今回はハンターハンターの念に関する疑問点を考えてみたいと思います。
念の基本技術の一つに「絶」と呼ばれるものがあります。簡単に言うと「絶」は気配を絶つ技術で、オーラを出ないようにして、敵に発見されにくくなる効果があります。
一方で基本技術「練」と「纏」の応用技で「円」という技術もあります。これは、一定範囲内にある人や物を感知することができる能力です。
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ここで疑問。人や物を感知する「円」の範囲内で、気配を絶つ「絶」を使ったら見つからないのでしょうか?
考えてみたいと思います。
「絶」は姿までは消せない
(引用:HUNTER×HUNTER 10巻121P/冨樫義博)
まずは「絶」についてもっと細かく見ていきましょう。
「絶」はオーラや気配を完全に絶つ技術で、完璧な「絶」を使いこなせれば尾行などをしても感づかれることはありません。ゴンは「絶」を無意識に使ってヒソカを尾行したり、キルアとともにノブナガ、マチを尾行したりしていました。
確かに「絶」は気配こそ消せますが、その姿まで消えるわけではありません。
キルアがレオリオの前で「絶」を使った時レオリオは「キルアが薄くなった気がする」と感じていました。
薄くなったといってもそれは雰囲気の話であり、実際にキルアがその場から消えかけていたとかそういうことではありません。
ですので、「絶」の使用者は姿を隠さなけれ見ることもできるし、触ることももちろん可能です。
「円」は肌の延長
先ほどはざっくりとしか「円」の特徴を書きませんでしたが、もっと詳しく「円」について書いていこうと思います。
「円」について詳しく書かれているのは、幻影旅団の一人、ノブナガさんが「円」を使った時ですね。
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻17P/冨樫義博)
ノブナガさん曰く「円」の中にある全ての物の形や動きは肌で感じ取ることができるそうです。
肌で感じ取るということは、「円」は肌の延長みたいなもので、手足を伸ばしまくっている感じに近いと思います。触覚で「円」の中にあるものを感じ取れるということでしょう。
さらにノブナガさんは続けました。
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻17P/冨樫義博)
オレの「円」は太刀の間合い(半径4m)までで十分・・・!(つーかこれが限界)
ではなく!
いかにお前ら(ゴンとキルアのこと)が気配を絶ち、音を消して近づこうともこの中に入り込めば即座に形と動きを感知し斬る!
「円」の中では気配を消しても感知されてしまうようです。
先の「絶」の説明でも書きましたが、「絶」は決してその場から消えるわけではないので、見られたり触られたりしたら気づかれてしまいます。
「円」が肌の延長のようなものであるのならば、「円」の中で「絶」をしても触覚で位置がバレてしまうようなものということですね。
ということで、基本的には「円」の中で「絶」をしても位置はバレてしまうということになるでしょう。
まだ作中でその描写がないので100%そうだとは言い切れませんが。「絶」は身を隠しているからこそ有効な技術ということですね。
「円」の中でも「絶」をするメリット
ただ、「円」に対して「絶」を使っても完全に無意味かというとそうでもないとも思います。
キメラ=アント編でネテロとゼノが宮殿の上空から侵入を試みた際、ピトーは自身の「円」を思い切り上空に伸ばし、ゼノの作り出した「龍頭戯画(ドラゴンヘッド)」のオーラに触れました。
この瞬間、ピトーとゼノは互いの力量がある程度把握できたような描写がありました。
(引用:HUNTER×HUNTER 25巻60P/冨樫義博)
またカイトもピトーの実力を測るためにあえて「円」に触れているんですよね(それが原因でピトーの腕試しの相手とされてしまいました)。
何が言いたいかというと、「円」で自分のオーラに触れられると自分の力量まで図られてしまうということです。
「円」に触れる前に「絶」を使えば、位置はバレてもオーラを出していないので自分の実力が相手にバレない可能性があります。
この結果、相手が「実力が未知数の敵とは戦わない」と判断してくれれば戦闘を回避できます。
ただ・・・オーラを纏っていない「絶」の状態で「円」、もっというと他人のオーラに触れるというのは、極寒の地でコートを着ていないのと同じようなものだそうです。
相手のオーラが強大すぎると恐らくノヴさんのように心が折れてしまい、ゆくゆくは・・・
(引用:HUNTER×HUNTER 27巻191P/冨樫義博)
「円」の中で「絶」を使用しても見つかる
なんだか「絶」の方が不利なように感じる内容になってしまった気もしますが、そもそも「絶」を使う状況というのが、自分が敵やターゲットに見つかっていない状況のはずですので、いかようにも攻撃できる有利な状況なんですよね。
むしろ「円」を使わなければならない状況というのは、敵の位置がつかめず追い詰められている状況だと思います。
「絶」の最中に「円」を使われ、その範囲内に入れば見つかってしまいますが、それまでは圧倒的に有利な立場で戦えるので、実は「絶」と「円」、どちらが優れているかというと五分だと思います。
また「円」はオーラを広域に広げてしまうので、自分の居場所を知らしめることにもつながりかねないと思います。
敵が1人だけならばまだいいですが、複数人いたら一斉に自分の位置を悟られてしまう危険性もはらんでいると考えられます。
「発」や念系統の相性もありますが、実は念能力者ならば誰もが使える基礎技術や応用技術にも相性があるんですよね。
ここがハンターハンターの面白いポイントの1つです!
今回は短めですがこの辺でー!