにもかかわらず一切情報が出ないなんて…
サカムケ女は何か情報規制を能力を持っているとしか思えません。
でも、匿名とはいえ洒落怖には書き込まれているわけで………といった感じで、「サカムケ女の被害者、全員死亡している説」は矛盾してしまうのです。
やはり単純に「サカムケ女は存在していない」と考えるか、「少なくともこれまでにサカムケ女に会った人は誰もない」と考えるのが自然かなと思います。
現に、私はよくサカムケを向いてしまい、指がボロボロです。
乾燥する冬場なんて、指の皮が消え去ってしまいます。
まるで、指名手配犯がボンドだかアロンアルファだかで、指紋を消すかのように…
そんな人生を数十年歩んできた私の元にもサカムケ女はやってこないのだから、存在自体を疑うべきなのかもしれません。
サカムケ女よ!襲えるものなら私を襲ってみろ!このブログで取り上げてやる!っていう表情をいま浮かべてます。
サカムケ女がいないことに喜ぶべき
ここまでの考察を踏まえて私は、
「サカムケ女なんていない!ガセネタだ!信じるな!」
なんて言うつもりはありません。
むしろ私は、サカムケ女がいないことに安堵しています。
サカムケをむいただけで殺されるなんて、理不尽すぎますよね。
特に誰かに迷惑をかけているわけでもないのに…
そんな被害情報が何件も出てくる方が、よっぽど恐ろしいです。
サカムケむき歴数十年のベテランサカムケーヤーである私は、確実にサカムケ女のターゲットになりますから。
むしろ私は、サカムケ女の情報が何も手に入らなかったことに喜ぶべきなのかもしれません。
今日からは、布団から足を出して眠れそ…おっと、いや、毎晩出して寝てますよ、そんな子供じみたことで怪異から逃げられるとは思っていませんから
子どもに話したら効果抜群…?
こういった怪異・妖怪の話は、昔から「子どもに何かを禁止すること」を目的に伝わっているケースがあります。
例えば、よくあるのが「夜の山に入ると〇〇という妖怪が出てきて、小さな子は連れ去られ食べられてしまう」といった話。
この類の話は、「夜に出かけて山のような危険な場所に入ってはいけない」ということを子どもに言い聞かせるために作られたのでしょう。
子どもに「夜の山に入ってはダメ!」とストレートに伝えても、言うことを聞かない子もいます。
むしろ、禁止されるとやりたくなってしまう天邪鬼な子もいますよね。
そんな子に言うことを聞かせるならば「悪いことをするともっと恐ろしい存在が現れる」と伝えるのが効果的だと、昔から考えられていたのでしょう。
そんな話が言い伝えとなり、現代でも怪異・妖怪の元ネタになっていることがあります。
サカムケ女の話も、この手の「何かを禁止する話」としては効果的ではないかと思いました。
まさに「サカムケをむいてはいけないよ」と子どもに伝えるための話として。
大人が聞いても、ちょっと不気味だと思う話ですから、子どもには効果抜群でしょう。
私も小さい頃にサカムケ女の話を聞いていたら、年がら年中、指の皮がベリベリにむけているような「サカムケ男」にはなっていなかったかもしれません。
サカムケ女…もっと早くお前と会いたかった…
サカムケ女のイメージ
結局、サカムケ女の情報はほとんどなく、洒落怖に投稿された文面でしかイメージできません。
イラストや写真も、もちろんありませんでした。
そこで最後に、私がイメージしたサカムケ女のイラストを載せて終わりにしようと思います。
うん、下手。